「んあ〜、ここを真っ直ぐ行って、最初の信号を右に曲がってすぐだな」
髭面の警官に道を訊く。
「ありがとうございます」
簡単に礼を言うと、デパートMOON.に向かって走り出す。
タッタッタッタッ・・・・・
「ここかっ」
「はぁはぁ、やっと着いたねー」
茜と南がいたレストランから、ゆうに30分もの時間を有した。
日は沈みかけ、辺りはネオンサインが光り出していた。
「さてと、入るぞ長森っ!」
「えっえっえっ!?」
長森の肩を掴み、強引に誘導する。
「うーん、ここ本当にデパートなのか? 活気が感じられないな」
「ちょっと浩平。待って、何かおかしいよっ」
きょろきょろ、と周りを見渡す長森。
足取りが重い。
「お! 入り口に看板があるぞっ。・・・え〜と、ご休憩は6500円。なるほど、じゃあ入るかぁ!」
「浩平っ、待って。ここデパートじゃないよ〜」
オレの欲望は止まらない。
据え膳食わねばなんとやらってやつである。
「こーへいっ!! ほらっ、看板にHOTEL「MOON.」ってあるよ!」
「いや、ここに違いない。うん、間違いないぞ」
「はぁ・・・。間違っても澪ちゃんはここに入れないと思うけど・・・」
「ま、まあそうだな。・・・たく、あの髭面の警官、間違いやがったな」
ホテルの入り口で立ち止まって話すオレたち。
今日のところは制服だし、断念するしかないな。
「早くデパート探さないとっ」
「ああ、行くか」
一方そのころ、茜もどき(住井)と南は・・・
浩平たちの様子を影から覗き見ていた。
「・・・残念です。もう少しで証拠写真が撮れるところでしたのに」
南の熱いアンコールを受け、再び茜に変装している住井。
「なぁ、お願いだから、もう一度言ってくれないか?」
ボイスチェンジャーで変えられたその声は、まさに茜の声そのものだった。
「嫌です」
がーんっ!!
南はがっくり膝を落とす。
「いいかげんにして下さい。もう10回目です」
「頼むー、頼むよぉ」
目に涙を溜めて懇願する。
「しかたありません。・・・好きです。大好きです、南」
うおー、と絶叫する南。
そんなに嬉しいか? 住井にそう言われて・・・。
「南。早く追わないと見失います」
「なぁ、もう一度言ってくれないか?」
つづく
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ども、バブルスライムです。
バブル澪『バブル澪ですの☆』
また書いてしまいました。3回目ですね。
バブル澪『しかも3回とも藤井さんの後なの』
て言うか、第11話で私と藤井さんが3話づつ、いけだものさんが2話。
なんて言うか、ほとんど3人で書いてる状態!?
バブル澪『なのなの』
頼む〜っ! みんな参加して下さいよーっ!
バブル澪『お願いしますの』
では、誰か12話を書いてくれることを祈りつつ、失礼致します。
バブル澪『なーの♪』