終わらない休日 第21話  投稿者:ひさ


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●これまでのあらすじ
 折原浩平は、その場所で猫の「プー」を拾ったのだった。初めて出会う事に
なった公園で……。
 偶然か、それとも必然か……去って行ってしまったプーを追い求めて辿り付
いた先も、その公園だったのだ。
 しかし……プーは待ってなどいなかった。

 失意を抱えたまま帰宅した浩平を待っていたのは、由起子のあたたかな心と
言葉だった。安らぎに身を包まれた浩平の心は、その時から少しずつだが失意
のどん底から這い上がろうとしていた。
 由起子に言われるまま風呂に入った浩平は、浴槽に浸かりながら音子との約
束を思い返していた。プーの本当の飼い主である少女が、いつか自分で飼える
ようになるその日が来るまで預かる……確かそんな約束だったな、と。
 
 その時、浩平の脳裏に一瞬何かが突き抜けた。

 それはずっと探し求めていた、プーの存在すべき場所の答えだった。
 浩平は自分の閃きが間違い無いという事を強く確信していた。
 なぜなら、あの公園以外でもう一箇所プーと訪れた場所、その忘れていた存
在こそ本当に探していた場所だと感じたからだ。

 もう一度、これがおそらくラストチャンスとなるだろう……浩平はそう思い
ながらプーを探す為に家を出た。由起子から預かったプーの白い首輪をその手
に携えて……。
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 外灯の淡い光が、まるで進むべき道を指し示しているようだった。
 今度は由起子から借りた傘を差して、浩平は歩みを進める。
 しっかりしたその足取りから、先程公園に向かい疾走していた時のような失
意は全く感じられない。
 迷いが振り切れると、こうも世界が違って見えるものなのか……夜闇の中に
あって、向かうべき場所がはっきりと脳裏に描かれている今の浩平には、そう
思えてならなかった。
 雨に濡れながら疾走したあの時は、何も見えず走れば走るほど自分が闇の中
に迷い取り込まれてゆくような感覚で……それは、浩平自身が間違った方向へ
進んでしまっていたという事の表れでもあった。
 だからこそプーの『存在すべき場所』を理解した今、公園へと迷走していた
先程とは、同じ夜闇のはずが違った光景に見えたのかもしれない。

 雨は……まだ降り続いている。
 しかし一時のような激しさはもはや見られず、完全に止むのも時間の問題だ
った。
 浩平はようやくプーを巡る全ての事象が、好転に向けて動き始めているのを
感じていた……。 



 ぴちゃぴちゃと、歩く度に跳ねる水音だけが静寂の闇に響く。
 日付は替わり、あと数時間で夜が明けてしまうという時間帯――浩平以外に
動くものの姿は見られない。
 時折、家屋に燈る明かりを目にすると、何故か心が落ち着いてゆとりが生ま
れてくる。
 こんなに遅くまで何をやっているのだろう……こうして同じ刻に起きている
のだと思うと、そんな柔らかな光がとても近くに感じられる。
 浩平は今、はやる気持ちを抑え切れず駆け出したい衝動に駆られていた。
 自分の考えが正しいのかどうか、そしてプーの存在の有無を一刻も早く確か
めたかったからだ。
 しかし、走ればまたプーの存在が遠のいてしまうかもしれない……そんな思
いが、気を抜けば駆け出してしまいそうな心に辛うじてブレーキを掛けていた。
「今度は……間違っていない。そうだろ、プー……」
 ともすれば、逆に躊躇して足が止まらぬよう、浩平は自分自身にそう言い聞
かせてみたりする。
「あの閃きは、確かにプーの存在すべき場所を導き出してくれたんだ」
 浩平は、闇に溶けて見えない前方をじっと凝視しながら呟いた。
 先程浴槽に浸かりながら考えていた事が思い起こされる。
 
