激突!! 七夕奮闘編 (前編) 投稿者: 変身動物ポン太(代理:いけだもの)
どうも、こんばんわっ。
始めましてと言った方がいいかもの、いけだものです。
今日はお友達の、変身動物ポン太さんのSSをカキコに来ました♪ 
前後編の2部構成となっております。
では、どうぞ〜
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ねえ瑞佳お姉ちゃん・・・・。」

「何?繭ちゃん。」

「・・・・七夕って・・・・何?」

「えーっとね、七夕って言うのは・・・・・織り姫と彦星って言う恋人同士がいてね・・・。」

・・・・・・・


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・・・・予感

・・・・ひどく気味の悪い予感

・・・・そんな予感がする

『それは・・・・たぶんげんじつだよ』

・・・・どんな現実なんだろう

『とりあえず・・・・おきてみれば?』

・・・・そうしよう


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がばあっ

「うおっ!?」

ベットから跳ね起きる。そして周りを見回してみる。
「・・・・何もないよな。」
ふう・・・今朝のみちびみずかとの会話は何かシリアスだったぜ。(・・・・また永遠の世界行くつもりかい?)
「ひょっとしたら七瀬が竹刀持って”ひ〜ご〜ろ〜の〜う〜ら〜み〜”とか言って、襲いかかってくるような予感がしたんだが。」(そんな事するかいっ!by不幸少女R・N)
どうやら気のせいだったらしい。

「しかし・・・・今日は長森は起こしに来なかったよな。」
カーテンの方を見てみるが・・・雨は降っていない。
「と、言うことは澪でも降っているのか?」(何故に澪!?)
・・・・・想像開始。(想像と言うよりは妄想)

 ――――――――――

カシャアッ!
いつものようにカーテンの引かれる音と、そして目の前を通り過ぎる・・・・

『なの〜』『なの〜』『なの〜』『なの〜』『なの〜』・・・・

スケッチブックの雨。
今日も澪が降っている。

「わーい、今日も澪ちゃんが大量だよ〜〜〜♪」
「澪ちゃんはマニア・素人変わらずに高く売れるからいっぱい取っとかないとね。」

そして、澪を捕獲して売りさばくみさき&雪見の先輩コンビ。(おい)
今日も店頭にはたくさんの澪が並ぶことだろう・・・・・・(どんな店じゃい!)

 ――――――――――

・・・・・なわけないよな。(だったら妄想すんなっ!)

一応ヒロイン全員の妄想を終えてから(・・想像したんかい)オレはおもむろに時計を見上げた。
「・・・・9:00。」

少し考え、オレはポンっと手を打って言う。
「・・・思いっきり遅刻じゃん。」

長森め・・・・置いていきやがったな・・・・・取りあえずお仕置き決定だ。
そんなことを考えながらカーテンを開き、更に窓を開いた・・・その時。


ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!


・・・・・・オレの前に一大スペクタクルが突然現れた。


「・・・・・青。」


青・・・それがオレの前にある。ずっとずっ遠くまで。

青・・・それは生命を生み出す・・・・水の青。

青・・・轟音はそれが流れる音。

青・・・遥か水平線に見える緑は・・・向こう岸


えーっと・・・・これは・・・・。

大汗をかきながらそれを見るオレの脳裏に誰かの声が響いた。
『たぶん・・・わたしはかわだとおもうよ』
オレの中でちびみずかの”ひらがなことば”が”漢字”に変換される。


かわ・・・川・・・・河!?


事態にようやく反応したオレの目に、どっからともなく現れた住井が河のほとりに何かを立てるのが映った。
どうやら立て札らしい。

「何故に住井が・・・・じゃなくて何だ?あの立て札は・・・・。」

オレは美男子星人アイ(そんなもんあるんかい)を最大望遠にして立て札を見てみる。
それは・・・こう書いてあった。


『天の川』



「何でじゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!!!!!!」


・・・・7月7日、中崎町を両断して天の川(?)が発生した。



激突!! 七夕奮闘編

前編 『七夕って・・・なんだっけ?』


『七夕』
五節句の一つ。天の川の両岸にある牽牛星と織女星が年に一度会うという7/7の夜、星を祭る年中行事。
中国伝来の乞巧伝と、我が国固有の「たなばたたつめ」の信仰が習合したものであろう。
奈良時代から行われ、江戸時代には民間の間にも伝わった。
庭前に供え物をし、葉竹を立て、五色の短冊に歌や字を書いて飾り付け、書道や裁縫の上達を祈る。

――――――――――――◯辞苑より


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「住井・・・・お前に一つ聞きたいことがある。」
「ふっ・・・・いい頭してるぜ・・・・・。」

で、オレは、さっさと立ち去ろうとしていた住井を必殺の頭突き(みさき先輩直伝)でブチ飛ばして、尋問していた。

「住井・・・この河は一体なんだ?」
「・・・俺に言われても・・・・よくわからん。」
「じゃあ、何故あんな立て札立ててたんだ。」
「何となく・・・・・今日は七夕だし・・・。」

ばっこーーーーーーーーん!

