雨色の少女[2/3]  投稿者:はぐ


↓続き

「茜ちゃぁん。おはよー」
 翌日、表から甲高い声が響きました。
 彼はその日から毎日、迎えに来てくれて、一緒に登校するようになったんです。

 彼と私、そしていつからか詩子も加わった三人で、いつもいることが増えました。
 そう、それまでが嘘のように学校嫌いも治ってしまったんです。
 その頃から、怖かった男の子たちのいじめが減ったこともありましたけど。
 そして、なによりも……。

「最近さぁ、茜って明るくなったねぇ」
 ある日、詩子がボーッと私の顔を眺めながら、そんなことを言ったことがありました。
「どういうふうに?」
「んー。この間までさー、誰に対しても一歩逃げてるなぁって
私、思ってたんだよねぇ。だから、そう思うのかなぁ」
 詩子はよく見ています。
 彼が来るまでの私は、本当にそんな子でした。

 けれど、彼が現れたことで、私の人生が一変したんです。
 いじめがなくなったというだけではなく、彼自身の性格が私を変えてくれたんです。
 前向きで、明るくて。
 まわりを自分の色に染めてしまうくらいに明るくて。
 彼に影響されて、変わっていく私がよく解った。
 そんな自分は嫌いではなかったです。


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「で、そいつのおかげでいじめも、登校拒否もなくなったんだ」
「……」
「え? 違ったのか?」
「いえ、彼がいてくれたから、登校拒否はなくなりました……けど」
「けど?」
「いえ……もう少し後の話なので、そこでお話します」


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 そして、中学二年の時。
 もう、いじめられていた記憶も薄れて、完全に生まれ変わった私になりました。
 彼の明るさをいっぱいにもらって。

 けどそんなある日、お昼休みも終わって教室に帰って来たら。
 カサッ。
「あれ?」
 机の中に一枚の紙。
 丁寧に四つ折りに折られたその紙には。


  里村へ。

  大事な話がある。
  放課後、裏庭の大樹の下に来てくれ。


 書き殴ったような、乱暴な男の子の字。
 誰だろう?
 心当たりがありません。
 結局、午後の授業中は誰なのか、どんな用事なのかが気になって。
 ずっと、その事ばかり気に掛けてました。

 そして放課後。
 チャイムが鳴ると、私はすぐに裏庭に向かいました。
 そこには、まだ誰もいなかった。
 しかたがないので、大樹にもたれかかって待ち続けました。

 しばらくして、向こうから駆けて来る人。
「え? ……あれは」
「はぁはぁはぁ、待ったか? 悪い」
「磯貝……君」
 磯貝誠。
 いじめのきっかけをつくった張本人です。
 私の髪を、ことあるごとに引っ張り続けた人。

「それで……大事な話ってなんですか?」
 その頃も、まだ栄司以外の男の子は苦手だったんです。
 小学生のころほどではなかったですけど。
 だから、早く話を終わらせたくて。
「え? あ、あぁ。あのな、里村」
「はい」
「…里村! 俺とつきあってくれ!」
「はい」
「…え? え!? い、いいのか? ほほほ、ほんとにいいのかっ!!」
 彼、異常に興奮してました。

「はい。何のお手伝いかは知りませんけど、クラス委員ですから」
 私がそう告げると、磯貝君はしばらく呆然とした後、
「あ、いや、そうじゃなくてな、里村」
「はい?」
「俺の……だな」
「はい」
 そこで、彼は一瞬息を詰めて。

「俺の恋人になってくれ!」
「嫌です」

「……」
「……」
 沈黙。
 唖然とする磯貝君に、彼をじっと見る私。
「……は?」
「絶対、嫌です」
「……あ、あ、あははは。あ、そ、そう。そうなんだ。ははは」
 彼は照れ笑いをしていたけれど、私は追い打ちをかけるように冷たく言い放ちました。
「用事はそれだけ?」
「え? あ、あぁ。悪かったな」
「そう。それでは戻ります」
 そう言って、まだ心ここにあらずの彼の横を通り過ぎた。

「あの頃の私の気持ち、考えたことがありますか?」
 すれ違い際に、一言を添えて。


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「はは、いかにも茜らしいっていうか」
「今では少し後悔してます」
「まぁ、いじめてた相手に一つくらいお返ししたっていいもんだろ」
「それが、違うんです」
「何が?」
「磯貝君は……本当は違ったんです」


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「茜ー。電話よー。栄司くんよ」
 その夜、母の声が家に響いた。
 彼からの電話。
 何だろう?
「はい、茜です。どうしたの?」
「あぁ……茜。今から外、来れるか?」
「え? いいけど……どうしたの?」

