【27】 ホワイトデーの悲劇!?(後編) |
<前編のあらすじ> バレンタインでカップル(?)になった七瀬留美と折原浩平…そして影の立役者、プロフェッサー雪ちゃん。 そのプロフェッサーは…今−ホワイトデー前日−… 「何で私が他の人だけ幸せにしなきゃいけないのよっ!」 と、言う滅茶苦茶な理由で苛立っていた♪(おい) その反動から彼女は「浩平のホワイトデーのお返し」を自分(深山雪見)がゲットすると宣言! って…いつプロフェッサーは浩平にチョコ送ったんだろう…(汗) …その頃、留美はホワイトデーの前日にも関わらず自分を無視する浩平にため息の連発… そして今日はいよいよホワイトデー! プロフェッサー雪ちゃんは…七瀬は…そして説明で一言も出てこなかった南森&中崎は…(出してやれよ) 一体全体どのような行動に出るのかっ!? それでは後編…始まり始まり〜〜〜〜 後編「それぞれの戦いっ!」 「…なかなか来ないわね〜折原」 ここは中崎高校への通学路。 まだスズメがさえずっているのが聞こえるから…時刻は朝ですな。 「ここに居れば絶対来ると思ったのに…」 …そう。ここは浩平と七瀬がいつもぶつかる交差点。 どうやら七瀬はここで浩平を待ってるようです。 「もし折原が走ってきたら…いつものようにぶつかって…」 そこまで言って七瀬はグッと拳を…握り締めはしなかった。 その代りにほんの少し頬を赤らめて… 「可愛く『いった〜い(はあと)』とか言うのよね、あたし」 …どうやらいつもの自分と違う『乙女』を浩平に見せるつもりのようだ。 「あたしはいつも乙女よっ!…じゃなくて、折原が最近あたしに冷たいのは…」 そう言って今度こそ拳を握る七瀬。 「あたしの『乙女』が足りないからよっ!だから折原はホワイトデーすら忘れてるんだわっ!」 いや…前の文と後の文に関連性が無いんですけど七瀬さん。 …そんなこんなで待つ事30分…浩平はまだ来ない。 「折原…遅いわよっ!」 …別に約束してた訳ではないから浩平は遅れても仕方ないんじゃ… 「それでもこれじゃあ…あたしまで遅刻しちゃうわよ!」 そんな風に七瀬が切れかけた時…彼女の耳に足音が聞こえた。 …誰の足音でしょう? 「…間違い無いわ、これは折原の足音よ!」 そう断言して早速激突の準備をする七瀬…足音で誰かを見分けれるのはみさき先輩くらいでは…? ひょっとしてこれが乙女のパワーか!?(違う) …それはともかく… 「…よしっ!今よっ!」 タイミングを計って飛び出す七瀬! その視界にはいきなりの事に驚く浩平の姿が… ごすうっ! 「……………あ、あれ?折原?」 …七瀬が見たのは路上に突っ伏した浩平の姿…。 どうやら飛び出すタイミングが完全に違って……珍しく七瀬が打ち勝ってしまったらしい。 「ふっ…良いラリアットだったぜ七瀬…」 いつになく弱弱しくそう言った浩平は…そのまま永遠の世界へ…(行かん行かん) 慌てふためいて浩平を介抱する七瀬さん。 「お、折原!?傷は浅いわよ!しっかりして!」 …何か違う。 で、浩平はそのまま保健室送りになった。 「何でこうなるのよおおおおおおおおおおおーーーーーーーーっ!!??」 七瀬留美の作戦、“取りあえず”失敗。 =============== その頃…南森&中崎はと言うと… 「そう言えば…俺達どうやって永遠の世界からもどって来れたんだっけ?」 「ふっ…あの世界の管理人の小さい長森さんから「一日だけね」って、期限付きの帰還を許されたんだろ?」 「…そうだったのか?」 …どうやら二人が行った永遠の世界は…浩平の作った世界だったらしい。(おい) 「で、どうするんだ中崎?」 「ふふふ…これを見ろっ!」 中崎の差し出した手の中には…綺麗にラップされた包みが…って、どっかで見たよーな気が… 「これは…何だ?」 「忘れたのか南森…俺達が消えた原因を…」 「ま、まさかあの永遠チョコか!?」 「ふふふ…それのキャンデー版だ」 「どうやってそんなもん手に入れたんだよ…」 「小さい長森さん(ちびみずかの事らしい)に作ってもらったぜ!」 …どうやら彼はちびみずかと仲良くなってたらしい…良いのか?(さあ…) 「で、これを七瀬さんに食べさせれば…」 「七瀬さんも永遠の世界に来るって事か!?」 「その通り!」 …彼らの作戦もかなり強引だった… そして強引な作戦ほど…失敗する可能性も高くなるわけで… 「…所で…七瀬さんまだ教室に来てないな…」 「ああ…もう授業始まるな…」 …そして…時間だけが過ぎていく… 『じかんぎれだよっ♪』 「ああっ!?体が薄れていく…」 「次こそはああああーーーーーーっ!!!」 …中崎&南森…タイムアウト♪ (これで出番終わりかいっ!by二人) ================ で、お次は本命(?)プロフェサー雪ちゃん。 (ちなみに未だに彼女がどんなキャラだったか理解できない人は…前作「バレンタインの悲劇!?」を読んでくださいねっ♪←ちゃんと説明しろ) 研究室(演劇部部長室とも言います)にこもって一昼夜…ついに彼女の高笑いが聞こえてきたっ! 「ふふふふふふふふふ…ついに出来たわっ!」 …どうやらお得意の怪しい薬を使うようだ。 願わくば…死人だけは出してほしくないものだが。(おいおいおいっ!) 「名づけて………『電流爆破催眠剤』よっ!」 …電流爆破にどんな意味があるねーーーーーーーーーーーーん!!! さらにプロフェッサーは怪しい説明をトコトン怪しく続けている。(おい) 「これを飲んだ者は…催眠状態にかかって何でも私の言う事を聞いてしまうのよっ!