『存在すべき場所』

 最初それは、初めて出会ったあの公園しかないと完全に信じ切っていた。
 浩平が知っていて、プーと出会って印象に残っている所といえば他に考え付
かなかった。
 それに夢で別れた場所も公園だったから、余計その印象が頭に焼き付いてし
まったのかもしれない。
 だが、よくよく考えて見れば公園がその場所である訳が無いのだ。
 何故なら……プーにとって、そこは自分が捨てられた場所に他ならないから
だ。
 例えやむを得ない事情で捨てられたのだとしても、誰が大切な人と別れる事
になってしまった場所を、自分が存在すべき場所と思うだろうか……。
 そこまで思い当たった時、浩平の心に掛かっていた霧が一気に弾け飛んだ気
がした。
 それは最後の賭け……もしこれでプーと巡り会う事が出来なければ、もう二
度と再会するチャンスは訪れないだろう。
 しかし、浩平の心は不思議と自信に満ち溢れていた。
 今度は会えるという予感、いや……それは半ば確信に近いものだった。
 プーは夢の中で、自分の存在すべき場所は浩平も知っていると言うヒントを
与えくれた。
 公園以外でプーの思い出が深く、かつ浩平も知っている場所――浴槽に浸か
りながら閃いたのは、まさにその事だった。
 同時に浩平は、プーがとっくの昔に存在すべき場所を自分に伝えてくれてい
たのだという事に思い至る。
 あの時「ばいばい」と言って浩平の元から去って行った……二度目の夢では
なく、初めて見たプーの夢にこそ本当の答えが存在していたのだ。
 
 その場所とは……、 



「よう。やっと……会えたな」



「……にゃーーーん」
 


 その場所とは――プーが拾われた直後に浩平の元から逃げ出して向かった、
かつて温かな家族と共に過ごしていたであろう……あの空家だった。



 …………………………



 それはつい数時間前に聞いたはずなのに、もうずっと遠い昔に聞いたような
感じさえする懐かしい鳴き声だった。
 浩平がようやく歩みを止めたその空家の玄関前に、プーはちょこんと座って
いた。
 一声鳴くと、それから何事も無かったかのように再び視線を真正面に戻し、
じっと何かを見続けている。
 一体何を見ているのだろうか? 興味に駆られた浩平は、プーの側に駆け寄
ると隣にどっかりと腰を下ろした。
「なあ……ここから何が見えるんだ?」
「…………」
 近寄った時もそうだったが、プーはそんな風に声を掛けてみても全く微動だ
にせず、浩平の方さえ向こうともしなかった。
 ただその時一瞬耳がピクリと動いたので、どうやら聞こえていない訳では無
いようだ。
 しばらく返事――この場合は反応と言った方が正しいだろうか――を待って
いた浩平だったが、結局諦めてプーの視線を辿ってみる事にした。
 もうほとんど止みかけてぽつりぽつりと降る雨と、濡れた地面を反射する外
灯の淡い光、そして誰もが眠りに就いたであろう向かいの家……真夜中という
時間帯を除けば特に変わった所は無く、至って普通の風景だった。
 なのに、プーは全く目を逸らさず前方だけを見据え続けている。
 この家の玄関から一体何が見えているというのだろうか……。
 少なくとも浩平には、何度プーの視線を追ってみても見える風景から感じら
れるものは何も無かった。
 その時、浩平は唐突に思う――俺はこれからどうすればいいんだ……と。
 もう一度会いたいと願った結果、その思いはプーに追い付いたわけだが、そ
れからどう行動すべきか……という事を全く考えてなかったのだ。
 例えば、もしプーをこの場から自分の家に連れ帰ったとしても、また同じ事
の繰り返しになってしまうだろう。
 本当の居場所を見付けたプーが、ここから離れるのを望んでいないのはよく
分かっていたし、浩平もそんな事をする気は毛頭無かった。
 そもそも必死になってプーを探し続けたのは、存在すべき場所を確かめるの
が目的だったのだから、それを果たした今ならば何も悔いは残っていないはず
だった。
 明日も、明後日も、そしてこれから先ずっと……この場所に来ればいつだっ
てプーと出会えるのだから……。
 しかし、浩平はプーに背を向けて立ち去る事が出来ないでいた。
 夢の中でのように話す事が出来なくても、ただこの場所でプーの存在をいつ
までも感じていたかった。

