茜シナリオif 投稿者: まてつや
12月24日、クリスマスイヴだ。
今日は、本当なら茜と詩子と澪で
俺の家で茜の作るケーキを食べ、お酒飲むはずなのだ。
なのに、今朝どうしてもキムチラーメンが食べたくなってしまった。
しかし、七瀬シナリオではないので
あいつは長森たちと過ごすはずだから誘えない。
どーしたらいいものか……


まぁ、いいか。茜を誘えば
極甘党の茜が激辛キムチラーメンを食べるのを見てみたい気もする。
謎の味のジュースを飲んだときでさえ顔色一つ変えなかった。
茜の驚愕の顔が見てみたい!

よし、決定だ。茜を誘って食いに行こう!

「そんなわけで、茜。いっしょにキムチラーメンが食べにいこうぜ」
「……嫌です」
「まあ、そう言わずにさあ」
「……嫌です」
そう言うと茜は俺をおいてすたすたと歩いてゆく。
「おい、待ってくれ……」
しかし、彼女は振り向きもせずにどこかへ消えてしまった。
俺がしばし呆然としていると背後から聞き慣れた声……
「あれ、茜帰っちゃったのー?」
「……ああ、詩子か」
「せっかく、折原の家でパーティーしようと思ってたのに」
「なんで、俺んちなんだっ!」
「いいわよ、茜も帰っちゃったし、あんたもラーメンが食べにいくんでしょ?」
「ああ、まぁそうなんだが」
「そーね、茜のかわりにわたしが行ってあげるわ」
「なんでだ!」
「暇だからよ、さ、いこ」
そう言って、詩子はいやがる俺をむりやり引っ張る。

『詩子シナリオ突入』

「こら、勝手に決めるな作者! こんなやついやだぁぁぁ!!」
しかし、ずるずるとひきずられていく浩平……
しかし彼はまだ、
それが永遠の世界へのはじまりだと気付いていないのだった、と。
「勝手に、変なナレーションいれるなぁぁぁぁぁぁ!!!」

彼の絶叫には涙すら含まれていました、とさ。

「勝手に、しめくくるな!」
「うるさいわね。早くイクわよ」

(完)