気づかなかった心 投稿者: 火消しの風
 俺が消えてからどの位たったか・・・
 俺はずっと、見ているだけだった・・・

「・・・・・・」
「帰りたいの?」
「いや・・・」
「そうは見えないけど。」
「そんなこと・・・ないさ。」
「ふーん。」
「みんな、一生懸命だな。」

 俺が見ていて気づいたこと、それは、みんな限りある中で
 一生懸命に生きていることだった。限られている時間、
 その中で一日、一日を一生懸命に生きる。現実をみつめて・・・
 俺に足りなかったのは、それだったのだろう。

「そうだね。」
「俺にはないものだったな。」
「今はね、だけど、ここに来る寸前までは一生懸命だったよ。」
「??」
「好きな人の前から消えるあのとき、とても辛そうだった。
 それまでその人のために一生懸命生きてきた、だから
 別れがつらかった。その人に一生懸命だったぶんだけ・・・」

 あれがそうだったのか・・・好きな人に忘れられること、
 好きな人の前から消えなくてはいけないこと。
 俺は好きな人のために一生懸命生きていたんだ。
 だから、辛かったんだ。

「俺さ、馬鹿だから・・・」
「泣いてるの?」
「いや、・・・笑ってるだろ?」
「顔はね。」
「そうか・・・顔は、か。」

 うれしかった。少しでも一生懸命生きてたことが、そして
 だから余計に悲しかった。平凡な日常、大好きな人の
 ぬくもり、もう、戻ることはできないのだから・・・

「知らないほうがよかったかもな・・・」
「なんで?」
「別に・・・」
「何それ。」
「・・・・・・・・」
「戻りたいんでしょ?」
「・・・・」
「この世界に深く辛く追い込んだのもあなた自身。」
「何が言いたいんだ?」
「戻ろうと思うのもあなた自身。」
「・・・・・・」
「帰りなよ、あなた達は絆でつながってる。」

 考えた。今まで一番頭を使った。今までと変わらない答。
 大好きな人の側にいたい。大好きな人のぬくもりを感じていたい。
 それが今、強く、強く、心を動かした。

「俺、戻るわ。」
「うん。二度も大切な人、失っちゃだめだよ。」
「ああ、ありがとう。」

 俺は向かった。大切な人がいる世界へ・・・
 これからの短い時間をその人と一緒に歩いていきたかった。


火消し「あけましておめでとうございます。久しぶりですが読んでいただいた
    方、ありがとうございます。12月はひどい月でした・・・
    バイクで事故って鎖骨骨折するわ、スプリンターズで5万失うわで。
    だけど、根性でコミケは行きました。ONEグッズは各2,3個位
    手に入れました。???君にはとても感謝したいと思います。
    それでは、感想を・・・

     パル殿・・・先輩がとても味が出ていていいと思います。
           澪と同じクラスになれて羨ましいな。
    えいり殿・・・それぞれが出ていておもしろいと思いました。
   偽善者Z殿・・・二匹?のやりとりがおもしろいです。
ここにあるよ?殿・・・浩平のボケ、さすが!内の浩平は「年明け、まだ?」
           だそうです。
ニュー偽善者R殿・・・浩平には裏をかかれました。真面目に修行してると予想
           していたんですけど。修行なまけていたのに大丈夫かしらん。」

火消し「ふう、肩痛てえ、それではこれで失礼します。」