 まるでお互いの息遣いしか聞こえないくらいの静寂の中……そこには他に何
も無い、一人と一匹だけの世界が存在していた。



 …………………………



 ……ただそこに居てありきたりの風景を眺めている。
 お互いそれだけで、心は十分満たされていた。
 
 しかし、そうしてどれだけの時が過ぎたのかは分からないが、浩平には相変
わらずプーに見えているもの、というのが見えなかった。
 存在自体はすぐ側にいるので、今まで以上に強く感じられるのだが……。
 欲を言えばこんな時、夢の中でのように会話が出来たなら――あれは現実の
ものでは無いから起こった奇跡であって、この世界でどれだけ願っても叶わな
い事は分かっているのだが、どうしてもそんな風に思ってしまう。 
「ホントに不思議なやつだよな、おまえって……」
 囁くようにそう呟いた浩平は、無意識の内にプーの身体へ手を伸ばしかけて
いた。
 そしてあと数センチで届きそうな所まで来て、まるで誰かに操られていた手
が自分の意思を取り戻したかのように、その場でピタリと止まってしまった。
 追い求めればまた逃げてしまうかも……そういった浩平の気持ちが、プーに
触れる事を躊躇させていた。 
「……にゃん」
 と、今まで全く浩平の方を見向きもしなかったプーが、一声鳴くと自分から
鼻を擦り付けてきたのだ。
「プー、おまえ……」
 予想外の出来事に多少の戸惑いと驚きで、浩平はしばらく止まったままの手
を動かせずにいた。
 だが、その時ふと思う。
 ここは紛れもなくプーの居場所なのだという事を……。
 もうこれ以上何処かへ行く事はあり得ない――そんな確固たる思いが、浩平
の躊躇いを払拭させた。
 止まったままの手が再びプーの身体へと伸び、そっと頭に触れる。
「なんか……久し振りだな、この感触……」
 柔らかな毛並み……掌に懐かしさが染み込んでくる。
「にゃぁ……」
 浩平が優しく頭を撫でると、プーは気持ち良さそうに目を細めてされるがま
まになっていた。
 頭から顎を撫で、そして乱れていた毛並みを整えようと身体の方に手をやろ
うとした時、プーに何かが足りないような感じがした。
 確かめるように、もう一度頭からすーっと毛に沿って自分の手を滑らせて行
った浩平は、首の辺りに差し掛かってようやくそれに思い至った。
「あっ、そういやこれを忘れてたな」
 浩平はそう言いながら、ズボンのポケットに手を突っ込む。
 しばらくごそごそやって中から出て来たのは、家を出る前に由起子から手渡
されたプーの首輪だった。
 これを最初に見付けた由起子が言うには、プーが出て行った浩平の部屋の窓
下に落ちていたのだそうだ。
 その事を聞いた浩平は、プーが自分の側に居たという証として首輪を残して
行ったように思えた。
 だが、普通に考えれば猫だけの力では首輪を外すなど到底不可能な事だ。
 それだけがずっと心に引っ掛かっていたのだが……結局、幾ら頭を捻ってみ
ても答えは浮かんで来なかった。
 しかし浩平は、連休の二日間でプーと接して体験した出来事を思い返すと、
常識から離れた事でも成し遂げてしまいそうな感じさえしていた……。
 


