繭のとくべつなみゅー(6) 投稿者: 奈伊朗
  ど〜もっ。奈伊朗っす。
  実は5話を書き始めた所で、ストーリーがゲームシナリオと致命的に矛盾する
コトに気がつきました。

「ほげぇ〜〜っ。こんなの直せないよぉーっ。――仕方がない・・・誤魔化そう」
  で・・・結局そのまま強行しちゃったんですが、もしかしてバレバレですかぁ?
  ・・・・・・って、こーゆーのは終わるまで黙ってなきゃいけなかったかなー。(汗)

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  昔々・・・ある所に赤鬼が住んでいたんだ。
  赤鬼は人間達と友達になりたくて、人の通る山道に立て札を作った。

『村人のみなさん。ぜひ私の家に遊びに来てください、美味しいお茶やお菓子を
用意して待っています。――赤鬼より』

  もちろん村人は誰も、赤鬼の所へなんか行かなかった。

  そこで赤鬼は人里離れた岩山の洞窟に住んでいる、親友の青鬼の所へ相談に行
ったんだ。青鬼は最初・・・・・・。
「鬼と人間が友達になるなんて馬鹿げてるよ。――やめときなって、そんな事し
てなんの得になるんだい?」
  と・・・相手にしなかったが、やがて赤鬼の熱意にほだされていった。
「・・・・・・解かったよ、俺に任せろ。大丈夫さ・・・だってそれはとても簡単な事な
んだ。――明日の昼頃、人間達の村に行ってごらん。君は・・・それだけでいい」

  翌日・・・いわれた通り赤鬼が村に行くと、そこで青鬼が大暴れしていた。
  赤鬼は夢中で青鬼に飛びかかり、ちから一杯ボカボカと殴ったんだ。
「何するんだよう!?  やめろよ!!  酷いじゃないかっ!」
  すると青鬼は、ほうほうの体で山に逃げ帰っていった。

  そして悪い鬼から村を救った赤鬼は、その後人間達と一緒に村で暮らすように
なったんだ。

  でも・・・しばらくして赤鬼は、その後プッツリと姿を見せなくなった青鬼の事
が心配になった。
「もしかしたらあのとき怪我をして、寝込んでいるんじゃないだろうか?」

  そこで赤鬼は、様子を見に青鬼のねぐらへ訪ねて行った。・・・・・・でも洞窟は既
にもぬけの殻で・・・ただ壁面に鋭い爪で刻まれた鬼の文字で、こう記されていた。

『どうだい?  村人達と友達になれただろ。だけどね、それは人間達が鬼を好き
になったからじゃないんだ。君が人間になったからなんだよ。――でも・・・俺は
鬼だろ。だからもう君と俺は、同じ世界には住めないんだ・・・・・・。――さような
ら俺の一番大切な親友、赤鬼へ。――青鬼より』

  まだぼくが生きていたころ、マユが話してくれた・・・悲しい鬼の物語さ。

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                 『繭のとくべつなみゅー』第六回            大須 奈伊朗 
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  放課後・・・みんな家に帰ったり部活ってトコに行ったりで、教室にいる人は少
ない。
  コウヘイ兄さんはもう帰ったし、ミズカ姉さんは部活だ。マユはそのミズカ姉
さんを待っている。今日は部活を早く切り上げて一緒に帰る約束なんだ。

  マモル兄さんは自分の席で、相変わらず手帳をペラペラとめくり時々何か書き
込んでいた。ルミ姉さんは繭の席の椅子をその向かいに寄せて、背もたれに肘を
突き跨るように座っている。
  マユは仕方なくルミ姉さんの席でボーッとしていた。

  ルミ姉さんは、学食や廊下での一件を強引にマユから聞き出し憤慨中だ。
「・・・・・・ったく!  そんなに不幸自慢したければフォークソングでも作って駅前
で歌ってりゃ好いじゃないっ!  ――学校に持ち込まれちゃ迷惑だわ!!」
「それは非常に困難だね。俺の得ている情報では広瀬さんは相当な音痴らしい」
「あんた広瀬のこと他にも何か知ってんでしょ?  ・・・・・・教えなさいよ」
「さあ・・・・・・。知ってても、他人の個人情報を無闇に公開できないね」
「あんたが、それをいうか?」
  ルミ姉さんは小さくため息をつき、話題を変える。

