『かせぐの』−2− 投稿者: ばやん
みなさん、今頃は冬コミに行ってるんだろうな〜
何とか、年が明けるまでに続きが書けました。
変な文ですが、読んでくれると嬉しいです

これまでの話
いつもの通り、長森と寄り道しながら帰ろうとする浩平君
しかしそこへ澪ちゃんが来て、『お願いがあるの』と言われてさぁたいへん
澪ちゃんのお願いは
『お金のことなの』だったのだ
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「・・・・・・さぁ、長森帰るぞ! 急がないとパタポ屋が長蛇の列になっちまう」
このままでは、俺の残り少ない貴重な財産が無くなってしまう・・・そう考えた俺は、いち早くその場を退散するべきだという結論に達した
「えっ! こ、浩平いいの?」
なんだか長森の奴はこちらの意図することがいまいち掴みかねているようだ
「何してる長森急ぐぞ」
早くせねば、澪に止められてしまう
澪が呆気にとられている間に、なんとしても俺達はこのデッドゾーンを抜け出さなくてはならなかった
「え、え〜っと、澪ちゃんごめんね」
よし、長森、よく気づいた、それでこそ我が幼なじみだ(※注:瑞佳にはそう言う考えはありません)
俺達は、いち早くその場を離れることに成功した。
そう思った瞬間
ガシッ!
澪が俺の腕にしがみついた
「ど、どうした澪、見ての通り俺達は忙しくてだな〜」
えぐ、えぐ
げっ!
「澪、泣かれても、俺達にはどうすることもできないぞ」
えぐ、えぐ
うわ〜〜〜〜ん(※注:声は出てません)
ぐあっ、さらに激しく泣き出した
あ〜〜、周囲の俺を見る目が冷たいぃぃ
「おお、落ち着け澪、俺が悪かった」
「そ、そうだよ澪ちゃん、浩平が悪かったんだから、何も澪ちゃんが泣くことじゃないんだよ」
おろおろしながらも、長森も澪をなだめようと必死になってる
えぐ、えぐ
ひっく、ひっく
俺と、長森の説得が効いたのか
だんだんと、澪が泣きやんでくる
「澪、少しは落ち着いたか?」
こく、こく
「よ、良かった〜、一時はどうなるかと思ったよ」
ほっと胸をなで下ろす長森
冷静になって考えてみると、さっき長森は俺を一方的に悪者にしてたような気がするぞ
まぁ、深く考えないことにしよう
「澪・・・やっぱり相談に乗らないとだめか?」
うん、うん
「そ、そうだよね、さっきはあんな事してごめんね」
「そうだぞ澪。気に入らなかったら、そのスケッチブックで遠慮なく長森の頭をたたけ」
えとえと
「もう、何でそうなるのよ浩平。澪ちゃん困ってるよ。それに、もともと悪いのは浩平だもん」
「そうか? お前だって立ち去ろうとしてたじゃないか」
「だ、だってあれは浩平が勝手に行っちゃうんだもん、ただ、後に付いていこうとしただけだよ」
「長森、それでも十分に共犯だ」
「はうぅぅーー、わかったよ。 ごめんね澪ちゃん私たちが悪かったんだよね」
「そうそう、わかれば良いんだ長森」
「なんか・・・浩平に言われると悲しくなってくるよ」
「お前もしつこいな〜、さっさと話題を元に戻すぞ」
「・・・わかったよ、それで澪ちゃん、お金の事っていったいどうしたの?」
えとえと
いきなり話を振られて困ってるみたいだ
『来月までに、なんとしてもお金が必要なの』
「なんに使うんだ?」
うんとね
『秘密なの』
「秘密? どうしてなの?」
「そうだぞ澪。 俺達の間柄で秘密事があってはならないぞ」
「浩平、いったいどういう間柄だよ」
「いろいろだ」
「わかったよ、そういう事にしておくよ。 それで、本当に秘密なの?」
『どうしても言えないの』
ふむ、いったい澪に何があるんだ?
「言えない理由でもあるのか? たとえば、誰かに脅されてるとか・・・」
ふるふる
『ちがうの』
「でも、秘密となると、ちょっと不安だよ。 本当に大丈夫なの?」
うんとね
『怪しいことに使わないから、大丈夫なの』
怪しいことに使わないからって・・・
「まさか、『お嬢ちゃん、これを飲んだら背が10pも伸びるんだけど買わないかい?』とか言う訳のわからん商売に引っかかって、そのお金を稼ぐとか言うんじゃないだろうな」
ぶんぶん
『そんなにバカじゃないの』
「そんじゃ、どういうことに使うんだよ。 目的のジャンルだけでも言え」
「ジャンルってどういうことなの?」
「つまりだな、自分のためなのか、誰かのためなのか、それぐらいは教えてくれと言うことだ」
「う〜ん、確かに、それぐらいは教えて欲しいね」
う〜んとね
『わかったの』
「どっちなんだ?」
『ある人のためなの』
「その人にとっては良いことなんだね」
うん、うん
「そういう事なら、浩平手伝ってあげようよ」
「まぁ、そういう事なら・・・仕方ないな」
「それじゃね、私たちも、ちょっとだけカンパしてあげるね。ね、浩平」
「まぁ、しょうがねぇな」
そう言って俺は、なけなしの財布の中身を覗いてみた
