温泉ばとるろいやる!(12)
投稿者: 変身動物ポン太  投稿日: 3月1日(水)23時23分
<前回のお話(雪ちゃん視点♪)>
こんにちわ、今回のあらすじ担当の深山雪見です。
…って、何でいきなり雪ちゃんなんて書いてあるのよ(汗)
私の名前は雪見、深山雪見よ!
さては…みさきか折原くんの仕業かしら?…意表をついて上月さんとか?
…みんなまとめて後でお仕置きね♪(おいおいおいっ!)

さて、冗談は置いといて(冗談だったんかい)前回のお話はと言うと…

宴会場に集まって夕食を取ろうとした私達一行。
みんなで和気藹々とした楽しい夕食…にはならなかったのよね。
原因は宿の主人で渡辺先生(髭)のお兄さんでもある人からの『酒』の差し入れ。
これを飲んだみんなは…もう騒ぐわ、ケンカするわ、食うわ(←若干一名(笑))で…

揚句の果てには里村さん・長森さん・七瀬さん(+椎名さん)が折原君に絡みだしたのよ。
追い詰められた折原くんは隙を見て逃走…当然里村さん達も追いかけていったわけ…はあ。
今回のお話はここから始まるみたいね。
それでは本編でお会いしましょう。

えっ?その時私はどうしてたかって?それは…

「うふふふふ…この詩子さんにおとなしく澪ちゃんを渡しなさいっ♪」
「そんな妖しい目をした人にウチの部員を渡せないわっ!」


『…部長も柚木さんも怖いの…』(ふるふる)



……………あらすじ終了(これで終わりかいっ!)




『温泉ばとるろいやる!』


ROUND12「月はどっちに出ている?」




さて…まずは浩平を追うヒロイン達の様子から…
彼女達の目の前には…浩平が入っていったと思われる旅館の裏の森があるのですが…。

「折原は…まっすぐこの森の中に入っていったようね…行くわよっ!」
…どうやら七瀬は一直線に浩平を追うようですな。
「みゅ〜〜〜〜♪」
…お下げに繭を付けたまま(おい)

「はう〜〜〜〜〜眠いんだもん…」
…瑞佳はまだ酔ってるようですな。

「…こっちに行きましょう」
で…茜はどうやら旅館に戻って…別な道を使うようです。


さて……この進路選択がどう出るか…皆さんも予想してみよう!(おい)
それでは主人公・折原浩平視点へ移ってみるとしましょう。


 -----------------------------


「ぜえぜえぜえ…ここまで逃げればそう簡単には追ってこれまい…」

オレこと折原浩平は狂乱渦巻く戦場からようやく脱出に成功したのだ。(違うぞ)
…って、ここ何処だ?
あたりを見回しても…あるのは深い闇ばかりなり。

「しまったああああ〜〜〜〜!!!道がわから〜〜〜〜〜〜ん!!!」

道と言うより…周りは木が立ち並んでいるだけだし。
どうやら逃げ惑っている間にかなり森の奥に迷い込んだようだな…。

ぴゅ〜〜〜〜〜〜〜

…こう言う時にタイミング良く(?)吹いてくる風…ううっ…浴衣では寒い…
当然だが周りには誰も居ないし…
ちょっと前まで騒がしすぎる所にいたので余計に…

「うーむ…ちょっと孤独を感じてしまうな」

多分…一人でいるというのがいけないんだろう
誰かと一緒にいれば騒いでいられるのに…

って、オレは永遠の世界へ行く直前みたいなセリフ口にしてないか!?
あそこには当分いくつもりは無い。(って、言う事は前に行った事あるんかい(汗))
…こんな事を考えていると…

「ふふふ…僕がいる限り折原くんを永遠の世界へは行かせないよ」

……出ると思ったよ、こいつが(泣)
オレの前には、永遠の世界の案内人兼このSSでは一番アブナイ役回りやってる氷上シュンが居た。

「さり気なくひどい事言ってるね」
「事実だからな」

そんな事言い合ってる間にも氷上はジリジリとオレに近づいてくる。
…この状況でこんな危険な奴を登場させるとは…作者め、マジで強制完結狙ってるな…(狙ってません)
こうなったらまた逃げるか…そう思ったオレに氷上が言った。

「ふっ…逃げたいのなら逃げても良いよ…でも…」
「でも?」
「ここら辺一帯には無数の落とし穴があるから逃げられはしないよ」

…落とし穴!?…いつの間にそんなもんを…
これでは逃げるに逃げられない…落とし穴にはまったら返って事態は悪化する(汗)

「さあっ!寒い夜は二人で絆を作って暖まろう!」

物凄く怪しい言葉を言い放って氷上はオレに向かって突進して…

ささっ

…オレはあっさりとその突進を横にかわす。
七瀬との日々の鍛錬があればこんな事は朝飯前だな。(…どんな鍛錬積んでるんですか折原さん?)