住井は星になった。

やはり・・・奴が原因って事はないよな。(それは無い)
・・・・・取りあえず・・・・学校へ行くか。


通学路・・・・普段なら
「遅れたのは浩平のせいだよっ!」
とか、
「出会い頭に鳩尾に肘入れるなっ!」
とか声が聞こえてくるのに・・・・・。(何か違う)


今日は・・・・・静かだ。

「おーーーーい、折原〜〜〜〜〜!!!!助けてくれ〜〜〜!!!」

オレはそう考えながら大河(天の川のことだ)のほとりを歩いていく。

「助けてくれ〜〜〜!!!溺れるうううううぅぅ〜〜〜!!!」

多分・・・・一人でいるというのがいけないんだろう。

「ここにクラスメイトが溺れかかってるって・・・うわああああぁぁぁ〜〜〜!!!」

誰かと一緒にいれば騒いでいられるのに・・・・・。

「ここに騒いでる奴がいるって〜〜〜!!!」

・・・・・・・ちっ。
「どうした、沢口。オレは自分の世界にもう少し浸っていたんだが。」
「また永遠の世界へ行くぞ・・・お前・・・・じゃなくて助けろ〜〜〜!!!」
自分が南だと主張しないとは・・・マジで追いつめられてるな。
「納得してないで助けろ〜〜〜!!!」
仕方なくオレは、天の川を流される沢口(南だっ!)をその辺にあったロープで助けてやった。
「さて・・無事に上げたことだし・・・・お前を縛る。」
「何故にっ!?」
・・・・・・・ちっ。(何をするつもりだったんだ・・・浩平)


「で、オレは助けた南に連れられて竜宮城に行くことになったわけだ。」
「違うっ!しかも俺は亀かいっ!」
「違うのか?オレ的には、乙姫様が茜かみさき先輩という展開に期待しているんだが・・・・百歩譲って深山先輩か広瀬でもいいぞ。」
「何でそうなるっ!?」
「鯛やヒラメは澪&繭だな・・・可哀想だから長森も入れといてやるか。」(詩子&七瀬は無視かい?)
「だからその展開は忘れろっ!」
う〜〜〜ん、ノリの悪い奴だ。

仕方なく(本当に仕方なく)オレは南から事情徴収をすることにした。
「どうした沢口、新たに街に出来た川で水泳でもしたかったのか?」
「俺は南だっ!・・・・それに水泳じゃなくて茜さんを助けようとしただけだっ!」
はあ・・・?茜?
「茜を助けるって・・・・どういうことだ?」
「学校まで来れば分かるっ!」
そう言って奴は走っていった。
やむなくオレも後を追って走った。


「・・・・は?」
学校まで来たオレは・・・そんな間の抜けた声を発してしまった。

この天の川(?)は学校まで来るとたいぶ川幅も狭くなり、向こう岸がよく見えるくらいになっていた。
ちなみに校舎も向こう岸にある。
そして・・・・そこには・・・・。

「あっ!浩平〜〜〜〜!ちゃんと起きられたんだね〜〜〜!!!」
「・・・・・・来てくれたんですね。」
『なのなの』
「みゅ〜〜〜♪」
「あっ、浩平君やっと来たんだ。・・・遅刻だよっ♪」

・・・ONEヒロインズがずらっと居たりして・・・・。
ちなみにこっち側には・・・・ヤローばかりが居るんだけど・・・・。

「これはどういうことだ?」
頭の中を「?」が駆けめぐっているオレに、誰かが向こう側から答えを教えてくれる。

「そっち側は彦星・・・・こっち側は織り姫ってことだよ。」
「つまりヒロインとその他に分けられてしまったって訳ね。」

その声は・・・・・まさか・・・。

「やあ。離ればなれになってしまったね。」
「何故シュンお前が向こう岸にいるっ!」
そう・・・・何故かシュンが向こう側にたっていた。
ちなみにシュンの隣には・・・・ぐるぐるメガネと白衣の似合うあの人が居る。

「シュン君はヒロインだもんね♪」
『なのなの♪』
・・・何故シュンをかばう、みさき先輩&澪。

ん?そう言えばあいつが向こう岸に居ない・・・と、いう事は・・・・。

「やはり七瀬はヒーローだったのかっ!」
「違うわあああぁぁぁーーーー!!!!」

ごいーーーーーーん!

オレの頭に向こう岸からの投げられた(と思われる)やかんがヒットした。
「むう・・・・ポン太は当初は七瀬はこっち側の岸に居るって設定にしていた筈なんだが・・・・。」
七瀬ファンの攻撃を恐れて設定変えたな。意気地なしめ。(悪かったな!)

