アンドロイドアナMAICO2010番外編<完全版> 投稿者: 雀バル雀
(第4次メディアバブルの到来で苦境に立たされたAMラジオ業界。そんな時代に、ニッポン放送が社運をかけて開発した次世代型アンドロイドパーソナリティ…それがMAICOである!)

          1.

「皆さんこんばんは、MAICOです。…寒い日が続いてますね、今年は雨が多くてここ数年でももっとも寒い年なんだそうです。でも、雪はほとんど降らないそうですよ。私はまだ『雪』を見たことがないから楽しみにしていたのですが…残念です。」

「それでは、まず今日最初のお葉書。ペンネームは…『ななぴー』さんです。」

「『こんばんは、MAICOさん』…ハイ、こんばんは。『新しい学校に転校してはや二ヶ月、最初は不安でしたがそんな心配も杞憂に終わり、毎日楽しい学校生活を過ごしています。新しい友達も何人かできたのですが、今日はその中でも一番変な奴のことを書きます』」

「『…そいつとの出会いは、忘れもしない転校初日の朝。いきなりタックルをかまされるという衝撃的なものでした。こうして書くと少女漫画の一シーンのようですが、実際はそんなに素敵なものでもありません。しかし、運命の出会いという点においてはまさにそのとうり。その日以来、毎日執拗なくらいお馬鹿な精神攻撃を敢行するのです。他の女生徒は「あいつは無視するのが一番よ」と忠告してくれるのですが、従来の性格からかどうにも無視できずにかまってしまい、そのリアクションがさらにあいつの幼稚な意地に火をつけるらしく、結局ずるずるとペースにハマってしまうのです。』」

「『…こうやって書いてみると嫌な奴みたいですけど、本当はそうでもないんです。…こじつけなのかもしれませんが、あいつはあいつなりに、転校してきたばかりのアタシのことを気遣って、あいつなりのやり方で勇気付けてくれたのかもしれない。…最近はそんな風にも考えてます。本当にどうしようもないバカだけど…それでもアタシの大事な友達だから。本人の前だと恥ずかしすぎてとても言えない台詞だけど…言っても本気にしてはくれないだろうけど、だからこの番組から伝えたい…「ありがとう」と』」

「…素敵な友達へのメッセージですね。私にも大切な仲間がいて、いつも私を勇気付けてくれます、こんなドジばかりの私が番組を続けていられるのもその人達のおかげなんですよ。メッセージ…届くといいですね。」

「でも、今度はちゃんと自分の口から本人に伝えてあげてください。大丈夫!きっと喜んでくれますよ。」

「それでは始めましょう『とびだせ!MAICO2010』…この番組は『ニッポンの未来を監視する』KoDoMoグループの提供でお送りします」

            2.


「さて、次のお葉書は、ペンネーム『だよもん星人』さんからです。可愛い猫のイラストつきです、ありがとうございます」

「『こんばんは、まいこさん。』…ハイ、こんばんは。『今日はわたしの幼馴染の話をします。彼とはかれこれ七年以上の付き合いで、もう友達というよりも兄妹のような関係です。彼はとても愉快で、突拍子も無くて、いいかげんで、デリカシーがなくて、幼稚で、意地悪で…でも、とても優しくて。本当はすごい寂しがり屋でそれをごまかすために敢えてバカなことばかりしていて…彼を見ていると、時たま悲しく思えることがあります。』」

「『…彼は小さい頃とても悲しい体験をしていて、もちろん今はそれを乗り越えてたくましく成長しました。でも、そのせいなのかどうかは分かりませんが、…最近時々遠い目をしているような、何処か遠くへ行ってしまいそうな…そんな気がします。そうしてる時の彼はすごく悲しそうで…出会った頃の泣いてばかりいた少年に重なって見えて…切なくなります。』」

「『わたしはずっと彼の側にいました、いろんな季節をいっしょに歩んできました。あの人の側は私の指定席でした…でも、いつかはそこから旅立つつもりです…彼が選んだ女性へ譲るつもりでいます。だけど、今の彼を見ていると「わたしがいなきゃだめなのかな?」などと考えてしまいます。…失礼ですよね、そんなの。本当はわたしが側にいたいから、その理由を無理やり…こじつけなんですよね、それって。…わたしのエゴなんですよね。だけどやっぱり彼の側にいたい。彼のことが好きだから…』」

