日常(第一部) 投稿者: 秀さん
朝・・・
ジリリリリリリ〜・・・
目覚まし時計の音がけたたましく鳴り響く・・・
「う〜ちょっと待ってくれ・・・」
がさごそ・・・がさごそ・・・
浩平は枕に顔を伏せながら
今だに鳴りつづける目覚ましを手探りで探す・・・
ジリリリリ〜・・・・チン・・・
ようやく目覚まし時計を探り当て
ベルを止めて顔の前に持ってくる・・・
時計は午前9時をすぎた所を指していた・・・
「う〜んなんで俺はこんな時間に目覚まし掛けてたんだ?」
今日は日曜である
何が悲しゅうてこんな早い時間に起きなきゃならんのだ
日曜なんだから昼過ぎまで爆睡だ・・・
そう思って浩平は、ベットに潜り込む・・・
しかし何か忘れている・・・
非常に重要な事だったはず・・・
そして何だったかを思い出すように考える・・・
ふと昨日の夜の電話でのやりとりを思い出した・・・

・・・昨日の夜・・・浩平の部屋の電話でのやり取り・・・
留美:「いい浩平、明日は10時に待ち合わせよ」
浩平:「なんで、そんなに早い時間なんだ?」
留美:「いいから、遅れないで来てよ」
浩平:「あ〜大丈夫だって、今日の晩から待ち合わせの公園で寝て待っているからさ」
留美:「そこまでしなくてもいいわよ〜」
留美:「いいほんとに遅れないでよ」
浩平:「わかってるって任せておけ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・

うんっ?そう言えばそんな約束してたよな・・・
浩平はまどろみながらぼんやりと考える・・・
そしてはっとなって飛び起きた
がばっ!!
「やべぇ〜今何時だ?」
時計を見る・・・
まどろんでいた時間が思ったより長かった・・・
時計は9時35分を過ぎた辺りだ・・・
「やべぇ〜遅刻する」
浩平はベットから抜け出し急いで
出掛ける用意をする・・・
時間が無い急がなければ・・・
浩平は大慌てで階段を転がり落ちるように
降りて玄関へ向かう・・・
そして玄関で急いで靴を履いて外へ・・・
外では春を感じさせる暖かな日差しと風が舞っている・・・
その中を浩平は大慌てで全力疾走して行く・・・
「やばいな〜あいつ待たせたらどんな仕打ちが待っている事だか・・・」
浩平はふと考えてしまう・・・

・・・・浩平の想像・・・・
浩平:「すまん遅刻しちまった」
留美:「あれほど遅刻するなと言ってたのに・・・」
(何やら怒りのオーラが留美の回りに漂っている・・・)
浩平:「ゆっ許せ七瀬」
留美:「許せない・・・」
浩平:「おっ落ちつけ七瀬〜!!」
留美:「こうしてやるっ!!」
(留美は何処から出してきたのか竹刀で浩平をぼこぼこにしている)
浩平:「ぐはっ!!」
留美:「まだ足りないわ」
(崩れ落ちる浩平をさらに蹴り込んでいる)
・・・・・・・・・・・・・

「死ぬわっ!!!」
浩平は思わず叫んでいた
辺りにいた人が怪訝な顔をして浩平を見る・・・
浩平はしまったと思うそしてしてばつの悪そうな顔をして
再び走り出す・・・
「う〜んぎりぎり間に合うかな?」
浩平は走りながら腕時計を見てつぶやく・・・
留美とのデートに間に合うだろうかと・・・
そして浩平は思う・・・
あいつには随分と寂しい思いをさせたからな・・・
だからもうあいつには寂しい思いはさせたくない・・・
遅刻しても待っててくれよ・・・
それとな遅刻したからってぼこぼこに殴るのはよしてくれ・・・
最後にいらぬ事を考えながら
浩平は春の風が舞う街中を走り抜けて行く・・・

・・・第ニ部へ続く・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
留美SSのつもりで書いてみましたがなんか浩平SSになっちゃいましたね〜(^^;
第二部ではきちっと留美を書くのでご勘弁を(^^;

「いつか見た夕日」で感想を下さった方々へ
感想ありがとう御座いました〜(^∇^)
凄く嬉しいです(^^)
でもまたもレスを返せなくてすいませんですm(__)m

では〜(^^)ノ

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