輝け!第一回男子人気投票!(その6) 投稿者: 変身動物ポン太
誰かに狙われる・・・・・そんな事がこの平和な日本で起こりうるのか・・・。

いや、どこにでも例外はある物だ。

例えば・・・・・・。

今我々の目の前にある・・・・どこにでも在りそうな高校のどこにでも在りそうな一つの教室でも・・・・。

それは起こりうることなのだ。

そして・・・・また一人の男が・・・・狙われている。

「渡辺茂雄!中間発表で教師のくせに一位を取るとは言語道断!くらえっ、正義の鉄拳!でやあああああぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!」
男の前に立ちはだかる覆面刺客!

「むっ!?こしゃくな!」

そして・・・・二つの影が交錯する!

ギャシャーーーーーーーン

「・・・・・ば、バカな・・・・。」
ゆっくりと倒れる覆面刺客・・・・・・・・・。

「ふっ・・・最近の教師は格闘術に長けていなければ勤まらないのだよ。」
悠然と去っていく髭。それを見ていた一人の女生徒の感想。

「しゅ、瞬間的に髭の剃り跡を相手に接触させ、死なない程度に絶命させる(どっちやねん!)とは・・・・・・渡辺茂雄、侮れないわ。」

・・・・・・このように裏でも人気投票をめぐる戦いは続いているのだった。

  
「んあ〜〜?今日は南森は休みか?」



第六話 ”投票用紙に思いを込めて”

六日目

「あの人が中崎先輩よ・・・・やっぱりかっこいいわね。」
「え〜〜、私は沢口先輩(違う)の方がかっこいいと思うけど・・・・。」
「・・・・・くすくす・・・通なら髭先生よ、髭先生♪」

・・・・休み時間になると、教室の外から他のクラスや下級生の女の子達が聞こえてくる・・・・。
そして・・・・・必ずこんな声も聞こえる・・・・。

「あ、見て見て折原先輩よ。」
「よく見ると・・・・結構イケてるのよね。」
「うーん、やっぱり彼に入れちゃおっかなー。」

浩平・・・・人気あるんだね。
はあ〜っとため息をついた私に、後ろから誰かが声を掛けてきた。

「瑞佳〜〜、投票誰に入れるか決めたの?」
「う〜ん、まだ決めてない。佐織は?」
「私は住井君って言わなかったっけ?」
「・・・そうなんだ。」

そう言えば・・・・佐織は昔から住井君一筋だったもんね。

「瑞佳は折原君に入れるとばっかり思ってたけど・・・・。」
「浩平は・・・・人気あるから私が入れなくてもいいんだよ。」
「うーん、そう言う物なのかな。」
そう言うと、佐織は自分の席に戻っていった。

そう言う気持ちもあるけど・・・・・やっぱり浩平に入れたいよお・・・・。
でも・・・・浩平にとっては迷惑かもしれないし・・・・。(←そんなことは絶対無いよ)
それに最近浩平は・・・・。

「折原君!ちょっとこっち来てよ!」
「・・・・広瀬、またお前か。」

広瀬さんと仲がいいみたいだから・・・・私はあまり関わらない方がいいんだよ。
でも・・・・こっそり投票するくらいなら・・・・・。
う〜〜ん、やっぱり駄目だよ〜。


結局・・・・放課後になってもまだ悩んでる私。
「うーーーん、どうしたらいいんだよ〜〜。」
柚木さんから貰った投票用紙を持ってひとり悩んでしまう。
浩平は・・・いつの間にか帰っちゃったみたいだし・・・・・。

その時、私の肩がポンポンと叩かれた。
くるっと私が振り向くとそこには・・・・。

「みゅ〜〜♪一緒にかえろ〜♪」
繭ちゃんが居た。まだ学校に残ってたんだね。
「うん、一緒に帰ろうね。」
笑顔になってそう言う私。・・・・繭ちゃんと話すと不思議と笑顔になれるんだもん♪

「みゅっ?・・・・投票用紙♪」
繭ちゃん、私が投票用紙持ってる事気付いたんだ・・・・。
「みゅ〜、瑞佳お姉ちゃんは誰に入れるの?」
天使のような無垢な顔して聞いてくる繭ちゃん・・・・今はその話題は避けたいんだよ〜。

「えーっと、まだ決めてないよ。」
私がそう言うと、繭ちゃんはにこっと笑ってこう言った。
「繭は・・・・浩平お兄ちゃんに入れたよ♪」

それを聞いて、思わず私は繭ちゃんに聞いてしまった。
「繭ちゃんは・・・・どうして浩平に入れたの?」
あう〜〜〜、私は繭ちゃんになんて事聞いてるんだよ〜〜〜。
でも繭ちゃんは更に笑顔になってこう言った。

「浩平お兄ちゃんが喜んでくれるからだもん♪」
・・・・・浩平が喜ぶから・・・・・。

「それにハンバーガー買ってくれたもん♪」
そんなに票が欲しかったんだね。そんなことしなくても浩平は人気あるのに・・・・。
・・・・少なくとも私はそう思ってるからね。

「みゅっ、それで誰に入れるの?」
もう一度聞いてきた繭ちゃんに・・・私は言った。
「・・・・・・・やっぱり浩平に入れるよ。」
「みゅ〜〜〜♪すぐに詩子お姉ちゃんの所、行こ♪」


繭ちゃんと手を繋ぎながら、柚木さんの所へ向かう私。
浩平が喜んでくれるんだったら・・・・・投票してもいいよね。
それに・・・・一位になっても浩平は浩平だもん。他の誰でもないんだよ。だから良いんだよ。

「みゅ〜〜♪浩平お兄ちゃんが一位になるといいな♪」
「くすっ、そうだね。」

・・・・・少しだけ幸せになれたその日の放課後だったもん♪

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そしてご存じ投票本部。

「まだまだ票は届くね〜〜〜。」
「・・・・逆転も有り得るわね。」
「いよいよ次の月曜日の昼が締め切りだね♪」
「そうね・・・いよいよね。」
「・・・・いい加減名前で呼んでいい?」
「・・・・・嫌よ。」

次回・・・・いよいよ全てが明らかになる・・・・?

第六話 完
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ポン太「おーーし、何とかヒロイン全員出せたぜっ!・・・・にしても長森さん視点は結構難しいな。なんかしゃべり方が変。(TT)」
雪ちゃん「・・・・・私の出番、声だけ?(第五話だよ♪)」
ポン太「・・・・駄目かね。」
雪ちゃん「絶対駄目。」
ポン太「・・・・最終話でなんとかします。」
雪ちゃん「絶対よ!」

ポン太「で、今回もほのぼの路線続行中!」
雪ちゃん「考えつかないだけでしょ、ギャグを。」
ポン太「その通り。( ̄∇ ̄)えっへん。」
雪ちゃん「そんな事で威張らないの!」
ポン太「最終話はギャグ路線で・・・・・行けるのか?」

ポン太「次はいよいよ最終話。最終的な一位は誰なのか!?」
雪ちゃん「七瀬さんvs広瀬さんの賭の真実とは!?」
裏ポン太「そして黒幕の正体と狙いはなんだったのか!?」
ポン太「その前に超スランプの私が書けるのか!?」
雪ちゃん・裏ポン太「「自分で言うなあああぁぁぁぁーーーーー!!!」」

3人「またね〜〜〜〜。」

1999.3.17