 最初に逃げた時は、この場所に浩平を導いてくれた。

 公園では、本当の飼い主である音子という少女と巡り会った。

 夕食は珍しく叔母の由起子と共にする事が出来た。

 最初の夢で、プーは自分の存在すべき場所を既に伝えてくれていた。


 二日目、プーが買物について行きたいと懇願した……ように見えた。

 それがきっかけで再び音子との巡り会わせ……偶然ではないと思った。

 やがて……再びプーの夢の中で告げられた別れ。

 追い求め、間違った方向への疾走と深い虚無感。

 失意の心に叔母の優しき心遣い、閃き……。
 

 そして……一人と一匹は再会を果たした。



 ――プーを拾ってからこれまでの出来事が、頭の中を駆け足で突き抜ける。
 それは偶然起こった事などではなく、全てプーが引き合せてくれたものだと
……浩平はそう思いたかった。
 それならばプーが自分で首輪を外したのかもしれないという事――それさえ
も事実として見えてくるから不思議なものだ。
「ありがとな、プー。でも俺にはもうこの首輪は必要ないんだ。だってそうだ
ろ? この場所に来ればいつだっておまえと会えるんだからさ。それに……」
 首輪をはめながら、浩平はプーに語り掛けていた。
 もちろんプーは言葉を発する事など無かったが、それでも浩平の目から自分
の目を一切逸らさず真っ直ぐ見上げている。
 しかし何かに反応したのか、突然プーは浩平の方に向けていた視線を、先程
までずっと見続けていた前方へと移した。
 その行動で浩平の言葉は途切れてしまったが、プーにならって前方の夜闇に
目を向けてみる事にした。
 すると、じっと見詰めるその先に……一瞬何かが過った。
 移り変わる季節、行き交う人々、元気よく駆けて行く音子の姿……。
 気持ちよく晴れた日も、また憂鬱な雨の日も……俄かには信じ難い事だった
が、ほんの一度瞬きするほどの時間で、そんな日常の光景が浩平には確かに見
えていた。

 それは……紛れもなくプーの『視界』だった。

 巡りゆく日々を、ずっとずっとここから眺めていたのだろう。かつてプーが
育ってきたこの場所から……。
「……それに、この首輪はプーがここで過ごして来た事の大切な証だからな。
おまえが付けてなきゃダメなんだ。もう手放したりするんじゃないぞ」  
 浩平は先程途切れた言葉の続きを、首輪を付けながら最後までプーに告げる。
 そしてようやく理解した。
 何故、ここがプーの『存在すべき場所』なのか? 
 浩平の所でなく、ここでなければならないのか……。
 プーがずっと夜闇の先で見ていたもの……それに気付いた時、浩平はその理
由をはっきりと知る事が出来た。
「俺の所じゃないに決まってる。だってさ、ここはプーにとっての本当の家族
が存在した場所なんだから……そうだろう?」
「にゃーーん」
 大きく鳴いた一声、それは肯定の言葉だった。
 たとえ今のように無人の家屋と化していても、いずれ新たな入居者が住み続
けるにしても、ここが家族の一員として育ってきたプーの『家』である事に変
わりはないのだ。
 夢の中で、浩平はプーにこう言われたのを思い出していた。