「このデジタル化の時代にシステム手帳とは・・・・・・、あんたも随分アナログねぇ
・・・・・・。――それが噂の“住井ノート”って、ヤツなの?」
「アハハ・・・みんなそう思ってるようだけど実はそうじゃない・・・・・・。本当の
住井ノートは俺の頭の中にあるのさ・・・これは忘失防止のためのメモ帳だ」
「そう・・・なの・・・・・・」
「文字は情報を記すためのものなんだ。だから、心は記せない。――例えば、処
理速度も記憶容量も無限大のパソコンがあるとする。入っているプログラムは単
純な人工知能だ」
「・・・・・・人肛恥嚢?」
「う〜ん・・・子どもは学校で国語を習う前から普通に日本語で会話しているよね。
大人が話すのを聞いて経験的に覚えるんだ。それを機械にやらせるソフト・・・と、
この場合は考えてくれ。――“お元気ですか”と打ち込むと、最初はオウム返し
に“お元気ですか”と返事をする。それに“私は元気ですよ”と答えると、それ
を学習して次からは“お元気ですか”という問いに“私は元気ですよ”と答える
ようになる。そうした学習を無限に続けていけば、人間とまったく同じ様に会話
できるようになるだろう。――でもね・・・どんなに学習を重ねても飽くまで単純
な計算をしているだけだから、賢くなるほど有り触れた無難な返答をするように
なるんだ・・・むしろ個性が無くなる。当然だろ?  だってプログラムに人格なん
て無いんだからね。――無礼な事をいえば怒るだろうし、冗談をいえば笑うだろ
う。でもそれは、それまでの会話を文字列として認識し、統計上それに最も相応
しいレスポンスを返しているに過ぎない・・・・・・。でも、いくら会話を重ねても人
工知能と人間の区別は付かないんだ」
「そう・・・なの?  ――分からないかなぁ・・・・・・」
「分からないんだ。ただ“そうゆう性格の人なんだろう”と、勝手に思い込むだ
けさ。――絶対に分からないはずさ。だって、文字や言葉は心を伝えないから
・・・それらは理論とか理屈とか・・・“理”を伝えるための物なんだ。理とは、即ち
情報だ。だけど心は情報じゃない。だからどんなに技術が進歩しても、心を二進
法のデータに変換してディスクに保存できるようにはならないよ」
「ふーん・・・文字や言葉は心を伝えない・・・・・・。そうなんだ」
「そうあっさり納得されちゃうと、俺としても困るんだけどなぁ・・・“でも芸術
は人を感動させるじゃないか”・・・とか、突っ込んで欲しかった」
「あ・・・そうなの。――じゃあ・・・なんで?」
「感動はね、本当は本人の心の中にあるのさ。芸術や娯楽はそれに形を与えてい
るに過ぎない。ほら・・・夢は見ているときはスッゴク面白いけど、起きてから思
い返すとちっとも面白くないだろ?  ――目が覚めると途端に人間は“理”に囚
われるから夢の面白さを理解できなくなるんだ・・・だから理にかなった形が必要
になるのさ。――テレビのゴルフ中継や、魚釣りの番組って面白いと思うかい?」
「ゼンゼン・・・・・・」
「俺もそうさ。でもあれはゴルフや釣りをする人には、とっても面白いんだよ。
――本人は番組を楽しんでいるつもりでも、根本は自分の体験なのさ。だからゴ
ルフや釣りをしない者には、何の面白味もない空っぽの器なんだ。――他人とい
うのは、自分が“こうだろう”と思っている・・・あるいは“こうあるべきだ”
“こうあって欲しい”と願っている自分の中の他人であり本人じゃない。だから
他人の心なんか分からないし、他人に心なんか伝わらないんだ。――伝わるのは
“想い”なのさ」
「うっ・・・う――っ」
  ルミ姉さんは頭を抱え込み、すっかり言葉少なになっている。マユは・・・・・・。
「くーっ・・・・・・」
  寝てる。

「よかく人は情報を買い被ってしまいがちだ。でも、どんなに情報が溢れても所
詮、“一升入る壷は海に入れても一升”ってね。例えば・・・統計的に赤い車のオ
ーナーは乱暴な運転で交通事故を起こしやすいというデータがあったとする。赤
い車の製造販売を規制して交通事故が減るかい?  ロックミュージックの愛好者
は暴力的な犯罪を犯しやすいというデータがあったとする。ロックミュージック
を規制して暴力犯罪が減るかい? ポルノ規制の厳しい国は性犯罪が少ないかと
いえば、そんなことは無いし規制して減ったというデータも無い・・・むしろその
逆なんだ。でも、そういう短絡的な理論こそ多くの人を惹きつける傾向があるん
だそうだ。人は時として自分自身がいちばん解からないんだろうね。――勿論、
間違った情報は困る。日本は半世紀前にそれで酷い目に遭ったしね。だけど嘘を
前提とした嘘は間違った情報足り得ないのさ」
「うぐぅ〜っ。・・・・・・脳が痛いぃ。――ところで・・・その話しが、どう広瀬と繋
がるの?」
「えっ・・・そんな話ししてたっけ?」

