激突!!(事件編) 投稿者: 変身動物ポン太
カシャアッ!
いつものようにカーテンの引かれる音と、そして目の奥を貫く陽光。
「ほらぁ! 起きなさいよーっ!」

うーん、いつもの朝だ・・・・。
しかしこの時、オレは漠然とした不安を感じた。
どうしてだろう・・・。

その答えは5秒後にやってきた。

どごががーん!!

「あ、あれ、浩平?」

轟音とそれに続く長森の間の抜けた声・・・・・。なんてアンバランスな組み合わせなんだ。(論点ずれてないか?浩平)
オレはあわてて、寝ていたクローゼットから飛び出した。

「ど、どうした長森・・・ってうわわあああああ!!!!!」
「あ、浩平、そこで寝てたんだ。」

喜んでいる長森の後ろでは・・・・ベットが崩壊していた。

「な、長森・・・オレのベットになにをした・・・。」
「え、ベット・・・・うわあ、陥没して二つに裂けてるよー。どうしたの浩平。ベットに恨みでもあったの?」
「・・・・・・・・・。」

この後、長森を尋問して詳細を聞き出そうとするが長森は、「なにもやってないもん!」の一点張りだった・・・。


「あーん、今日もぎりぎりだよー。浩平が訳の分かんない尋問なんかするからだよー。」
今日もオレと長森は1500Mダッシュをしている。健康法の一つだ。(全然違う)
「お前がおれのベットを崩壊させたからだろ!」
「なにもやってないもん!浩平が悪いんだもん!」
だよもん星人にはベットを壊した記憶がないらしい・・・・。
・・・まあ確かに七瀬じゃないんだから、長森が一撃でベットを粉砕するとは思えないしな・・・・・。
七瀬!?
「そうか!七瀬か!」
「えっ?七瀬さん?」
そう、七瀬のせいにすれば全て説明がつく。
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<真相>
七瀬は昨日のオレの手刀三段突きを恨みに思っていた。そこで仕返しに・・・・。
「ふっ、死んでもらうわ・・。受けよ!乙女必殺!”ジェノサイドバスター”!!!!(詳細不明)」
どごががーん!!
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「きっとこうだったに違いない。」
「そうだったんだー。」(納得するなよ、長森)
「謎は全て(いろんな意味でやばいので省略)。」

激突!!  完



「んなわけないでしょー!!!!!!」(その通り。byポン太)
どごごごごごごごっっごごごっごごーん!!!!

七瀬が現れた。
「おおっ、この頭突きが”ジェノサイドバスター”か!」(違います)
「何言ってるのよ、折原。」
きょとんとした顔で七瀬が言う。
「な、七瀬さん・・・か、か、壁・・・・。」
びびりまくっている長森が、びくつきながらそう言って壁を指さす。
「どうしたの?長森さん。壁って・・・・・ひっ!」
振り向いた七瀬は、20Mにわたって破壊されている壁を見て真っ白になった。
・・・自分で壁を破壊しながら登場したってのに・・・。

パトカーから逃げた後、七瀬にも尋問したが破壊の記憶はなかった。


教室に入ると・・・柚木がいた。
「なんでお前がいるんだ。」
「ひまだったから。」
「お前・・学校は?」
「創立記念日。」
詩子の学校は、創立記念日が年間20日あるらしい・・。(ないって)

時間ぎりぎりに茜が入ってきた。
「・・・浩平。」
オレの方を見た茜は一言つぶやくと・・・・
超高速で突進してきた!!!
「なにいいいいいい!!!」
「あ、茜!?」
思わず、オレと詩子は左右に飛び退いた!・・・その先にいたのは・・・
「あ、茜さん、僕とつきあっ・・ぐはあっ!」
どがあああああーーん!
茜になんか用があったらしい南は、茜の体当たりをくらって窓を突き破って飛んでいった・・。遠く、遠く・・・・。
「茜さんに体当たりされるなんて幸せだああああぁぁぁぁぁぁ・・・・(小さくなっていく声・・・やがて聞こえなくなる)」
「・・・・嫌です。」
そう言った茜は何もなかったように振り向くと、詩子に聞いた。
「今飛んでった人・・・誰ですか?」
「私に聞かれてもなー。折原君、わかる?」
「・・・沢口じゃないか?」
「南は茜さんにふられた・・・と。次は誰にメモを回そうかねー。」
茜となぜか平然としている詩子、朝からの連続でだいぶ慣れたオレと黙々と作戦を練っている住井・・。
この四人を除いてクラスの全員が・・・・卒倒していた。

