剣技修行 NO.3 投稿者: 火消しの風
「七瀬、だいぶ剣気が高まってきたぞ。」
「うん、はああああ!」
「よし!その調子だ。」

俺達は修行を繰り返し早1ヶ月半が過ぎた。
七瀬も今ではモーメントフリーズブレードのレベルが四十五前後まで昇華した。

「浩平、私、そろそろあいつと戦ってみる。」
「俺はまだ早いと思うぞ。」
「だって、もうすぐ今年が終わっちゃうよ。私は今年中にかたをつけたいの。」
「ふう、わかった。だが、無理はするなよ。」
「うん、女が男に負けないことを教えてあげるんだから。」

そして七瀬はその日の放課後あの男を呼びだして戦いを開始した。

「わざわざつきあってくれてありがとう、一応お礼は言っておくわ。」
「いえいえ、別にいいですよ、このぐらいで・・・僕が女に負けるわけ
 ないんだから。」

あの男は笑顔で答えた。七瀬の表情は大魔人のごとく変化した。

「あんた!女、女って!ばかにして!絶対許せない!」
「ふふふ、失礼。僕は女というものが嫌いで・・・信用できないんで
 ついこういう風に言ってしまうんですよ。」

今、あの男の表情に少し怒りが見えた気がした。

「ま、まあ、いいわ。今回は負けないから!」
「と、いうわけで、いきますよ?」
「私だって・・・」

二人が構えてから数分がたった。

「・・・なるほど、では、アルテマブレード、レベル七。」
「はあああ!ライトニングブレード、レベル三!」

シュイーーーン!

「ふうん?フレイムブレード、レベル六百八十五。」
「相殺!フリーズブレード、レベル七百!」

シャキーーン!シューーー

「・・・モーメントフリーズブレード、レベル二十。」
「!?・・・モーメントフリーズブレード、レベル二十一!!」
「し、しまった!」

シャキーーーン!!シュパーーン!
あの男の腕は凍りついていた。

「ふふん、どうかしら?私の剣気は?」
「・・・・・・」

あの男から笑みがきえた。俺は何かやばいものを感じた。

「やりますね、僕に攻撃をあてた人はあなたで二人目です。」
「だから?もうその腕では戦えないでしょ?負け認めなさい。」
「いえ、左手一本で十分です。女になんか・・・」
「まだ言うわけ?いい度胸ね。」
「七瀬さん、まだ、さっきと同じ剣技使えますか?」
「当たり前よ。」
「では、いきます!フレームブレード、レベル九百九十九!
 フリーズブレード、レベル九百九十九!」
「連続?!ちっ、クリスタルブレード、レベル二百四十五!!」

カキキーン!

「サンダーブレード、レベル九百九十九!エアーブレード、レベル九百九十九!」
「くっ!クリスタルブレード、レベル二百十三!!」

サキーーン!!カーン!

あの男は剣技のランクを落としてがんがん斬りこんでいる。
七瀬は防戦一方だ。

「そろそろか・・・バーニングブレード、レベル五百四十!」
「ん!クリスタルブレード、レベル百三十二!!」

ブーーーン、ギギギギギギ!!!

「う、ふ、防ぎ、きれな、きゃああああああ!」

七瀬は何とか直撃はさけたが、右腕はしばらく動かないだろう。

「ふふふ、あははは、これが男と女の差ってやつだよ?わ、わ、わか、る・」

あの男の言う通りおそらく七瀬に剣気を出す力は残っていないのだろう。

「また、負けたの?」
「僕の、勝ち、だ・よ・・・でも、疲れたな・・・よかった・・・
 女に、女に、負けなくて・・・」

バタッ・・
男も倒れた。

「相打ちなのか?」
「いえ、私の負けよ、浩平。」

おそらく高レベルの技を一気に使ったことで体が対応しきれなかったのだろう。
そして、一人の少女が男の元に近づいてきた。

「シュン・・・あのときと同じく疲れてたおれたのね・・・」

俺は彼女に近づき話しかけた。

「ねえ、君、この人の知り合い?」
「・・・はい、私は一年の島崎ミユと言います。そして、こっちが同じく一年の
 氷上シュンと言います。」
「どうも、ご丁寧に、えっと、俺は・・」
「折原先輩ですね、話しはシュンから聞いてます。」
「はあ、どうも。」

この少女、ミユの暗い雰囲気に押され調子がくるっていたが、
とりあえず、シュン、のことについて訪ねてみた。

「シュンが女、女と差別して嫌う理由ですか?・・・あなたになら教えても
 いいです。シュンが尊敬したあなたになら。」
「え?俺が、尊敬?」
「はい、それでは話します。」
「・・・・・」

ミユはとても冷たい表情に変わった。

「全ては・・・シュンが自分の姉を殺したことから始まりました・・・」



火消し「読んでくださった方、どうもありがとうございます。
    こっから先、私が書いていいものか・・・少し様子みることにします。
    それでは、またよろしければお読みください、失礼します。」