 突然のことだったけど、急いでカーディガンだけを羽織って、表に出ました。
 その時には、彼はすでに門の前で待っていたんです。

「待った?」
「いや。とりあえず公園に行こうぜ」
「え? う、うん」
 何かいつもと違う。どこか強引。
 不思議な感じがしたけれど、大して気に留めませんでした。

 三分と掛らずに公園につきました。
 薄暗い街灯の照らす下で、私たちはベンチに座って。
 でも彼は何も話し始めないで、黙ったまま何か考え事をしてるみたいだった。

 ようやく口を開いた時には、体が冷えこんで私は身を震わせ始めていました。
「なぁ、茜。磯貝、ふったんだって?」
「え? なぜ、そのこと知ってるの?」
「なんでって、聞いたからに決まってんだろうが」
 彼は苦笑い。
 彼がその事実を知っていたこと、ちょっと悲しかったです。
 あぁ、この人には私のことはただの幼馴染としか見えてないんだって。
 私は彼への恋心をハッキリと気づいていた頃ですから。
 でも、彼にとっては……そう思ったから。

「で、あいつに何て言ったんだよ?」
「はい?」
 なぜそんなことを聞いてきたのか、最初はまったく解らなかったんです。
 でも、次の言葉で理解できました。
「あいつ、俺の顔を見るなり、『俺、里村に最低の人間だって思われてた』って、
泣きついてきたんだぜ」

「そのこと……」
 はぁっ。
 ひとつため息。
 大好きな人から、あまりあの告白のことを聞かれたくはなかったから。
 それは、私の想いが届いていない証を突きつけられてるようなものですから。

「あいつ、いいやつだよ。ふるのはさ、別にいいよ。しかたないよ。
それは茜にも好きな人いるかもしれないだろうからさ」
 好きな人って、言われた時はドキッて胸が高なりました。
 けど、同時に悲しくもなりました。
 好きな人はあなたですって、気づいていないってことで。

 そんな私の内心はよそに、彼は話を続けました。
「でもな、何でひどいことを言うんだ? あいつ傷つけて」
 傷つけて。
 その言葉を聞いた瞬間、そんな思いもどこかに消えました。
「……じゃぁ……」
「なんだよ」
「じゃぁ、私の心の傷はどうなの?」
 キッと目を見据えて。
 それぐらい、私の心の傷は深かったんです。
 今思うと、子供だったって思えますけど。
 あの頃は、それが許せなかった。

「ずっと、ずっと、いじめられ続けて。苦しい思いをして。彼が今日受けた傷
なんて、比べられないくらいに深いの」
「茜?」
 彼は、私の顔を怪訝そうに見ていました。
 私が、その時くらい、彼に怒りの感情を顕にしたことはありませんでしたから。

「あの人は、そんな苦しみを解ってないから」
 その言葉を言い終えた時。
「どうしてそう言いきれるんだ?」
 彼が言い返してきた。
 厳しい表情。
「え?」
 今度は、私がキョトンとする番でした。
 私も、彼のそんな表情を見るのは初めてだったんです。

「あいつは、解ってたよ。知ってるか?
あいつは、おまえの髪にじゃれついていただけなのを。他になんか嫌がらせしたか?」
「え?」
 そう言われてみればそうだったんです。
 磯貝君は、はじめは髪を引っ張って、いじめてきていたけど。
 次第に髪をいじるだけになってきたこと。
 里村の髪は俺のもの、って、ぐしゃぐしゃと掻くだけだった。
 私は、それもいじめのひとつだと思ってたけど、違ったんですね。
 いじめるのは、他の男子だったってこと。

「あいつな入学式で茜を見て、一目惚れしたんだってよ。
茜、物静かだったみたいだから、近づき方が解んなかったんだろうな。
とにかく気を引こうとしてたみたいだよ。ガキの愛情表現さ」
 そうだったんだ。
 事実が解って、何を思うよりも先に、その驚きで頭が真っ白になったんです。
 でも、さらに驚かされることがあったんです。

「それに、たぶん勘違いしてるんだろうけどさ。
茜へのいじめをなくしたのって俺じゃないぜ」
「えっ!?」
 それって、もしかして……。
「あいつだぞ。知ってたか?」

 ブンブン。
 しばらく、呆然としたあと、首を大きく振った。
 本当に驚きました。
 私は、ずっと栄司が助けてくれたものだと思ってましたから。
「クラスのやつにな、二度と里村をいじめるなよ。
いじめたら俺が許さねえからな。ってな、啖呵切ったんだぜ。
時には大喧嘩だってしてたよ。あいつな、あの頃顔にあざばっかりでさ。
本当に、茜のことが好きなんだなって思えたよ」

