僕が描いた未来のシナリオ NO.7 投稿者: 火消しの風
シュン「語らせてくれるかい?」
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「さあ、聞かせてくれ、君の答えを。」
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「俺は、もう二度と大切なやつを失いたくない。そして、これからもそいつと
 ともに人生を歩いていきたいと思う。だから・・・もう、迷いはない。俺は、
 この世界に残る。」
「うん。いい答えだ。僕はそういうと思っていたよ。」
「そ、そうか?」
「うん・・・さて、握手・・・してくれないかい?」
「ああ、いいよ。」
  俺は、彼の言うとおり握手をした。すると、心の奥底があつくなっていった。
「な、なんだ?なにか、あつい。」
  そして、そのあつさが体から抜けていくのを感じた。
「今のは・・・なにがおきたんだ?」
  次の瞬間、俺の中の彼の記憶が飛びそうになった。
「なんだ、今の・・・まさかお前。」
「・・・これが君に、してあげれる、最後のことだよ。」
「なぜ?なぜそこまでして・・・」
「言ったよね。人のために、なにかしたいって。」
「だからって・・・」
「いいんだよ。僕はこんな形になったけど。でも、うれしかった。
 はじめて、人のためになったから。望んだとおりにはならなかったけど。」
「お前は・・・・お前ってやつは・・・」
  俺は彼を抱きしめていた。
(・・ああ、あったかい・・・はじめて人の心にふれたのか・・・僕にたいする彼の心のぬくもり・・・
 ・・・もしかすると僕は・・・・このぬくもりをずっと望んでいたのかもしれない・・・)
「僕たち、友達だよね?」
「ああ、お前は、俺の・・・」
  もう、彼の姿は俺の手の中から消えていた。
「お前は最高の親友だった。聞こえたか?シュン。」
「俺は、お前のことを忘れない。お前が俺のことを忘れてもな。」
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  俺は家に帰ることにした。
「ただいま。」
「おかえり、掃除、全部、終わっちゃったよ。」
「長森、聞いてもらいたいことがある。」
「・・・うん。」
「これからも、ずっと、毎日、俺を起こしにきてくれ。いつになっても、な。」
  俺が気持ちを伝えることのできる最高の言葉だ。
  瑞佳は理解してくれたのか、笑顔で口をひらく。
「うん。いいよ。私がずっと側にいて起こしてあげる。」
  俺は瑞佳を抱きしめ、そして・・・キスをした。

・・・あれから一ヶ月が過ぎた。・・・
「浩平!はやく起きてよ。遅刻しちゃうよ。」
「うーん・・・あせらずとも、学校は逃げはせん。」
「学校が逃げなくても、時間が逃げてるんだよ。」
「ふわぁぁぁ、よし!いくか。」
「急いで、ほら、はやく着替える。」
  学校に行き、教室に入る。
「ふう、ぎりぎりだな。眠い。」
  俺は、席につき眠ろうとした。
 先生が入ってきて学活が始まった。
「さて、あと少しで夏休みだが、そのまえに転校生を紹介する。
 ちなみに今回は男だ。さあ、入りたまえ。」
(男・・・ぐう・ぐう。)
「氷上シュンです。よろしくお願いします。」
「な、なに!?」
 俺はあわてて前を見た。間違いない。彼だ、彼が前にいる。
「では、氷上君は・・・この席の一番うしろに座ってくれ。」
「はい。」
「浩平、席、用意してくれ。」
 彼が俺の前に来た。
「これからもよろしく。僕の親友。」
「ああ、よろしくな。俺の親友。」
(僕も未来、描かせてもらったよ。君のおかげでね・・・)
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シュン「はぁ、長かった。読んでくれた方々、ありがとうございます。
     今日は感想を語らせてもらうよ。
    ここにあるよ?殿・・・外にでていずこへ?次回待ちします。
    いけだもの殿・・・みなさんおいしいと言っていますが、あかねは?次回待します。 
    藤井勇気殿・・・内容が深い・・・恐れ入ります。
    スライム殿・・・七瀬を間違える、さすが浩平。
    しーどりーふ殿・・・BGMいりで歌おうかな・・・あーあー、うん。いい感じ。」
シュン「読んでくれた方、感想をくれた方、ありがとうございます。それでは、ごきげんよう。」