結婚写真−前編− 投稿者: ばやん
今日は、娘といっしょに大掃除をしていた。
朝から動き詰で、いいかげん、腰が痛くなりはじめていたころ…
娘が、何かに見入っていて、掃除をサボっていることに気がついた。

瑞佳「こら、何してるんだよ」
わたしは娘のおでこを軽く小突く。
わたしは娘の見入っていたものを覗き見た。
瑞佳「これは・・・。私たちの結婚写真じゃない」
そう言って、娘の手から写真を奪う。
娘 「あ…、お母さん。私まだ見てたのに…」
娘が非難の声をあげた。
わたしはそれを聞き流して、自分の思い出の写真に見入った。
瑞佳「懐かしいなー、このときの結婚式は大変だったんだよ。 お父さんは住井君達と突然いなくなるし、と思ったら、ハンググライダーに乗って再登場してくるし・・・。」
娘 「・・・お父さんって、当時から無茶苦茶やってたんだね。」
瑞佳「そうだよ、おかげで結婚してからも退屈したことはないよ。」
私は、浩平との退屈しなかった結婚生活を娘に延々と話した。
娘 「・・・やっぱり、お父さん変だよー。 お母さんよく結婚する気になったね。」
娘がそういうけども、私には浩平しかいなかったからと言う事で納得させた。
そして、もう少し掃除をしていると

娘 「お母さん、なんかまた出てきたよーー」
瑞佳「どれどれ・・・・これはっ!」
娘 「どうしたのお母さん? あっ、これも結婚写真なんだね。  
   あれ? でも二人とも、さっきと雰囲気が違うよ?」
当然だ。これは、結婚前に撮った写真なんだから
瑞佳「うーん、これはね、お父さんとお母さんがまだつきあい始める前に撮った写真なんだよ。」
娘 「いつなの?」
瑞佳「うん、高校1年の時にね」
娘 「そうだったんだ、だから、お母さんと私がそっくりなんだね」(ちなみに、娘さんは現在16歳という事で)
  「でも、どうして、そんなときにこんな写真が・・・ひょっとしてお父さんとお母さんて許嫁だったの?」
瑞佳「ちっ違うよー。」
娘 「だったら何で?」
瑞佳「はぅー、誤解を招きそうだから、今から言うよ。」
  ・
  ・
  ・
−帰り道−(回想シーン)
私は浩平とっしょに帰っている。
浩平「長森急げ、パタポ屋が長蛇の列になっちゃうぞ。」
瑞佳「あーんっ、浩平まってよー。」
浩平「しょうがねーなー。」
そういいつつも、速度を落とし、私と併走してくれる浩平
いっつも口は悪いけどさりげなく優しいんだよね
瑞佳「はぅ〜、浩平早いよー」
浩平「しょうがねえだろう、俺の方が歩幅でかいんだから」
瑞佳「うー、浩平たまには併せてよー」
浩平「だいたいな、おまえ小さすぎるんだよ、あんだけ毎日牛乳飲んでるんだから、もっとでっかくなれよ。」
そんなの無茶だよー
瑞佳「そんなの、できないもん! それにおっきい女の子はあんまり可愛くないもん。」
浩平「ほー、やっぱりおまえももてたかったのか」(にやにや)
瑞佳「ちっちがうよっ!   浩平は、・・・その・・・大きい女の子の方が好きなの? だったら考えても良いけど」
ホントに浩平が大きい子が好みだったら、私何とかして頑張っちゃうんだけどなー
浩平「いいや、そんな考えは全然ない。」
やっぱり、浩平って固定した好みってなさそうだもんね
瑞佳「そうなんだ・・・。(ほっ) だったらこのままで良いよね。」
浩平「なにがこのままで良いんだ?  そんなこと話せるぐらいなら、もっとスピードあげても良いな。」
と言いつつ、もうすでにスピードを上げる浩平、やっぱり自分勝手だよー
瑞佳「もう、そんなに急がなくても大丈夫だよ!」
浩平「俺は一刻も早く食べたいんだ。 ほら、長森急げ!」
もう、本当に自分勝手なんだから、何でこんな奴と一緒にいるんだろう?
そんな事は自分でも何回思ったことだろうか。 
でも、私は、やっぱり浩平じゃないとだめなんだ
いつも、この結論に達しちゃうんだよね

私たちは、その後もいろいろと喧嘩なんだか、じゃれあってるんだかわかんない事をしながら目的のパタポ屋に着いていた。 
そこで、目的のクレープを買うと、後は、何をするでも無く。ただ、商店街を二人でうろついていた