 そんな……あれは、男の子の愛情表現だったの?
 彼はずっと私のこと好きだったの?
「まぁ、あいつはああいうやつだから、俺がやったみたいに振るまってたけどな」

 もう、頭はパニック状態でした。
 どうすればいいのか、どう言えばいいのか。
 全然解らなくなってたんです。


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「なるほどな。ガキのやりかた、か」
「そうですね」
「一番嫌ってたヤツが、思ってたのと違ったって解れば、そりゃまぁ驚くよな」
「はい」
「で、結局どうなるんだ? 磯貝ってやつとは」
「……」


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「なぁ、茜。つきあうとかそういうのはいいからさ。
誤解してたことだけは謝ってやってくれよ。あいつ、可哀想すぎるぜ」
「嫌」
「嫌じゃなくてなぁ」
「私が嫌がっていたことには変わりない」
「今は、やってないだろ?」
「でも、昔はひどかったから」
「あぁーっ。女々しいやつだなぁ」
「私、女の子です」
「あのなぁ……」
「でも……」
「ん?」
「もう、悪く思わないようにする」
「よしっ! そうしてやってくれ」
 グワシグワシッと、私の頭を乱暴に撫でる。
 あの頃の私は、彼にそうされる時が、一番幸せでした。

「はい」
「あぁー。そう言ってくれて助かったぜ。
急かした側としちゃ、気が気じゃなか…ぁ…(やっべぇ…)」
 急かした? 彼が?
 ショックでした。
 ふり向いてもらえない大好きな人が、私に他の男の子とつきあわせようとしたって。
 彼は私を見てくれていないんです。
 ただの幼馴染。
 たった六文字の関係。
 何度も突きつけられたその六文字が、その時私の心に止どめをさしました。

「な、なぁ、茜」
「……」
「茜?」
「……」
「あーっかぁーっねぇーっ!」
 突然、耳の側で大声に、ピョンッと跳び上がっちゃうくらい驚きました。
「きゃっ!」
「なぁに、ボーッとしてんだよ」
 コツンッ。
 手の甲で軽く私の頭を叩く。
「ご、ごめんなさい。それで、な、なに?」

 尋ね返した私の目を一瞬じっと見つめて。
「なぁ。茜、もしかして本当に好きなやついるのか?」
「えっ!?」
「あ、やっぱいるのか?」
「……はい」
 もう、そこまで来たら隠し立てなんて無駄ですよね。

「とても大好きな人が…います」
「そっか、やっぱりいるんだな」
「ずっと好き。出会った頃からずっと」
 じっと、じっと。
 彼の目だけを見つめて。
「だから私、その人以外を見ることなんてできない」
 私は、彼に向けて告白していたつもりでした。
 何年もの想いを、打ち明けて。
 でも。
「そっか。いいよな、そういうの」
 彼はあっけらかんと答えるんです。
「真っ赤になりながら、言うとこなんて、茜も女の子だな」
 そう言って、クックッと、口を押さえて笑う。
 鈍感……。
 でも、仕方ないんですよね。
 私がそれまでに何も伝えてなかったから。
「まぁ、そういうことなら、磯貝にはそう言っておいてやるよ」
「……はい」
「しっかし、茜の好きな人かぁ。興味あるな、俺」
 ニヤニヤ笑ってるんです。
 ホントに鈍感バカ……。
 涙がこぼれてきそうだった。

「ん? なに? なんか言わなかったか?」
「なにも?」
 その時、本当に頭に血が昇っていました。
 そして、次の言葉で、我を忘れて叫んでしまったんです。
「もしかして、俺だったりしてな。んなわけねぇか、くくくっ」

「そうだと言ったらどうするのっ?」
「ん?」
「そうだって言えば、私を見てくれるっ!?」
 あの日の私は、いつもの私じゃなかった。
 彼の、ちょっとした言葉でカッとなって。
 でも、彼が好きだから。
 言い出せなかった言葉が、怒りと一緒になって出てしまったんです。

 彼は、突然のことに呆然と私を見つめていた。


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「キレて告白してどうするんだよ。ったく」
「……子供ですね。私」
「でも、茜のキレた時の迫力ったらねぇからなぁ」
「ば、馬鹿……」
「はははっ」
「でも、ホントの鈍感馬鹿は私だったんですけど」
「え?」
「続き、お話ししますね」


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「あなたが好きなの。大好きなの。ずっと、好き……なの」
 何年間も溜め込んだ想いを一瞬にして開け放ったら、涙があふれて止まらなくなった。
 そんな私を、彼は優しく抱きしめてくれた。
 それが決して、私の想いを受け止めてくれたわけではないことは、解ってた。
 それでも、その時はこのままこうして彼の胸の中でいられたら。
 そう思って。
 そうしたらまた、涙があふれて。

