それいけ!長森さん 投稿者: 本間ゆーじ
第1話:浩平君の『トイレの小窓から外に出て、長森を後ろから驚かしてやろう大作戦』


浩平「よっ…と」
いきなりだが、俺はトイレの小窓から外に出ようとしていた。
トイレの前で待っているであろう長森を、後ろから驚かしてやろうと考えていたのだ。


スタンッ!

外に着地。
…音は聞こえてないだろうな……。

素早く玄関の扉を開け、中に入る。
そしてトイレの前へ……

浩平「あれ?」


長森の姿はそこにはなかった。
代わりに1通の手紙が、そこには置いてあった。

どれどれ。
俺は手にとって読んでみる。
『その手はくわないもん  by瑞佳』

長森…何かお前、最近キャラクター違うぞ。





第2話:朝の教室で


今日の朝は早かった。

長森が日直だという理由だけで、俺は早く起こされてしまったのだ。

そして、今俺は学校の廊下を長森と一緒に歩いている。

行き先はもちろん教室。


教室のドアに手をかける。

ガチャガチャ

勿論開くわけない。鍵がかかっているからな。


長森「浩平…ちょっといいかな」
そう言って長森が一歩前に踏み出す。
それからルーペみたいな物をバッグから取り出し、鍵穴を覗き始めた。

浩平「おい…長森」
長森「ん〜っ?」

俺の呼びかけに鍵穴を覗きながら言う長森。

浩平「そんな事しなくても…職員室に鍵を取りに行けばいいんじゃないのか…?」

長森「駄目だよ。浩平」

何故にっ!

長森「そんなことしたら時間がかかっちゃうよ……あっこれは旧型だね。この組み合わせの針金で開くかなぁ…ふふふっ…」

にこにこと心底嬉しそうな長森さん。
俺はそれ以上何も言わず、隣に立って長森の作業を見ていた。


長森が針金を差し込んだ。
針金は大した音もたてず、すんなりと鍵穴に入っていった。


長森「浩平、見ててね」

そう言った後、きゅっと長森が手をひねる。


カチャン!



浩平「…開いたよ」

長森「さっ! 日直の仕事しなくちゃ!」

そう言ってぱたぱたとせわしなく動き始める長森。


…他の奴らは気付いてないだろうな……長森がこんな奴だってこと……


いつも俺の事を「心配だよ、心配だよ」と言ってくる長森だが…

俺に言わせればお前の方が心配だよ…長森。




第3話:掃除当番


俺は屋上で、掃除をサボったことについて考えていた。
浩平「あいつの事だから…多分俺の分まで働いてるんだろうなぁ……」


同時刻・教室
そこでは今日の掃除当番達が、口々に不平を訴えていた。

女生徒A「また折原君掃除サボったの〜っ! 信じられな〜い!」
女生徒B「こんなに汚い教室を私達4人に掃除させるなんてえ〜っ!」
南「折原…お前って奴は…茜さんを奪おうとするだけでなく、こんな嫌がらせまで……。俺が何かしたかあーーーっ!」

沙織「瑞佳…まさか、また浩平君の分も働くの…?」

長森と帰る約束をしていたので、教室で待っていた沙織が言った。
心なしか不安げな表情をしている。

長森「う〜ん。浩平がいないからね……やっぱり私が2人分働くよ」


その言葉を聞いた途端、掃除当番達は凍り付いた。

そして…逃げる。教室内から。


長森「いくよっ! 全力ほうきスイングっ!」

ぶんっ!と長森がほうきをふるう…と、突風が巻き起こった!!!


パパパパパパンッッッ!!!


次々と割れてゆく教室のガラス。

男「うわあぁーっ!!! ガラスが上から降ってきたあーっ!!!!」

窓の下にいる人達の絶叫。

風で軋む校舎。

全てが…音を立てた。


長森「水っ!」

長森が言った。

教室の外で待機していた掃除当番達は、ホースを教室の中に向け…水を放った。


3分後。

長森「そろそろいいかな…。えいっ!」

ぶんっ!と再び長森がほうきをふるう。また突風。

バシュッ!!!

教室の中の水を突風がさらっていく。

男「ひ…酷いや…酷いや…って、うわああああああああっっ!!!!!!」
窓の下では、さっきのガラスで全身血まみれになった男が、大量の水をくらっていた。

中庭の植物には、たっぷりと水が行き渡ったであろう。(関係なし)


長森「清掃完了っ!!!」


Vサインをしながら長森が元気に言う。


女生徒A「……」
女生徒B「……」
南「……」
沙織「……」



綺麗になっちゃったね。


無言で頷きあってる皆。


…みんなの顔が、窓ガラス無しで差し込んでくる夕日で赤く輝いていた。


明日も天気だ。きっと。




同時刻・屋上

男「ぐああああああっっ!!!」
声が聞こえる。
すぐ近くのようだが…何が起こってるのだろうか?

そんな事を考えながら、俺はみさき先輩に訊ねる。
浩平「今日の夕日は…何点ぐらいだ?」

みさき「90点ぐらいかな」

浩平「やけに甘口な点数だな」

みさき「だって…私はこの場所が好きだからね」


そう言ってみさき先輩が顔を向けた先には…ガラスの無くなった俺の教室があった…。

何故だ。



----------------------後書き--------------------
どうも。本間です。
完全にバカなこと書きまくりですね。
これ書いてて思った事。

もはやOneの世界じゃないかも〜っ!

でも、こんなキレた世界があったらどうでしょうね。
…怖いだけか。

感想とかご意見あったら送って下さい。
参考にさせて頂きます。


それでは…他の方のSSの感想を少し。
8月22日(日)09時58分 から 8月23日(月)02時13分のSSです
全ての方に対して感想は初めてです。(はなじろさんは知ってる)
皆さん初めましてです。

・から丸さんの『人魚姫』第六話。

  うおおおおっ!? これはまたシリアスですねえ。
  個人的には護君がすごくカッコイイと思った。

  お目通り決行に必要な物…爆薬? うわあ、物騒。(人の事全然言えないのにね、俺^^;)


・千乃幸さんの『天使のいる風景 〜 Angelic View 〜』

  >作品の下に付けられても読まないと思います。
  残念です。本当に。


・はなじろさんの『Another story of ONE −澪編』

  澪ちゃんがとても良い感じ(>_<)
  初ギャグSSという事ですが…いいですねぇ。このノリ。
  俺は非常に好きです。特に最後のあぶり出しが(笑)


・はにゃまろさんの『ピーターパン』
  
  ワニ(着ぐるみ):椎名繭……可愛いですね。やっぱ。言動、行動ともに。
  超弩級海賊船ひぽぽたます号?何か聞き覚えが…思い出せねぇ。
  全体的にほのぼのとしたお話が愉快です。次の話が楽しみだなぁ。


・高砂蓬介さんの『歌姫のティータイム 第二話』

  も…文字が多ひ…(汗)
  高校生…ですよねえ?…う〜ん、凄いですねぇ。
  どう深錫君が、澪や、浩平に関わってくるか…楽しみです。
  連載三本? 頑張ってくださいね〜っ。


感想終了。

慣れない事はするもんじゃぁないな。

俺はそう思った。

分が短い時や暇な時に、これから感想書きます。

ちなみに、他のSS作家さんの作品も見てますよ。ちゃんとね。


それじゃ〜。また今度。(次はいつになる事やら…)

http://www.geocities.co.jp/Playtown/9618/