ONE日本昔話『桃太郎』後編 投稿者: 藤井勇気
とりあえず後編です。
あんまり面白くないですが、そこら辺はご了承ください。


様々な苦難(?)を乗り越え、浩平達はついに鬼ヶ島へとたどり着いた。

 浩平「よしっ何とか鬼ヶ島くることができたな」
 七瀬「何でここが鬼ヶ島だってわかるの?」
 瑞佳「あそこに『うえるかむ 鬼ヶ島』って書いてあるからじゃないかなあ」
  茜「…親切な鬼ですね」
 七瀬「そーいうもんなのかしら…」
 浩平「しっ静かにしろ。あそこに門番の鬼が立っている」
素早く浩平達は近くの草むらに身を隠し、作戦を練った。

 浩平「よし、七瀬、お前がいけ。お前があの鬼と戦っているうちに、
    俺達は中に進入する」
 七瀬「それって……捨て駒って言わない?」
そう言って、ジト目で浩平を見る。
 浩平「そうとも言うかもしれないような、しないような。
    まあ、気にするな。褒美に高級ディッシュ券やるから」 
 七瀬「いらんわいっんなもんっ!」
 瑞佳「七瀬さん頑張ってね〜」
  茜「…骨は拾ってあげますから」
 浩平「いいからさっさといけっ!くそ猿っ!」
皆口々に言いたいことを言う。
 七瀬「うう……こうなったらもうヤケだわっ」
そう言うと七瀬は草むらを飛び出し、門番の方へとひょこひょこと近づいていった。
 
 住井「ん?何だ?」
 七瀬「うきーっうき、うき、うき〜?」
門番住井の足下へ近づき、住井の虎柄の衣を、くいくいと引っ張る。
 住井「しっしっ猿に何かかまってる暇はない。あっちへいけっ。
    はあ〜……くじで負けなきゃ俺も中の宴会で騒げたのになあ〜」
住井が七瀬を無視して、あさっての方向をみている。

キラン☆

一瞬七瀬の目が光ったような気がしたかと思うと、
 目にも止まらぬ速さで住井に襲いかかった。
 七瀬「ウキーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!!」
ぼぐぅっ!!!!!
七瀬の容赦のない右ストレートが、住井の顔面にめり込んだ。
 住井「あぐっ……………」
すかさず七瀬は、住井の手から金棒をひったくり、
 その金棒で住井を容赦なく殴りつけた。

ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!………………。

暫くして、七瀬は荒い息をして殴るのをやめた。
手に血塗れの金棒を握りしめて。
 七瀬「はあはあ舐めないでよっ猿なのよあたしっ!」
自分で言ったらおしまいだと思う…。
 瑞佳「すご〜い。七瀬さんやれば出来るんだ〜」
  茜「…ついに本性が出ましたね」
 七瀬「何か…だんだんどうでもよくなってきたわ…。こうなったら、
    徹底的に殺ってやるっ!」
 住井「お、俺の役って…これだけ…?」
 浩平「お、まだ生きてやがったのか。さすがだな住井。
    おい七瀬そっち持ってくれ、このまま海にでも捨てておこう」
 七瀬「ラジャー」
 瑞佳「どうせなら手足も縛っておこうよ。その方が確実だよ」
  茜「…外道ですね」
えっちらおっちらと、住井を運ぶ浩平達。
 浩平「せ〜のっ」
 
どっぽーーーーーーんっ………。

派手な水しぶきとともに、住井の体は海の底へと沈んでいった。
 浩平「……住井。お前のことは忘れないぞ。三秒間だけ……」

そして浩平達が洞窟の中へ進入した頃に、浩平からも、お供達からも、
 ついでに仲間の鬼達からも、住井の存在は忘れ去られてしまうのだった。
………合掌。

門番の住井を非道の元に倒し、浩平達一行は鬼ヶ島の、
 中心部へと続く洞窟を慎重に進んでいた。

 浩平「なあ、長森」
 瑞佳「なんだもん浩平」
 浩平「だいたいこういう話で、こうゆう展開になると、
    某四姉妹の貧乳女が鬼の大将ってパターンになると、俺は思うんだが…」
  茜「…それはないと思います」
 浩平「何でそう言いきれるんだ?」
  茜「…この作者はそのゲームがあまり好きではないようなので、
    たぶん出演はさせないと思います」
 浩平「うわ〜そう言う事言うと、ファンの方に目えつけられっぞ〜」
  茜「…大丈夫です。どうせ困るのは作者ですから」
 浩平「じゃあ、鬼役っていったい誰が…」

どんちゃん♪どんちゃん♪…………。

なんだか奥の方が騒がしい。
その音の方へどんどん進んでいくと、その正体が鬼の笑い声、騒ぎ声だと分かった。
 瑞佳「宴会……してるみたいだね」
瑞佳の言うとおり、そこには鬼達が何十匹と群がって、
 飲めや歌えの大騒ぎの大宴会をしていた。

