涙を越えて NO.7 投稿者: 火消しの風
シュン「よろしければ読んでくださいね。」
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「浩平、起きてよ。」
「・・・・・・・・・・」
「浩平、朝ですよー。」
「ん、ん、あ、あと1時間。」
「うん。わかった。」
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「待たないで起こせよ。」
「こうすると起きると思ったんだ。」
「ちぃ、謀られた。」
「起きよ?」
「寝るべし。」
「もう、そういうことするなら私にも考えがあるよ。」
「・・・・・・」
「実行するよ?いいの?」
「(何をする気なんだ?改造なら是非やってもらいたいし
  本は・・・この前お前が捨てたろうが!・・・様子みるか。)」
「知らないよ。」
 長森は俺の財布から黒い紙を取り出した。
「(あれは俺の馬券!!)」
「ふう、起きたぞー。」
「あっ?起きた。」
「行くか。」
「う、うん。」
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 俺たちが公園に行くと繭はすでに遊んでいた。
「それじゃ、この子お願いします。」
「はい、わかりました。」
「それでは私はこれで。」
「それじゃあっちの芝生のところにいこうか?」
「うん。いく。」
 長森と繭は走って行ってしまった。
「ふう、つかれた、つかれた。寝よ。」
 俺はベンチに寝っころがる。
「青い空、いい眺めだ。」
 噴水の周りに鳩の群がいる。
「鳩か。のどかだ。」
 よく見ていたら1羽だけ違う方向に歩いていく鳩がいる。
 歩いていく先を見ると・・・シュンがいた。
「ととととと、おいで、おいで?」
「ぐる?ぽ、ぽ、ぽ、ぽ。」
「ととと、・・・それ!」
「ぐるっぽー!」
「つかまえたよ。あとは・・・お?あそこの林にたぬきが!
 たぬき汁にしようかな。」
「・・・何やってんだ、あいつ。」
 シュンは走って行ってしまった。
「も、戻ろうかな?」
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「おーい、何やってんだ?」
「あ、浩平、今お花をつんでるんだよ。」
「うん、うん。」
「よし!俺も一つ・・・いいか繭?これはおじぎそうだ。」
「うん。」
「ん?違うよ、これ毒草だよ。」
「なるほど、そうか。」
「うん。食べちゃだめだよ?」
「食うか!」
「じゃあ、これなんだかわかる?」
「ふっ、それはひとくいそう。」
「まさか、これはね、毒消し草だよ。」
「ほほう。」
「毒草と毒消し草をいっぺんに食べたら珍味かも?」
「食わすなよ?ところで繭は?」
「ん?いないね。さっきまで浩平の隣にいたのに。」
「どこいったかな?」
 俺たちは繭を探した。
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「こっちの木の下にいたぞ!」
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 繭は木の前の地面を見ていた。その表情はとても
 冷たかった。
「繭?何かあるのか?」
「・・・・・ここ、みゅーと遊んだ場所・・・みゅーが・みゅーが
 動かなくなっちゃった場所。・・・うっ、ぐす、ぐす・・・」
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シュン「読んでくれてありがとう。それでは感想など・・・

     吉田樹殿・・・僕は、僕は、沢口君がとてもいい感じで好きです。
   いけだもの殿・・・さすが茜です。途中まで読んでいて食べきってくれるとは
              思いましたが最後に練乳をつかうとは思いませんでした。
      ももも殿・・・南の純粋さ、やさしさがとてもいいです。
     さとぴぃ殿・・・悲しい中に想いがあるSSだと思いました。」
シュン「それでは失礼します。」