【78】 温泉ばとるろいやる!(16) |
<前回のあらすじ(沢口君視点)> オッス!俺が脇役ボーイズ主将の南明義だっ! …って、沢口?違ううぅぅぅーーーーっ!!!俺は南だあああぁぁぁぁーーーーっ!!!(滝涙) はあはあはあ… で、今回はついに俺があらすじ担当になったという事で、この喜びを里村さんと共に分ち合いたいと… 『嫌です』(←テレパシーで即答) ぐはあ(吐血)…って、そんな事やってる暇があったら前回の話の説明しろ?ううっ…分かったよ(泣) 前回は…確か卓球大会のチーム決めの話だったよな。 露天風呂全滅の為、暇になった里村さん達が考え出した卓球大会…俺達もうまく潜り込んだ訳だが… 色々あって何故か形式がダブルスに決定、当然チーム決めがあった訳だ。 ここで俺と里村さんのラブラブタッグが結成!…にはならなかった(涙) 訳分からんクジ引きとかあって結局決まったのが…以下のチームだ。 チーム『美少女番長と野獣』:七瀬留美&広瀬真希 チーム『ななぴーラブラブ♪』:中崎&南森 チーム『好き好き茜ちゃん』(←改名):柚木詩子&沢口(南だっ!) チーム『だよもんアルジー』:長森瑞佳&里村茜 チーム『なのなの♪』:上月澪&氷上シュン チーム『中崎高校演劇部ご一行』:深山雪見&折原浩平 …いずれ劣らぬ強力チーム(そうか?)…だが優勝するのは俺に決まってる! 里村さん!優勝したらあなたをデートに誘いますよっ! 『お断りします』(テレパシー…と言うか毒◯波で即答) …ぐはああああああああああーーーーーーーーーーーーーっ!!!(超特大の吐血) ばたっ 「…あれ?沢口君、もうすぐあたし達の試合なのに何で寝てるの?」 『温泉ばとるろいやる!』 ROUND16「ばとるろいやる卓球大会!(大会序盤編)」 「はあ…マジでやるのかよ…」 今、オレこと折原浩平は会場となる娯楽室に到着した所だ。 隣では七瀬と広瀬が仲良く世間話に興じている。 「ふふふふふふふふふふ…広瀬さん、ようやくアナタと決着がつけれそうね」 「うふふふふふふふふふ…それはこっちのセリフよ、七瀬さん」 …睨み合って、不気味な雰囲気でそう言い合うななぴー&ひろぴー。 う〜ん、和やかだな。って、お前ら同じチームだろ…(汗) 「…何処を見たらそう見えるの?」 向かいの椅子に座っていた深山先輩に突っ込まれる。 …良かった、誰もツッコミ入れてくれなかったらどうしようかと…(おいおい) それは置いといて(置いとくな)…この宿の娯楽室には卓球台が2台ある。 よって一気に2試合を同時平行してやるわけだな。 そんな事をぼ〜っと考えていると… 「ねえ折原君…私達の相手をどう思う?」 深山先輩がそう聞いてきた。…オレはちょっと考えてから答える。 「そうだな…澪が卓球台の縁に頭をぶつけたら100%勝てるな」 「…絶対にしないとは言いきれないわね」 『そこまで運動神経鈍くないの!』 ぽかぽか… スケッチブックで叩かれながらそう話し合うオレと深山先輩。 …そう、オレ達の一回戦の相手はチーム『なのなの♪』、氷上がかなり怖いチームだな。(澪は?) 「茜〜、一回戦から直接対決なんて…やっぱり私達って運命の赤い糸で…」 「…結ばれてません」 「里村さ〜〜〜ん!こっち向いてください〜!」 「…何だか無視されてるね、私」 ちなみに向こうの卓球台では、『好き好き茜ちゃん』vs『だよもんアルジー』の試合が始まろうとしている。 なお『ななぴーラブラブ♪』vs『美少女番長と野獣』の試合は後でやる事になっている。 …これ以上説明するとめんどいのでさっさと試合に移ろう(おい) 「ふふふ…僕の卓球の実力、見せてあげるよ」 『澪は絶対負けられないの』 …オレの前に澪が、深山先輩の前に氷上が立ってそう言う。 そう言えば…澪達は優勝したら何を願うつもりなんだろう? 「僕は『折原君と絆を…』が望みだね」 『折原先輩に特上寿司奢ってもらう事なの♪』 …やっぱりそれかい…(汗) 氷上の願いはヤバすぎるし…澪は寿司をちゃっかり特上にランクアップさせてるし… 「私が優勝したら…『折原君を一日貸し切り』だったわよね?」 「…深山先輩には聞いてないんですけど(汗)」 …オレは優勝するしかないという事かい?(そうです) と、言う訳で試合開始だな。 折原浩平&深山雪見 vs 上月澪&氷上シュン 卓球バトル開始! 「行くぜっ!」 