・・・・・・・・・財布の中には、800円しか入ってなかった
「すまん澪、俺ではなんの助けにもならないみたいだ」
はぅ
残念そうだ
「もう、浩平は頼りないな〜、私は・・・・・・2000円しかないよー」
まぁ、俺よりはましか
それでも、目標金額は知らんがまだまだ足りんだろうな
「すまんな澪、俺達では大した役には立てないようだ」
しゅん
とてつもなく残念そうだ
『わかったの、ご迷惑かけたの』
ぺこ
そう書いて、心の限りのお辞儀をしてくれた。やっぱりこいつ律儀だな
そして澪が立ち去りそうになったので、俺が呼び止めた
「ちょっと待て澪、俺に良い考えがある」
ほぇ?
澪には訳が分からないようだ
「まぁ、俺を信じろ」
「浩平何をする気なの?」
「うん? ああ、ちょっと住井にこの話を聞いてもらおうと思ってな」
「俺がどうかしたのか?」
「うどわぁぁ!!!って、住井、脅かすな!」
「あ、住井君今帰り?」
「長森さん違いますよ。 僕には、これからやらないといけない大事な使命があるんです」
「ちょうど良いところにいた、住井その『大事な使命』とやらは後にして、ちょっと俺達に付き合ってくれ」
「おまえ達に?」
「あぁ、実はこの澪に相談されてな、困ってたところなんだ」
「澪って。この可愛い娘か?」
うんうん (『可愛い娘』でうなずくなよ)
『はじめましてなの』
「はい、初めましてって、君、何でスケッチブックに書いてるの」
「あぁ、澪は声が出ないんだ」
「えっ? そうなのか?」
うんうん
「ふーん、面白い娘だな」
おっ面白いって・・・おまえ
「で? この澪ちゃんが俺になんの相談なんだ? ひょっとして愛の告白か?」
「こらこら、誰がそんなこと言った」
『違うの』
「それじゃぁいったなんだ?」
『お金のことなの』
「そうか・・・頑張ってな、そんじゃ俺はこれから大事な使命があるから」
ガシッ!
「ちょっと待て、住井おまえそんなに薄情な奴だったのか」
「そ、そんなこと言ったって、今月は苦しいんだぞ! それに、これから新作のゲームをやりに行かないといけないんだし・・・しまった!」
「ほぉぉーーー、住井、おまえゲーセンで使う金はあっても、こんなに可愛い後輩にカンパする金はないと言うのか〜」
「うっ! そっ、それは・・・」
「そんな人だったなんて・・・住井君非道いよ」
「あ〜違うんです、長森さ〜〜ん」
「長森はそういう男が心底嫌いだからなー」
「長森さん、誤解なんですーーー」
「もう、そんな人は知らないもん!」プイッ
「わっわかりましたよ。 少ないですが、このお金を使ってやってください」(涙)
そういって、住井は、3000円ほどを澪に渡す
「浩平、うまくいったね☆」
「あ〜、住井なら、この手に簡単に引っかかると思ってたぞ」
「なにぃぃーーー、おまえらさっきのわざとだったのか! 打ち合わせもせずに、何であんな事ができる!?」
「俺達の仲を甘く見てもらっちゃ困るな〜、住井」
「ねぇーーー」
俺と長森はしてやったりと言った感じだ
『アイコンタクトなの』
「おまえら・・・ホントに付き合ってないのか?」
「えっ!そっそんなこと無いよ〜〜〜」
ジタバタジタバタ
「長森、落ち着け! 俺はそんなこと言われても、別に気にしないから」
「だって、浩平、私だよ私! 私と付き合ってるって言われても良いの?」
「別に、言いたい奴には言わせておけばいいじゃないか」
「はぅぅぅーーーそうなんだー、私と付き合ってるって言われても気にしないんだー」
「おまえはどうなんだ?」
「えっ! えっと私は・・・・・・」かぁーー(オーバーヒート寸前)
「楽しそうなところで申し訳ないんだが・・・いい加減に話を戻して良いか?」
「え? うっうん、そうしよう」
「おい長森、俺はまだ返答を聞いていないぞ」
「それで、なんの話だったっけ」(無視)
『お金のことなの』
「うんうん、そうだったね澪ちゃん」なでなで
長森に頭をなでられてる澪が恥ずかしそうにうつむいてる
よっぽど頭をなでてもらうのが好きなんだな
「お金のことっていっても、使い道とか金額とかはどんなもんなんだ?」
「使い道は秘密らしいよ、金額はまだ聞いてないけど。」
うんとね
『2万円ぐらいなの』
「・・・結構多いな」
「長森、現在集まった金額はいくらだ?」
「えっとね、浩平からの800円、私の2000円、そして住井君の3000円だから、合計5800円だよ」
「ふむ、1/4は集まったわけか」
「それじゃ、このままみんなにカンパしてもらったら何とかなりそうだな」
「そうだね、とりあえず誰から当たってみようか?」
「そうだな、深山先輩あたりなら出してくれそうな気がしないか?」
「深山先輩?」
びくっ!
「あ、澪が所属してる演劇部の部長さんだ。 結構面倒見のいい人だぞ」
・・・
「ふ〜ん、なかなか頼りがいがありそうな人だね」
「だろ、じゃ早速行ってみようか」
ぐいぐい
「なんだ澪」
『部長さんには内緒にして欲しいの』