  ルミ姉さんはスックと立ちあがるとマモル兄さんに歩み寄り、襟首を掴んで吊
り上げるように立たせた。
「あんた・・・わたしのことバカだと思ってるでしょ!」
  そういいながら、胸倉を掴んでガクガクと揺する。マモル兄さんの後頭部が壁
にぶつかり、ゴチゴチと鈍い音をたてた。
「ぐあぁっ!  なぜそうなるぅ〜。痛い、痛い、痛い」
  その時、部活を終えたミズカ姉さんが教室に駆け込んできた。
「お待たせぇーっ、繭ぅーっ。・・・・・・って。・・・・・・あら」
  その場に立ち竦み、口に両手を当ててハッと息を呑むミズカ姉さん。抱き合っ
て熱く見つめ合っている二人・・・と、ミズカ姉さんには見えるようだ。
 ルミ姉さんが、慌ててマモル兄さんから離れる。
「あれ・・・・・・!?  わわっ、わたしお邪魔だったのかな!!  あ、あの・・・今日わた
しん家、久し振りに家族が全員そろうんで。だから・・・だからねっ、繭を夕食に
誘おうと・・・それで繭のお母さんにも許可取ったし・・・でも浩平は用事があって来
られなくて・・・・・・。――あっ・・・そーだ、二人もおいでよ。どうせ材料余っちゃ
うしぃ・・・ねっ、ねっ」
  マモル兄さんは顔を引き攣らせ、後頭部を撫でながらいった。
「あ・・・俺は今日、予定があるんで残念ながら辞退するよ。――せっかくのお誘
いなのに申し訳ない」
  まるでテレて、頭をかきながら苦笑いを浮かべているようだ。
「あ・・・あたしも今日はチョット都合悪いのよ。ごめんね瑞佳、また今度誘って
ね」
  ルミ姉さんの言葉は、何となくよそよそしかった。
「そうなんだ・・・・・・。あぁっ!!  それでキムチラーメンなんだねっ!  あのっ、
そのぉ・・・わたしそーゆーの鈍いから・・・ゴメンね。本当に御免なさいっ!  
――それじゃわたし、すぐに帰るねっ。二人とも頑張ってね・・・って。そんな深
い意味じゃないから・・・わたしのいうコトなんか気にしないでっ。――ほら、
繭っ!  起きなさいっ!  わたしは校門のとこで待ってるから、支度したらすぐ
来るんだよ。いい?  急ぐのよっ!  二人の邪魔しちゃ駄目だからねっ!」

  そういってミズカ姉さんは、パタパタと逃げるように教室を出ていった。
  マユが机から身体を起こし「ふあぁ〜っ」と、大きなアクビをする。

「あ・・・留美お姉ちゃんの机に、ヨダレたらしちった・・・・・・」

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「わたし驚いたよー。七瀬さんと住井くんが、そんな仲だったなんて。ねえ繭っ、
知ってた?  びっくりだよねー。あんなカップルちょっと想像できないもん。
――でもねっ・・・男と女ってのは、お互い自分にないものに惹かれるっていうん
だよ。俗に謂う“隣りの芝生は奇麗に見える”・・・っての?  うーん・・・少し違う
かなぁ・・・まぁいっか。――あのね繭。恋人ってのは、一緒にラーメンを食べに
行くようになったら本物なんだって。あの二人・・・ひょっとして案外すすんでた
りしてぇーっ。わっ、今チョット想像しちゃったよーっ。やだぁ・・・はははっ。
――それでね繭っ・・・・・・」

  と・・・学校を出てからずぅーっとミズカ姉さん一人で喋りまくっているうちに、
長森家に着いた。

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「ほぇーっ。このお屋敷が、瑞佳お姉ちゃんのおうちなのっ?」
「あはっ・・・そだよ。わたしん家は七人と八匹の大家族だから、これでも狭いく
らいなんだ」

  それは高い塀に囲まれた、木造の旧くて大きな家だった。門口を抜け庭を横切
って母家に入るまでに、三匹の猫と出くわした。それをミズカ姉さんが、嬉しそ
うに紹介してくれる。
「この黒い子はタンゴ。あそこで寝てるトラ縞がキヨシ。あの三毛がね・・・・・・。
――あっ・・・繭。あがってあがって」

  家の中でもやっぱり、猫達が闊歩している。廊下を通り居間に入ると、縁側寄
りで座椅子にもたれアルミサッシのガラス越しに入ってくる光で本を読んでいる
女の人がいた。
  ジーパンに濃紺のセーターという軽装で、後ろでゆったりと三つ編みにした長
いシッポを、左肩から前に垂らしている。座っていてもスラリと背が高いのが判
った。細面の整った容姿に、顔に対してやや大きすぎる感じのメタルフレームの
眼鏡・・・。それに外の光が反射して表情はよく見えない。ミズカ姉さんを縦に伸
ばした感じだ。

  膝の上で、仔猫が丸まって眠っていた。それを指してミズカ姉さんがいった。
「この白黒のコは・・・最近うちに来た、八匹めのビョウ。甘えん坊でね、姉さん
がいる時はいつもこうやってベッタリくっ付いてるんだよ」