「…『だよもん星人』さん、好きな人の傍にいたいというのは、すごく自然なことだと思いますよ。私はアンドロイドですから…擬人的な感情プログラムでしかないから、あなたの『好き』と私の『好き』が同じものなのかは分かりません。だけど、私は好きな人の傍にいたいです、ずっといたいです、いつまでもいたいです。」

「…あなたが彼のことを思う気持ち…あなたの優しさ、素敵ですよ。その気持ちを、どんなことがあっても失わないでください」


「…でも、『だよもん星人』さんみたいな優しい女の子に想われている彼、幸せ者ですね。もし、この放送を聴いていて思い当たる方がいらっしゃったら、幼馴染を大切にしてあげてくださいね」

「それでは、曲にいきます。ペンネーム『ばかばか星人』さんのリクエストで、デスメタルの『ヘル・レイザー』です」

             3.


「ハイ、デスメタルの『ヘル・レイザー』でした。…なんか凄い曲でしたね。さて…次のおたよりはペンネーム『食堂の主』さんからです」

「…………失礼しました。文字認識プログラムの変換をしてたんです。MAICOは点字の判読機能も搭載されてます。だから『食堂の主』さん、次回からは点字のみでも大丈夫ですよ」

「では改めて御葉書を読みます…『こんばんは、まいこちゃん』…゛ちゃん”付けで呼ばれるのは初めてなんです!なんかうれしい…『この番組、毎週楽しく聴かせていただいてます。私は視覚障害者ですから、ラジオは唯一の娯楽なんです』…ありがとうございます!」

「『まいこちゃんのお喋りを聴くと元気がでます。だってまいこちゃんいつも一生懸命だから、聴いている私も「頑張ろう」って思えるんです。』…私も皆さんからいつも御葉書を頂けるんで、がんばれるんですよ」

「『あの「がんばって!がんばって!がんばってください!!」というフレーズを聴くと勇気が沸いてきます』…な、なんか照れちゃいます…『ところで、まいこちゃんは好きな人はいますか?』…え!?……」

「…………し、失礼しました!!ごめんなさい!……も、もちろんいますよ好きな人」

「『私は好きな人がいます』…わあ、素敵です。…『相手は私より1つ年下の男の子。とってもかわいいんですよ。…もっとも顔を見た訳じゃないけど』」

「『彼と学校の屋上で出会って数ヶ月…気が付くと彼のことばかり考えている自分がいます。「どんな顔をしてるのかな?」「優しい声だな」「あいかわらずへんな事言う人だな」なんて、昔、文通相手の男の子に恋してた時みたいに』…なんかあてられてしまいます〜」

「『…だけど、私が彼にその気持ちを伝えることはないでしょう』」

「『中学の頃一度だけ男の子と交際した事があります。…1つ上の先輩でした。…優しくて強くて、私のどんな我侭でも受けとめてくれました。』」

「『真摯で頼り甲斐があって…誠実で…私なんかにはもったいないくらい素敵な人でした。「この人さえ側にいてくれたら、私は何も恐れずに生きて行ける。どんなことがあっても、この人なら私を支えてくれる」…そう思ってました。そして「この人とずっといられたらどんなに楽だろう」って…だから別れたんです」

「『だって…そうやって彼に頼って生きていたら…もし彼を失ったとした時、私は…』」

「『怖いんです。…頼りにしていたものを、かけがえの無い“光”を私は失いました。だから何かに頼るのが怖いんです。…もし今度それを失った時、またあの苦しみを味わうなんて耐えられません』」

「『だけど…ずっと一人で生きていけるほど、好きという気持ちを胸に仕舞い込み続けられるほど、私は強くありません…』」

「『ごめんなさい…こんなことを書いてしまって…。ホントはまいこちゃんに私の大好きな男の子の話がしたかっただけなんです。愉快で優しくて暖かい素敵な男の子の話を…。こんな話したってまいこちゃんに迷惑がかかるだけなのに…馬鹿だよ、私』」

「…『食堂の主』さん、迷惑だなんて2度と言わないで下さい。私は『アンドロイドパーソナリティ』なんですよ。こんな話をMAICOにしてくれたこと、むしろ感謝してるぐらいです。…だって私はそのために生まれてきたんですから!」

「信じてください、あなた自身の価値を。…あなたがその男の子を大切に思うように、あなたという存在を大切に思ってくれる人がきっといる筈です。あなたが頼りにしている人が、あなたを頼りにしているかもしれないという事を決して忘れないで下さい」

