雨がやんだら 投稿者: はにゃまろ
某月 某日(雨)
朝起きたら雨が降っていた。
近頃ずっと雨だ。
一日中、家の中で過ごす。


某月 某日(雨)
また、雨が降っている。
家でごろごろと時間を潰す。


某月 某日(雨)
今日も雨。
読んでいない本がたまっているので少し消化する。
退屈。


某月 某日(雨)
料理にチャレンジしてみようと思った。
冷蔵庫からっぽ。
よく生きてるな、俺。


某月 某日(雨)
カレーパンとオニギリを分解してチャーハンを作ってみた。
3点。
次なる作戦を検討中。


某月 某日(雨)
テレビが壊れているので暇だ。
読みかけの本を読んでいたらいつの間にか寝ていた。
いったい人間は何時間寝られるものなのだろうか?。
俺は特異体質なのではと少々不安になる。


某月 某日(雨)
暇なので家捜しをしていたらアルバムを発見。
昔の写真を見るのは久しぶりだ。
こうして見ると何時もあいつと一緒だな。
結構、懐かしかった。


某月 某日(雨)
いい加減鬱陶しい。
明日も雨が降っていたら、無視して出かけよう。


某月 某日(雨)
この家に傘がない事に気付いた。
なんてこった。


某月 某日(雨)
近頃、家にいてもずっと独りだ。
仕事が忙しいのだろうか?
そういえば雨が降り出した頃から会っていない。
雨の降る中、大変だなと思った。


某月 某日(雨)
本を読み尽くした。
また、アルバム見る。
なぜか無性に懐かしい。
なぜだろう?。


某月 某日(雨)
雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨


某月 某日(雨)
いつまで雨が降り続くのだろうか。
外に出たいが傘がない。


某月 某日(雨)
実はこの雨は俺が降らしているんじゃないだろうか。
この雨は俺の心の涙なのさベイベー。
「雨よやめ!!」と叫んでみる。
やまない。


某月 某日(雨)
↑ちょっと壊れ気味。
・・・いや、わざとだな。
憂鬱だとふざけてみたくなる。


某月 某日(雨)
濡れてもいいから外に出ようと思った。
玄関からの一歩を踏み出す事ができない。
軟弱。


某月 某日(雨)
本棚の本を片っ端から読む。
二度目だと先がわかっていてあまり面白くない。
アルバムを見る。


某月 某日(雨)
一日中、窓から空を見ていた。


某月 某日(雨)
妙な事を思い付いた。
実は俺はこの世界に一人ぼっちで存在するのではないだろうか?。
孤独だ。
雨がやまない。


某月 某日(雨)
昼飯を食べていてふと思い付いた事。
もしかしたら戸棚の中のパンやインスタントラーメンは、ぽこぽこと自然に湧き出しているのではないだろうか?。
最近、家に帰ってきていないようだから、その考えも一概に否定できないな。
っていうかそうだったら面白い。


某月 某日(雨)
青い空が見たい。


某月 某日(雨)
空を見ていて思った事。
もしもこの雨が降りやまなかったらどうなるんだろう。
大洪水になるだろうな。
そういえばノアの箱舟という話があった。
それになぞらえるなら、この雨は神が人類に下した罰ってことになる。
この雨は罰なのか?。
馬鹿らしい、そんな事あるわけないじゃないか。


某月 某日(雨)
また、アルバムを見た。
懐かしい。
雨がやんだら会いにいこう。


某月 某日(雨)
空を見ていた。
なぜか帰りたいという気持ちになる。
自分の家にいるというのに不思議だ。


某月 某日(雨)
あの空の向こうにもう一つの世界がある。
そんな気がする。


某月 某日(雨)
帰りたい。


某月 某日(雨)
この雨が降り出す前、俺は何をしていたんだろう?。
ずっと、ずっと変わらない日常を過ごしていたはずなのに、
今は、雨が降っている。


某月 某日(雨)
雨・・・
あの時も雨が降っていた。
空き地に、雨が降っていた。


某月 某日(雨)
向こうに帰りたい。


某月 某日(雨)
この世界に雨が降り出した時。
俺が偽りの日常を否定した時だ。
俺は、俺の前からいなくなってしまった人との偽りの生活を否定した。
それは、悲しいだけだったから。
この世界はもういらない。
いらないんだ。


某月 某日(雨)
アルバムを見る。
それは過去の残滓。
失ってから気付く大切なもの。
運動会、
遠足、
プールで、
修学旅行で、
近所の公園で、
いつも一緒に写っている二人。
正反対の性格。
昔からの幼馴染たち。
毎年行ったクリスマス会。
満面の笑みと微かな笑み。
俺に向けられた二つの笑顔。
失ってから気付く大切なもの。


某月 某日(雨)
雨が降っていた。
あの空き地には雨が降っていた。
そこに傘はあった。
あいつが差し出してくれた傘が、
降りしきる雨の中、茜が差し出してくれた傘があった。
俺のために差し出された傘。
でも、俺はそれを振り払った。
だから、もう傘はない。


某月 某日(雨)
何故、俺はここにいるのだろう。
外は雨が降っている。
雨がずっと降っている。
心の雨が。
傘はない。
永遠に、ない。
今日も俺の上に雨は降る。
あの空き地にも、まだ雨は降っているのだろうか。


某月 某日(雨)


某月 某日(雨)


某月 某日(雨)


某月 某日(雨)


某月 某日(雨)
朝起きたら雨が降っていた。
近頃ずっと雨だ。
一日中、家の中で過ごす。


某月 某日(雨)
また、雨が降っている。
家でごろごろと時間を潰す。


某月 某日(雨)
今日も雨。
読んでいない本がたまっているので少し消化する。
退屈。


某月 某日(雨)
料理にチャレンジしてみようと思った。
冷蔵庫からっぽ。
よく生きてるな、俺。


某月 某日(雨)
雨・・・
外は雨が降っている。
この雨はいつまで降り続くのだろう。
雨がやんだら、もし雨がやんだら、あの空き地に行こう。
いつか、雨がやんだら。


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ども〜、はにゃまろです。
裏をかいて茜の幼馴染が主役SSでしたあ。
みんな引っ掛かったかな?。
いやあ、あのね雨が降ってたもんでつい。
ちなみに題名と同名の小説が存在しますが、雨が降ってる点と日記形式なとこしかパクってません(爆)
えーと、次回は・・・
おかしとか永遠の続き読みたい人っているかな?
もしもいたらそっち優先します。
なんか短編のネタがあふれちゃって、うーん(汗)。
では〜