で…オレの横を走りぬけていった氷上は…

ぼすん!ひゅううぅぅぅぅ〜〜〜〜〜……

「ははははは…また会おう折原く〜〜〜〜〜ん………」

…不気味な叫び声を挙げながら自分の掘った落とし穴に落ちていった…
こいつは…確かに策がある分怖いが…文字通り墓穴を掘ってくれるので助かるな。

さて…旅館はどっちだろう?
オレは当てもなく闇の中を歩いていった…


 ---------------------------


その頃…浩平を追いかけたヒロインズのうちの一人…

「…私の邪魔をすると言うの? 広瀬さん…」
「ええ…あなたを折原君の元へ行かせないわ…」
「みゅっ?」
…七瀬(+オプション繭)は何故か広瀬真希と対峙していた。

「七瀬さん、絶対に折原の元へは行かせないぜっ!」
「その通りっ!」
…ついでに中崎&南森も居た。(ついでかい)

って、男どもはともかく…何で広瀬がまだここにおんねん。

「私は七瀬さんを討つ者だから…」
…セリフかぶってる…って、言うか意味不明です広瀬さん(汗)
「そして倒した七瀬さんを…うふふふふふふふ…」
だからってそっち系に走るのは…(大汗)

それを見て七瀬が一言。
「…この乙女剣士たるアタシを前にしてあの不適な笑い…余程の自信のようね…」
…とことん報われない思いだな広瀬…

「と、言う訳で七瀬さん行くわよ!」
「望む所よっ!」
「みゅみゅっ!?」
「やってやるぜ!」
「七瀬さんは俺の物だっ!」


広瀬真希vs七瀬留美(+繭)vs南森&中崎 戦闘開始!


と、言った所で場面変更。

「「「「何でそうなるのーーーーーーーーっ!!??」」」」
「みゅっ♪」


 ----------------------------


「……お、ようやく森を抜ける事が出来たみたいだな」

当てもなくずっとさ迷い歩いたオレは…何とか森を抜ける事が出来た。

「…ん」

抜けた先にあったのは…視界一杯に広がる丘。
そしてその上には…


「…星が綺麗だな…」


冬の星座が…空を埋め尽くしていた。
空には雲一つなく…星だけがただ沢山見えている…そんな夜空だった。


「昔…こうやって星を眺めた事があったっけ…」


今では全く気にも止めない夜空だけど…こういう所から見ると…本当に綺麗だな。
誰が言ったか忘れたけれど…冬の空は星が良く見えるらしい…。


「………」


オレは寒さも忘れてしばらく夜空に瞬く無数の星を見つめていた…


「…星が綺麗ですね」


…いつの間にかオレの横に茜が並んでいた。
そしてオレと同じように冬の寒空を見上げる。

「ああ…綺麗だな」

オレは視線を茜の方に向けてそう言う。
その視線に気づいたのか…茜が少しだけ顔をうつむける。
頬が少し赤くなったのがオレには分かった。

「…どっちが…ですか?」

茜は顔をうつむけたまま…そう聞いてくる。

「どっちも…だな」

オレは再び夜空に視線を移しながらそう答える。

「…ずるい答えです」
「…事実だからな」

…何て恥ずかしいやり取りしてるんだろう…オレ達は。
…まあ、ここに来てこんな雰囲気も初めてだから…良いか。
今までが今までだったし…たまにはこう言う雰囲気に浸るのも悪くないな。
そう思って茜を見ると…

「…悪くないですね」

…茜も微笑んでいて…って、心読まれてるし…まあ良いけど。
そのまましばらくオレ達は無言で夜空を眺めていた…


「…あ」


茜が小さく声を上げた。
…今遠くの方をスッと光が流れたような…

「流れ星…だな」

オレがそう呟いて茜の方を見ると…茜は何故か残念そうにしていた。
…何だ?