『……野良猫ってね、人間の目には捨てられたりした成れの果てに見えて可哀
相に映るかもしれないけど……それが彼、彼女達の居場所だという場合もある
の』

 もしかしたら存在すべき場所とは、本当の家という意味なのではないだろう
か? 猫達は自分の家――すなわち安らげる場所を求めるべく一生をかけて探
し続けているのかもしれない。たとえ辿り付いた先がどんな場所であろうとも……。
 これは全くの推測であって、浩平にも本当の所は分からない。
 猫同士なければ理解する事は出来ないのかもしれない。こんな時こそ、あの
夢の中のように語り合えたなら……と強く思ってしまう。
 それでも浩平は、ようやく満足してこの場所を去る事が出来そうだった。
 プーと再会を果たし、ここから見ているものを知り、そしてこの場所でなけ
ればならない本当の理由を心の中に刻み込んだ。
「俺、もう行くよ。由起子さんもまってるしな」
 浩平はそう言いながら、長い事座り続けていたプーの側から立ち上がった。 
 プーは特に別れを惜しんでいる、という風には見えず、きょとんと浩平を見
上げているだけだった。
 一緒に過ごした時と全く変わらぬその仕種に、浩平は僅かな苦笑を漏らす。
(こいつはずっとこんな顔して、自分の居場所から見える風景を感じ続けて行
くんだろうな……)
 いよいよ別れ時となると、やはり一抹の寂しさが胸に去来する。
 しかし望むべき事を全て成し遂げられた浩平に、悔いは残らなかった。
 ここで……この存在すべき場所で、いつでも会う事が出来るのだから……。
「じゃあな!」
 浩平は勢いよく言い放ち、胸に宿る寂しさを掻き消すようにプーの頭をくし
ゃくしゃと撫でると、背を向けてその場所を後にする。
「……にゃん」
 と、道路に出た所で背後から追い掛けて来るように鳴き声が聞こえてきた。
 しかし……浩平は振り返らなかった。
 それが自分を引き止める為に発した声では無いと分かっていたからだ。
(また会おうね……)
 都合の良い解釈かも知れないが、浩平にはプーがそんな風に言っているよう
に感じていた。
 そしてそれは、そのまま浩平自身の気持ちでもあったのだ。
「ああ! また会おうな、プー!!」
 そう言いながら背後に手を振って、今度は自分自身の存在すべき場所へ帰る
為に……浩平は再び歩き出した。




 …………………………



 気が付くと、いつのまにか雨はすっかり上がっていた。
 夜空を厚く覆っていた雲の切れ間から、恐る恐るといった感じで僅かな星達
が顔を覗かせている。
 それでも星一つ一つが自分自身を精一杯輝かせ、しっかりと存在を自己主張
しているように見える。
 諦めという厚い雲に覆われ迷走し続けたが、今ようやく光を発見し出口が開
けた……そんな浩平の心は、この空の光景とよく似ていた。
「ゴメンな音子。やっぱり、約束守れなかったよ……」
 ふと浩平は歩みを止め、そんな空を見上げながら、唯一心残りになっていた
事を呟いた。
 それはプーを探しに家を出る前、風呂場で浴槽に浸かっていた時に漏らした
言葉と全く同じだったが、その中に含まれる思いというものは違っていた。
「だけどな……」
 透き通った深夜の微風を感じながら、浩平は言葉を続ける。
「俺が預かる事は出来なくなっちまったけど、いつかきっと一緒に過ごせる日
が来るって俺は思うんだよ。だってさ……」
 音子にはプーとの間に起こった出来事を、包み隠さず全て話すつもりだった。
 他の人にこんな現実離れした事を言った所で、怪訝な顔をされるのは目に見
えていたが、音子なら信じてくれる……いや、例え信じてもらえなくても告げ
なければならない気がした。
「……プーは、おまえと過ごしたあの場所を一番大切なものとして自分の居場
所に選んだんだからな」 
 見上げる夜空へ放った言葉が無事に吸い込まれて行ったのを確認すると、浩
平はまた歩みを進める。
 由起子が待つ自分の居場所へ、そして……もう数時間後に始まる新しい日常
に向かって、今度は立ち止まらぬように気を付けながら……。
 

 ――長い長い浩平の休日が、今ようやく終わろうとしていた。


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 どうも、こんにちは。

 今回は過去の話が絡んでいる上に会話文も少なくて、内容が分かり難かった
り読み辛かったりするかもしれませんが、どうかご容赦下さい……。
 
 ともあれ、ようやくここまで来ました。最初からヒロインキャラは出さない
と決めていたので、自分でもホント華やかさに欠ける話だなぁと思ったりして
ますが(^^;)、 プーの存在すべき場所や浩平の気持ちの決着については一応ここ
までで書き切ったつもりです。
 あとは浩平の行動とプーのこれから、そして音子との約束、あとは瑞佳の家
の鍵が何故開いていたか(^^;)、 など残っている事を最終話で書き上げたいと思
ってます。ラストシーンでは皆が笑っていられるように……。

 最後にここまで読んで下さった方、感想を書いて下さった方、どうもありが
とうございましたm(_ _)m
  
 それでは…。