世界は永遠  投稿者:はにゃまろ




ねえ・・・

なに?

真っ暗だね

真っ暗だよ

真っ暗で、なにも見えないね

そうだね

どうしてなにも見えないのかな?

君は思い出ばかり振り返っていて、なにも見ようとしなかったからね
きっと見るって事を忘れちゃったんだよ

そうなんだ・・・

君がこの世界を見ないから、だから世界は真っ暗なんだよ

・・・いいんだ
ぼくには思い出だけがあればいいんだ
見るものなんて、この世界にはなにもないじゃないか

そうだね・・・






ねえ・・・

なに?

変な感じがする
君の声が聞こえないんだ
まるで頭の中に直接響いてるような感じだ

それは君が聞くって事を忘れちゃったからだよ
長い時間がたったからね

そうなんだ・・・
いいんだ、聞くべきものもこの世界にはなにもないんだから

そうだね・・・






ねえ・・・

なに?

なんだか自分の体がなくなってしまったような気がするんだ

それは・・・自分のことを忘れかけてるんだと思うよ

そうなんだ・・・
別にかまわないよ、この世界にはそんなものがあってもしょうがないから
きっと、もう必要のないものなんだ

そう・・・

・・・でも、なんだか寒いような気がするよ






ねえ・・・

なに?

もう・・・思い出もぼやけて、消えちゃったよ

長い長い、長い時間がたったからね

ぼくにはもうなにもないんだ

そんなことないよ。まだ、君があるよ

ぼくが消えちゃったら、どうなるんだい?

君は消えないよ
それは考えるのをやめるというだけで、それでも君はずっとここにいるんだよ

そうなんだ・・・
永遠に、続くんだね

そうだよ
世界は、永遠だよ

・・・うん、それもいいのかもしれない
それが、ぼくの望んだことなんだからね
でも、思い出が消えてしまったのは、なんだか悲しいよ

しかたないよ、君にとって、それだけのものだったんだから

・・・・・・そうだね、だからぼくはここにいるんだ

わかっているんだね

うん、ぼくにはもうそれがわかっていたんだ
でも・・・もう、どうしようもないんだよ

悲しい?

・・・・・・悲しいよ






ねえ・・・

なに?

いや・・・なんでもないよ

どうしたの?

・・・君は、まだここにいるんだね

わたしはずっと君といっしょにいるよ。約束したからね

・・・そうだったね、ずっと、ずっと昔に、
世界の始まりよりも昔に、君とぼくは約束したんだ

それも忘れたの?

覚えているよ。君がここにいるからね
ただ、確かめたかったんだ

そうなんだ

君とは、ずっといっしょなんだね

そうだよ
ずっと、いっしょにいるよ
これからも、ずっと・・・

・・・・・・

ねえ、どうしたの?

・・・・・・・・・ごめん

どうしてあやまるの?

いや、きっと君にはわからない事だよ。永遠しか知らない君には・・・

・・・そう

でも・・・・・・ごめんな、みずか

・・・・・・うん
いいよ、こうへい






ねえ・・・

なに?

真っ暗だね

真っ暗だよ

何も見えないし、何も聞こえないね

君が見ようとしないし、聞こうとしないからだよ

ぼくが望めば真っ暗じゃなくなるかな?

うん、きっとね

・・・そうだったね、忘れていたよ。長い時間がたったからね
ここはぼくの世界なんだ

君はそれを望むの?

そうだね、どうしようかな?

ゆっくり考えた方がいいよ

うん、ゆっくりと考えるよ
時間はたっぷりあるんだからね・・・

そうだよ、たっぷりとあるんだよ

・・・永遠だね

永遠だよ・・・






ねえ・・・

なに?

ぼくは決めたよ

そう・・・

いいかな?

君の好きなようにしていいんだよ。君の世界なんだからね

うん、・・・ありがとう、みずか
それじゃあ・・・
























「光、あれ」
























ねえ・・・

なに?

そんな事して、ほんとにいいの?
また、繰り返すだけなんだよ

いいんだよ、時間は永遠にあるんだから・・・


-----------------------------------------------------------------------------------

ども〜、はにゃまろです。
創世記!!
これ、前からやってみたいと思ってたんですよ。
いろいろ考えてるうちに形になったんで書いてみました。
スタンダード過ぎて既にどなたかが書いてるかもしれませんが、
まあ、はにゃまろ風味と言う事で・・・
ってそんなもんあるんでしょうか?
では〜