みさき「わ〜い♪みんなじゃんじゃん食べてね〜。ここは毎日宴会曜日〜♪」
  繭「みゅ〜♪」
  澪『楽しいの♪』
案の定というか、無理矢理作者が配役しやがったというか、
 一際高い場所に座っている…多分鬼の大将なのだろう…その鬼が辺り一面にある
 料理を次々と平らげていく。
黒鬼のみさきである。
そしてその両脇に、テリヤキバーガー(この時代にあるのか?)を、
 美味しそうに食べている赤鬼繭と、同じく寿司(特上)を食べている青鬼澪の姿もあった

 浩平「う〜ん…。なんて言うか、倒しにくい鬼だよなあ…。特に黒鬼」
 七瀬「そんなことかまやしないわっ強行突破あるのみよっ!」
さきほど住井から奪った金棒をぶんぶんと振り回して、七瀬がケケケと笑う。
 浩平「馬鹿っあの鬼の数をみろ。ざっと百人くらいはいるぜ。
    とてもじゃないが正面からぶつかって勝てるわけがない」
  茜「…ではあの鬼達の料理に毒を一服盛りましょう。
    楽しい宴会の場が、一瞬にして阿鼻叫喚の地獄絵図になりますよ」
 浩平「いや……そこまでしなくても……」
浩平はなんだか末恐ろしいものを感じた。
 瑞佳「じゃあここは友好的に話し合ってみたら?以外と分かり合えるかもしれないよ」
 浩平「う〜ん…」
浩平は考えた。
 浩平「(どうする?ここはやっぱり正面からぶつかるか?
    いや、それでは無謀すぎる。七瀬を餌にして、鬼どもの気を引きつけて
    おいて背後から鬼の大将を倒すって言う手もあるな。
    後で七瀬に殺されるかもしれんが……。
    毒って言うのも後味悪いし……。 
    話し合いで解決するような奴らとは思えないし……。
    いっそのことこのまま帰っちまおうかな)」

 七瀬「コロスッ!コロスッ!皆ゴロシよーーーーーーーーっ!!!!!」
  茜「…この少量の青酸◯リを料理に忍ばせておけば、たとえ鬼といえどもイチコロです」
 瑞佳「はーなーしーあーいーだも〜んっ」
 浩平「騒がしいわ!お前らっ!!」

  鬼「誰だっそこにいる之はっ!」
 浩平「やべっみつかっちまった」
あれだけ騒いでりゃ当然である

みさき「誰?侵入者なの?」
  繭「みゅ〜?」
  澪『だれかきたの』
 浩平「くそっこうなったらしょうがねえ。
    やあやあ我こそは桃から生まれた日本ONEの桃太郎浩平!
    貴様ら鬼の悪行の数々、この俺様が直々に成敗してやるっ!
    どっからでもかかってきやがれっ!」
 大見得を切った浩平に続いて、お供達も次々に名乗りあげる。
 瑞佳「えっと、猫の瑞佳だもん。あなた達に恨みはないんだけど、
    浩平に逆らうと晩御飯抜きになっちゃうんでとりあえず成敗します」
ぺこりと瑞佳がお辞儀をする。
  茜「…雉の茜です。めんどくさいですけど、後でワッフルおごってくれる
    そうなので成敗します」
かったるそうに茜が言う。
 七瀬「猿の七瀬よっ!もう猿だろうが、チンパンジーだろうが、
    キングコングだろうが何でも良いわ。
    あんたたちっ生きて帰れるなんて思わないことねっ!」
金棒を片手で振り回し七瀬が言う。目つきが怖いって……。
 浩平「と、言うわけで成敗するーーーーーーーーーーっ!!!」
 鬼達『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
    にげろぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!』
 浩平「へっ?」
何ら戦う意志すら見せないで、逃げまどう鬼達。
騒ぎが収まる頃には、浩平達とみさきら三匹の鬼だけがぽつんと立っていた。
 さっきまでの馬鹿騒ぎが嘘のようにしんと静まり返る。

みさき「え〜と……」
ぽりぽりと頭をかく黒鬼みさき。
 浩平「一体どうなってんだこりゃ?」
訳が分からないと言った表情でみさきをみる浩平。
みさき「実は……毎日宴会ばかりしてたから……みんなとっくの昔に闘争心が
    なくなっちゃってたんだよね。てへ♪」

一同『だああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』

その場にいた者全員が、豪快にズッコケるのだった。





 浩平「たっだいま〜」
  髭「お〜無事に帰ってきたか折原」
 詩子「で、折原君。お宝は?お宝はどこ?」
ついっと顎で後ろを指す。
程なくして、荷車に大量の金銀財宝を乗せて運んでくる七瀬と、その宝の上で
 はしゃいでいる瑞佳と茜の姿が見えた。
 詩子「きゃーっでかしたわ折原君。これだけあれば一生遊んで暮らせるじゃないっ!」
 浩平「いや、そのことなんだけどな……」
 詩子「何?何かあるの?」
 七瀬「ちょっと瑞佳っそのネックレス、あたしが先に目を付けたのよっ」
 瑞佳「違うもんっそれに七瀬さん私がとろうとした指輪、先にとったじゃないっ」
  茜「…醜いですね」
と、言いつつちゃっかり自分の分け前(瑞佳達より多い)を、
 懐(雉に懐ってあるの?)にしまっている茜。
 浩平「どやかましいわ!貴様らっ!」
 詩子「で、何だっけ?」
 浩平「いや、実はな……」
みさき「浩平く〜ん。ここが今度私たちが住むおうちなの〜?」
  繭「みゅー♪」
  澪『なんか狭くて汚いの』
 浩平「実は……鬼の大将もつれてきちまったんだなこれが〜。
    しょうがないから一緒に住まわせてやってくれない?」