  ミズカ姉さんの声でビョウが目を覚まし、眼鏡姉さんの膝の上で横になったま
ま身を反らしてアクビをする。そしてうつ伏せになると、ジーパンをチュッチュ
と吸いながら太股をモミモミし始めた。
「こらこらビョウ。それは爪がチクチクするから止めなさいって・・・・・・」
  そういって眼鏡姉さんは、ビョウを抱き上げ頬擦りしながらマユに振り向いた。
眼鏡の奥は穏やかで、優しそうな眼。
「ようこそ、繭ちゃん。ゆっくりしてってね」
  落ち着いた・・・それでいて良く通る声だった。でもあの眼鏡は好くないと思う。
最初の近寄り難い印象は、ひとえにあの眼鏡のせいだ。まあ・・・良くいえば知的
なんだけど。
「この人は、次女の長森麗華。わたしが三女で、上にもう一人姉がいるんだよ」
  レイカ姉さんは、
「はぁ〜っ」
  と、ため息をつきながらいった。
「ねえ・・・瑞佳。どうしてわたしの紹介が猫の後になるのかしら?」
「えっ?  えぇーっ!  だって・・・人を紹介するときは格下から順番にするのが
礼儀だって麗華姉さんがいったんじゃない。――だからわたしは、麗華姉さんを
尊重して・・・・・・」
「はあぁぁ〜〜っ・・・・・・。あっそ・・・もういいわ。――ところで繭ちゃん、学校
は楽しい?」
「うーっ・・・楽しいこともそうじゃないことも、いっぱいある・・・・・・」
  それを見て、ミズカ姉さんが首をひねる。
「あれぇ・・・・・・。麗華姉さん、なんで繭のこと知ってるのかな?」
「なんでって・・・あなた昨日の夕方頃、姉さんと繭ちゃんのこと話してたもん」
「あっそうか・・・って、それでも変だよ。あの時、麗華姉さんまだ帰ってなかっ
たもん」
「そん時わたしは、お母さんに電話してたのよ。遅くなるから晩ご飯いらないっ
てね。――電話の感度ってのは意外に良くて、後ろの音や話し声まで拾っちゃう
ものなの。家族が何してるかくらい予想がつくわ」
「えーっ!  普通そんなこと覚えてないよーっ。そもそも、そんなの分かるかな
ぁ・・・・・・」
「当然でしょ。家族だもん・・・・・・」
  その時、不意にマユが口を開いた。
「そうなんだ・・・・・・。家族って・・・そうゆうモノなんだね・・・・・・」
  それを聞いて、レイカ姉さんが黙り込む。そして、言葉を探すように視線を宙
に泳がせた。
「うぅー・・・ん。えーっと。そう・・・なのかなぁ・・・・・・」
  その場を取り繕うように、ミズカ姉さんがいった。
「で・・・でも、この子が繭だってどうして判ったの?  やっぱり変だよ」
  それを受けてレイカ姉さんが、再び饒舌になる。
「だって繭ちゃんは高校生に見えないもん。それに制服も、自前にしてはサイズ
が合ってないし・・・なにより校章の色が瑞佳と同じ。同級生でそんなに馴れ馴れ
しくする程親しい瑞佳の友達が、わたしと面識がないのは変よ。――ふふんっ
・・・ねえ瑞佳、家では味噌っかすのあんたが姉さん振れて、内心嬉しくて仕方が
ないんでしょ?」
「えぇーっ!  違うよぉっ。そんなことないもんっ!!」

  そうやってミズカ姉さんとレイカ姉さんが擦った揉んだしていると、知らない
女の人が部屋に入ってきた。
「繭ちゃん、あいさつが遅れてゴメンね・・・ちょっと手が離せなくて出てこられ
なかったのよ。わたしが長女の長森綾香です。――それと、瑞佳お帰りなさい。
早速で悪いけど、夕飯の準備手伝ってちょうだいね。お母さんまだ戻ってなくて、
人手が足りないのよ」

  アヤカ姉さんは声も表情も、とても優しそうな人だった。ミズカ姉さんがマユ
のお母さんくらいの歳になったら、こんな感じかもしれない・・・それくらい
ミズカ姉さんによく似ていた。
「うん分かった、着替えたらすぐ行くから。――麗華姉さんは、足手まといにな
るから手伝わなくていいよっ。――あのね繭。麗華姉さんって超ーっ不器用でホ
ント笑っちゃうよ。全日本不器用コンテストってのがあったら、きっと優勝だよ」
  ミズカ姉さんにしては、ずいぶん辛口な批評だ。きっと愛の鞭ってヤツだろう。
でも・・・それにしては、みょーに嬉しそうなのは何故だろう?  ミズカ姉さんの
毒舌に、アヤカ姉さんがフォローを入れる。
「瑞佳・・・それはいい過ぎだよ。――麗華はきっと頭が良すぎて、一度上手くい
かないとすぐ別の方法を考えちゃうから技術が向上しないんだよ・・・・・・」
  あんまりフォローになってない。
「――そうねぇ・・・麗華は食器を並ベて、出来あがった料理を食卓に運んでちょ
うだい」
「あっ・・・そうだね。それなら火も包丁も使わないから、麗華姉さんでも大丈夫
だよ」
  と・・・嬉しそうな声でミズカ姉さん。一方で、憮然とした顔のレイカ姉さん。
「や・ら・な・いっ!」
  そしてプイッとそっぽを向いて、小さな声でいった。
「――わたしは、お母さんのお手伝いをする子どもじゃないもん」

