退屈な授業が終わり、待ちに待った放課後がやってきた。
「繭、一緒に帰ろ!」
私は、近くでくて〜となっている友人の繭に声をかけた。
「みゅ♪」
繭は、嬉しそうに顔を上げる。私達にとって放課後は、楽しい時間だ。
繭と一緒に、街を歩く。商店街でウインドーショッピングを楽しんだ後、いつものように公園でお喋りをする。
繭と友達になってから、もう1年以上が過ぎた。繭は強い子だと思う。少し、ずれてる時もあるけど、素直だし、凄く可愛い子だと思う。
少し悔しいのは、繭には年上の彼がいると言う点だった。この前会ったけど、凄く優しそうな、素敵な人だった。その人と一緒の繭は、私と一緒の時と少し違って、なんだか寂しく感じてしまった。
「ねぇ、繭」
「みゅ?」
「A・B・Cって、知ってる?」
「アルファベット?」
「違うよ。普通,A・B・Cって言ったら、あれの事よ」
私は、前から思っていたことを聞いてみることにした。年上の彼がいると言うことは,Aぐらいは経験しているのかな?
「みゅ〜・・・・?みゅ!」
何か思いだしたようだった。
「うん、知ってるよ」
「繭は、経験したことある?」
私が聞くと、何故か変な顔をした。
「どうかしたの?」
「経験?」
「そう。繭は年上の彼がいるから,Aぐらいはしたことあるでしょ?」
「みゅ〜〜!!、そんなこと経験したら死んじゃうよ」
「ほぇ?」
「みゅみゅ,Aが一番恐いと思うよ。でも、Bも、Cも恐いけど,Aを経験したらみんな死んじゃうよ・・・みゅ〜」
なんか、変なものと勘違いしてるのかな?繭は凄く、怯えているような気もする。
「ねぇ、繭の思っている,Aって何?」
「みゅ〜・・・かく」
「かく?」
「みゅ。核兵器の核」
「へ?」
「Bが、生物兵器で、Cが化学兵器。Dが火薬兵器・・・みゅ〜」
「ちょっと、誰がそんなこと言ったの?」
「みゅ〜」
「みゅ〜って、彼のこと?」
繭は頷いた。
「確かに、A・B・C・Dはそれで当てるけど、私が言ったA・B・Cは・・・」
繭の耳元でその意味を囁いた。
「みゅ!」
それを聞いた繭は顔を真っ赤にすると
「今日は、華穂ママが、早く帰ってらっしゃいって、いってたみゅ〜」
と言うと、駆け足で逃げていってしまった。
「何なの・・・?」
一人残された私は、ただその場所で呆然と立ちつくすことしかできなかった・・・。
後日、事の真相が判明。うーん、繭って大人
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また変なSSを書いてしまった・・・
えーと、パルです。今回は繭のSSに挑戦してみました。
これでメインヒロイン6人のSSを一通り書いたことになります。
ちょとだけ、感想です。
>雀バル雀さん 上月寿司の看板娘
確かに、こんな設定も、斬新でいいです。寿司屋で手伝いをする澪と言うのも、結構可愛いです。
こうなると、何屋の澪ちゃんで、シリーズ化できそうですね(笑)
>かっぺえさん 変わり行く『いつも』
4月15日、詩子の日に会わせてSSを書くとは流石ですね。
浩平と、詩子のやり取りが楽しかったです。
勿論、後2本との中には、おねくえすとの完結編がありますよね?
>PELSONAさん 今日は何の日
国民の休日になるのですか?詩子が裏で何をやったのか気になりますね(笑)
と、今回はここまでです。感想を書いて下さった方々、ありがとうございます。
それでは、またです!
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