――――――――――――――――――――――――――――――続きます
なんだか、『かせぐの』と言う題名からかけ離れてきたような気がする
これなら、『あつめるの』の方がいいような気がしてきたよ
浩平「確かにそうだな、しかし、今回やけに書くの遅かったな」
今回はいろいろあってね、書き直しが2回もあったんだ。 しかも、すべての話に共通性がないほどに・・・
浩平「それだけ、この話の明確なビジョンが浮かばなかったと言う訳か」
うん、だから例によって例のごとしで、続きのアイデアもなんにもないんだ
浩平「俺は知らんぞ」
そうだね。
と言うわけで、最後の澪のセリフに何かあるのでは?と思っている人、あんまり深く考えないでね(お願いします)
我ながら、思いっきりネタ切れ状態です

それでは、感想行かせてもらいます
感想SSを事情により休止したため、これからはすべての感想が書けるのかわかりません

@将木我流様
>感想SS番外編2『年末だもんね!』編
う〜ん、無事に永遠の世界から戻ってくるのかな〜誰だか名前忘れたけど(笑)
感想&お答えありがとうございました〜 そう言えば、名前の由来知ってましたわ〜
ついでに、設定原画集も持ってたりします(^^)

@変身動物ポン太様
>感想SS”ポン太の雑記手帳”
伝わるかわかりませんが、研究頑張ってくださいね
裏ポン太さんの出番が無くてちょっと可愛そう(僕の所では沈めちゃったし(^^))
次回作期待してますよ

@神野龍牙様
>演劇部部日誌その壱
ゲームの時の話の補足ですね(^^;
深山先輩での視点での話が面白いです
ところで、澪って、あのときからみさき先輩の事知ってたんでしょうか?
その後に自己紹介をしていたような気がするので・・・

@藤井勇気【華穂】様
>これもまた一つの日常6
なんだか、このまま行ったらみあちゃんのファンになってしまいそうな気がしますよ(^^)
二人で一緒の高校、頑張って欲しい物です

>後書き劇場「椎名さんちの郁未さん」その2
どういう話に持っていくのかと思ってましたが、郁未は不可視の力を使いそうにないですね。
椎名家での新しい生活、どんなのになるのか楽しみです
感想ありがとうございました

@いけだもの様
>雪の降った朝は(せつない初夢編)
初夢は正夢になる、僕も聞いたことがあります。
だから、蛇にかまれた初夢見たときは、ものすごく恐かったですね(実話)
茜ちゃん頑張って、もう少しの辛抱だ!
って言いたくなりました。
感想ありがとうございました〜♪

>今年は最後! つっこみ茜ちゃん
今年は、これで最後なんですね(良いお年を)