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  三姉妹と、帰ってきた両親。そして祖父母にマユを加えた八人が食卓を囲む。
にぎやかな長森家の夕食が始まった。

  庭では八匹の猫達が横一列に並び、ハグハグとエサを食べている。
「一緒の食器に盛るとケンカしゃうんだよ」
  とは、ミズカ姉さんの弁。食い意地の張った連中だ。

  お爺さんとお婆さんは、さっきからサムライが悪代官をどうこうという話しに
夢中だ。若いころの思い出話しだろうか?  マユにそう訊くと。
「江戸時代から生きてるわけないよぅ。きっとテレビの時代劇の話しだよ・・・・・・」
  ふーん・・・一つ勉強になった。お父さんとお母さんの会話は、ぼくにはゼンゼ
ン理解できない。お父さんは、今の日本がいかに不景気であるかを熱く語り。お
母さんは、野菜の値段や有害物質のことを熱く語っている。それでちゃんと会話
が成り立っているのが不思議でならない。

  ただ黙ってモソモソとご飯を食べているマユに、隣りのミズカ姉さんが話しか
ける。
「あのね繭。麗華姉さんは今、お医者さんになるための勉強をしてるんだよ。本
人は外科医になるって聞かないんだけど、家族全員でとめてるんだ。――麗華姉
さんみたいな不器用が患者さんを診たら絶対ヘマして告訴されちゃうから、研究
医になった方が良いってね」
  ミズカ姉さんの正面・・・つまりマユの斜向かいの席のレイカ姉さんが、ポリポ
リと沢庵漬けを齧りながらボゾリといった。
「ったくぅ・・・うちの家族は手術(オペ)と死んだ魚を三枚に下ろすのを、同じレ
ベルで考えてるんだからっ」
  それを耳ざとく聴きつけたミズカ姉さんが、嬉々として突っ込む。
「料理にも“活け作り”ってのが、あるもん♪」
「活け作りになった魚が、治ってまた泳げるようになるの?」
「うぐぅ・・・・・・」
  間髪入れず切り返されてしまった。当の二人以外の家族から、笑いが洩れる。

  マユはうつむき加減に、黙々とご飯を食べていた。そして・・・ぼくにしか聞こ
えない声でいった。
「ねえ・・・みゅー。家族って・・・・・・、あったかいね。――わたし・・・やっぱり来な
ければよかった・・・・・・」
  そんなマユに、向かいの席のアヤカ姉さんが声をかけた。
「ねえ繭ちゃん・・・その鶏肉の照り焼きどうかな?  お口に合ったかしら・・・・・・」
「うん・・・・・・」
  隣りのミズカ姉さんが、マユの肩を抱き顔を寄せる。
「あはっ・・・繭はやっぱり、ハンバーガーの方が好いんだよねーっ」
「うーっ・・・・・・。そんなこと・・・ない」
  そして再び黙り込む。マユは家でも訊かれたことに、
「うん」
  とか、
「そんなことない」
  って答えるだけで自分からは何も喋らず、黙ってご飯を食べて、
「ごちそうさま・・・もうおなかいっぱい」
  っていって、すぐに食卓を離れる。だから、ずっと傍にいるぼくでさえマユが
ハンバーガー以外にどんな食べ物が好きなのかを知らないんだ。

  お婆さんが、いそいそとお給仕するアヤカ姉さんを見ながらいう。
「綾香ちゃんが居なくなったら、この家も寂しくなるねぇ」
  お母さんとアヤカ姉さんが、同時にミズカ姉さんに振り向いた。
「そしたら、お母さんはもう瑞佳だけが頼りよっ」
「これからの長森家の家事一般は、瑞佳の双肩にかかってるの。頑張ってね、頼
んだわよ瑞佳」
「はいはい。でもそれは半年先の話しだよ・・・・・・」
  そのときマユが、初めて自分から口を開いた。
「綾香お姉ちゃん・・・いなくなっちゃうの?」
  ミズカ姉さんが、まるで自分の事のように嬉しそうにいった。
「・・・・・・ん、そだよ。綾香姉さんは来年の六月に結婚するんだよ。ジューンブラ
イドだね」
「・・・どうして?」
  レイカ姉さんが解説する。
「六月に結婚すると家庭の守護神ジュノーに祝福され幸せになれる・・・って、云
い伝えがあるのよ。――まっ、縁起担ぎね・・・好いんじゃない?  気の持ちよう
だし」

  マユが、アヤカ姉さんの眼を見つめる。
「結婚する人って・・・綾香お姉ちゃんの、とくべつな人なの?」
  アヤカ姉さんはマユのいった“特別な人”という言葉が意外だったらしく、少
しうろたえた様子だ。
「うーん・・・・・・、特別な人・・・か・・・ふふふ・・・・・・。――別にハンサムでもないし、
たいして背も高くないし、そんなに稼ぎも多くないし・・・・・・。でも・・・やっぱり
・・・・・・、わたしの特別な人・・・だね」

