みさき先輩とグレイ君ハッピーニューイヤー  投稿者:高砂蓬介


「あけましておめでとうっ、浩平君」
「おめでとう、みさき先輩」
「グレイ君も、おめでとう」
宇宙人の暦がどんなものかは知らないが、郷に入りては郷に従えだ。
「みさき先輩、振り袖似合ってるぜ」
「ありがとう。浩平君は紋付き袴なの?」
「残念ながら普段着だ。グレイ君は……それ、お前らの正装なのか?」
頭の大きな灰色のアイツはちょっと誇らしげだった。謎の服装で。
「ほら先輩、手……足下気をつけろよ」
「浩平君、優しいね。でもグレイ君、初詣に行くのに何でUFOなの?」
「下界は混んでるからだそうだ。俺とグレイはともかく、みさき先輩人混み苦手だろ?」
「そっか……ごめんね、私のために」
「駄目だろ先輩。新年早々ごめんはなしだ。な、グレイ?」
灰色のモノはうなずいた。
「ほら、先輩。初日の出だぜ」
「本当? 綺麗なんだろうね」
  ぱん、ぱん

「先輩、何お願いしたんだ?」
「ふふ、秘密だよ。浩平君は?」
「俺は……みさき先輩といつまでも一緒にいられるように、だな」
「恥ずかしいよ、もう……。私も同じだよ、なんて言えないじゃない……」
「ん? なんか言った、先輩?」
「もうっ! 何でもないよっ!」
グレイ君が気を利かせて操縦席に消えたことに、二人はまだ気付かない。
それはただ、それだけのお話。

二十世紀最後のあけましておめでとうございます、ですね。
今年も皆様幸せでありますように……

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というわけで、あけましておめでとうございます。
今年も高砂と、萩野ちとせ、里村紅、高科深錫、雛森香苗をよろしくお願いします。それでは2000年、過去と現在と未来、すべての絆達に。
 心から、おめでとう。