@GOMIMUSI様
>White letter
・・・さすがです。
泣けました(涙) 
まさか事前にはがきを出してるなんて、浩平君立派な確信犯ですね
もっと書きたいですが、言葉に表すとものすごく陳腐な感じになりそうなので止めます

@雫様
>髭の困惑(前編)
おぉ!「髭の憂鬱」の番外編みたいな話だぁぁーー!!
実は、詩子=レ○と言う設定は、これからいただいたんです(ごめんなさい)
『あれ』のためなら何でもする茜ちゃんが恐いですね(^^)
でも、春香って髭の奥さんではなかったのでは・・・でも、学食にいるし・・・う〜む(理解不能)
感想ありがとうございました♪

@パル様
>永遠への誘い −その6−
みんな消えちゃいましたか〜
次から、物事は核心に迫って行くんですね〜

>永遠への誘い −その7−
う〜ん、ついに後一つになりましたか〜
果たして、浩平のさめてしまった心を温められる真のヒロインは誰なのか!?

@偽善者Z様
>浩平犯科帳 第三部 第十三話「決戦」
沖田と浩平の戦いが見物ですね
次回はいよいよラスト!
どうやって総主を倒すのか見物です

>浩平犯科帳 第三部 最終話
パンパカパーーン!
ついに完結! ご苦労様です。
ゾンビになってまで帰ってくるなんて・・・愛だよ、愛は、すべてにうち勝てるんだよ。
そんな気がしてきました

>なぜなに犯科帳!2&なぜなに犯科帳!F(まとめちゃってごめんなさい)
長いシリーズでしたから、登場する人も、多かったですね(^^)
次回作、期待してます♪

@いいんちょ様
>闘えっ!!七瀬改第一話その1
瑞佳恐いよ〜
ギャグにすると、瑞佳は浩平のためなら見境がありませんね(^^)

>乙女の決断
七瀬の心理描写上手いですね〜
あ〜、続き読みたいです〜〜(こういうの大好き♪)
良いじゃないですか〜、もともと18禁ゲームなんだし(タクティクスさん次第だと思いますが)

>閑話休題 (Mr.C-Manさんの時)
わーーー、このまま行ったら二人で違う世界に行ってしまうんじゃー(^^)
お名前が変わるわけですね

@吉田 樹様
>やさしい決断(後編)
住井君シナリオで行くと聞いていたので、覚悟はしていたんですが
瑞佳が浩平のことを忘れることが、こんなにも自分の中で戦慄を走らせるとは・・・(切ないです)
僕は、瑞佳への思い入れは他のキャラに比べてぬきんでていただけに、ショックもものすごかったです
住井君、瑞佳、幸せになってね

@YOSHI様
>はぐれ三匹【恋愛編】
瑞佳も不可視の力が使えるんですか?
う〜ん、どんどん暗い話になってますね

@enil様
>新たな身体 第3話
お久しぶりですね♪(リアルタイムで見てました)
シリアスに話を進めてるはずなのに、『ぴょん』を聞くだけで一気に話が砕けて面白いです(^^)
続き頑張ってくださいね

@天ノ月紘姫様
わっふるな午後(その8)
お久しぶりですね、密かに続き心待ちにしてました〜
あのときは、まだSS書いてなかったけど
怒らすと、茜ちゃんは恐いですね(^^)

@norito様
>スーパードールミズカちゃん
お久しぶりだそうですが、僕にとっては初めまして☆です
シスター髭・・・想像したくな〜い!


@天王寺澪様
>NEURO−ONE 11
かなり親切な説明がされていたので、僕なりに解釈してみました。
要するに浩平達のあの人格は、コンピューター上で組み込まれたプログラムみたいな物なんでしょうか?
そもそも、マトリックスと言う言葉が僕は知らないもんで何とも言えないのですが・・・
感想ありがとうございました 

>NEURO−ONE 12
これからは『猫』を追いかけるわけですね、う〜ん、瑞佳がどこにいるのかよくわからん。
これから、それが明らかになるわけですから、ものすごく楽しみです

>NEURO−ONE 13
み、南君が出てる〜〜!?
し、しかも無茶苦茶かっこいいよ〜〜
はうぅぅ、こんなにかっこいい話が書けるなんてうらやましいです

@スライム様
>上月家の食卓(おやつ編) 第一幕
この話、噂には聞いてましたけど、読んだのは初めてです
澪ちゃん可愛いですね(^^)

う〜ん、これぐらいだと思うんですけどねー抜けている人がいたらごめんなさいね
なんだか、じっくりと読む時間が無いために、感想もかなりつたない物になってしまってごめんなさい