  アヤカ姉さんは、胸の前で自分の髪をクルクルと指に巻き付けながら顔を赤ら
める。意外に照れ屋さんだ。マユが小さな声で呟く。
「そうなんだ・・・・・・。だから・・・みんなをおいていっちゃうんだね・・・・・・」
  マユの言葉に家族全員が黙り込む。庭で騒ぐ猫達や外を走る車の音が、急に大
きくなったような気がした。
  その沈黙をレイカ姉さんが破る。
「あのね繭ちゃん、結婚というのは・・・・・・。うーん・・・例えば将来、繭ちゃんが
お母さんになったとき・・・・・・」
  お爺さんが、それを制するようにいった。
「麗華ちゃん。繭ちゃんが知りたいのは、多分そんなことじゃ無いよ・・・・・・」

  ・・・・・・再び静寂が食卓を包む。
  レイカ姉さんが、ポケットからライターと白地に緑の線の入った小箱を取り出
し、細身のタバコを口に咥えた。
  でもアヤカ姉さんに睨まれて、火を点けないまますごすごと仕舞いこむ。

  しばらくしてマユが、ボソボソと喋り始めた。
「わたしのお母さん・・・今のお母さんじゃなくて、わたしを産んでくれた本当の
お母さんはね、わたしより早く起きて昼のお仕事にいって、夕方ころ帰ってきて
またすぐ夜のお仕事にいっちゃうの。それで、わたしが寝たあとに帰ってくるか
らあんまりいっしょにご飯食べられなかった。――でも・・・昼のお仕事が早く終
わった日は、帰る途中でハンバーガーを買ってきてくれるの・・・わたしもお母さ
んも大好きな・・・てりやきバーガー。それが二人の晩ご飯・・・・・・。ハンバーガー
はもう冷たくなっててポテトもフニャフニャだけど、とってもおいしかった
・・・・・・。――お母さん仕事忙しいし、身体弱くて休みの日は寝てることが多かっ
たから、お母さんの作った料理ってあんまり食べたことないけど、そんなのどう
でも良かった・・・・・・。お母さんといっしょに暮らせるだけで・・・わたし幸せだっ
た。――だから今でも、てりやきバーガーたべると・・・お母さんがそばに居るよ
うな気がして・・・あったかくて幸せなころに戻れるような気がして・・・うぐぅ」

  マユが今の家に来る前の話しをするのなんて、ぼくも初めて聞いた。
「――お母さんが・・・死んじゃって。あっちこっちの家にもらわれて・・・・・・、そ
れで今の家に来て。お父さんが・・・これからここが繭の家だよって・・・・・・。お母
さんが・・・今日から繭はわたし達の娘よって・・・・・・。お父さんとってもやさしく
て・・・お母さんとってもあったかくて・・・・・・。だからわたし・・・すごく嬉しかった
・・・・・・。――それでね・・・お母さん、いっぱいごちそう作ってお祝いしてくれた
の。みんな手の込んだ、あったかいお料理なんだ。お母さんは・・・繭いっぱい食
べてね。どうかな繭、おいしい?  って、きくの。――でもね、わたし・・・わか
んないの・・・・・・。お母さんの手料理なんて、それまで食べたことないから。だか
ら・・・うんうんって、うなずくことしか出来なくて。そんなんじゃダメでしょ・・・
だから、心の中でどうしようどうしようって・・・・・・。するとお母さんが・・・おい
しくなかった?  ごめんね繭って。それでね、次の日もっと手の込んだお料理を
作ってくれるんだ・・・・・・。――わたしどうすればいいのか分かんなくて。わたし
は、この家の子にはなれないんだ・・・ここはわたしの居場所じゃないんだって思
って。だから、すごく悲しくなって・・・でも泣いたらお母さんが心配するから、
お母さんの前では泣けなくて・・・・・・。ぐすぅ」

  ミズカ姉さんが、マユの肩を抱きオロオロとお父さんとお母さんを見る。お父
さんは静かにいった。
「私やお母さんが何かいっても、所詮それは親の意見だよ。――そんなことは、
たぶん繭ちゃんの両親がいい尽くしているのではないかな・・・・・・」

  繭が顔を上げ、アヤカ姉さんを見る。
「ここにいる家族が綾香お姉ちゃんの、とくべつな人のはずでしょ・・・・・・。なの
に、どうしてこんなあったかい家族をおいていっちゃうの?  ここでずっと・・・
ずっと一緒に暮らすんじゃダメなの?」

  そしてマユはアヤカ姉さんの眼を見つめながら、食卓に身を乗り出す。
「――綾香お姉ちゃんに、新しいとくべつな人が出来たから・・・ここのみんなは
もう、とくべつな人じゃなくなっちゃったの?  だから・・・ぐすっ。もうどうで
もよくなっちゃったから・・・・・・、うぐっ。みんなをおいていっちゃうの!?  いや
だよぉ・・・ぐすぅ。そんなの・・・ひどい・・・・・・。  ――そんなのひどいよおぉっ!」

