澪と遊園地で(中編) 投稿者: 楓鳥 瑠留
「遅いわねぇ折原君達」
「・・・ほうれすね」
「って茜何食べてるの?」
茜はゴクンと飲み込んで。
「チュロスです、ワッフルほどではないですが甘くて美味しいです」
「だからって10本も買うことないじゃない」
詩子は苦笑する。そんなやりとりをしてる間にようやく浩平達が戻ってきた。
ふらついてる足取りの浩平に比べ、スキップ気味の澪が対照的だった。
「おっかえり〜楽しかった?」
『とっても楽しかったの』
「ふぅ、一休みだ〜。お、茜・・・」
「・・・嫌です」
「美味しそうだな、ひとつ・・・ってまだ言ってないだろっ!」
「・・・言われると思いましたから」
最後の1本に手をつけながら答える茜。はいはいと浩平は肩をすくめ。
「んじゃ、それ食い終わったら次行こうか」
「ほうね、いひまひょう」
「だから柚木がしきる・・・ってぐぁっお前もか!」
詩子もチュロスを頬張っていた。
「だって、美味しいよこれ、ねぇ」
『美味しいの』
「澪まで・・・、そんな美味いならちょっと食わせて・・・」
「い・や」
『や』
「はうぅ〜・・・」
ただ泣くしかない浩平だった。

「お、12時からパレードだって、見るか?」
『みるの〜』
「よし、じゃあ場所取りに行こう、かなり混むからな」
『りょーかいなの』
一同はパレードが始まる場所に移動する。そこは30分前だと言うのに場所取りの人々でいっぱいだった。
『いっぱいなの』
「うーん、仕方ないか立ち見だなこりゃ」
人の垣根の隙間からなんとか見える場所を確保、そしてパレードは始まる。
TWLのキャラクターが、参勤交代のごとく列を成して浩平達の目の前を通って行く。
ふと澪を見るとスケブを胸に抱きしめ、ただ目を輝かせて見ている。他の二人も似たようなものだった。
やがて約十分間のパレードは終了。
「さて、また乗り物に行くか」
くいくい。
「ん?」
『あのね、きれいだったの』
「そうか、夜はもっと凄いからな、楽しみにしてろよ」
わーい。
万歳をして喜ぶ澪、そして。
きゅるる〜。
恥ずかしそうにお腹を押さえる。
「はははっ、その前にお昼だな」

続く
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あっちゃ〜終わらなかったよ(笑)次は夜の部です、どんなラブコメが展開されるのかこうご期待(笑)

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