【127】 乙女たちの知られざる世界 |
授業から解放された昼休み。 相変わらず学食では、みさき先輩が食べ放題……。 「あ、浩平くん」 声をかける前に、認識されてしまった。 「みさき先輩……、よく分かったな……」 「だって、特徴あるもんね〜」 どういう特徴だ? あ、次のカレーライスにとりかかった……。 しかし、よく食べるなぁ。 舐めたようにきれいな皿が積み重なって……。 ……目が見えないのに、どうして、こんなにきれいに食べられるんだ? 「?浩平くんも、食べる?」 俺が疑問を感じていたのを察知したようだ。 「え?、あ、俺は、腹がいっぱいだから、いいや」 ちょっと、試してみよう。 気づかれないように、そーーっとグラスを移動させる。 静かに、静かに、…よし。 「水…、と」 みさき先輩は、移動した先のグラスに手を伸ばすと、 いとも簡単に掴んでしまった。 「……どうして、動かしたのが分かったんだ???」 「超音波を使えば簡単だよ〜」 「……………??」 「小学校で習ったはずだよ〜」 習った覚えはないぞ……。 「ちゃんと使えないと、餌もとれないよ〜」 ……、先輩……、コウモリ??? なんだか、頭が痛くなってきた……。 それに、熱い……。 熱い………って、おい! 「熱い!!!!」 『ごめんなさいなの』 「また、お前か!!」 澪が俺の頭に何かかけたな……。 うどん………。 もう、嫌になってきた……。 『服を全部脱いで欲しいの』 こんな場所で、裸になれるわけがないだろ……。 もういい………。今日は早退する…。 ……、そういえば、澪のスケッチブックって……。 「このスケッチブック、いつから使ってるんだ?」 『昔からなの』 ちょっと訊きたくないような気もするが……。 「何ページあるんだ??」 『何ページでもあるの』 「………」 こいつもか……。 『めくれば、いくらでも新しいページが出てくるの』 ……四次元スケッチブック………。 もういい……、帰ろう……。 廊下を歩いていると、成績上位者が貼り出されていた。 「これって、差別だと思うんだけどな……」 自分の名前など入っているはずもなく、見上げると……。 三位に椎名繭の名前が入っていた。 それを見て喜んでいる繭……。 「みゅー♪」 「………。生徒でもないのに、なんで名前があるんだ???」 「知らないもぉん♪」 「…これ、お前と同姓同名の奴だろ?」 「私だもぉん♪」 たしかに、繭の字で100点の答案を見せられると、 反論できない。できないが……、納得いかない。 ………帰ろう。 門を出ると、雨が降ってきた。 「雨、か」 「…私は、好きなときに雨を降らせることができますから」 いつの間にいたのか、無表情な茜……。 そうか、こいつが、この地域の天気を決めていたのか……。 どうりで、都合良く雨が降ると思った……。 ぱたぱたと雨の中に飛び出したのは……。 「長森!」 「あ、浩平」 「急いで、どこにいくんだ?」 「猫のご飯、朝、忘れてたんだよ。おなかすかせてるよ」 「……。猫、今、何匹いるんだっけ?」 「え、と、昨日まで12匹いたけど、今朝食べたから、8匹だよ」 ………食べた?何を?猫? 「じゃあ、急ぐから………」 長森は、あわただしく、駆けていった。 俺の方が変なのかな……。 たたずむ俺の背中に激突してきたのは……。 「なにやってんのよ!邪魔でしょ」 七瀬だ……。 もしかして、こいつも??? 「なにジロジロみてんのよ!」 「い、いや、なんでもない」 こいつは、いつも通りだよな。 ピピピピピピピピピ……。 ホッとした瞬間、呼び出し音が鳴った。 「あーもう。パイロットは引退したのに、何で呼び出されるのよ!」 パイロット??? なにやら、電話のようなもので連絡をとっているが……。 「…ですから、自分は、実戦から遠ざかっているのであります」 な、七瀬……?? 「退役者を復帰させるよりも、現役の向上が優先されるべきと……あ…」 一方的に切られたな……。 「まったくぅ〜。最後には『命令だ』の一言で済ませるんだから…」 「あ、あの……七瀬」 「出撃してくるから、また明日!」 敬礼して、行っちゃったよ……。 ………………。 この世界は、俺のいるべき世界ではないのかもしれない。 ………。 「えいえんは、あるよ。望む世界は、ここに、あるよ」 ---------------------------------------- またもや、キャラクターのイメージを壊してしまったような気がします。 読みやすいテキストの配置を考えているのですが、なかなか、うまくいかないですね。 まとめて感想など。 私には思いつかなかったストーリーに驚くばかりです。 途中で私には分からないキャラクターが出てくるものがありますが……、 『ONE』以外のゲームでしょうか?オリジナルでしょうか? 連載も良いですけど、連載に使えるような壮大なテーマは、思いつきません。(涙 やはり、もう少し、ゲームをやりこまないと、ダメかな。 |