  アヤカ姉さんも身を乗り出してマユの手を取り、それを両手で包むように握っ
た。
「あのね繭ちゃん・・・・・・。ここにいる家族は今だって・・・そしてこれからもずっ
と、わたしの特別な人だよ。でもね・・・これからわたしに出来る新しい家族も、
やっぱりわたしの特別な人だと・・・・・・、そうしなくちゃいけないと思ってるの。
――繭ちゃんの胸の中には、亡くなったお母さんの暖かい思い出が一杯詰まって
るでしょ。大好きなお母さんは、繭ちゃんの特別な人だよね。――でも・・・でも
ね繭ちゃんっ。・・・・・・今のお母さんだって、繭ちゃんの特別な人のはずだよ。だ
ってお母さんの想いは繭ちゃんに通じているし、繭ちゃんの想いだってちゃんと
お母さんに通じてるはずだよ・・・・・・」

  アヤカ姉さんの頬を涙が伝い、繋がれている二人の手に零れた。
「――繭ちゃんに新しいお母さんが出来たら、亡くなったお母さんが繭ちゃんか
ら離れちゃうと思う?  繭ちゃんを置いて、遠くに行っちゃうと思ってる?  で
もね・・・そんなことないよ・・・・・・。そんなはずないよ。だって今のお母さんも亡
くなったお母さんも、どっちも繭ちゃんの特別な人なんだから。・・・・・・比べるこ
となんか出来ないよ。――いつだって・・・どんなことがあったって・・・・・・・、ぐす
っ。特別な人は・・・うぐぅ。ずっと・・・ずっと繭ちゃんの・・・・・・、傍にいるよ」

「いつだって・・・そばにいるの?」
  アヤカ姉さんが、優しく微笑んで小さくうなずく。
「――どんなことがあっても?  死んじゃっても・・・ずっとそばにいるの?」

「うん・・・そうだよ。ずっといつまでも・・・・・・、永遠に・・・・・・」
  繭の涙が、ボタポタとテーブルに落ちた。
「――えいえんは・・・あるよ」

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  夕食のあと、レイカ姉さんが車でマユを家まで送ってくれた。
  髪を結ってスーツをビシッと着こなしたレイカ姉さんは、精悍な感じでやたら
カッコイイ。
  NHKのニュースキャスターみたいだ。

  家に着くと、家の前でお母さんが出迎えてくれた。外に出て、マユを待ってい
たようだ。
  マユの顔を見て、心配顔にポッと花が咲いたかのような微笑みが浮かぶ。
「お帰りなさい・・・繭」
  そういって両腕を広げるお母さん。駆け寄り、お母さんの胸に飛び込むマユ。
「ただいまっ、お母さん。――お母さん・・・ただいま・・・・・・」

  それを、タバコをくゆらせながら少し離れた所で見ていたレイカ姉さんが、煙
と一緒に言葉をはきだす。
「亀の甲より年の功・・・か・・・・・・」

  そういってレイカ姉さんは、クスクスと楽しそうに笑った。

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  一日が終わって床に就くマユ。
「ねえ、みゅー。今日はなんか、いろんなことがあったね」
  ――うん・・・そうだね。アヤカ姉さんの料理、美味しかったかい?

「うんっ。鶏の照り焼き、甘くてスッゴクおいしかったよ♪  お母さんは、いっ
ぱい食べられないからってあんまり甘くしてくれないもの。でも・・・わたしは、
お母さんのお料理が、あったかくていちばん大好き・・・・・・。――高校に通うのも、
あと一日だね・・・新しい学校でも、いっぱいお友達できるといいね・・・・・・」
  ――あのねマユ。ぼくもマユと・・・・・・。い・・・いや・・・・・・。やっぱり何でもな
い・・・・・・。

「なあに、みゅー?  いいかけて途中でやめないでよぅ・・・気になるよぉ・・・・・・」
  ――いや、たいしたことじゃ無いから・・・気にしないで・・・・・・。ほ・・・ホントに、
たいしたことじゃ・・・無いから・・・・・・。

「みゅー?  泣いてるの・・・・・・。ごめんね、みゅー。わたし悪いこと訊いたのか
な?  わたしなにか、いけないこといっちゃった?」
  ――そ・・・そんなこと無いよ。ほら、もう眠る時間だよ。――おやすみ・・・マユ
・・・・・・。

「う、うん・・・おやすみ・・・・・・。みゅー・・・・・・」

  ぼくはマユと・・・泣かずにお別れできるかな・・・・・・。


(つづく)
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  アップ直前にラストを数十行書き足したりして、慌ただしかったりします。

  こらっ住井っ!  脇役の分際で喋りすぎだぁ!!
  おまえの所為で、最終話が三つに分かれちゃったじゃないかっ!
(↑責任転嫁)

『繭のとくべつなみゅー』次回完結です。

群衆A:「何回おんなじコト言ってんだぁーっ!」

  今度はホントです。わたしは嘘は申しませんっ!  ←きっぱり

「狼が来るぞおぉぉっ!」←こらこら

                      ==感想で御座います==

  『〜美しき仲 そして・・・〜』          神野 雅弓 様

  『山葉堂の練乳蜂蜜ワッフル』は、中崎町で相当、知名度が高いようですね。
  美味いわけじゃないのに、やたら辛いだけで有名なカレー店とか在りますよね。
  私は声を大にして云いたい。最初ゼンゼン味がしなくて、食べているいる内に
段々辛くなるカレーは素人料理だと私は思うぞっ!

