一発劇場!6  投稿者:雀バル雀


お久しぶりの雀バル雀です。
1年前を思い出しながら読んでくださいね(笑)
“6”は抜けてたみたいなので、今回はこれでいきます。
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 『一発劇場!6』


(FARGO…A棟、食堂にて…)


「ねえ、葉子さん」

「………」

「葉子さん。ねえ?」

「………」

「よーこさーん」

「………」

「…おばさん」

「誰がおばさんですか!」

「ご、ごめんなさい。…訊きたいことがあったの」

「…なんですか?」

「葉子さんについて」

「私に…ついて?」

「うん、葉子さんの好きな食べ物は?」

「……答えなければいけないのですか?」

「できればね」

「……魚肉ソーセージ…」(ポツリ)

「え?よく聞こえなかったの」

「…と、とくに好き嫌いはありません。食事など栄養がきちんと摂取できればそれでいいのです」

「じゃあね、キムタクと反町どっちが好き?」

「それは…誰ですか?」

「…う〜ん…男性の好みのタイプとか?」

「………」

「…高木豊…」(ポツリ)

「え?よく聞こえなかったの」

「な、なんでもありません!世俗のことに興味などありませんし!ましてや異性のことなど!」

「は、はあ…」

「そ、そんな下らないことなど考えず、私たちは日々精進を続けなければならないはず」

「まあ、そうなんだけどね」

「………」

「…もう1つ質問、いい?」

「まだあるんですか?いいかげんにしてください」

「うん、これがラストね。…葉子さんの好きな野球チームは?」

「…Y高…」

「高校野球じゃなくてプロよ!。…阪神?中日?意表をついてナムコスターズとか?」

「………」

「やっぱり巨人かな?」

「失礼な!」

「ご、ごめんなさい」

「…そうですね、大洋ホエールズがわりと好きでした」

「大洋?…あ、ああ、横浜ベイスターズね」

「?…なんですかそれ?」

「知らないの?…今は横浜ベイスターズに変わったのよ」

「なんですってぇぇ!!!!!!!」


パリンッ(皿が割れる音)


「ま…まさか…あ、あの大洋が身売り…嘘…です…あはは…」

「よ、葉子さん。しっかりしてっ!」

「わ、私…あはは…はは…うっ…うううううう…」

「な、なにも泣かなくても!…それに、身売りしたわけじゃなくて、名前が変わっただけなんだから」

「グスッ…ほ、ほんとうですか!」

「ええ、今も横浜スタジアムで頑張ってるわよ。去年は二位だったしね、今年は優勝するかもよ」

「………」

「だから元気だして、ね」

「…ありがとうございます」

「え?」

「私を元気づけるためにそんな嘘を…優しいんですね」

「嘘って…ほ、本当よ!ほんとに…」

「分ってますよ。…選手の補強もままならない弱小球団ですし…どこに買収されても、あのダメ球団が優勝争いだなんて…ムリですよ」

「嘘じゃないわよっ!30年ぶりの優勝か?って大騒ぎだったんだから」

「…信じません」

「ホントよ!嘘だと思ったら巡回員に訊いてみたら?」

「…………」

がたっ

「…訊いてきます」


(15分後…)


「…うっ…ううううう…」

「もう泣き止んで、ね」

「う、うう…本当だったんですね…ホントに…ああ…」

「うんうん。よかったね」

「はい…三原監督が帰ってきてくれたんですね?」

「権藤さんだけどね」

「でもいいです。…うう、スーパーカートリオの活躍が躍進の原動力ですか?…」

「…三人とももう引退してる。『マシンガン打線』で打ち勝ったのが勝因みたい」

「長崎、ポンセですね」

「…そっちもとっくに引退してる」

「えっ…そ、そうなんですか…」

「石井、波留、ローズ、鈴木孝典、駒田、進藤、佐伯、谷繁…こんなとこね、今のオーダーは」

「駒田しか知りません…」

「でも、やっぱり最大の立役者はフォークで鳴らした…」

「遠藤ですね」

「…遠藤もいないわよ。『大魔神』佐々木、知ってる?」

「あ、あの東北福祉大の…そうですか…」

「………」

「…私の知らないホエールズに…なってしまったんですね…」(遠い目)

「…葉子さん…」

「…取り戻せますか?私…」

「え?」

「無理…ですよね…」

「ううん!きっと大丈夫よ」

「………」


(FARGO瓦解から数ヶ月後…横浜スタジアム)


カキーーン!!!

カキーーン!!!

カキーーーン!!!

