彼女の事情 投稿者: 雀バル雀
今日はわたしにとって一生忘れられない日になるはずだ。

ずっと…ずっと好きだった浩平とのデート。
一緒に遊びに行ったことは何度もあるけど、それとは違う。
今のわたし達は恋人どうしなんだ。

デートなんてこれから何度もするだろうけど、やっぱり初めてだもん!
きっと最高の日になるよね♪

  『彼女の事情』

「…ねえ…瑞佳。……これから時間ある?相談したいことが…」
「佐織ごめん!今日はこれから用事があるんだよ」
「そう…」
「ホントごめんね。この埋め合わせはきっとするから」
「いいわよ…どうせ折原君とデートなんでしょ?ウキウキしてたもんね」
「あは。バレてたんだ…ごめんね」
「…………」
「…佐織?」
「…ぐすっ…いいわよね瑞佳は。美人で明るくてみんなに好かれてて彼氏持ちで…あたしみたいな何の取柄もない女とは大違い…」
「え?…いや、その…」
「いいわよ別に…折原君待たせちゃ悪いでしょ、早く行ったら?」
「…ご、ごめんね、じゃ!」
「………う……うぐっ…うわあああああああん!!!」
「な、泣かないで佐織。…わかった、相談でもなんでも乗るから。ね?」
「…ぐすっ…ほんと?」
「うん。わたし達友達じゃない。遠慮なんかしないでよ」
「うっ…み、瑞家〜〜!!」

       ・
       ・

「………もしかして相談ってこのこと?」
「そうだよ。…その事を考えると不安で夜も眠れなくて…」
「…ごめん、わたし帰る!」
「ま、待って!こ、このままじゃあチョーさんは今年限りで…」
「長嶋巨人が勝てないからといって、わたしに何が出来るんだよ!?」
「でも、今年優勝出来なかったらもう二度とチョーさんがユニフォームを着ることは無いのよ?それでもいいの?」
「別に長嶋監督が勇退しようと、わたしには関係ないもん」
「…うっ…瑞佳がそんなに冷たかったなんて…」
「…じゃあね佐織」

ばっ

「瑞佳〜〜!!うわああん、もう絶好よ〜」

(ごめんね佐織、わたしには浩平が待ってるんだ。…それに今年の巨人はもう…)

             *

「あ〜〜ん、浩平との待ち合わせに遅れちゃうよ〜!」


ドン!


「こぅおら待たんかい!どこに目〜つけとんじゃあ!…その気配…下級生だな?」
「え?…はい、二年の長森です…あなたは!…川名先輩!?」
「盲目だからってなめんじゃねえぞ!二年がぁ」
「え!?そんなんじゃないもん!」
「うるさいわぁ!その喋り方がなめとるんじゃあ…みさきアタ〜〜ック!!!」


ゴン!


「わあ!壁にぶつかっちゃったよー、どうしよう…」


「み、みずか!あんた川名先輩になんてことを…」


「な、七瀬さん。わ、私じゃないもん!先輩が…」
「うるさい。みそこなったわ!!瑞佳。先輩の仇、ルミラリア〜〜ット!!…うっ、…持病のシャクがぁ…」
「わあ!?大丈夫…七瀬さん?」


「……ひどいです、長森さん…」


「え、里村さん!?…わ、私じゃないもん。偶然なんだよ!」


「う〜〜〜(みさき)」
「みずか〜〜あんた…腹を…死ぬぅ…(七瀬)」


「…………(疑いのまなざし)」
「う〜〜、違うもん〜〜〜」
「さようなら、長森さん…えいっ!」
「きゃああ!!こ、これはパロスペシャル、ウォーズマンの必殺…」
「…あなたのことは忘れます。さようなら長森瑞佳…」
「…い、いやああ…浩平!!」


ばきいいい!!!


「え!?…里村さん!?」
「…わ、私の負けです…」
「ちょっ、里村さん〜〜!どうしよう…」


「みゅ…」


「ま、繭……見てたの?」


こくん。


「わああ!こ、これは事故なんだよ」


ふるふる

「ほ、ほんとに事故なんだよ!…イイ子だから、お願い!信じて」


ふるふる

とたとた……


「わあ!待って〜〜逃げないで、繭〜!!」


とたとたとた

「み、みゅ〜〜〜!!(こうへい〜〜!!助けて〜)」

とたとた

「お願い待ってよ〜〜!!」

とたとた

「みゅ!?…みゅ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

どたどたどたどたどた……どしん!!

