【97】 浩平の人生で一番長い日(前編) |
それはエイプリルフールが過ぎてからしばらく経ったある日の事… 「ふう…ようやく授業も終わったな。…帰るか」 ONEの外道主人公こと折原浩平は…いつものように下校しようとしていた。 ちなみに「今はまだ学校始まってないんじゃ…」というツッコミは無しだ。(おい) ばばっ! と、いきなり浩平の前に現れる複数の影! 「浩平!一体どう言う事なんだもん!」 「みゅー!」 「折原!」 …怒りの形相になった長森瑞佳、椎名繭、七瀬留美の3人だった。 「な、何だ!?いきなり…オレが何かしたのか!?」 突然のことに慌てまくる浩平…だが3人はそのまま彼につめよってくる。 先頭に立つ瑞佳が口を開く。 「胸に手を当ててよっく考えてみるんだもん!」 「こうか?」 ぴと 「あ、私じゃなくて自分の胸だよっ!」 「いや、お前らに恨まれる覚えなんてこれっぽっちもないぞ」 そう言って無意味に胸を張る浩平だったが…次の七瀬の言葉に… 「折原っ!あんた元演劇部長の深山先輩に手を出したって本当なの!」 …完全にハニワ顔になった。 (な、何でオレが深山先輩に…!?) 更に焦りまくる浩平に次々に詰め寄る…って、言うか襲いかかる3人。(おいおいおいっ!) 「浩平っ!私と言う者がありながら何で深山先輩にっ!」ぽかぽかぽか 「みゅっ!うわきはだめだもぅん!」ぱかぱか 「折原、4つ股は最低よっ!」ばきぃ! …3人にボロベロにされる浩平… (ぐはあ…こ、これでオレの人生も終わりなのか…) 浩平が覚悟を決めかけた正にその時っ! 「あ、椎名さん…七瀬さんのお下げにてりやきバーガーがくっついてるわよ!」 …唐突な言葉が教室に響く。 そして…当然のように無意識で反応する繭!(おい) 「みゅ〜〜〜〜♪」 「えっ?…って、ぎゃああああああーーーーーーーーっ!!!」 「あ、駄目だよ繭〜〜〜〜」 繭が七瀬のお下げに飛びつき、それを止めようとする瑞佳。 その隙にどうやら浩平は教室の外に逃げ出す。 で、教室の外に出た浩平を待っていたのは… 「み、深山先輩!?卒業した筈じゃ…しかも何故にまだ制服?」 「久しぶりね折原君…この服はちょっと訳があってね」 浩平がボコにされた原因…深山雪見その人だった。 「とにかくここじゃまずいわ…こっちへ来て!」 「わっ!引っ張らないで下さいっ!」 そんなこんなで、浩平は雪見に手を引かれて演劇部室へ向かった。 (…深山先輩の手って…やはり女の子らしいよな) …そんな事を思いながら。 ---------------------------------- 「今は部活やってないから…ここなら多少は安全よ」 「はあ…」 浩平と雪見は演劇部室で向かい合って座っている。 と、突然雪見が浩平に頭を下げた。 「ごめんなさい、折原君」 「と、突然どうしたんだ深山先輩!?」 「実は…折原君が長森さんたちに詰め寄られた原因は…私のせいなのよ」 そう言って語り出す雪見。 心配そうな顔でじっと彼女を見つめる浩平。 「この前のエイプリルフールの時…みさきを脅かそうと思ってちょっとした嘘ついたのよ」 「…どんな嘘なんです?」 なんとなく嫌な予感がした浩平だったが…続きを促がす。 雪見は…ちょっと顔を赤くしながらこう言った。 「えーっと…『私と“浩平”はずっと前から付き合ってるのよ!』って…言ったんだけど」 「いきなり呼び捨てですかあああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!」 「そしたらみさきは…」 ============== 「ゆ、雪ちゃんそれホントなの!?」 「ええ、本当よ」 「じゃ、じゃあ…もう雪ちゃんと折原君はそう言う関係なんだね!?」 「えっ?そ、そう言う関係って…?」 「キスは毎朝当たり前で…帰りはいつも一緒に帰ってて…」 「あ、あの…みさき…」 「挙句の果てには親にも内緒で同棲してるんだ…雪ちゃん大胆過ぎるよ〜〜〜〜」(真っ赤) 「きょ、今日はエイプリルフールだから…(汗)」 「み、みんなに報告しなきゃ〜〜〜〜!!!」 だだだだだだだだだだっ! 「……………………み、みんなって…誰?」 ひゅうう〜〜〜〜 ============== 「そう言う事で…みさきが他の子に言いまくったみたいね」 「ちゃんと否定せんかああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!!」 ため息をつく雪見と思わずエキサイトする浩平。 …そんなに大声出すと… 「…見つけました」 「あ、折原君ここに居たんだ♪」 『折原先輩は元部長と言えども渡さないの!』 …ヒロインズに見つけられますよ。 「言うのが遅いわいっ!」 「…折原君、誰に言ってるの…(汗)」 それはともかく…この狭い部室で茜・詩子・澪に追い詰められてしまった浩平&雪見… さあ脱出なるか!? 後編に続く! ----------------------------------------------------- ポン太「いきなり謎のSSを書いてしまったねえ(^^;;;;;」 雪ちゃん「これって…一応私のSSよね?」 ポン太「そうです。正真正銘混じりっけ無しの雪ちゃんSSです( ̄∇ ̄)」 雪ちゃん「何だか後編の展開が心配なんだけど…」 ポン太「さあ…どうなるんでしょうね♪」 雪ちゃん「後編は明日…みたいね」 2000.4.4 |