【127】 乙女たちの知られざる世界
 投稿者: たかひろ(Tire)猫 <maskotcm@kyuushu.interq.or.jp> ( 男 ) 2000/4/12(水)08:58

 授業から解放された昼休み。
 相変わらず学食では、みさき先輩が食べ放題……。

「あ、浩平くん」

 声をかける前に、認識されてしまった。

「みさき先輩……、よく分かったな……」
「だって、特徴あるもんね〜」

 どういう特徴だ?
 あ、次のカレーライスにとりかかった……。
 しかし、よく食べるなぁ。
 舐めたようにきれいな皿が積み重なって……。
 ……目が見えないのに、どうして、こんなにきれいに食べられるんだ?

「?浩平くんも、食べる?」

 俺が疑問を感じていたのを察知したようだ。

「え?、あ、俺は、腹がいっぱいだから、いいや」

 ちょっと、試してみよう。
 気づかれないように、そーーっとグラスを移動させる。
 静かに、静かに、…よし。

「水…、と」

 みさき先輩は、移動した先のグラスに手を伸ばすと、
 いとも簡単に掴んでしまった。

「……どうして、動かしたのが分かったんだ???」
「超音波を使えば簡単だよ〜」
「……………??」
「小学校で習ったはずだよ〜」

 習った覚えはないぞ……。

「ちゃんと使えないと、餌もとれないよ〜」

 ……、先輩……、コウモリ???
 なんだか、頭が痛くなってきた……。
 それに、熱い……。
 熱い………って、おい!

「熱い!!!!」
『ごめんなさいなの』
「また、お前か!!」

 澪が俺の頭に何かかけたな……。
 うどん………。
 もう、嫌になってきた……。

『服を全部脱いで欲しいの』

 こんな場所で、裸になれるわけがないだろ……。
 もういい………。今日は早退する…。
 ……、そういえば、澪のスケッチブックって……。

「このスケッチブック、いつから使ってるんだ?」
『昔からなの』

 ちょっと訊きたくないような気もするが……。

「何ページあるんだ??」
『何ページでもあるの』
「………」

 こいつもか……。

『めくれば、いくらでも新しいページが出てくるの』

 ……四次元スケッチブック………。
 もういい……、帰ろう……。
 廊下を歩いていると、成績上位者が貼り出されていた。

「これって、差別だと思うんだけどな……」

 自分の名前など入っているはずもなく、見上げると……。
 三位に椎名繭の名前が入っていた。
 それを見て喜んでいる繭……。

「みゅー♪」
「………。生徒でもないのに、なんで名前があるんだ???」
「知らないもぉん♪」
「…これ、お前と同姓同名の奴だろ?」
「私だもぉん♪」

 たしかに、繭の字で100点の答案を見せられると、
 反論できない。できないが……、納得いかない。
 ………帰ろう。

 門を出ると、雨が降ってきた。

「雨、か」
「…私は、好きなときに雨を降らせることができますから」

 いつの間にいたのか、無表情な茜……。
 そうか、こいつが、この地域の天気を決めていたのか……。
 どうりで、都合良く雨が降ると思った……。

 ぱたぱたと雨の中に飛び出したのは……。

「長森!」
「あ、浩平」
「急いで、どこにいくんだ?」
「猫のご飯、朝、忘れてたんだよ。おなかすかせてるよ」
「……。猫、今、何匹いるんだっけ?」
「え、と、昨日まで12匹いたけど、今朝食べたから、8匹だよ」

 ………食べた?何を?猫?

「じゃあ、急ぐから………」

 長森は、あわただしく、駆けていった。
 俺の方が変なのかな……。
 たたずむ俺の背中に激突してきたのは……。

「なにやってんのよ!邪魔でしょ」

 七瀬だ……。
 もしかして、こいつも???

「なにジロジロみてんのよ!」
「い、いや、なんでもない」

 こいつは、いつも通りだよな。

 ピピピピピピピピピ……。

 ホッとした瞬間、呼び出し音が鳴った。

「あーもう。パイロットは引退したのに、何で呼び出されるのよ!」

 パイロット???
 なにやら、電話のようなもので連絡をとっているが……。

「…ですから、自分は、実戦から遠ざかっているのであります」

 な、七瀬……??

「退役者を復帰させるよりも、現役の向上が優先されるべきと……あ…」

 一方的に切られたな……。

「まったくぅ〜。最後には『命令だ』の一言で済ませるんだから…」
「あ、あの……七瀬」
「出撃してくるから、また明日!」

 敬礼して、行っちゃったよ……。
 ………………。
 この世界は、俺のいるべき世界ではないのかもしれない。
 ………。

「えいえんは、あるよ。望む世界は、ここに、あるよ」

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またもや、キャラクターのイメージを壊してしまったような気がします。
読みやすいテキストの配置を考えているのですが、なかなか、うまくいかないですね。

まとめて感想など。

私には思いつかなかったストーリーに驚くばかりです。

途中で私には分からないキャラクターが出てくるものがありますが……、
『ONE』以外のゲームでしょうか?オリジナルでしょうか?

連載も良いですけど、連載に使えるような壮大なテーマは、思いつきません。(涙

やはり、もう少し、ゲームをやりこまないと、ダメかな。