パクッ
瑞佳「あーっ、浩平また私のクレープかじったでしょう!」
浩平「他人の食いかけをかじるなんて汚いことする訳ないだろ、ばか」
瑞佳「そうだよねえ」
私は、疑いの目を浩平に向けたが、すぐに、視線を元に戻した。 やっぱりこの猫のぬいぐるみ可愛いな。 ほしそうな顔をしてたら、浩平買ってくれないかな?
(再び)パクッ
やっぱり、浩平またかじってる。ほんとに進歩がないよね
見ると、浩平の顔がしかめている。 
紙まで一緒に食べちゃったんだ。  しょうがないなー
早く吐き出させてあげないと
瑞佳「浩平、もぐもぐしてみて。 中に入ってるのが浩平のクレープなら、全部食べられるよね。 だって、浩平の紙のところ、全然破れてないんだもん」
浩平「うっ」
ほら、早く白状しないと、どうしても紙も食べることになるよ。
見ると、浩平は、私に言われた通りに口をもぐもぐし始めた。
紙も食べる気なの!?
もう、意地っ張りなんだから。
すると、浩平の顔がゆがんだかと思うと、突然ペッと紙を吐き出した。
瑞佳「ああっ、やっぱり浩平が食べてたんだ! ずるい。 わたしも浩平の食べる」
パクッ
浩平「ああっ、俺のクレープが!」
瑞佳「浩平が悪いんだもん」
浩平「くそぉ、長森、覚えてやがれ!」
瑞佳「だから、わたしは悪くないもん」
浩平「そんなの関係あるか! いつか、ひどい目に遭わせてやる」
はぅー、やっぱり、浩平って変わんないよ
ん?
瑞佳「あっ!」
浩平「どうした?」
わたしは、そんなことを言う浩平を無視して、ある物の所へ走った。
そして、そこのウィンドウに手をついて、じっと見つめてしまった。
浩平「いったいどうしたんだ、急にかけだしたかと思うと、突然立ち止まるし。」
私には、浩平の声は聞こえていない。
浩平「何見てるんだ?」
浩平少しは静かにしてよー。
浩平「あっ」
浩平もやっと気がついたみたい
浩平「長森も、やっぱり女の子なんだなー。こんなのに見とれてしまうなんて」
そんなことを浩平が言ってる。そうだよ、私だって女の子なんだよ

私が見とれてたのは、そう、「ウェディングドレス」だった。
私も、いつかこういうのを着てお嫁さんになりたいなー
心の中で決めている相手もいることだし。
でも、
浩平「おまえな、こんなのに見とれてる暇があったら、先に相手を捜せよな。」
瑞佳「はぅ・・・、」
浩平やっぱり気づいてくれてない。
私が心に決めてるのは、浩平なのに

浩平「全く、いつまで見てるんだ。  いい加減別の所にも行こうぜ、日が暮れちまうぞ。」
瑞佳「いやだよ、もっと見てたいもん!」
浩平「いい加減にしろ。 どうしたんだ、今日はいつになくわがままだな?」
いつまでたっても、浩平が私の気持ちに気がついてくれないからだよ
瑞佳「絶対に離れないもんっ!」
浩平「だから、どうしたんだよ」
浩平が悪いんだもんっ
うぐっ、ひぐっ、
浩平「おっ、おい、泣くなって。 俺が悪いみたいじゃないか」
瑞佳「うわ〜〜〜〜ん、浩平が悪いんだもんっ!」
私は、ぺたんと座り込んで大声で泣き出した
おばさん1「うわっ、奥様見てみて修羅場よ修羅場」
おばさん2「もう、最近の若い人たちは困りものですねー。ほほほほ」(何で笑うんだよ)
浩平「うわーーっ、なっ、長森俺が悪かった! そっそうだ。俺のとっておきのギャグを聞かせてやろう」
瑞佳「ぐすっ、ひぐっ」
浩平「えーーーー
   ダチョウが病気になりました
   脱腸」
瑞佳「うわーーーーん」
浩平「なっなぜだーーーー!? 俺の最高のギャグがーーー!?」(どこがおもろいねん!)
ガチャッ
あれっ?
店員さん「君たち、いったいどうしたんだい? 見ていれば、なにやら私の店の前でごたごたがあったようだが・・・。」
浩平「いっいえ、ごめんなさい、すぐに終わりますから」
店員「本当にそうなのかな?」
瑞佳「ぐすっ、ひぐっ」
店員「ほら、彼女もまだおさまりきっていないようだし、良かったら、僕の店の中で話しでも聞いてあげようか?」
そっそんなこと、恥ずかしくてできるわけないよ
浩平「えっ、良いんですか?」
ちょっ、ちょっと浩平、いきなり何を言い出すんだよ
店員「まぁ、私も見ての通り暇だしね」
あー、店員さんまでそんなこと言ってー
浩平「それなら、お願いできますか、ちょっとこいつも、落ち着かせてやらないといけないと思うんで」
そっそんなー
店員「どうぞどうぞ、さぁお入りなさい。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・続く
ども、ほとんどの方々に忘れ去られてるばやんです。
真希(広瀬さんだよ)「ホントね、クッキー消えてるし」
ぐさっ
真希「ねぇねぇ、所でさこれ『続く』ってなってるけど連載物なのよね?」
ん? あぁ、当たり前じゃないか
真希「じゃぁ、聞くけどさ、まだ終わってない続き物はどうしたの? ひょっとして『すべてを白紙に戻したい』とか思ってるわけ?」
は、ははは 耳日曜日
真希「今日はまだ金曜よ!」
ははははははは、それじゃあ、まったね〜☆
真希「待ちなさい! 感想はどうしたのよ?!」
ふっ、僕も何かと忙しいのさ♪  それじゃあ、近いうちにまたこれると良いなー思いつつお別れです〜 (ダッシュ)
真希「こら、待ちなさーい」 (追いかける)

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