カコーン! まずオレのサーブから試合は始まる!オレのボールはオレの陣地でワンバウンドしてから氷上の陣地へ… 「甘いねっ!」 カコーン! オレの絶妙なサーブをあっさりと撃ち返す氷上…さすがにやるな。 ちなみにダブルスではチームの二人が交互に撃つのがルールだ。よって次は… 「甘いのはそっちよ!」 バシュッ 深山先輩が氷上の鋭いスマッシュを弾き返す!そしてボールの向かう先には…スケッチブックを構える澪! …って、おい。 「何で澪だけラケットじゃなくてスケッチブックなんだーーーーっ!!??」 そう突っ込むオレの脳裏に… 『特例です』 …何故か茜の電◯が届いた…特例ってなんだ特例って…。 とにかく澪は深山先輩の撃ったボールを楽々スケッチブックで… スッコーーーーーーーーーーーーーーーーン …見事なホームランにした。 やはり撃つ面積が大きい物持ってても…澪は澪か。(汗) 『難しいの』 そう言って照れ笑いする澪…自信があったんじゃないのか? で、その後も澪は結構ミスった。 『みんな上手いの…』(えぐえぐ) 悪い澪、手を抜けないんだ今は…(それだけかい) …そんなこんなで第一セットはオレ達が取った。(えらい量の省略だな…) ---------------------------- さてその頃… 「行くよ〜〜〜詩子さんサーブ!」 カコーン! 「…『甘味スマッシュ』です」 スコーン! 「何の!名づけて『脇役の意地』!」 バコーン! 「今だよ!『だよもんアタック』!」 スパコーン! 隣りの卓球台では怪しい技の応酬が続いていた…(おい) ---------------------------- さて…第2セットになった訳だが… 向こうのコートでは氷上が澪に何やら耳打ちしている…何か取っておきの作戦でもあるんだろうか? 「…注意して折原君…きっと何か仕掛けて来るわよ」 深山先輩が向こうを見たままそう言う。…確かにそうだな。 取りあえず澪のサーブから始まるようだ。 『それじゃあ行くの』 律儀にスケッチブックでそう言ってからラケットを取る澪。(スケッチブックで撃つのは止めたらしい) そして澪はサーブを撃った! へろへろ〜 …お、遅い…あまりの遅さにハエでも止まりそうだ。(おい) が、そのボールがオレの陣地に落ちた瞬間! ばしゅううーーーーっ!! ボールの中から何か飛び出てきた!?しかも熱い!? 慌ててそれをボールごと避けるオレ。 当然ボールは取れない訳で…先取点を取られたやん。 『澪特製の「うどん仕込みぼーる」なの♪』 「ふふふ…これが僕達の切り札だよ」 無意味に胸をはってそう言う澪&氷上…氷上の入れ知恵かい。 これはそう簡単に撃ち返せない…って、これ反則だろっ! が…またオレの脳裏に茜の毒◯波が響く。 『特例ですから』 「これも特例かあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!??」 そう絶叫するオレの隣りで深山先輩がため息をついている…諦めたのか? と、思ったらこっちを向いたぞ? 「折原君」 「…はい?」 「男の子だから火傷くらい平気よね♪」 「全然平気じゃないですっ!」 …深山先輩は今の時点では当てにならないようだ。 そんな事より、何とか澪の必殺ボールを破らなくては5点も先取されてしまう。 ちなみにルールではサーブは一人5回で交代だからな。 『さあ一気に勝負を決めるの』 カコーン そう言って再びラケットを構え、サーブを打つ澪。 さあどうするオレ!? へろへろ〜 相変らずな遅さで飛んでくる澪のサーブ…だが中には必殺の罠が隠されている! これをどう破るか…オレの頭脳が廻るましく回転する。 そうだっ! ばしゅううーーーーっ!! オレのコートに飛んできたボールは地に落ちると同時に熱湯を撒き散らすっ! だが…そこにオレの姿は無いっ! 「えっ?何で俺が…って、あちいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーー!!!」 …替わりに沢口が居たりして。 熱さに転げまわる沢口(南だってば)を押しのけて、オレはバウンドしたボールを氷上に撃ち返す! 「何っ!?…って、しまった!」 …俺の撃ったボールは呆然とする氷上の脇をすり抜けて飛び去った! 「はっはっは!見たか、これぞ『身代わり沢口君の術』だぜっ!」 