「わあ!ま、繭が階段から転げ落ちちゃったよ〜」

「…………」

「ど、どうしよう…ち、血がとまんないよ〜」

「ひいっ!…な、長森さんが…繭ちゃんを…」

「わ、わ…す、住井君!…これは違うのよ!!」
「血、血、血がこんなにぃ…!!…お、俺…血を見ると…きゅう〜」

ばたん!

「うわあ、貧血で倒れちゃったよ!…あたり一面血の海だし…今誰かに見られたら言い訳できないよ〜。……だ、誰も見てない…え?」

『…………』

「あ、あなた1年の上月さん!…ち、違うんだよ!わたしは偶然通りかかっただけで……」

ふるふる

『見てたの』

「わ、わたしが突き落としたんじゃないもん!」

ふるふる

『正直に白状するの』

「違うもん違うもん!」

『自首するの』

「う〜〜……」

(長森の心の葛藤)

(悪)瑞佳「どうせこの惨状じゃあ、言い逃れなんてきかないもん!逃げるが勝ちだよ」
(善)瑞佳「だめだもん!みんなの手当てをしなきゃ」
(悪)瑞佳「無駄無駄無駄無駄ぁ〜だよ。そんなことしたって罪は軽くならないんだよ」
(善)瑞佳「わ、わたしがやったんじゃないもん!」
(悪)瑞佳「ならこのガキに全部罪をなすりつけてしまうんだよ」
(善)瑞佳「そ、そんな!」
(悪)瑞佳「幸いこの子は口が利けないって話だからね、上手くやれば大丈夫だよ」
(善)瑞佳「…で、でも……」
(悪)瑞佳「このことがバレたら退学だよ…」
(善)瑞佳「う!…そ、それは…」
(悪)瑞佳「もしかしたら最悪少年院送りかも…」
(善)瑞佳「しょ、少年院!!…わたしの真っ白な経歴に汚点が!!」
(悪)瑞佳「ブタ箱に入れられたら、その間猫たちの面倒はだれがみるんだよ?…それに浩平にだって会えなくなるんだよ」
(善)瑞佳「こ、浩平ならきっと待っててくれるもん」
(悪)瑞佳「へっ…ムショ帰りの女がどの面さげて」
(善)瑞佳「…………」
(悪)瑞佳「…さあ、やるんだよ」

(善)瑞佳「うん」


「きゃああ!!こ、上月さんが繭を〜〜!!」

『へ?』

「だ、誰か来て〜〜!!上月さんがみんなを〜!!」

『ちがうの』

ばっ(澪のスケッチブックを奪う長森)

ビリィ ビリビリ(引き裂かれるスケッチブック)

「これでもう言い逃れは出来ないもん……悪く思わないでね」

…………!!(口をぱくぱくしながら必死に抗議している澪)

「きゃああ!!助けて〜〜!!上月さんに殺されるよ!!」

とたとたとた…

…………!!

がやがやがや

「なんだなんだ」
「人殺しって聞こえ……って、うわああああ!!!血、血じゃねぇか!!」

ざわざわざ

…………!!

「こ、上月!!お、お前がこの子を…」
「きゃああ!!ろ、廊下にも人が倒れてますー!!」

(校門の外)

はあはあはあ

「が、学校から出たらもう大丈夫だよ…はあ〜疲れた〜。」

「……で、でも休んではいられないよ。浩平と待ち合わせた公園へ行かなきゃ」

       *

ウ〜〜〜!!(パトカーのサイレン)

ざわざわざわ

「由依…随分ぶっそうねぇ…なにかあったのかしら?」
「晴香さん知らないんですか?…なんでも近所に住んでるSS作家がアシスタントに刺されたみたいですよ」
「へえ…」

「被害者は住み込みで働いていた女性に出刃包丁で後ろから刺されてますね…死因は出血多量です」
「身元は?」
「被害者は『雀バル雀』…SS作家ですね。犯人の女性はアシスタントのようです。動機は怨恨のようですね」
「犯人の特徴は」
「目撃者の話では、近くの中崎高校の制服を着ていたそうです。長髪で中肉中背。服におびただしい血痕がついていた模様」
「よし…『各車輌に告ぐ。犯人は長髪の女子高生。制服に血痕がついている。…なお、凶器を有している可能性が高いので各自警戒を怠らぬよう。事件の惨状から犯人は極度の興奮状態にあると思われる…近隣の住民に危険が及ぶと判断された場合は発砲も許可する。以上!』

