南君の悩みー4− 投稿者: ばやん
第4部です
―帰り道―
今日の弁当にはびっくりした。
昼休みになって弁当を開いてみたら、『日の丸弁当』なんだもんな。
俺は、一瞬真っ白になってしまったぞ。
おまけに、今では同僚になっている住井からは
住井「あれ、昨日なにか瑞佳ちゃんに変な事でもしたのか?」
と言われてしまったじゃ無いか!
(変な事は毎日してるよ)
瑞佳、今夜絶対に苛めてやるからな
でも、ふと考えると『今日はおかずを作っている時間が無かったから…。』
とかなんとか言っていたような気もするなー。
でも、なんで作る時間が無かったんだ?
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あっ、そうか。 今朝茜に出したのが今日の俺の弁当の中身だったんだな。
と言う事は、あいつ、旦那の弁当の中身を別の奴に食わせたのか。
やっぱり許せん。 今夜苛めてやる。

とまぁ、弁当の話しはさておき、今日の茜が言っていた事は気になるな。
あの南が茜を嫌いになるはず無いし…。(逆は、あってほしいけど)
茜もずいぶん思い悩んでいたようだし…。
よしっ!  ここはいっちょ、差し入れでも持って行ってやるか。
茜に差し入れと言うなら、やっぱり三葉堂のスペシャルワッフルだろうな(ゲーム中に出ていたものを、僕が勝手に命名したものです)

―三葉堂―
浩平「すいません、スペシャルを、4つお願いします。」
店員「はい…。スペシャルですね?」
またか…。 ここでスペシャルを頼むと、いつも決まって念を押されてしまう。
まぁ、わからないでも無いが…。
浩平「そうです。 4つですよ」
店員「かしこまりました」
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店員「お待たせいたしました。」
俺は、中身を確認すると、帰路につこうとした。
その時
声「すいません、スペシャルを24個下さい。」
…。俺の空耳か?
店員「スペシャルをですか????」
どうやら、空耳ではなかったようだ。
声「そうですよ。 速くお願いします」
店員「かっ、かしこまりました」
店員はものすごく慌てていた。 まぁ無理も無いけど…。
それにしても、いったいどんな奴だ?
あのスペシャルを、24個、つまり2ダースも買うなんて(数字の概念あってますか?)
俺は、ぜひそいつを見てみたくなったので、振り返った。
そして俺が見たものは…。
なんだ
浩平「なんだ、南か。」
南 「なんだとはなんだ! って、折原か。」
南は、言ったのが俺だと確認すると、なんだか勝手に納得したようだ。
お前は、俺をどう言う風に見てるんだ!
南 「珍しいな、お前がこんな時間にここにいるなんて、瑞佳さんにお土産か?」
浩平「いや、これは、茜に差し入れだ。」
南 「珍しいな。 お前が差し入れなんて。」
浩平「いやな、 ちょっと茜にやらせて欲しい事があってな。ふっふっふ。」(意味ありげな笑み)
南 「なんだその無気味な笑いは…。てめぇ! 人の嫁さんに何をしようってんだ!!」
南は俺の胸ぐらをつかんでそう叫んでいた。
そして、そのまま俺の首をしめてきた
くっ、苦しい。
浩平「みっ南! 落ち着け! 冗談だ。」
南 「本当だろうなー!」
浩平「みっ瑞佳に誓って、本当だ。」
なんで俺はここで瑞佳の名前を出したんだろう? だが、ごく自然にこの言葉は出て来た。
南 「…まぁ、そう言う事なら、信じてやろう。」
南は、ようやく手を離してくれた。
しっ死ぬかと思ったぞ!
でも、ここまで本気になると言う事は、南の茜への気持ちは今まで通りなんだろう
浩平「はー、はー、……しっ死ぬかと思ったぞ!」
南 「お前が変な事言うからだっ!!」
浩平「まぁ、今のは俺が悪くなかったとは言えなかったかもしれない。」
南 「何が言いたいんだよ!」
浩平「いや、一応否を認めてるんだが…。」
南 「婉曲的すぎるんだっ! もっとはっきり言え!」
店員「あのー、ご注文の品が出来ましたが…。」
ふと見ると、なんだか店員が恐る恐る俺達を見ていた。
南 「あっ、ありがとう。」
浩平「でも、さすが、茜の旦那だけの事はあるな。これだけ買うとは…。 これ、茜へのお土産か?」
南 「いや…。俺が食うんだ。」
南、いつのまにそんな甘党になったんだ?
浩平「すごいな、お前も茜に感化されたのか?」
南 「………なぁ、折原、ちょっと付き合ってくれるか?」
なんだか暗い顔になって南がポツリとそう言った。
浩平「いや……、俺はそう言う趣味は無いから。すまん。」
南 「違うわぁぁーーーー!!」
浩平「南、時間を考えろ。近所迷惑だぞ。」
南 「はぁ、はぁ、…相変わらず疲れる奴だな。」
そんな事無いと思うぞ。俺は、これが普通だ。
浩平「で、どこに付き合って欲しいんだ?」
南 「そうだなー。 公園でも行って話さないか?」
浩平「お前、夜の公園と言ったら…。そうか、覗きか。お前も好きだなー。」
南 「違うわぼけぇぇぇーーー!!!」
ガスッ!
南、今のは効いたぞ。 あとで絶対に返してやるからなー。
南 「とにかく、行くぞ。」
南は俺をずるずると引っ張り出した。
俺には拒否権は無いのか?
  ・
  ・
  ・
浩平「でっ、話しとはなんだ?」
俺達は、公園のベンチに座っている。
南 「その前に、これを一つ食ってみてくれないか?」
そう言って、南はさっき買ったばかりのスペシャルワッフルを俺によこした。
浩平「何でだよ」
南 「一応、念のためだ。とにかく食ってみて感想を聞かせてくれ。」
浩平「しょうがねぇなー。……うぐぁ!やっぱり甘いぞー!」
南 「それで、うまいか?」
浩平「いや、いくら甘党の俺でもさすがに……。」
南 「そうだよなーやっぱり…。」
浩平「どうしたんだ?」
南 「折原、これをおいしいと言って食べる茜の味覚をどう思う?」
浩平「うーん、…ちょっとおかしいかな。」
南 「…そうか。」
浩平「お前はどうなんだ?」
南 「俺は…、食べて食べれない事は無い…。 と言うところまで来た。」
浩平「…ひょっとして、お前の話しとは、この事か?」
南 「意外と、鋭いところもあったんだなー。」
浩平「どう言う意味だよ!」
南 「いや、お前って、瑞佳さんの気持ちに気づくの遅かったから…。」
うっ! たしかにそうだった。 
浩平「まぁ、その事はいい、ちゃんと瑞佳の気持ちにもこたえられたんだからな」
南 「まぁ、そうだな。 でっ、話し戻していいか?」
浩平「ああ、いいぞ。」
南 「お前も気づいた通り、俺の今の悩みは、茜の味覚の事なんだ。」
浩平「でも、茜が超甘党だと言う事は、結婚前から分かっていた事なんだろう?」
南 「そりゃそうだ。そのために、俺はいろんな努力をして来た。たとえば、こうやって、密かに甘すぎるものを食べまくったりもしたぞ。 その甲斐あって、今では、このワッフルも完食できるようになったんだ。」
浩平「そりゃ、すごい事だ。」
本当にそう思う。
南 「だが、茜の甘党はこんなものじゃなかったんだ。」
浩平「どんなんなんだ?」
南 「それは………。」
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  ・
―――――――――――――――――――――――――――――またまた続きます。
ども、勝手にわが道を行くばやんです。
やったー! ついに南君が出せた。
浩平「南が出せたのはいいけどよ、いつになったら終わるんだ?」
うーん、予定では、第5部で終わりだったんだけども、自分でもわかんない。
第6部まで続くかもしれないし、強引に終わらすかもしれない。
はたまた、半永久的に続くかもしれない。
浩平「でも、本当にインパクトの無い悩みだな。」
でも、この悩みには、実は2パターンあったんだ。
一つは、今回のネタで、超甘党の茜についていけなくなった南君
もう一つは、茜の影響で、茜以上の超甘党になってしまう南君
浩平「なんか、後者の方がインパクトがあるような気がするが…。」
そうだな、後者なら、茜が『甘すぎます』とか言って、逆に悲鳴を上げる事もあったかもしれないな。
その方が面白かったんだけども、なんか、上手く書けなかったんだ。元々、僕は甘党じゃ無いし……。
浩平「だったら、始めから出さなけりゃ良かったのに。」
前回に書いただろう? 
これは、元々行き当たりばったりで書いているんだから、そんな事考えて無かったんだよ。
浩平「はーっもし次の作品が書けたら、ちゃんと先の事も考えろよ。」
分かった、努力する。
浩平「で…、悩みの解決策は決まったのか?」
うんにゃ、まだ。
浩平「このままじゃ、第5部はなかなか出そうもないな」
出来るだけ早く出せるようにがんばるから。
浩平「早くしろよ。」
わかってますって。  はい、終わりです。

