激突!! 第二章 (第二話) 投稿者: 変身動物ポン太
「くっくっくっく・・・・手に入れたか、能力者を。」
「はい。」
「これで・・・・我々は世界を手に入れたも同然だ。」
「・・・・まだです。」
「・・・・そうだったな。”奴”がまだだったな。」
「はい。」
「この二人が揃えば・・・世界中の愚民どもが我々にひざまずくのだああああああ!!!!」
「あの・・・・・。」
「なんだ、バイト参謀。」
「・・・・チャック開いてます。」
「・・・・・・・・・・・世界中の愚民どもが我々にひざまずくのだああああああ!!!!」
「・・・現実逃避したようですね・・・。」
誰なんだよ、あんたら。


 第二話 ”誘拐者の招待状”

「奴らの目的は・・・・繭ちゃんの能力。これは間違いないわね。」
深山先輩・・・・いや、今はこの学校最高の頭脳を持つマッドサイエンティスト−プロフェッサー雪ちゃんはそう言った。

ここは演劇部の地下50メートルに作られた、雪ちゃん専用ミッションルーム。
オレと七瀬はプロフェッサーと向かい合っている。

繭がさらわれてから・・・色々あった。
長森は病院へ運ばれ、警察に連絡・・・・と。
そして、妙だった南を警察に引き渡すのは・・・・止めた。
いくら襲いかかってきたとはいえ、同じクラスの奴を警察に引き渡すのは寝覚めが悪い。それに・・・拷問がすんでない!(あんた外道や・・・)
で・・・南を引き渡すのは”彼女”にしたという訳で・・・ここにいるんだな。


七瀬がオレに耳打ちする。
「ねえ・・・この人ホントに演劇部長の深山先輩なの?なんか・・・・折原や澪ちゃんから聞いてた人と全然違うんだけど・・・。」
「うーん、普段の深山先輩と今のプロフェッサー雪ちゃんでは・・・・性格が・・・・・・。」
「性格が?」

「月とスッポンぐらい違うからな。」
「全然分からんわあああああああ!!!!!」
げしっ!
「じゃあ、長森とマッド瑞佳くらい・・・・。」
「それはいいんちょさんのネタじゃないのおおおおお!!!」(いいんちょさん、ごめんなさい)
どごばきっ!
「じ、じゃあ、作者とお前くらい・・・・。」
「なんですってええええええ!!!!」

−−−−−−画面変更−−−−−−
ポン太「ん?・・・げげっ!七瀬さん何故ここに!?」
ななぴー「問答無用!この腐れSS作家があああああ!!!!」
ポン太「うぎゃああああああああ!!!」

ぐしゃべしゃごふっ!!!
−−−−−−元に戻る−−−−−−

「はあ、はあ、はあ・・・折原、今度はちゃんと説明してよね。」
「・・・・普段の深山先輩と今のプロフェッサー雪ちゃんでは・・・・性格が茜とお前くらい違うからな。」
「・・・・なんか嫌な例えなんだけど。納得してしまう自分が情けないわ・・・・。」
なんで性格がここまで変わるのかは謎だが・・・・・・
「何か言った?折原君。」
そう言って、ぐるぐるメガネをかけ直すプロフェッサー。
・・・・・・オレは、あのぐるぐるメガネが怪しいとにらんでいる。きっとあのメガネをかけると、性格が豹変すると・・・。


「繭ちゃんの能力は”自分の想いを他人に実行させてしまう”能力。そうよね、折原君」
「・・・・間違いないな、それは。」
そう、オレは以前・・・・この繭の超能力の暴走でえらい目にあったのだ。(これが 激突!! 第一章にあたる。)

そもそもの発端は、オレとみさき先輩の屋上への競争だ。
ある時、オレは競争のため教室を出ようとして、競争中止を言いに来たみさき先輩とモロに激突してしまった。
繭は、このオレとの激突を何故かうらやましく思ったらしく・・・・能力を解放してしまったらしい。
そして、オレに襲い来る激突者の山・・・・しかも尋常じゃない破壊力で。
(例:澪がオレに抱きつこうとして失敗。抱きつかれた校長の銅像は1cm角の細切れになった。←第一章・本文中より抜粋)

この時は、プロフェッサー雪ちゃんの頭脳とシュンの尊い犠牲のおかげで・・・なんとか解決したんだよな。
「・・・・まだ死んでないんだけどな。」
オペレーター席で何か言ってる奴がいるようだが、この際無視しよう。
「何か・・・・話が見えないんだけど。」
「七瀬・・・お前はこのオレを・・・」
「あんたを・・・どうしたのよ?」

「・・・・脱がそうと」
ごきぐきっ!
「というのは冗談だが・・・・お前は壁をぶち抜き、オレを一時間も追い回したんだぞ。」(←ホントです)
オレは、視界が90度傾いたまま七瀬に説明した。
「ふーん、ホントなのかな・・・。」
今度は疑いながらも・・・信用したようだ。・・・・みんな記憶が無いんだよな、あの破壊行動の記憶が・・・だからタチが悪い。

「この能力を嗅ぎ付けた連中が居たようね。」
プロフェッサー雪ちゃんの表情は、いつになく真剣だ。
「あの『T・A・K・A・T・U・K・I』のマークの連中よね。」
「一体何者なんだ?奴らは・・・・。」
オレと七瀬の問いにプロフェッサーは答えた。

「総帥”高槻”を頂点とするテロリスト集団、『外道連盟』よ。」

「うっ、そいつらは。」
顔色の変わったオレを見て、雪ちゃんが言う。
「折原君は・・・・知っているようね、奴らのこと。」
「えっ!折原、何を、何を知ってるのよ!」
血相を変えた七瀬がオレに詰め寄る。
「オレは・・・・ただ、スカウトされただけだ。それも半年以上前にな。」
「ホントに!?」
「うむ、これを見てみろ。」
オレはポケットからボロボロになった紙切れを出して、七瀬に見せる。
「えっ?なになに?」