 詩子「だああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
  髭「だああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

ちゃん♪ちゃん♪


う〜ん……オチが弱いというか、無いというか……。
毎回しょうもないSSばかり書いてすみません。
今回もやってしまいました(しかも長いし)
七瀬ファンの方、七瀬猿にしちゃってごめんなさい。
ふう〜今回はだいぶ敵を作ってしまったな……。

感想です。

nabeさん
>茜様御乱心(前編)(後編)
こうゆう元気いっぱいの茜って言うのも、結構可愛いもんですね。
でも性格反転してるから、性格は性悪なんだよね〜。

瑞希 龍星さん
>澪〜曇らぬ瞳〜
澪の『空に私はあの人の絵を描くの』と言う台詞が良いです。
でも、『笑顔でいこう』の感想はやめてくださいよ〜。
あれ初めて書いたやつで失敗作なんだよぅ〜。

いけだものさん
>茜ちゃんの小冒険
ほのぼの〜としています。茜鯛焼き食べれてよかった、よかった。
>浩平サスペンス劇場(味覚の崩壊・・・その1)
茜も瑞佳も味覚が異常なのか?それとも浩平の方がおかしいのか?
続き期待してます。

WIL YOUさん
>空戦フレーム?
繭ロボが可愛いですね。あれじゃあ抱きしめたくもなります。
後、遅れましたが『白い境界線』もすばらしかったです。
>MOONinONE fast
住井もとんでもない物を発明しますね。同棲のキャラも出るんですか?
>MOONinONEsecand
高槻と茜の会話が……。
二人ともすっかりあっちの世界の住人ですね(それなら住井もか)

ここにあるよ?さん
>みんなでキャンプ1・2
何か毎回みさき先輩のことで皆驚いてますね。
確かにあの食欲じゃ8千円も使っちゃうかな。
でも一万円ももらってるなんて羨ましい。

まてつやさん
>詩子の想い
詩子にとって茜は一番の親友ですからね。浩平が茜を助けてくれるのは
 良いんだけど、詩子自信では茜の心をいやせない……詩子はもどかしいでしょうね。
>南くんの想い
◯◯の想いシリーズって感じで今度は南君ですね。
でも、由起子さんが主役SSのって……考えつかない。

だよだよ星人さん
>BGM「雪のように白く」
茜の気持ちがよく出ていると思いますよ。でも、詩とか歌詞って自分で作ると
 恥ずかしいかもしれないけど、誰かが自分の作った歌詞で歌ってくれたら
 うれしいよね。みんなで歌えば怖くないっ!……かな?

偽善者Zさん
>浩平犯科帳 第一部 第一話
凄くこってますね〜感心しちゃいます。仁義屋にいる声の人物って氷上シュン?
>浩平犯科帳 第一部 第二話「夕日の記憶」(前編)
神社にいた謎の人影って、まだ登場していない繭とか澪とかですか?

KOHさん
>『一緒に…』
浩平達の楽しい雰囲気が、よく出ていると思います。
澪のパントマイムというのが、可愛いです。
>見た目はお嬢様・歌詞
最近この歌詞シリーズ(変な言い方)が続きますね。
みさき先輩の浩平を待っているときの心境を歌ったってところですか。
後、雉が何でキャットフードがまずいって知っているかと言うことですが……。
決して僕が食べて経験したからじゃありませんっ!
その……何というか……ドッグフードの方をね……ちょっと……。

天丿月絋姫さん
>わっふるな午後(その3)
瑞佳がお気の毒……。
>わっふるな午後(その4)
最後の「まてぇ!!!!」の声の正体は?もしかして住井か?(何故)

GOMIMUSIさん
>迷いなれた道を歩こう
>こんなべたべたばかりでいいのか
こういうべたべたなお話僕もすきだしどんどん書いてくださいよ。
とてもじゃないが、自分じゃ書けないや。ギャグしか書けん。
>『輝く季節へ』の歌詞です
ぴったりだと思いますよ。
最後の『いつまでも 季節は めぐってる 輝きながら』と、言う部分が良いと思いました。

火消しの風さん
>僕の描いたシナリオNO.6
お久しぶりです。
浩平が瑞佳に聞いてもらいたい事って、何なんでしょう?

しーどりーふさん
>『さよなら』
そう言えば僕もみさき先輩のシナリオを初めてやったとき、みさき先輩を送り出す
 言葉の選択で『さよなら先輩』を選びました。
さよならって言うのは、何も二度とあえないから言う言葉じゃなくて、
 またあう日までの挨拶って解釈も出来るんですね。

長々となってしまい、すいませんでした。
それでは。