「俺は南だ……」 倒れたままうめく沢口を尻目にそう言うオレ。 この技は一見簡単そうに見えるが…実はそうではないのだ。 「浩平…隣りの台から南君引きずってくるなんて滅茶苦茶だよ〜」 そう!長森が言う通り、この技は隣りの卓球台で試合中の沢口をいつの間にかこっちの台に立たせておくのが一番のポイントなのだ!(どう言うポイントだよ…) 「…別に自慢できる事じゃないと思うけど」 …長森のツッコミ…無視無視。(おい) と、オレの前では…澪が床にうなだれて座り込んでいるな…どうしたんだ? 『…澪が4年半かけて開発した必殺技が破られたの』(えぐえぐ) 澪…4年半前って言ったら…お前は小学生だろーーーーーーーーーーっ!!! しかしそんな澪に近づく人影が一つ。 「上月さん…必殺技が破られたくらいでそんなに悲しんでちゃ駄目よ」 『深山部長…』 その人影…深山先輩は優しく澪の肩を叩くとニコッと微笑む。 つられて澪も微笑む。 「上月さん…さあ、立ちあがるのよ!明日への勝利の為に!」 『はいなの!深山部長…いや、コーチ!』 「上月さん!」 がしっ! 『深山コーチ!』 ひしっ! …しっかりと抱き合う深山先輩&澪…明日への勝利ってなんだ…(汗) これではどっからどー見ても…スポ根の世界だな。 しかし二人はオレを無視して自分たちの世界に入っているようだ。 「上月さん…分かってくれたようね!」 『はい!深山コーチ!』 「さああの夕日に向かって走るわよ!」 『はいなの!』 …そう言って深山先輩が指差した場所には真っ赤な夕日が…って、いつの間に!? しかも今、昼なんだけど… 「行くわよっ上月さん!」 『夕日に向かって走るの!』 たたたたたたたたたっ! そう言って走っていく澪&深山先輩…あんたら絶対何か間違ってるぞ。(それを言ったらおしまいだ) 「うう〜良い話だよね〜」(うるうる) 「本当にそうよね〜」(うるうる) …で、もらい泣きしてるみさき先輩&七瀬…お前らも変だ。(汗) そして流れる茜の結果報告のアナウンス。 『第一試合の結果…チーム『なのなの♪』、選手の途中退場につき敗退とします』 …結局そうなるのか…まあ妥当と言えば妥当かな。 『なお…チーム『中崎高校演劇部ご一行』の深山雪見さんも同時退場されたので、残った二人で新チーム『永遠はあるよ♪』が結成されます…ご了承ください』 …おい 「了承できるかあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!!!!!」 そんなオレの肩を叩く者あり…恐る恐る振り向くと… 「折原君…これから頑張ろうね(はあと)」 …こいつと組むなんてそんな酷な事は無いでしょう… 思いっきりそう言いたかった2日目の午前だった。(おいおい) ROUND16 終〜了〜♪ ---------------------------------------------- 次回予告! 次の戦いは七瀬&広瀬組vs中崎&南森組! 七瀬組の圧倒的優位かと思われたが…中崎の奇策で大苦戦!? 優勝候補の一角がここであっさり崩れるのか!? 「あたしは負けない…だって七瀬なのよ!」 ついに乙女の意地炸裂…そして… 「留美…力を貸すわ」 「真希!?…本気なの!?」 長年の対立についに終止符が…!? 次回、温泉ばとるろいやる第17話! 『茜ちゃん快進撃!』お楽しみに〜♪(って、題名と内容全然違うやんっ!) ------------------------------------------------ ポン太「久しぶりの「温泉ばとるろいやる」です〜…って、今回ギャグ少ないね(^^;;;;」 雪ちゃん「次回は大丈夫なの?」 ポン太「大丈夫!次回の主役はONE界1のギャグヒロインとして名高い七瀬留美ちゃんだからね( ̄∇ ̄)」 雪ちゃん「…そんな事言って良いのかしら?」 ポン太「…七瀬ファンの方…ちゃんと書きますので大丈夫です(^^;;;」 ポン太「にしてもこの卓球編…それだけでも別のSSとして書けるくらい長くなりそうですな( ̄∇ ̄;;;」 雪ちゃん「ルールを伝授して頂いたWTTS様には重ね重ねお礼言わなきゃね」 ポン太「ホントにありがとうございます(^^)」 雪ちゃん「それじゃ今日の後書きはこれでおしまいね」 ポン太「(良かった今回は惨劇無しで(安堵)))それではまた〜」 2000.3.30 |