「ふぇっくしゅん!」
放課後の廊下に大きなくしゃみの音が響きわたる。
それを聞きつけたのか、一人の女生徒がくしゃみをした本人に歩み寄って話しかける。
「そのくしゃみはひょっとして、浩平君?」
「・・・くしゃみだけでよく分かるな、みさき先輩。」
「さすがにくしゃみだけで分かったのは初めてだけどね。」
くしゃみをした本人・・・・・折原浩平は寒そうに体を震わせた。
「・・・・寒そうだね。」
「この時期上着が無いのは辛い・・・・。」
そう・・・今は一月も半ばを過ぎているのだ。
廊下はとても・・・・寒い。
南が凍って倒れているほどだ。(何故南!?)
「みさき先輩・・・・温めてくれ。」
「・・・・・いいよっ♪」
「ホントか!?」
「もちろん冗談だよ。」
「・・・・・・。」
そうした下らない会話をしながら・・・・二人はある人物を待っていたりする。
「・・・・来ないな、澪。」
「うん、澪ちゃん遅いね。」
そう、折原浩平は先月に続いて再び上月澪に上着を強奪(違うっ!)されていた。
「でも、今回は水で良かったじゃない。」
「熱いのも嫌だが・・・・冷たいのだって嫌だぞ。」
・・・・今回は学食で水をかけられたようだ。浩平・・・・凍え死ぬぞ。
「そろそろ来たんじゃない?」
「いや・・・・昇降口には居ないようだぞ。」
それから二人は20分ほど待ったが、澪は現れない。
「ひょっとして部活へ行ったんじゃない?」
「そうかもな・・・・行ってみるか。」
こうして二人はその場から離れてしまった。
澪は・・・・上着はどうなったのだろうか・・・・。
―――――――――――
その頃・・・・学校内のある部屋では・・・・・。
「・・・・五万七千よっ!」
「六万だね。」
「七万五千円っ!」
とある美少年と美少女の一騎打ち(?)が続いていた。
そして・・・・・・。
「二十万よっ!」
おおおおおおおおーーーーーーーーーーー!!!!!!
部屋を埋めた群衆がどよめく。
そして・・・バイヤーがついに宣言する。
『折原浩平の上着、二十万円で落札なの』
・・・・・浩平の上着はオークションにかけられてたりして・・・・・。(おいっ!)
―――――――――――――
次の日
とある教室で。
「ねえ・・・・広瀬、何にやけてるの?」
「何でもないわよっ!・・・・・。(にまっ)」
「やっぱりにやけてる・・・・何か良い事あったのかしら?」
ある部室で。
「えっ!?上月さん・・・・部費出してくれるの?・・・助かるわ。」
『部員なら当然の事なの』
屋上で。
「今日のシュン君元気ないね。」
「・・・・ああ・・・・悲しい事があったんだ。」
そして廊下で。
「あれっ?茜〜〜〜、もう帰るの?」
「・・・・浩平が風邪引いて休んだのでお見舞いに・・・・。」
「へえっ・・・・らぶらぶだねっ♪」
「からかわないで下さい・・・・詩子。」
・・・・・・・・・・・・一枚の上着がドラマを生むこともある。
「ふぇぇぇぇぇぇぇっーーーーーーーーーーくしょんっ!!!!!!」
そして・・・・一人の病人を。(笑)
おしまい
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ポン太「えーっと・・・・つまんないので読み飛ばしOK!」
雪ちゃん「最後で言ってどーすんのよ!」
ポン太「でも・・・浩平の上着を高値で買う奴なんて・・・・ホントにシュン位だろうな。」
雪ちゃん「今の季節と全然時系列合ってないSSだわ。」
ポン太「思いついたら即書く!これが脊髄反射だっ!」
雪ちゃん「落ちもはっきりとしないわね。」
ポン太「ふっ・・・・構想5分、書き込み一時間のシロモノだからなっ♪( ̄∇ ̄)」
雪ちゃん「そんな事自慢しないでよっ!」
裏ポン太「この後に凶悪に久しぶりの感想SS来ますぜーーー!!!お楽しみにっ!」
1999.5.22