ほんの少しだけ・・・  投稿者:はにゃまろ



例えば・・・

君が道を歩いていたとする。

別になんの変哲もない普通の道だ。

しかし、

ふと、君は一歩右へよける。

もちろんそこには誰もいない。

君はその事をなんとも思わずにまた道を進む。

だが待ってくれ。

そこには本当に何もなかったのか?

君は一度振りかえってみる。

やはりそこには何もない。

しかし、しかし待ってくれ。

そこで、ほんの少しだけ目を凝らしてくれないか?

そこには何かがあったのかもしれない。

君が気付かない何かが・・・

今は君の気付けない、何かが居たのかもしれない。

だから、ほんの少しだけ目を凝らしてくれないか?





例えば・・・

君が一人で街を歩いていたとする。

君はふと、横を見る。

もちろんそこには誰もいない。

君はまた、前を見て歩き出す。

だが待ってくれ。

今は誰もいないその空間に、誰か居たことがあったはずだ。

それは誰だったのか、ほんの少しだけ考えてくれないか?

その時、君の隣りに居たのが誰だったのかを、考えてみてはくれないか?

もしかしたらそれは、仲の良い友達かもしれない。

学校の先輩だったかもしれない。

クラスメイトなのかもしれない。

少しだけ、好きだった人かもしれない。

その時、君の隣りを歩いていたのが誰だったのかを、

ほんの少しだけ考えてみてくれないか?





例えば・・・

何かが思い出せない事があったとする。

それはもう喉の奥まで出かかっている。

だが、君はそれを思い出せない。

それは君には思い出せない事なのかもしれない。

そのうち君はまた、それを忘れてしまうだろう。

思い出せなかった事さえも忘れてしまうだろう。

だが待ってくれ。

忘れてしまう前に、

何かを忘れていた事を忘れてしまう前に、

後、ほんの少しだけ努力してみてくれないか?

それはとても大切な事だったかもしれない。

忘れてはいけない事だったのかもしれない。

いや、なんてことはないつまらない日常の出来事なのかもしれない。

しかし、しかし君は確かに何かを忘れているんだ。

だから、その忘れている何かを思い出そうと、

ほんの少しだけ努力してみてくれないか?





例えば・・・

何かが足りないな、と思う時がある。

それは以前はあったものだ。

君には思い出せないが、確かにそれは存在していたもののはずだ。

だが、今はない。

それは何だったのだろうか?

待ってくれ。

今、ふと頭をよぎったその思いをそのまま消さないでくれ。

その足りないものを、ほんの少しだけ探してみてくれないか?

それはきっと見つからないだろう。

だが諦めないでくれ。

それは非常に大切なものかもしれない。

どうって事はないが、いつもそこに居たはずの何かかもしれない。

いや、君にとってはどうでもいい、つまらない存在なのかもしれない。

しかし、しかし待ってくれ。

君が、それを足りないと感じるならば、

きっとそれは、君にとっては今、この世界に足りていないだろう存在なのだから、

だから、ほんの少しだけ探してみてくれないか?





みんなが、

後、ほんの少しだけ思ってくれれば、それは繋がるから

きっと、世界の絆に繋がるから、

だから、

ほんの少しだけ・・・


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ども〜、はにゃまろです。
なんとなく思いついたんで書いてみました。
いわゆるバッドエンド後の話です。
まあ、こーゆうのもありかなって思いまして・・・
でもこれって、いったい誰が話してるんでしょう?
うーん、謎です。

では〜