        *

「あれ?…検問だよ。…なにか事件でもあったのかな?」

「せ、先輩!…あの娘!!制服に血痕が!!」
「なにぃ!……あの制服は確かに中崎高校の…長髪の中肉中背…間違いない!」

どたどたどた

「わあ?おまわりさんがこっちに走ってくるよ。…どうしたのかな?」

「観念しろ凶悪犯!!」
「武器を棄てて大人しく投降しなさい!」

「え?なにかあったんですか?」

「先輩!!こ、こっちに来ます!!」
「て、抵抗する気か!?殺人犯め!」

「『殺人犯』?…なんのことですか?」

「動くなぁ!これ以上近づいたら撃つぞぉ!」
「相手は凶悪犯だ!気を許すな!」

「きゃあ!…わ、わたしが凶悪犯!なんの冗談ですか?」

「その制服に付いた血痕が動かぬ証拠だ!」
「武器を棄てて大人しく投降しなさい」

「『血痕』?……わあ!!さっきの繭の血が制服にぃ!!……ち、違いますこれは」

「は、犯人が動揺してます」
「いまだぁ!一斉に取り押さえろ!!」

「やああ!!!ご、誤解です〜!!」

とたとたとたとた…

「犯人が逃走します!」
「逃がすなァ!!追えー!!」

どたどたどたどた

     *

はあ はあ はあ

「ま、まだ追って来るよ〜」

「追えーー!抵抗するなら射殺しても構わん!」

はあ はあ はあ

「…だ、ダメ……もう走れないよ…浩平…ごめん」

「大丈夫ですか?」

「へ?…わ、わたしは!」
「…あなたもFARGOの残党に追われてるのですね?」
「ふ、FARGO?…なんですか、ソレ?」
「…隠さなくても大丈夫です。私の名は鹿沼葉子。あなたと同じくFARGOと敵対する者」
「はぁ…」
「ここは私にまかせて…あなたは安全なところまで避難して下さい」
「え?…じゃ、じゃあお願いします」

「追い詰めたぞ凶悪犯め!」
「もう逃げられないぞ」

「FARGO…愚かな連中…いまだに蛮行を止められないのですか…」

「な、なんだ貴様は!?本官の邪魔をする気か?」
「退きなさい!その先には凶悪犯が!」

「ここから先は通しません…えい!」

ひん!

「な…なんだ?」
「…せ、せんぱ…か、体が動きません…」

「…祈りなさい…さすれば天国への道が開けるやもしれません」

「ひいいい!!」
「いやだあああああああ!!!」

どがぁぁぁん!!!!

「うわあああ!!ひ、人が爆発したぁ!」
「なんだあの女?…う、撃てー!!」

パン パン パン

「『不可視の力』の前には銃など無力だということが、どうして分からないのですか?…えい!」

どがああああああんん!!

「ぎゃああああああ!!」
「ぐわあああああ!!!」


(…な、なんなのこの女性…ちょ、超能力者?)

(…………)

(…に、逃げよう…浩平が待ってるんだ…)

         *

(夕方…約束の公園)

ザアアアアア

「雨まで降ってきたよ〜ごめんね浩平、こんなに遅くなっちゃったよ」

ザアアアアア

「…あっ!?…あそこに倒れているのは、もしかして?」

だっだっだっ…

「浩平〜…しっかりしてよ〜」

「………う…うぅ…」

「浩平ーー!!」

           *

(その日の夜…長森家)

「…じゃあ、お嬢さんがあの公園付近にいたというのは偶然なんですね?」
「はい。あの日は部活で遅くなったんで近道しようと思ったんです…あの、なにか…?」
「いや、昼間この街で殺人事件がありまして…犯人の抵抗により警官が多数死傷したんですよ」
「げぇ!…い、いや〜コワイですね」
「最近物騒だよねぇ…お嬢さんも気をつけてくださいね。それじゃ!ご協力感謝します」

がちゃん

「……忘れよう…今日の事は全部…」

       *

(数日後…)

「なぁ…ホントに待ち合わせの約束覚えてないのか?」
「約束?…さ、さあ…」
「…いや、覚えてないんならいいんだよ。…それより来週の日曜日は大丈夫か?」
「え?…それってデートの誘い?」
「ああ」
「わあ!嬉しい。楽しみにしてるよ〜」
「おう!」

  <おわり>


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あるてみす終章 『終幕』

「SS作家全員の救出、完了しました」
「ご苦労様。後はポニ子さんと雀バルさんの探索を続けてください」
「…しかし『SS作家を洗脳して、いつも悪役として書かれているFARAGOを善玉としたSSでタクSSコーナーを埋め尽くす』というくだらない計画の為にここまでやるなんて…なんて恐ろしい連中…」
「郁未さん…もういいじゃないですか…」
「由依…」

              *

「…というのが『S計画』、つまり『SUBARASHII計画』の全容だよ。どうだい?」

ばきいいい!!!