〈実況〉
『マシンガン打線爆発!この回一気に五点です!』
『いや〜、この勢い。優勝しかないでしょう』



ばきぃ!

「ヤマーっ!!てめぇまた打たれやがってぇ!」


「す、すんません監督。…で、でも、何故かボールがみんな真中に集まっちまうんですよ」

「打球も不自然なくらい飛ぶしなぁ」
「こっちの打球は失速するし。…あいつら、なにか憑いてるんじゃ…」




(試合終了後…ライトスタンド)


「いやーっ!葉子ちゃんが応援に来る日は何故かよく打つねーっ」
「まったくだよ。今日も打線爆発だ」


「…偶然です」


「それにしても、葉子ちゃんは熱心だねぇ。試合中すごい形相でジーーッと見てるし、よっぽど好きなんだねぇ」
「そうそう、あれは鬼気迫るものがあるよ」


「…気のせいです」


「とにかく、葉子ちゃんが援団に入ってから、応援に来た日は負け無しだよ」
「ほんと、勝利の女神様だな」


「…偶然ですよ」


「とにかく、この勢いで優勝だーっ!」


おーーーーーっ!


  (おしまい)

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『タクSSコーナー』

多くの戦士たちが己の文才を賭けて闘う、そこはいわばSS作家の聖地。
熱き想いを胸に秘め、今日も漢達は書きつづける


そう…命、続く限り!(笑)


これは、その闘いを克明に綴った記録である。


『さっか道』


第四話・『愛ゆえに…』


わはははは!

「がははー!ポン太ちゃん飲んでるー?」

「…あ、うん…」

「こらー!私の酒が、のめねーって言うんかぁ!コラァ」

「そ、そんなことないですよ。…でも、もう帰らないと…明日は仕事だし…」

「んなもん大丈夫!キミ一人いなくても会社は潰れない!」

「そ、それはそうかもしれないけど…」

「よーし、じゃあ私がとびっきりの店を紹介してあげよう!」

「え、ええ!!!」


ずるずる


「あわわーー」


   ・
   ・

「イラッシャーイ!」
「イラッシャーイマーセ!…アラ、ジャンバルサンオヒサシブリー」


「おぅ!ミリンダちゃん、あいかわらずせっくしーだね」」


「マァ、オジョウズナンダカラー」




「じ、雀さん…ここは?」

「ん?男のハライソ“フィリピンパブ『セカンド・ラブ』”よん。…この店はいい娘ぞろいだから、ポン太ちゃんもきっと気に入るよ♪」



「オヤ?コノ人ハ?」


「あ、紹介するねー。タクSSにその人ありと言われた変身動物ポン太ちゃんだよ。かわいがってあげてねー」

「あ、あの…ど、どうも」



「ワァ、イイオトコネー。ワタシキニイッチャッタ」
「ネエ、ネエ、コッチスワッテー」



「あはは!まあワタシほどじゃあないけどね。じゃんじゃんついでくれー!ガハハ!」


(数十分後…)


「そーれ、ちょっといいとこみてみたい〜♪そーれ、そーれそれ♪」

「イッキ!イッキ!イッキ!」



「うぐっ…僕もう飲めませんよ〜」



「んなこと言うなって、男でしょ。…そういや、雪ちゃん今日はどうしたの?」



ぴく

「…ゆ…雪ちゃん?」




「オゥ、マリアネ?アノコソロソロ来るト思ウワヨ」
「チョット客ノツキガイイカラッテ、最近評判良クナイヨ。イツモ遅レテクルシ」

「まあいいじゃん。雪ちゃん可愛いし」


「あ、あの…雀さん」


「どしたの?」


「ゆ、雪ちゃんって…どういうこと」


「うんとね。マリアちゃんていう娘がいるんだけど、これがまた雪ちゃんにクリソツでさー。まあ、本人に会ったほうが早いかな。…オッス!雪ちゃん」

「…え?…あ、あああ!!!!」


「アラー!ジャンチャンイラッシャーイ☆」



ポカ〜ン

「…ゆ…雪ちゃん…」


「あれがマリアちゃん。…ね、そっくりでしょ」



「ドナタ?ハジメマシテー、マリアデース☆」


あせあせ

「あ、ど、どうも!変身動物ポン太と申します。ど、どうぞよろしく!」



「ウフフ、コチラコソヨロシクネ。ポン太さん☆」


ちゅ


「う、うわぁ!」


「ウフフ…サービスヨ」


「うわぁ、いいなぁ。…雪ちゃーん、私にもチューしてよー!」


「ダーメ。ワタシポン太サンミタイナ、誠実ソウナ人好キダカラネ☆ジャンサンハ浮気モノダシー」


「ぐすん、私は雪ちゃん一筋だよ〜。だから、ね、ね」


きゃはははは!