 私の涙が止まった時には、周りの家の明かりもほとんど消えた頃でした。

「ごめん。茜」
 それが彼の答えだったんです。
「うん」
「俺も好きなやついるから」
「うん」
 その言葉を確かめて、私は彼から離れました。
「ありがとう」
 私の想いを受け止めてくれたことへ。
 本気で受け止めてくれたことへ。
 そして、ホントの気持ちを話してくれたことへ。

 精一杯の背伸びをして。
 ありがとうと、ごめんなさいと、大好きの想いを。
 私の初めてに、全部込めたんです。


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「初めてって、俺との時、処……むぐっ」
「馬鹿……違います。私の……その、ファースト、キス……です」
「くくっ、真っ赤になって可愛いねぇ」
「……」
「ま、待て。無言で去らないでくれ」
「……」
「悪かったって」
「からかわれるのは嫌いです」
「ごめんって。茜ぇ〜」
「はぁ……浩平と一緒にいるなら、これぐらいで怒ってたら、身が持たないですね」
「ぐっ。じゃ、じゃぁ、話の続きさ、聞かせてくれよ」
「……解りました。真剣に話してますから、ちゃかさないでくださいね」
「はいはい、わぁったよ」
「私の恋は、そこで破れましたけど、その話はそれだけでは終わらなかったんです」


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 その後、告白以前と比べたら、彼と一緒にいる時間がすごく少なくなりました。
 彼とは、もうただの幼馴染でしか、いられなくなったから。
 彼に好きな人がいると解ったから。
 側にベッタリくっついているわけにはいかなくなったんです。

 でも、やっぱり目はいつも彼を追ってました。
 ふられたのに、彼のすべてに心がときめくんです。
 叶うことのない想いを、ずっと心に残したまま毎日を過ごしていたんです。
 すごく哀しかった。切なかった。

 他の人を好きになれたら、どんなにいいだろう。
 そんなこともよく考えました。
 けど、それでも、彼を見てしまうんです。

 そして、衝撃的な事実を知ったんです。
 それは中学の卒業が間近になったある日のことでした。

「あれぇ〜なんか手紙入ってる」
 その日の授業も終わって、詩子と一緒に昇降口で靴を履き変えていた時。
 詩子が、いつもの調子で声をあげました。
「どうしたの? 詩子」
「ん〜、これ。これ入ってたんだ〜」
 そう言って、白い紙をぴらぴら見せる詩子。
「それって、もしかして…」
 ラブレター?

「なんだろ? ダイレクトメールかなぁ? 美紀ちゃんの誕生日会の招待状かなぁ?」
 下駄箱に入ってるのにダイレクトメールなんて詩子らしい発想です。

「詩子。美紀ちゃんって、誰ですか?」
「ん〜? B組の明日が誕生日の子」
「親しいの?」
「うん、昨日、ぶつかってごめんなさいって謝ったんだ」
「……それだけ?」
「うん、それだけ」
「はぁ……」
 詩子は昔からちっとも変わりません。

「なにかな、なにかなぁ?」
 楽しそうに封を開ける詩子は、それがなんなのか。
 ホントに解ってなかったから、驚いて。
「詩子。ここで開けるのはやめたほうが…」
 そう言ったんです。
 けど、その時には封どころか、中の手紙を広げてました。
 そして、詩子の口から予想もしなかった名前がでてきたんです。

「えーと? あ、栄ちゃんだ」
「え?」

 最初、冗談だと思いました。
 でも、詩子がそういう冗談を言う子じゃないこと。
 誰よりも私が知っていましたから。
「んとね〜。柚木へ。俺、柚木のことが好きだ。ずっと好きだ。えーっ、そうなんだぁ」
「う……そ……」
「柚木と付き合いたい。明日の夜、返事聞きに行くから。だってさ」
「……うそ、詩子を?」
 信じたくなかった。
 彼の好きな子が、私の知らない誰かならよかったのに。
 よりにもよって親友だったから。

 もう、詩子はいつもの調子で、
「どうしよ? どうしたらいいかな、茜?」
 そう尋ねてくるけど、私、ただ首をふるだけ。
「茜ぇ?」
 もう一度、私を呼びかけたその声を合図にするように。
 私は詩子に背を向けて走りだしたんです。
 信じたくなかったから逃げだしたんです。

 でも、逃げだしても、事実は変わらないから。
 あの人がずっと詩子を好きだっていうことは、変えられないから。
 その晩、ずっと泣き続けました。
 それで彼のことを忘れられたら、と。


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「あ、あいつをすきだってぇ!?」
「はい。詩子と3人で登校し始めたのも、彼が誘ったからだったんです」
「なるほどなぁ」
「詩子は悪い子じゃないから。ずれてますけど。だから、今は納得です」
「俺はごめんだな、あいつは」
「似た者同士ですから」
「やめてくれ」
「くすっ」
「で、そいつと柚木はうまくいったのか?」
「それが……」


↓続く
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