輝け!第一回男子人気投票!(その1) 投稿者: 変身動物ポン太
それは午後の授業中・・・・皆が温かい日差しの中、まどろみに落ちかけているときの事だった・・・・。

クラス一の策謀家であり、一説にはCIA並の裏ルート及び組織を持っていると言われている男・・・・・。
住井護は在ることに気がついた。

「あいつら・・・・何やってんだ?」
彼の視線の先には・・・・一枚の紙切れが在るのだった。

「な、なぜあんな物が出回っているんだ?・・・・・俺は何もしていないけどな・・・・・。」
住井は一瞬、驚くような仕草を見せた。
イベント野郎と言われた彼が(CIAからえらい格下げだな)何故驚いているのか・・・・・それは。


その紙切れが、女子生徒のみの間に回されていたからだ・・・・・・。


第一話 ”浩平”


「折原、こんな物回ってきたわよ。」
七瀬の声にオレは目を覚ます・・・・・ふっ、オレの眠りを妨げるとは・・・・・。
ぱたり

ぐー

「妙な紙切れが回ってきたんだけど・・・・・・。」

ぴくっ

オレは机の上に突っ伏したまま・・・・顔を七瀬の方に向けた。むう、首が多少痛いな。
「折原・・・・亀じゃないんだから、首だけをこっちに向けるのは止めたら?」
「七瀬・・・お前がいじめるガキの役か・・・・浦島太郎は長森だな。」(何故に瑞佳!?)
「・・・・配役合ってないわ・・・・じゃなくてこれよ。」
妙な紙切れ・・・・また住井がなんかやってるのか?

びっ

オレの鼻先に七瀬の示した紙が突き出される。なになに・・・・?

『私達のクラスにおける男子人気投票の実施の旨ご報告します。締め切るまでの期間は一週間、もちろん女子のみです。』

・・・・七瀬、これはオレ達男子に見せてはまずいんじゃないか?だが・・・・・。
オレは下の方の文字を読んで・・・・・目が覚めた。

『極秘じゃないのでどんどんバラしてね♪広報担当:柚木詩子』


「なんでこいつなんじゃああああぁぁぁぁーーーーー!!!!!!!!!!」


オレの絶叫が、皆のうたかたの夢をぶち壊したのは言うまでもない。

 ・・・・・・・・・・・

案の定、そいつはそこにいた。
「おい・・・・詩子。」
「あ、折原君、こんにちわ♪」
「・・・・やはりここに来ましたね・・・・浩平。」
あの公園に詩子は居た・・・・・何故か茜も一緒だが。

「この紙切れは・・・・いったい何だ?」
オレは詩子にあの紙切れを突きつけた。
「人気投票だけど。」
あっさりとのたまう詩子。
・・・・・・こいつは。

「詩子、これはお前の発案なのか?」
詩子は、にこにこと詩子ちゃんスマイル(密かに発足した詩子ちゃんFCの男どもが命名)しながら答えた。
「違うよ。」
「じゃあ・・・・なんでお前が広報担当なんだ?」
「頼まれたからよ。」
頼まれたって・・・・・誰にだ?
「・・・・・私では無いです。」
茜、聞いて無いぞ・・・・じゃなくて、人の心を読むのは止めてくれ。
「・・・・嫌です。」
・・・・・。

その後の事は・・・・オレは無理矢理に”激甘ワッフルEX”(前回よりも糖分78.28%UP、山葉堂広報より)を食わされたので・・・・まったく記憶にない。
当然黒幕は誰なのかは・・・・分からずじまいだったな。

だが・・・・帰り道オレはえらいことに気づいた・・・・・。
それは同じ学校の女子生徒の会話を聞いたからだ。

「ねえねえ、2年◯組で男子の人気投票やってるんだって。」
「ふーん、一票も貰えなかった人・・・・惨めだね。」

こいつらどう見ても一年に見えるんだが・・・・・・ま、まさか全校に知れ渡っているのか!?
この状況で一票も貰えなかったら・・・・・『もてない男』の烙印を押されたも同然だな。

「・・・・・・どうしようか。オレは。」
とりあえず・・・・・。

 ・・・・・・・

「あれ?珍しいね。浩平が私の家にご飯食べに来るって言い出すなんて。」
「長森のメシが急に喰いたくなってな。」
 
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その頃・・・・・学校内のとある一室。
「着々と準備は整っているわね。」
「誰が勝つかな〜〜♪」
「絶対彼よ。」
「ふ〜〜ん、あなたって・・・・彼のことが好きなんだ。」
「・・・・・・・。」


2年◯組の男子全員がフィーバーする一週間が・・・・・今始まる。


第一話 完
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裏ポン太「緊急速報!ポン太がついに風邪に捕まりました〜〜〜♪(何故か嬉しそう)」
雪ちゃん「このSSがやたら短いのも・・・・そのせいなのね。」
裏ポン太「ポン太からの伝言その1は『次のUPはいつになるか・・・・分かるかああぁぁぁぁーーー!!!』だそうです。」
雪ちゃん「えっーと伝言その2、『PELSONA様、まねき猫様、神津公男様、ネタ使ってくれてありがとうございます』だそうよ。」
裏ポン太「伝言その3、『卒研マジやば〜〜〜!!!!』・・・・チャットしまくったからやないか?」
雪ちゃん「これは自業自得ね。」

ポン太(まだ多少は元気)「お前ら・・・・。」

雪ちゃん「まだポン太の風邪は大したこと無いようね。」
裏ポン太「では皆さん。」

2人「またね〜〜〜。」

1999.2.19