「あたしだってヒロイン側にいるわよっ!って、ぎゃあああああーーーー!!!!」
「みゅ〜〜〜♪」
・・・どうやら繭から逃げていたようだ。

「・・・七瀬さんはヒロインだよ。・・・”ギリギリ”だけど。」
『なのなの』
・・・何故七瀬を否定気味なんだ、みさき先輩&澪。


・・・・ようやく事態が見えてきた。
七夕っていうことで・・・ヒロインとその他に天の川で分けられたオレ達。
で、天の川を渡らないと向こうに行けないっていうことだな。
・・・後もう一つ分かること・・・それは。

「・・・この事態が繭ちゃんの能力による物ということですね。」
茜が言った。・・・・いつもながら思うがオレの思考を読みとるのは止めてくれ。
「・・・もちろん嫌です。」

 ――――――――――――――

繭の能力・・・・・それは自分の思ったことを実現化する傍迷惑な超能力。
前回のエイプリルフールでは、長森がコーヒー牛乳好きになったり茜が詩子と絡んだり・・・・。
七瀬が鬼になったり、みさき先輩がカレー一杯で昼御飯を終えたりと大変だったのだ。(最後のは別にそれはそれで良いような気が・・・)
「その原因を作ったのは誰だい?」
誰かのツッコミが・・・・無視無視・・・・・・。

 ――――――――――――――

で、繭が七夕をどう勘違いしたかよくはわからんが・・・・・こうなったわけだ。
そこまで考えて・・・オレは・・・・。


「・・・・・帰る。」
オレは天の川に背を向ける。

・・・・何となく嫌になった、後は七瀬に任せよう。(なんでよっ!?byななぴー)

『・・・・駄目です。』
はっ!?頭の中に茜の声がっ!?
『そうよ・・・折原君。誰かが渡って来ない限り・・・・この川は消えないのよ』
プロフェッサー雪ちゃんの声まで!?
『みゅ〜〜〜♪こーへー彦星♪』
・・・・繭もかい。
『浩平ちゃん、電◯届いた?』
・・・はいはいお約束。


「と、言う訳でこれから河渡りを開始するっ!」
「何故お前が仕切るっ!・・・・沢口。」
「俺は南だっ!茜さん待っててくださいっ!」
で、天の川のこっち側に集結したヤロー共は川を渡るための準備をしている・・・・と思ったら。

「よしっ!七瀬さんは僕のものだっ!」
「あっ!中崎っ!抜け駆けすんなっ!」
「さおりん〜〜〜〜♪今行くからね〜〜〜♪」
「澪ちゃんは俺のものだああああぁぁぁーーー!!!!」
「雪ちゃ〜〜〜〜ん♪」
七瀬親衛隊を中心とした抜け駆け部隊が・・・・・天の川に突っ込んでいった!
・・・・中に某雪ちゃん専門SS作家が居たような気がするが・・・・・。(気にしないでください)

オレは・・・何となく不安だったので残っていた。
『浩平・・・正解です』
頭の中に茜のテレパシー波(原理不明)が届く。
「えーっと・・・何が正解なんだ?」
予想は思いっきりしてはいたが、一応聞いてみる。
「・・・・・そのまま天の川に入らなくて正解ということです。」
茜が言葉を言ったと同時に、川の中から次々と悲鳴が上がった。

「うわああああぁぁぁーーーー!!!!渦がああああぁぁぁーーー!?」
「ぐああああぁぁぁーーー!!!パパにも殴られたことが無い僕があああぁぁーーー!!!ぐぼぶはっ・・・」
「さおりーーーーーん、キミのスパイクを喰らいたかったーー!!!!ぶがががが・・・」(ネタパクリは止めましょう)
「・・・・・澪ちゃんのリボンの謎を解いてみたかったーー!!!!がばがば・・・・」
「まだ後編書いてないのにーー!!!!こんな所で死ねるかああーー!!!!・・・・ぐはあっ・・」(何も言わず死んでくれ・・・ポン太)

巨大な渦が連中を引きずり込んでいく・・・・。

こうして抜け駆け部隊は潰滅した。
『ある装備をしないでそのまま天の川に入るとこうなるのよ』
プロフェッサーの声が頭に響く。

オレは・・・静かに空を眺めながらこう呟く。
「えーっと・・・5割以上の戦力を消耗した場合が全滅で・・・8割以上の戦力を消耗した場合が潰滅だったな〜〜。」
これを人は現実逃避と呼ぶかどうかは定かではない。(絶対呼ぶって)

すかさずツッコミが入る。
『逃避行動をとらないで下さい』
『これからが本当の勝負よ』
・・・・茜とプロフェッサー雪ちゃん・・・・あんたら鬼や。

で、オレの周りに生き残ったのは・・・。
「茜さーーーーーん!」
「な、長森さんに会うまでは・・・この住井護・・・死んでも死にきれん・・・・。」
「んあー、授業が出来ないではないか。」
こいつらだけだった。・・・・何か嫌だ。


取りあえず・・・・作戦を立てないことには・・・・いけないな。
オレ達は天の川渡りの作戦を立てることにした。


前編 完

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後編は下ですよ〜♪