剣技修行 NO.1 投稿者: 火消しの風
キーン、キーン、
ガタッ!
授業が終わると同時に七瀬が立ち上がった。

「行くのか?七瀬。」
「ええ、私に挑戦する馬鹿者には私の剣をたっぷり
 くらわせてあげるわ、うふふ。」
「(こ、こわ・・・)」
「まあ、見てなさい。」
「ふう、程々にな。」

七瀬は笑いながら教室を後にした。
俺もしかたなくついていくことにした。

「おーい、長森、俺、ちょっと用事ができたから
 少し待っててくれ。」
「うん。わかったよ。」

俺も教室を出て屋上に向かった。
屋上につくと七瀬の他に男一人、女三人が七瀬に
視線をあつめていた。

「浩平、見学しにきたの?」
「まあ、そんなところだ。」

俺は相手のメンバーを見た。いつものやつらと知らない優男。
今回も余裕かな。

「さてと、誰から来るの?懲りずにまったく。」
「ふん、今日こそお前には、今の地位からどいてもらうわよ。」
「いいから、誰から来るの?それとも全員?」

そして、男が前に出た。

「僕がいきます。七瀬さん、覚悟はいいですね?」
「男だからって、勝てると思わない事ね。」
「ふふ、そうですね。」
「・・・・・・」

一瞬のうちに二人は斬り合った。

「はああ!メタルブレード、レベル二十八!」
「では、クリスタルブレード、レベル三。」

ガキィィィー!

「うそ、なな、なんで?」
「へえ、女の子なのに、ここまで強いんですね?
 勝てないわけだこの三人じゃ。」
「だったら、私も!クリスタルブレード、レベル二!」
「ふふふ、アルテマブレードレベル一。」

ガキィ、ズーー、パーーン、
「し、しまった。きゃあ!」

七瀬はアルテマブレードの爆発をくらい吹き飛ばされた。

「ふう、僕の勝ちかな?」
「まだよ!まだ、負けてない!私は、私は!!」
「もう、やめよ?君の負けだよ。ね?」
「いやよ、まだ、これから!エアーブレード、レベル三百二十四!」
「ふう、できればこの辺でやめたいんだけどね・・・」

男は七瀬の背後に回り込みかわした。

「君さ、最強の剣技知ってる?」
「・・・・・」
「それを知らないということはまだまだ、僕と戦えるレベルじゃないよ。
 あきらめてね。」
「私が、負けた?負けたの・・・うう、男に負けた。」
「そう、そう、あきらめが肝心だよ。」

俺は七瀬の姿を見て、ほおっておけなくなり割って入った。

「今度は君が戦うの?やめときなよ。」
「・・・モーメントフリーズブレード。」
「へえ、君は知ってるんだ。」
「ああ、一応な。」
「そうですか、では、行きます!アルテマブレード、レベル七十四。」
「・・・二刀クリスタルブレード、レベル十七!」

キィィィーーーン!!ビューウウウン・・・

「なるほど、僕の負けかな?とりあえず今日はやめときます。また、今度
 僕と戦ってください。」
「そうか、わかった、今後七瀬にちょっかいださないと約束してもらえるか?」
「ええ、わかりました、お約束します。でも、逆の場合は
 知りませんよ?ふふふ・・・」

男は鼻で笑うように女三人と屋上から消えていった。
俺は七瀬の所へ駆け寄った。

「大丈夫か?」
「うん・・・でも、なんか目がチカチカする。」
「立てるか?」
「浩平、あんた、強かったんだね・・・どうして、隠してたの?」
「別に隠してたわけじゃない、こんなこと自慢しても何の得もないだろ?」
「そうだね・・・うっ、うっ、ぐす。」
「泣くな、もっと強くなれるさ、お前なら。」
「浩平、おんぶして。」
「えー、お前重いから・・・」

ガン!

「痛てえ!何すんだよ!」
「女の子にそう言うこと言わない。」
「んだよ、まったく!ほらよ。」
「ありがと。」

俺は七瀬をおんぶしてやり屋上の階段を下っていった。

「ねえ、浩平?私を特訓してくんない?」
「なんで?」
「あの優男に勝ちたいから。」
「やめとけ、あいつは強いぞ、相当な。」
「私はあいつ以上に強くなりたい!」
「そうか・・・わかった。」
「ありがとう。」

俺は保健室に入り七瀬をベッドに寝かせてやった。

「少し、寝てろ、そのうち回復するだろう。俺、もう帰るからな、
 長森待たせてるんだ。」
「そう、・・ありがとう。」
「おう、じゃあな。」

俺は保険室を出て自分の教室に向かった。
教室に入ると誰もいなく、静まりかえっていた。

「・・・まさか!あいつ!」

そして、背後から人の気配がしてそいつの手が俺の・・・


火消し「どうも、読んでくださった方、どうもありがとうございます。
    それでは感想などを少し・・・

ニュー偽善者R殿・・・猫と浩平の呼びあいが笑っちゃいました。でも、茜は
           浩平達がいたことに気づいていたんですかね。
GOMIMUSI殿・・・ああああ、よかった。途中でアクアがやばくなった
            時、すげえ、ドキドキして読んでましたよ、
            次はどうなるんですか?楽しみにしてます。   」

火消し「それでは失礼します。」