「…願い事…言えませんでした」

…なるほどね。
オレは茜があまりにも残念そうにしていたので…こう言った。

「流れ星くらい…また見えるって」
「ホントですか?」
「ああ…多分な…」

そう思ってオレ達が再び空に視線を戻したその時、


「「あ」」


空を光が流れていく…二筋の光が…

光が消えるか消えないかの瞬間…オレは茜が目をつむったのを見た。
…今度はうまく言えたみたいだな。

「…願い事…言えました」

嬉しそうな茜の顔。…良いタイミングで流れてくれたな、あの流れ星。
で…どんな願い事だったんだろう?

「…秘密です」

…やはりこの答えか…。
茜はそれだけ言うと…サッと身を翻した。
そして顔だけをオレに方に向ける。

「…そろそろ…帰りましょう」

…そうだな。そうするか…
オレは茜の横に並んで歩き出した。


 ----------------------------


さて…ななぴーvsひろぴーvs脇役ぼーいずの戦いはと言うと…

「…やるじゃない広瀬さん」
「そっちもね…七瀬さん」

広瀬と七瀬は…まだ生きてるらしい。(おい)

「それにしても…一撃で南森君を吹き飛ばすとは…なかなかね広瀬さん」
「あなたこそ中崎君を地平線の彼方へ…噂通りね七瀬さん」

そう言い合って再び睨み合う両雄…

…七瀬&広瀬は…それぞれ中崎&南森をお星様に変えたらしい。
やはり脇役ボーイズの二人は邪魔だったらしい。
……って、お星様……?


まさかあの二筋の流れ星はあああああぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!!???


……聞かなかった事にしよう。(おいおいおいっ!)


「さて…これからが本当の勝負よっ!」
「分かってるわよ!」

…そんな事は余所に二人の戦士の戦いは続く…

「みゅ〜〜…」(すやすや)

…で、繭はお下げにしがみ付いたまま寝ていたりして。


 -------------------------


んでもってその頃の瑞佳はと言うと…

「…外へ出るには…何処に行けば良いんだっけ…」

…まだ旅館の玄関先に居た…酔ったせいで方向感覚ゼロになってるらしい。(おい)

「あ〜〜〜〜こんな所に捨て猫だよ〜〜〜〜可哀想だよ〜〜〜〜」

そう言って捨て猫に近寄る瑞佳…って、玄関先に何で捨て猫が…?

「うう〜〜〜あまりの寒さにこの猫カチンカチンに凍ってるよ〜〜〜〜」

酔った瑞佳は…玄関の招き猫(置物)を捨て猫と勘違いして絡んでいた。


…酔い過ぎです瑞佳さん(汗)


 -----------------------------


「うう〜〜〜〜出番が無いぜ…」
「まあ…こう言う事もあるよ」

…出番の無かった沢口(注:南です)は…シュンと一緒に落とし穴に落ちていた。


 -----------------------------


「さあ〜〜〜〜雪ちゃんも飲んで飲んで〜〜〜〜♪」
「そう言う柚木さんもほらグーっとグーっと」
「何だか騒がしくなって…食欲がさらにアップするよー♪」
『…仲良くなって良かったの』

で…詩子と雪ちゃんは戦いの末…固い友情で結ばれたようだ。(そんなオチかいっ!)


 -----------------------------


…温泉第一日目の夜は…こんな感じで終わった…


「…茜、道…知ってるか?」
「…知りません」


……


「茜…月はどっちに出ている?」
「…それが分かっても時間がわからないので…意味無いです」


…未だに旅館に帰れないオレ達を除いて…(おいおいおいっ!)




ROUND12 終〜了〜♪
-----------------------------------------------
ポン太「えーっと…中盤雰囲気変わりすぎましたね( ̄∇ ̄;;;;;」
雪ちゃん「まるでそこだけ別のSSみたいよね」
ポン太「色々考えて書いたら…こうなりました(TT)」
雪ちゃん「皆さんからのツッコミ覚悟ね」
ポン太「ぐはあ(吐血)」

雪ちゃん「そう言えば…2人ほど忘れてない?出番…」
ポン太「ああ…それは後でまた分かるから」
雪ちゃん「そうなの?」


2000.3.1