【113】 永遠の世界の秘密
 投稿者: たかひろ(Tire)猫 <maskotcm@kyuushu.interq.or.jp> ( 男 ) 2000/4/9(日)21:34
感想、ありがとうございます。
現在、某鍵の某ゆーいち君とともに、
雪の降る街で、精神をズタズタに引き裂かれているので、
なかなか、SSが書けなくて苦しんでいます。
あと、ちょっと気を抜くと、すぐに18禁SSになってしまうので、
このあたりは、気をつけるよう努力するように善処する所存です。
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 朝、起きたら、俺は瑞佳だった。
 ………。
 起こしてくれたのは、浩平の姿をした瑞佳だった。

「まだ着替えていないよね。よかった〜」

 状況が飲み込めないまま、鏡を見せられた。
 よくある話だが、中身が入れ替わったらしい。

「目を開けたらダメだよ。着替えは私がやるからね」

 それは、まあしかたないが、
 この状況を客観的に見ると、
 男子高生が女子高生で着せ替えしているように見えると思う……。
 うらやましいぞ…。

「はい。おわり。学校行くよ」

 通学路の曲がり角で、いつものように七瀬とぶつかる……。

「みゅーっ」

 七瀬……の姿をした、繭らしい……。
 俺は起きあがらせると、学校へと急ぐ。

「よお……。その走り方から判断すると、浩平だな?」

 繭、の姿をした……誰だ?

「おいおい。俺が誰だかわからないか?」
「氷上…か?」
「住井だ!」

 いきなり殴られた……。
 会話だけで分かるわけがない。

 ちょっと待て。
 ということは、住井……、繭の体を隅々まで……。

「七瀬や長森や里村だったら、もっと堪能できただろうなぁ」

 ううう……。なんだか、うらやましい。

「長森の体を堪能した感想は?」
「……何も見てない」

 凍りつくような目でにらむなよ。
 本当に、見てないんだってば。
 ……って、信じていないだろうな……。
 どうせ、トイレにでも行けば、嫌でも見ることになるだろうし……。

「しゃべれるの。うれしいの。でも、何も見えないの。悲しいの」

 ……なのなの娘か……。
 みさき先輩の中に入ったな……。

『見えるのは良いけど、話せないよ』

 たどたどしい文字……。みさき先輩は、澪の体か……。

 俺たちは体育館に集められ、体育教師の姿をした校長の話を聞いた。
 昨日、この校舎内にいた人が異変に巻き込まれていて、
 原因などは、どうやら、何も分からないらしい。

「はぁ……。乙女どころか、むさくるしい男になるなんて……」

 ため息をついているのは、住井の中にいる七瀬か。
 トイレから出てきたところをみると……、幻滅したな……。
 まあ、そうやって大人になっていくんだ……。
 (そんなわけないだろ) 

 うきうきとした表情でトイレに行くやつらは……。
 まあ、そういう目的なんだろうな……。
 俺は……下手なことをして、
 長森に半殺しにされるのは嫌だし…。
 我慢しよう………。
 他の知り合いは………。

「…失敗です」

 茜の中にいるのは、……茜?

「ちょっと来い、茜」

 俺は茜をズルズルと中庭まで引きずってきた。

「…浩平……???」
「ああ。茜、お前、何をした?」

 うつむいて、一分、二分、三分………、二十分…。

「おい!」
「…失敗しました」
「何を!」
「幼馴染の、あの人を呼び戻すのに……」

 ええと、ということは?

「あの人は、誰かの中に戻ってきました」
「ほほう」
「そして、その誰かは体から追い出されました」
「……そりゃ、まずいんじゃないか?」
「追い出された誰かは、別の誰かの中に入りました……」

 そういうことか……。
 んじゃ、まてよ?
 誰かが、余っていることになるはず……。

「このままだと、追い出されて浮遊している人が消えてしまいます」
「なんだって?じゃあ、急がなきゃ」
「…戻せるよう、努力します」
「早くしてくれ」

 茜は、地面に妖しげな模様を描くと、
 ピンクの傘を開いて、中央に立った。

「………ゥ…W…c………ツ……」

 妖しげな呪文を唱えると、校舎内から、叫び声。

「戻った!」
「キャー。あたしの体!」
「なんだったんだ?」

 フッと、長森の意識が流れ込んできた……。
 それと同時に、俺に対する優しい、甘い想いを感じた。
 長森……、お前、俺のこと……。

「うわっ!」

 俺の意識は長森から引き剥がされた。
 そして、そのまま、空中へ……。

「えいえんは、あるよ……」

 え?おい。ちょっと待て。
 俺の意識は、少しずつ薄らいでいく。
 おい!こら!

「浩平……。別の誰かが永遠の世界に行くまで、待っていてください」

 茜!お前か!お前が、永遠の世界に飛ばしていたのか!

「運が良ければ、すぐ戻ってこれます」

 それって、誰か、呼び出す人がいないと、
 戻って来れないという意味じゃないのか?
 
 俺を待っていてくれる人って、いるのか?

 うわぁ……、意識が、意識が消える……。

「えいえんは、あるよ……」


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しまった……。
ぼんやりしている間に、
妖しげな物を書いてしまった。

プロットも無しに、
思い付きで書いていると、
たいてい、こうなります。