もちろん、茜にも体当たりの記憶は無かった・・・・。


その後も謎の(?)破壊行為が続いた・・・・。


二日目、みさき先輩がオレと会った瞬間に「会いたかったよー。」とオレに突進、隣にあった掃除用具入れを完全に潰した。

三日目、澪がオレに抱きつこうとして失敗。抱きつかれた校長の銅像は1cm角の細切れになった。

四日目、学校に遊びに来た繭が、オレの方を見ながら七瀬のおさげを・・・(自主規制)。

五日目、日曜日(笑)

六日目、七瀬、オレを散々追い回した挙げ句「乙女必殺!”ジェノサイドバスター”!」と言って両目から青い光線を発射。教室を完全破壊。
・・・・・もう学校には行けない・・・・。

七日目、家で寝ていたオレを、長森が玄関と壁をやぶって起こしに来た。
・・・・・家にもいられんのかい・・・・。

八日目、オレは暗いうちに家を出た。長森は由起子さんにまかせよう。(おいおい)

そして九日目・・・・・・。

「雨か・・・・。」
オレは、学校裏のフェンスの外れに座り込んでいる。
昨日から街をうろうろしてる間にここに来てしまったらしい。
・・・・なんかどっかで見た光景なんだが・・・・。(私のデビュー作”三つの想い”の(3)を見れば分かる。byポン太)

オレは長森、七瀬、茜、繭、みさき先輩、澪に激突されかかっている。それも超怪力で。
なぜ、オレの周りの女の子が急に怪力&狂暴化してしまうのかは不明だ。あっ、七瀬は元々か。(おいおい)
おまけに彼女達にはその時の記憶がない。
分かっていることは、彼女達はオレが近くにいるとそうなってしまうと言うことだった。
原因が分からない今・・・オレに出来ることは・・・逃げる!!
オレはまだ死にたくないからだ。(結局それかい)

「しかしこのまま逃亡生活を続けるわけにもいかないしな・・・。」
まだ12月の初めとはいえ、夜はかなり冷えるからな・・・。
そんな事を思っていたときだった。

「ねー、茜。ほんとに折原君、ここにいるの?」
「・・・間違いないです。」

うっ、茜と詩子がこっちへ来るじゃないか。
詩子はともかく、茜は・・・っていつもと言ってること逆だな、オレ。

逃げようとしたオレは、反対方向からの声(と文字)を聞いて(見て)足が止まった。

「浩平君・・・どこにいったのかな。」
『茜さんがこの辺にいるって言ったの』

みさき先輩と澪・・・ううっ、いつもは女神と天使のように見える二人なのに・・。
・・・ってなんでオレの位置が分かるんだ茜・・・・。

美男子星人折原浩平、大ピンチ!(だれがだ)


このまま次回へ続くのかと思ったオレを誰かが森の中へ引き込んだ。

「浩平君、大丈夫?」
「深山先輩・・・・・。」

そう、その誰かとはみさき先輩の親友にして演劇部長、そして最近はメカにも強くなった(笑)深山先輩だった。

「ここは私にまかせて、浩平君は屋上へ逃げて。」
「なぜに屋上へ・・・。」

なんか作者の考える次回(解決編)のオチが見えたような気がするんだが・・・。

「とりあえず、深山先輩ありがとう!」
「いいって、見返りは今度買い物にでもつきあってね♪」
笑顔の深山先輩を見て、オレは何かのフラグのスイッチが入ったような気がした・・。

屋上・・・・・ひょっとして・・・・。


屋上のドアを開けるオレ・・・・そして奴はそこにいた・・・・。

「メリークリスマス。」

・・・・・・・

「・・・・シナリオと時期が全然違うぞ。」

なぜか主のぬいぐるみを抱えたシュンがそこにいた・・・・。

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ポン太だす。ギャグなのにやたら長くなってすいません。
・・・なんか、発端編書いた意味無いですね・・・みさき先輩との競争の話なんか特に・・・・。

ここで作中で七瀬が使っていたあの技、”ジェノサイドバスター”について説明します。(なぜに)
この技は私が、高校後半から大学前半にかけて書いていた小説(読者:弟のみ)での技です。
しかも主人公にこの技を使わせる前に、書くのをやめてしまったのでこの小説でも使われなかった幻の技です。(おいおい)
基本は青い光の破壊光線であり(七瀬専用?)、その名の通りなんでも殲滅してしまう光線です。
だれか使ってくれませんかねー。(使用大歓迎)

あと気づいたことですが、私のSSでも南はさりげなく不幸ですねー。

今回は助手がいないのでここまで。(雪ちゃん・・・早く帰ってきて)みなさん、また会いましょー。

追伸 ばやん様、身代わり使ってくださってありがとうございますぅー。

1998.12.9