これならば…折原君に飲ませても良いし、七瀬さんに飲ませても良いわねっ♪」 で、また世界を破滅させそうな薬を開発してるし…(大汗) 「やはり…この薬入りのキャンデーを折原の名入りで七瀬さんに送って…七瀬さんを操るのが一番ね。そしてその七瀬さんに…折原君を振らせるっ!」 …メッチャメチャ外道なんですけどその作戦。(滝汗) で、振られた浩平をアナタの元…深山雪見こと雪ちゃんがゲットするって事ですか? (注:深山雪見とプロフェッサー雪ちゃんは一応違う人格…の筈(おい)) 「だって…私の元はみさきに遠慮して折原君狙うの諦めてるからね…だから私がガツンっとね♪」 …元の雪ちゃんにとっては…ありがたいんだか迷惑なんだか…(多分後者でしょう) 「さて…この薬をキャンデーに仕込まないと…」 たったった… そう言って研究室を出ていくプロフェッサー。 って、このパターンだとまた… ぬっ 「…雪ちゃ〜ん、お腹減ったよ〜〜〜〜」 出たな食欲魔人川名みさきさん! 「人聞き悪いよ〜〜〜〜〜」 …事実だと思うんですが…じゃなくてまた何か食べ物捜しに来たんですか? でも今回は研究室には何も無いぞ?ある物と言えば… 「あ、また雪ちゃん怪しい薬作ってるみたいだね」 …どうやらみさきさんはプロフェッサーの例の薬に気づいているみたいですな。 で、どうするんだろう…まさか食うのか!?(それは無い) 「しょーがないよね…全世界の平和の為に…えいっ♪」 ぽいっ あ…プロフェッサーの一昼夜の苦労の結晶が流し台に… 「だって…前回のバレンタインの時…大変だったんだよ、お代わり100回しちゃったし」 …どこでお代わりしたかは聞かないでおこう。 「浩平君は「もう奢れね〜」って泣き出すし…やっぱりこういう薬は廃棄しなきゃね♪」 浩平に奢らせてたのか…破産寸前だな、彼は。 …何だか物凄く作者に優しい展開(おい)になりつつあるんだけど… って、みさきさんの背後に凄まじいプレッシャーが迫りつつあるような気が… 「み〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜さ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜き〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 …まあ、これが誰だか言うのは愚問って事で… 「えーっと…ちょび髭の事はワザとじゃないんだよ…じゃねっ」 だだだだだだだだだだだっ! 「ま〜〜〜〜〜ち〜〜〜〜〜な〜〜〜〜〜さ〜〜〜〜〜〜〜〜い〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」 だだだだだだだだだだだだだだだだだ! …………ああ、何て安易な展開なんだ…(by作者) プロフェッサー雪ちゃん、親友の心使いの為…作戦失敗。 ================ んで、最後の舞台は保健室。 浩平を担ぎ込んでから…七瀬はずっと付き添っているようだ。 う〜む、今日の七瀬さんは健気ですな。 「うっ…」 「あ、折原…起きたの?」 おや?浩平が起きたようですな? フラフラとベットの上に体を起こす浩平…急いで駆け寄る七瀬。 「うーむ…七瀬に不覚と取るとは…折原浩平、一生の不覚」 「…何だか同じ言葉2回使ってるような気がするけど」 「気にするな」 「…そうね」 いつものような浩平の受け答えに、安心したような表情を見せる七瀬。 「…もう折原大丈夫みたいだから…あたし教室に帰るね」 そう言って保険室の扉に向かおうとした彼女に…浩平が何かを無言で渡しました。 って…それって!? 「折原…これ…たい焼き!?」 「…世間一般ではそう言うみたいだな」 七瀬が受け取った紙包みには何匹ものたい焼きが…しかもまだ暖かいようです。 「えーっと…これって…買ったんじゃないよね?」 「………ああ」 浩平は照れているのかそっぽを向いているようです。 しかし…口の中でもごもごと何か言ってるようですな。 「…いや…昨日ゲットしたたい焼きがあまりにも美味かったから…何とか自分で作ってみようとして…その試作品だ」 これは多分…嘘ですね。 …昨日ゲットした幻のたい焼きも、七瀬さんプレゼント用のたい焼き作りの勉強の一環だったんでしょう。 でも…そんな事今の七瀬さんには関係無いようです。 「ひょっとして…さっきあっさりあたしの一撃食らったのも…寝不足だったとか?」 「さあな…」 …浩平のぶっきらぼうな言葉に…七瀬さんは更に顔を赤くしたようですな。 「折原…ありがと」 「…気にするな」 二人とも赤くなってそっぽを向いて…いやいや…(爆) と、いきなり浩平が七瀬に渡した紙包に手を伸ばします。 「あ、何するのよ!」 「…食べないのならオレが貰う!」 「駄目よっ!貰った物はあたしのよっ!」 たたたっ 「待てっ!まだ味見してないんだっ!」 たたたっ そのまま二人は保健室を出て走って行ってしまったようですな。 ……………本当に二人ともお幸せに 「折原…このたい焼きちょっと焦げてる…」 「まあ…初めて作ったんだし…」 おしまい ------------------------------------------------ ポン太「ああ…何て強引かつお約束な展開…(TT)」 雪ちゃん「次はもっと前から計画して書くのね」 ポン太「そうします(^^;;;;;;;;;」 2000.3.14 |