『拝啓、折原浩平様
元気に高校生活をお送りでしょうか?
所であなたは我々『外道連盟』の今期スカウト対象に選ばれました。おめでとうございます。
あなたも、灰色で毎日同じ繰り返しの高校生活(どっかで見たな・・・この文章)という殻をやぶって・・・・・
我々と一緒に輝かしい活動”世界征服”をしてみませんか!?』

「なんで”世界征服”が輝かしい活動なのよーーーーー!!!!」
七瀬・・・・ごもっともだ。
「それに・・・この健康的な文面は一体・・・。」
「それが奴らの手段なのよ。」
プロフェッサー・・・・真面目な顔して言わないでくれ・・・。


「七瀬さん・・・・・ここにいたのか」
低い声がオレ達の後ろから聞こえた。
「だれ!?」
「この声は・・・・。」
振り向いたオレ達の前に居たのは。

「南の次は・・・・中崎かよ。」
七瀬命のお坊ちゃん・・・・中崎 勉だった。
「七瀬さんの全ては・・・・僕の物だああああああ!!!!」
例によって意味不明な叫びを・・・・。

「二人目の戦闘員ね。南君と同じく・・・肉体を強化されているわ。ついでにマインドコントロールも。」
うーむ、予想はしていたが・・・やっかいだな。
「高槻様の命令で、お前ら全員を・・・・殺す!」
中崎が跳躍する!狙いは・・・・・やっぱり七瀬か!
「!?」
あまりに速い中崎の動きに七瀬はついていけない。
「七瀬さああぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!」
愛ゆえの速さのようだ・・・・ん?と、言うことは?

「七瀬!奴を・・・・・・振れ。」
「・・・・分かったわ!”中崎君・・・・お友達でいましょう”(にっこり)」

ピタ
おっ、中崎の動きが止まった・・・・。
「嫌だああああああああ!!!」
あ、暴走した。

どごがっ!べぐしゃっ!
周りの機械全部壊してるし・・・・・・ん?オレの背後に殺気が・・・・?

「・・・・ふっふっふ・・・私のミッションルームを壊すなんて・・・・。」
げげげげ!?今まで沈黙していたプロフェッサー雪ちゃんが・・・・怒ってる!?
まずい・・・マジでまずい!

「死になさあああああああい!!」

ポチっとな。雪ちゃんの指がオレ達に死の宣告を告げる。
いやだああああああ!!

カッ

閃光で何も見えなくなる・・・・・ああ・・・・みさおの笑顔が見える・・・・・・。
『お兄ちゃんの絆は・・・・まだ終わってないよ』
それは”忘却者達の鎮魂歌”だって・・・・・・。

 ・・・・・・・・・

オレ達が『外道連盟』の秘密基地のある瀬戸内海に向かったのは、それから20時間後のことだった・・・・・・。

 ・・・・・・・・・

その少し前・・・・
「運転手さん!あのヘリ追いかけて!」
「ヘリコプターをですか!?そんな無茶な!」
「いいからやるのよ!」
「は、はいっ!」
「繭!待ってなさい!お母さんが助けてあげますからね!」
タクシーでヘリを追跡する・・・・・ヨーヨーを握った”彼女”の姿があったりして・・・。

第二話 完
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雪ちゃん「・・・・結局爆破ネタね。」
ポン太(重傷)「すいません・・・・これしか考えつかなかった。」
雪ちゃん「この説明で分かってくれたかしら。」
ポン太(重傷)「うーん、分からなかったら感想で言ってくだされば・・・・その都度説明しますので。あと、華穂さんとヨーヨーの関係については・・・・いちごうさんのHPのリレーSS(第一弾)もしくはヒロイン大戦(吉田 樹さんのHPです)の説明でどうぞ。」
雪ちゃん「一応・・・藤井さんには許可取ってあるのよね。華穂さん登場の件。」
ポン太(重傷)「そうです。藤井さん、ありがとうございます。」

ポン太(重傷)「あとは用語説明しておきますね。」

 ・・・・・・・・・・・

『乙女必殺!ジェノサイドバスター!』:七瀬留美の必殺技。(あくまでこのSSだけの設定)乙女のボルテージがMAXになった時、七瀬の目から必殺の破壊光線がほとばしる!

『プロフェッサー雪ちゃん』:一応正体は深山雪見だが、白衣とぐるぐるメガネをかけると恐怖のマッドサイエンティストになるのだ!

『オレとみさき先輩の屋上への競争』:一応これが”激突!!外伝の基本になっている。みさき先輩が勝つと三日間の昼食代を浩平が払い、浩平が勝つとみさき先輩がなでなで100回+なにか(?)をしてくれるらしい。しかし・・・”なにか”ってなんだろう?(笑)

 ・・・・・・・・・・・

ポン太(重傷)「ま、こんなもんです。あと(ギャグ書くと)毎回言ってますが七瀬ファンの方御免なさい。」
雪ちゃん「・・・・・止めとけばいいのに。」
ポン太(重傷)「ふっ、これが私流の七瀬の愛し方なのさ・・・・。」
雪ちゃん「それ言ったら身のふたもない様な気がするわ。」

ポン太(重傷)「では、今日はここまで。」
雪ちゃん「次はしばらく間が空きそうですね。」
裏ポン太「ストックが底をついたそうです。」
ポン太(重傷)「ではでは、皆さん」

三人「またお会いしましょー。」

1999.1.23