「うがぁあ」
「さんざん気を持たせた末、これが結末かぁ!?」
「…ふふ…真実はいつも残酷なのさ」
「…なんかアホ臭くなってきた。これならウチで古畑見てたほうがよっぽど有意義だよ。…こら、ポニ子起きろ!帰るぞ」
「う〜ん…『ポニ子』じゃ…ないもん…むにゃむにゃ…」
「髪留を戻したところで、彼女が僕と同じこの世界の『異物』であることに変わりはないんだ。…『青髪のポニー』…神の“幼体”を本質とする一族が人の世で生きられるワケがないんだよ」
「……こいつは『ポニ子』だ。それ以外の何者でもない」
「…僕を殺さないのかい」
「出家して犠牲者の菩提でも弔え。…それ意外に言うべき言葉を持たん」
「ふふふ…甘い、甘いよ…こんなことだから誤植が減らないんだよ、君は!」
「なに?」

              *
ゴゴゴゴゴ

「由依!、郁未!…あ、あれ…」
「FARGOの建物が変形していく…人の形に…」
「みなさん、早くここから避難して下さい!」
「総員撤退!!」
              *
「て、てめぇ!この後におよんで何する気だ…」
「これがホントに最後の切り札…“動く殺戮施設”『G・FARGO』だ!」

(解説しよう…G(ジャイアント)・FARGOとはFARGOがその科学技術を結集して作った巨大ロボである。普段はFARGOの施設に擬態しているが、戦闘時には人型に変形する。もちろん動力は「不可視の力」)

「くっ、どうにかしなければ」
「ふふ…無駄無駄、このG・FARGOは地球上のあらゆる生物が死に絶えるまで破壊し続けるようプログラムされてるんだ。僕でも動き出したら止める事は不可能なんだよ」
「な、なんでそんなもん作ったんだよ!?」
「さあ?先代のFARGOの幹部は正真正銘の気狂いだったからね…それに僕は君さえ殺せればそれでいいんだから…」
「ば、バカ野郎!」
「早くここから脱出したほうがいいよ。…内部は時間が経つにつれてものすごい高温になるからね。せいぜい逃げ回って苦しんでくれ…あはは」

ばきいいい!!!

「ごぁ!!」

どさ

「…ったく、どうしようもない野郎だ。やれやれ」

          *

「ジ、雀バルさん!?」
「よ、郁未ちゃん。これ、お土産」

どさ

「え?…ど、どうしてコイツをあなたが…」
「目が覚めたらまた半殺しにするからそれまで預かっててね。あと、ポニ子と長森の面倒も頼む」
「ど、どうするつもりです?早く避難を」
「ん?…残念だけどあのデカブツを退治してこなきゃなんないし」
「む、無茶よ!あんな化け物相手にどうやって?」
「晴香ちゃん、SS作家を甘く見ちゃあイケナイよ。まだ切り札が残ってるの」
「切り札?」
「まあ、見てなさい。…はぁあああああああ!!!」

ひゅううううううううう!!

「ジ、雀バルさんの手のひらに光が集まっているわ」
「どういうこと?」

「みんな!オラに力を分けてくれ!!」

「こ、これは伝説の必殺技『SS●気玉』!?」
「み、見て、SSが光になって集まってくる…タクSSコーナーだけじゃない…『リーフ図書館』、『おねSSLINK』…他にもいろんなHPから…」
「各ファンクラブからもよ!…すごい、膨大なエネルギーが集まってくる。これなら!」

「いくぞーー!!必殺……って、あれ?」

ボンッ

「ぎゃあああ!!」

「…雀バルさん…突然耳から煙出して倒れちゃった…」
「容量オーバーです。彼のハナクソな才能ではあのエネルギーは扱えませんよ」
「調子に乗ってあんなに集めるからよ。一瞬でもカッコイイと思ってたあたしがバカだった〜」
「…しかし…これで希望は潰えて…」

「あきらめるのはまだ早いぞ!」

「え?…か、神凪さん…」

「そうだ、まだ俺達がいる!」
「SS作家を甘く見るなよ」

「はにゃまろさん、WTSSさん…それにSS作家のみなさん…」

「いくぞ!みんなーーー!!!」

おおおおおおおおおお!!!!