感想、ちょっとだけね。
>ここにあるよ?様
ゲームセンターONE6
七瀬……(きょろきょ、ふーいないな)君は乙女の名は返上しなさい。(再び、きょろきょろ)
ここにあるよ? さん、やっぱりつわものなんですねー。
 
>将木我流様
七瀬さんの進め!オトメ大作戦!!(第4話)
深山先輩にしごきが気になりますねー。
それに、浩平はいったい何を深山先輩に言ったのか? あー、気になって夜も眠れないー!

>神野龍牙様
NO.4・・・・だっけ?(^−^;
いいなーこんなの。
浩平はみさおのこと乗り越えているみたいだし、みさき先輩の手料理は食べてみたいし、こんなの書いて見たいなー。
と言うか、ここに書かれる人のって全部自分で書いて見たくなりますね。

>遠い偽善者Z様
蛍火-5-
こう言う伝説だったんですか。
たくさんの蛍が二人を祝福してくれるといいなー。
なんだかんだ言っても、瑞佳は浩平でないといけないようなきがするもんで。

>吉田 樹様
ある日の南(感想)
お答えありがとうございました。 だんだん南君にも良いことが会っても良いんじゃ無いか? と思えてきます。

ガラスの靴が合わなくて(中編)
浩平、やっぱりやっちゃったのね。(ToT) 瑞佳がかわいそうだー。(僕一番好きなんですよ)
七瀬なんだか、『大人』ですね、現実的過ぎて…。

>ももも様
雨の後で輝くモノ
おぉぉーーーー! シリアスだけど、静かなラブラブだぁぁーーー!
浩平いいないいなー。

>秀さん 様?
聖なる夜の小さな幸せ(前編)
続き楽しみだなー。 どこに行くんだろう?

以上でごめんなさい。 それにしても、後書き長いなー。
昨日からWILYOUさんところの掲示板につながりません。
こっちのマシンが悪いのかなー。
さぁて、大学行って来よう。