ハプニング文化祭 NO.1 投稿者: 火消しの風
カシャッ
 いつものように瑞佳はカーテンを開け、浩平を起こしにきた。

「浩平、朝だよ、起きて。」
「・・・・・・」
「ほら、早く。」

 ガバッ

「あれ?いない・・・紙?」

 瑞佳は紙を見た。
 さて、俺はどこにいるでしょう?
 1.ベッドの下
 2.机の下
 3.絨毯の下

「・・・全部探せば見つかるね。」

 そのとき机の下から椅子をどかして浩平が出てきた。

「それは反則だ。おもしろくないだろ?」
「浩平がいけないんだよ、朝からこんなことやって!」
「こんなことって、俺はこのために昨日の夜から机の下にいたんだぞ?
 努力を無駄にする気か!」
「そんなこと言ってる場合じゃないよ、遅刻、遅刻!」
「遅刻って、・・・まずいな。急ぐぞ、長森?」
「だからさっさと起きればいいのに。」
「起きてたろ?今日は。」
「・・・早くしたくしてよ。」

 ・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・

「間に合ったじゃないか。」
「当たり前だよ、間に合うようにしてるんだから。」
「この前は遅刻したぞ!」
「あれは、浩平が寝ぼけて抱きついてきたりするから。」
「俺はそんなことしとらん。」

 そんなことを話してるうちにチャイムがなった。
 ・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・
 午前中の授業が終わり昼休みになった。

「七瀬、飯の時間だぞ。」
「わかってるわよ。」
「今日もウサギの肉入ってるのか?」
「私がいつ持ってきた!」
「うさぎの肉ってすっぱいんだよね。」
「だから、知らない!・・・ところでなんでそんなこと
 知ってるの?食べたことあるの?」
「この前、七瀬にもらったじゃん。」
「私はあげてない!」
「さあ、食うか。」
「うん。食べよ。」

 三人で食べ始めた。

「うん、このウインナー実にうまい。」
「あー、それ私のウインナー!」
「いただいた。」
「あーもう、浩平だめだよ、七瀬さんの取っちゃ。はい、
 私のでよかったらどうぞ。」
「ありがと、長森さん。」

 ・・・・・・・
 ・・・・・

「ところでさ、今日の午後の授業だけどなんか
 文化祭の話するって聞いたんだけど。」
「文化祭か・・・出店で決定だな。」
「私はどっちでもいいよ。」
「演劇もやりたいな。」
「七瀬が?・・・」

 「うっ、そんなはずでは・・・」
 「あははは、私にかなうものはおらんのか?」
  
  七瀬鬼は金棒を振り回して桃太郎を倒した。
  こうして鬼たちはこの世にはばかった。 無念、無念。

「・・・こんな感じか?」
「どうしてそうなるのよ!!」
「なんとなく・・・」
「私はね・・・シンデレラの主役ね。」
「シンデレラの主役?・・・」

 「早く掃除しなさい!」
  バシッ
 「痛いわね!!」
  バキ、ドカ
  ・・・・・・・・
 「私をこき使おうなんてあまいわよ!」
  シンデレラは家の主となって別の幸せを手に入れた。 完

「・・・こんな感じか?」
「無理矢理話を変えるんじゃない!」
「おお、こわ。」
「ところで長森さんは何やりたいの?」
「私?んーと、クッキーなんかやいて売る、店とかがいいかな?」
「あ、私もやってみたいな。」
「俺はラーメン屋だな。」
「あ、そう。」

 ・・・・・・
 チャイムがなり昼休みが終わった。
 案の定午後は自習となり話し合いの結果、出店になり
 班を適当に決めて、各班自由な出店となった。
 浩平の班は、長森瑞佳、七瀬留美、里村茜の計四人になった。
 今日の授業も終わり、瑞佳と浩平は学校を出た。

「浩平、やめたほうがいいよ、それは。」
「何を言う。中国四千年の歴史をあまく見るな!」
「はあ、知らないよ。一応手伝うけど・・・」
「インスタントラーメン屋、新しい予感がするぜ。」

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火消し「読んでいただいた方、感想をくれた方、ありがとうございます。
    それでは失礼します。」