「由依!晴香!」
「わかってるって、ここでやらなきゃあ女が廃るってもんよ」
「タクキャラの意地を見せてやりましょ」

「澪ちゃん…最終回だから私達にも出番があるみたいだよ」
『がんばるの』
「みゅ〜」
「いくぞ!沢口」
「俺は南だ〜」
「ようやく詩子ちゃんの出番だよ」
「…一言だけですけどね…・」
「乙女の意地を見せてやるわよ!」
「七瀬、いまこそお前の本領発揮だ」
「あら?華穂さん、あなたもなの?」
「由起子さんまで…よかったですわ」
「みさき〜私も行くからね〜」
「画鋲攻撃よ」
「…信心が足りません」
「由依…お姉ちゃんも頑張るからね」
「繭〜!みあも手伝いに来たよ」
「ふふ…僕が誰だか分かるかい?」
「んあ〜、ワシも戦うぞ」
「ほら、瑞佳、起きて」
「ん…あれ?佐織」
「えいえんは…あるよ」

「くらえ!SS流星拳!!」

どがああああん!!

*『SS流星拳』…一週間で5本以上もSSを完成させるという恐るべき高速拳!うとんたさんの必殺技

「“HANYAMARON”出撃せよ!」

*『HANYAMARON』…はにゃまろ財団が開発した汎用人型決戦兵器。ギャグだろうとシリアスだろうと変わらずに実力が発揮できる高い汎用性を誇る。

「俺の替え歌を聴けーーーー!!!」

わあああああああああああああ!!!

*WTTSさんの替え歌がみんなの戦意を高揚させる絶大な効果があるのだ!

「雪ちゃーーーーーーん!!!!」

どかあああんん!!!

*『雪ちゃん砲』…ペンギン村在住のA・Nの必殺技『○ちゃ砲』並の破壊力を誇る、変身動物ポン太さんの雪ちゃんへの想いが生み出した奇跡の必殺技

ちりちりちりちりちりちりちりちりちりちり…

「…電波届いた?」

*ダーク神凪さんは『○電波』でSS作家を呼び寄せることが出来るのだ(笑)

ざわざわざわざわざわ…

「神凪さん呼んだ?」
「俺達も戦うぜ!」

「せ、世界中のSS作家さんが集まってきたわよ」

「いまだ!みんなの集まれば『SS○気玉』だって扱えるはず…いくぞみんな!」
「精神を集中させるんだ!」

ひゅうううううううううううううううう

「S・S・○・気・玉!!!!!!!!!!!」(全員で)

いけえええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!


どがあああああああん!!!

   
…こうして戦いは終った。(大笑)
彼らSS作家は人類の救世主として後々まで語り継がれることとなる。
偉大なる戦士として…

だが、最後の戦いで全く役に立たなかったために、人々の歴史から抹殺された者もいた…

<雀バルのアパート前>

「や〜〜い、ダメSS作家〜〜」
「役立たず〜〜!!」

「う、うるさいやい!私は本気を出せばすごく強いんだぞ!」

「雀バルのクセに生意気だぜ、みんなやっちまえー!」

ぼか ばき どか

「うぎゃあ、いい子だからやめて〜」

「コラ!あんた達何やってんのよ!?」

「ヤバイ!ポニ子だ!」
「みんな逃げろ〜」

どたどたどた

「『ポニ子』じゃないもん!…大丈夫?雀バル…」
「うぐッ…グス…みんなが私をいぢめるんだよ〜」
「そう…かわそうにね…」
「……えぐ……」
「泣きたい時は泣いてもいいのよ雀バル」

「…う…うくーっ………うえええええええん、ポニ子ーーー!!!」

「よしよし…『ポニ子』じゃあないんだけどね。…しかし『SS元●玉』失敗時のショックでラグナロク最強の戦士も元の貧弱なボーヤに逆戻りとは…はあ〜」

「うええええええん!!」

「……まあ、いいか。なんにせよ平穏な日常が一番よね」

      <FIN> (BGM 輝く季節へ…)

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STUFF  

企画 「あるてみす製作委員会」
構成・演出 雀バル雀
原案(笑) 『アルテミス』 神凪了.著  
脚本 燕バル燕
音楽 ?

CAST(敬称略)

雀バル雀 

「長森EDラストで外を眺めている青髪のポニーテール少女」(ポニ子)
 
長森瑞佳 名倉由依 少年 天沢郁未 巳間晴香 
その他のTacticsキャラのみんな(笑)

神凪 了(特別出演) うとんた(特別出演) 変身動物ポン太(特別出演) はにゃまろ(特別出演)
 WTTS(ポニ子ファンクラブ会員)
その他のSS作家のみなさん(感謝)

SPECLAL THANKS

Tactics様
中崎町のみなさん
「ポニ子ふぁんくらぶ」

読んでくださった皆様
…そしてSSを愛する全ての人へ(爆笑)

監督 雀バル雀

1999 『雀のお宿です!』

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Dice/8321