「………」



(それから数週間後…雀バルのアパートにて)


「あぅー…たまにはSSの感想でも書くか」

かちゃかちゃ



>Matsurugiさん 『リベンジ』

ああいう飲み物は、飲んだ後が辛いんですよねぇ
ゲップとか(笑)

「買ってはいけない」飲み物ってあるよね
でも、最近ないよなぁ

>Trombone 『メケメケ・ケテル・ウパルシン』

はじめましてー!

あぅー…これは感想泣かせだ。
なんとも言えない味わいがあるんね。カタカナも雰囲気でてるし

オカルト無知なんで、ベンキョウになったっす

>高砂蓬介さん 『みさき先輩とグレイくんトライアゲイン』

そういやMMRも終わっちゃいましたねー(笑)
そして…謎が残った。

>ひささん 『終わらない休日』19話

もう終盤ですね。

猫って自分の死期を悟ると消えちゃうんですよねぇ
もしや、皆永遠の世界に(^^;

>Percomboyさん 『懺悔への帰還』

はじめましてー
ごめんなさい、1〜3まだ読んでないんで感想は書けません(^^;

>PELSONAさん 『BATTLE ROYALE』

うわっ、これかぁ…(笑)
ポニ子までいるし(大笑)

さーて、「PELSONA劇場」開演ですね。
期待してますよ〜

>から丸さん 『未来』

ごめん、こちらも全部読んでからね〜

(今回はここまで〜)


「おっ、珍しく頑張ってるじゃん」

「『珍しく』とは失礼な。こう見えても私はポン太さんに次ぐ感想の鬼だぞ」

「1月も投稿しないでよく言うわよ」

「ぎ、ぎくっ!」

「…そういや、ポン太さんも最近ご無沙汰ねぇ。お仕事忙しいのかしら?」


ぴんぽ〜ん♪

「あ、はーい」

「新聞の勧誘なら断れよー」


トタトタトタ…

がちゃ


「どなたですかー…って、あらら」


「ハーイ、ポニ子チャンコンニチハー。ジャンチャンイル〜?」」


「ポニ子じゃないもんっ!…ミリンダさんが来たってことは…こらっ、雀バル!」

「わ、私こんな人知らない…って、わああ!!!」



ばきぃ!



「毎月同じ言い逃れ方すなー!またツケで飲んで来たんでしょ!ロクに収入も無いくせに」


「うぐぅ…分った払うよ。…床下のコレクション、持ってくとこに持ってけば結構な額になるはずだから」


「マッタクモウ。ショウガナイネー、ジャンチャンハオ得意サマダシ。…ソウダ、ポニ子チャン、ウチで働カナイー?オ給料ハズムヨ」


「え、…いくら?」

「やーめーろ。お前がいたら遊びに行けなくなるだろうが。…もうちょっとで雪ちゃん落とせそうなのよん」


「アハハ!マリアナラ辞メタヨ。コノ世界ジャヨクアルンダケド、ヒキヌキサレタノヨ」


「え!う、嘘ぉ…で、今はどの店に?」



「ソレガネェ…ソコ評判ワルイノヨ。ココダケノ話シヨ、アノ娘…『美人局』ヤッテルミタイナノ」




「げぇ、マ、マジ?」



「男ノホウハチンピラミタイ…。ソウイヤ、コノ前ジャンチャンガ連レテ来タニイサン、アレカラ毎晩来テタノヨ。マリア目当テで」



「ポン太さん雪ちゃんには弱いもんなぁ」
「ほんと…」



「デネ、『辞めた』ッテ言っタラ場所尋ネルンデ教エテアゲタケド…一応忠告シトイタケド、全然聞イテナカッタワネ」


「あちゃー…もう雪ちゃんが絡むとあの人は…。大丈夫かな?」
「恋は盲目よねぇ」


(その日の晩…)


「イイノ、ポン太サン?コノ店高インデショ?」

「ぜ、全然!僕貯金があるし、カードだって持ってるから心配しないで、ね」

「ウレシイ…ワタシナンカノ為ニ…」

「そ、それよりも…こ、コレ!ボクからのプレゼントさ」

「ワァ、ウレシイ…。開ケテモイイ?」

「ど、どうぞ!」

はらり

「僕が…ゆ、雪ちゃんのために3日徹夜で書いたSSだよ。…あ、愛をこめて…」

「…………」

「…どうしたの?」

「ウッ…ウウウ…ウレシイノ…アリガトウポン太、愛シテルワ」

「ぼ、僕もっ!…キミのこと…ずっと…」

「ポン太さん…」

「雪ちゃん…」







『合体』(大笑)







  ・
  ・

「う〜ん、あれ…雪ちゃん?」


「雪ちゃん?…じゃねーぞこの野郎!人の女に手を出しやがってぇ!」

ばきぃ!