茜:「その点、一口めからいきなり甘い練乳蜂蜜ワッフルは王道です!  ――甘
いと書いて、うまいと読むのですっ!!」←力説

  『ねうろおね』          神津公男 様

  見事過ぎて、私ごときにはとても感想と言うほどのモノは書けませんが。二次
創作の二次創作(三次創作?)と謂うアイデアに、喜んじゃいました。
  やっぱ『NEURO−ONE』って、ファンが多いんですね。

  『〜悠久なる戦い そして・・・〜』          神野 雅弓  様

  そう言えば七瀬の席は、後ろが浩平で隣りが繭で斜め後ろが住井なんですね。
  運の悪い人だ……。席替えして欲しがる気持ちも解かります。
  今度は、広瀬の隣りになったりして……。

  『別れ、そして…』          うとんた 様

  う〜ん……。申し分ないシリアスSSだと思いました。
『ONE』小説3巻って、私は未読なのですが面白いのでしょうか?
  1巻もまだ読んでないですけど……。だって売ってないんだもんっ!
  出版社さん、もっといっぱい刷って下さーい。
  実は・・・2巻もまだ、途中までしか読んでないです……。

  SSって、かぶりますよねーっ。今回、ビョウという仔猫が出てきますが、こ
れは構想段階でコケたSSのキャラ(?)です。
  タイトルが『九匹めの猫(ビョウ)』
  内容も浩平が仔猫を拾う話しで、他の方と大幅にかぶってます。
  よもすえさんの感想に絶大な影響を受けているのが要因なのでしょうか?
  ・・・・・・で。コレは、そーゆーの(かぶる、或いはその反対)あんまり気にせずに
勝手に書いてますぅ。

  『おやこ』          雫 様

  上から順番に読んでいく人が多いと思うので、ネタバレになりそうなコトは書
けませんが。
  最後で読者をハッとさせる、語り口の巧妙さが素晴らしいです。
  タイトルの付け方もお見事。

  私の方は殆ど書き終わった段階で、長すぎるので二つを三つに書き直した為、
6話は思いっきり中弛みしちゃいました。見捨てないで下さぁーいっ!
                                      ↑こればっかり

  『いざ、お見舞いへ (中編)』          いけだもの 様

  う〜ん……。ミルク粥って、そーやって作るんですかぁ〜。
  私だったら、却って身体が悪くなりそう……。
  私の場合、風邪をひいた時は“食べたくない時は、食べない方が良い”と…ス
ポーツドリンク何ぞを飲んで寝てます。
  でも・・・私は二年くらい前、風邪で死に掛けました。矢っ張り何か食べた方が
好いのかも知れません……。
  少し楽になってから病院に行き、後日に検査結果を聞きに行ったのですが。
  看護婦さんが開口一番、
「だ…大丈夫ですかっ!?」
「はい……?  おかげさまで…もうすっかり……」
  血液検査で当然入院しているくらい悪い値が出て、死んでしまったのではない
かと心配していたらしいです。
  身体が丈夫なのだけが、取り柄の私・・・・・・。

  『〜果てしなき想い そして・・・〜』          神野 雅弓 様

  実は・・・私はだいぶ昔『新ネタばれ掲示板』に会話だけSSを書いてたりしま
すぅ〜。←反則だって
  そうとう掘らないと出てこないので、誰にも読んでもらえない可哀相なSSで
す。

  『なぜなにわん『番外編』』          PELSONA 様

  う〜ん……。あのタイトルにはそんな深い意味があぁーっ!
  前にも書きましたが、私は音楽関係がサッパリな(それ以外もサッパリですが)
アホなので、いくら考えても判る訳ないですぅ。
  たいへん勉強になりました。
  ご教授賜わり、有り難う御座いました。

  『有言実行! つっこみ茜ちゃん』          いけだもの 様

  わーぁ…これだけ多くの感想、スゴイっす。私も殆ど読んでいる筈なんですが、
ログを残してないうえ作者名と作品名が混ざってたりしてます。
  あらすじは、難しいですねーっ。
  端的に今の状況を説明する……。でも、あんまりこれまでのネタバレになるの
も良くない……。結局、私はいい加減に書いちゃうのっ!  ←何だかな〜


  連休明けの所為か投稿が多いですねぇー。
  こんな時に、連日長いモノ書き込んじゃってゴメンナサイですぅ。