「うがぁ!…ゆ、雪ちゃん…いったいどういう…うわっ!」


ばきぃ! どごっ!


「アハハー!…ポン太、ワタシハ『雪ちゃん』じゃなくて…『マリア』ヨ。ウフフ…」


「ウ…嘘だよね…ね…ね…」


「フンッ!…タカツキー、チャント講座ノ番号モ聞キ出シテオイタカラネー」

「おぅ!へへへ…あとで褒美をくれてやるからよ」


「そんな…嘘だよ…ね、雪ちゃん!嘘でしょ」


「ポン太…愛シテタワヨ。サヨナラ」(ニッコリ)

「さーて、あとはてめぇの始末だな」


ばきぃ! どごっ! べきっ!


    ・
    ・

(数時間後…雀バルのアパート)


「がはは!いいぞ上原ー!今日こそ火ダルマだー!早くテリーの切腹が見てぇぜ、えへへ」


どたどたどたどた…がちゃ!


「ジ、雀バルーッ!た、大変よぉ!」

「どうした?…さては遂に私への想いに気付いたのか?だがな、悲しいことに私には繭という心に誓った人が……」

「そんな事じゃないわよぉ!ポン太んが!ポン太さんが……うっうう…」

「な?…ど、どうしたんだ!?ポン太さんがどうしたー!?」

  ・
  ・

ピッピッピッ…(心電図の音)


「…………ううっ…うぐぅうう」


「ポン太さんっ!死んじゃだめだーっ!…今キミが死んだら、『雪ちゃん18禁SS』を書いてくれるって約束はどうなったんだー!(そんな約束してません)」

「しっかりしてーっ」


「…うっ…ううっ……雪…ちゃん…………」


ピッピッ…ピーーッ


「ご臨終です…」


「…う、嘘だろ?…な、ポニ子?嘘だよな…」

「…雀バル………」

「嘘だろっ?…だってまだ『雪ちゃん18禁SS』書いてくれてないじゃないか?な?そうだろ?」

「…………」

「嘘だろ?…嘘…ううううう…うををををを!!!!」(大笑)


(数日後)

「……グスン……」

「ほらっ、いつまで泣きべそかいてるのよ。いいかげん立直ってSS書きなさいよーっ」

「…ポニ子…嫌だよもう。がんばって書いてもポン太さんみたいに…うっうう」

「…雀バル…」


バシンッ!


「痛ぇ!…な、なにするんだよっ!」

「雀バルの弱虫!なによっ!あんたポン太さんの気持ち、ちっとも理解ってないじゃない!…これ、読んでみなさいよ」

「…?これは…」

「ポン太さんのあとがきSSよ」

「…え?こ、これは!?」

   ・
   ・


「分った?」

「そうか…ポン太さんはそこまで雪ちゃんのことを…」

「さあ!立ちあがるのよっ!そしてポン太さんのぶんまで闘うのよ!」

「おぅ、私は頑張るぞ。頑張ってポン太さんの悲願だった(嘘です)『雪ちゃんSS18禁』を完成させて墓前に供えてみせるさ。きっと…」


ガラッ(窓を開ける音)


「ポン太さーーーーーーん!!」


きらり☆


夜空に一際煌く星…それは『SS星』

…そこには勇敢な戦士の魂が眠るという


だが!SS作家に休息などない!
行け!雀バル雀!立ち止まるな!


さっか道…それは果てしなく長く、険しい…

  (第四話 完!)
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え〜と…ポン太さんごめんなさいね(ペコリ)
今回はかなり手抜き〜(いつもか)次回は頑張るので見捨てないでね(^^;
…さーて、次回は『高砂蓬介』さんです。

あ、そうそう。
前回好評だった『お面舞踏会』(覆面チャット大会)を9/24・9/25に開催します。
場所は前回と同じくSS神社。テレホのみです

ルールはタク&Leaf&KeyのキャラならOK.
但し、自分が「誰を演っているか」は明かさないように

ふるってご参加くださいねー


http://www.geocities.co.jp/Playtown-Dice/8321