「『私はこのスタジオからメッセージを送ることしか出来ません。…だから、『食堂の主』さんが勇気が出ると言うのなら、何度でも言います。がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばって!がんばってください!!」

「…勇気がでましたか?…信じるという事はとても勇気が要る事です。だけど、決して人は一人で生きて行けるほど強くはありません。どんなに怖くても、誰かに頼らなければ生きてはいけないんです。…信じてください、あなたの未来を」

「CMの後はラジオドラマ『ゆきえちゃんSOS 第13話、“えいえんはあるよ”』です」
           
              4.

「『ゆきえちゃんSOS』でした、ゆきえちゃんは永遠の世界から帰還できるのでしょうか?次回をお楽しみに♪…それでは次の御葉書、ペンネームは『てりやきばーがー』さんです」

「『こんばんは、まいこおねえちゃん』…こんばんは。『おねえちゃんはがっこう行ってるの?』…いいえ、学校に通った事はまだありません。『繭は…』…て、てりやきばーがさん、本名書いたらペンネームの意味無くなっちゃいますよ!…一人称は“私”に訂正させていただきますね」

「『私はがっこうに通ってるんだよ、新しいがっこう。前に行ってたがっこう、私はきらい。でも、今のがっこうはだいすき!…やさしいおねえちゃんと、みゅーおねえちゃんと、そして、そして、おにいちゃんがいるから!』」

「『おにいちゃんがいるから、私もがんばれる。だいきらいだったがっこうも、すきになれた。べんきょうはよく分からないけど、すきになれた』」

「『私は「かわいそうな子」ってよく言われた。…よく分からないけどおとなの人は私を見ていつもそう言ってた。だから私はずっと、ずっと「かわいそうな子」だった』」

「『「かわいそうな子」だから泣いたら許してくれた。「かわいそうな子」だから私だけきゅうしょく残してもよかった。「かわいそうな子」だからがっこう行かなくてもよかった。「かわいそうな子」だから…』」

「『ともだちはみゅーだけだった。みゅーはどうぶつだから、私のこと「かわいそう」って言わないから』」

「『…だけどみゅーは死んだ。かわいそうな私をひとりぼっちにして…。いっぱい泣いたのに、わたしは「かわいそうな子」なのに、だれもみゅーを助けてくれなかった。…「かわいそうな子」なのに…』」

「『でも、おにいちゃんは違う。泣いてもわがまま言ってもおにいちゃんは聞いてくれない。おにいちゃん私のことぜったいに「かわいそう」って言わない。私ともみんなと…おねえちゃんたちとおなじように話してくれる、しかってくれる、遊んでくれる』」

「『ほんとは私は「かわいそうな子」なんかじゃない。私は私なんだ。…だから私はがんばる。泣き虫だけどがんばる。弱虫だけどがんばる。みゅーとだいすきおにいちゃんと…そして私のために』」

「…『てりやきばーがー』さん、ゆっくりでもいいです。泣いても、休んでもいいと思います。…周りのみんなのことなんか気にしないで、前を向いて歩き続けてください。同情なんかに負けないで!何周遅れでもかまいません。あなた自身のゴールを目指して、がんばって!がんばって!がんばってください!!」

「大丈夫、あなたは強い人です。…だって自分のために頑張れるんですから」

「それではここで一曲。ペンネーム『よっきゅん』さんのリクエストで『FARGOを称える歌』です」

             5.

「MAICOの無理やり電話相談コーナー!!!」

「ハイ、適当にかけた番号で電話に出た方から無理やり人生相談しちゃおう!というこの企画。…先週は6件かけて誰もでませんでしたが今週はどうなるでしょうか?」

ピポパポピ (プッシュフォンの音…ガッちゃんの声ではありません<笑>)

プルルルル…がちゃ

(「はい…里村です…」)

「おめでとうございます!私はニッポン放送のアンドロイドアナウンサーでMAICOと申します」

(「…はい…?」)

「「里村さんは最近なにか困っている事はありませんか?MAICOが責任をもって相談にのります」

(「…………」)

「里村さん、なにかありませんか?…どんな事でも構いませんよ」

(「…嫌です…迷惑です…」)

「そんなこと仰らずに…たいしたことでなくても構いません。飼っている猫の体調が悪いとか、朝起きられなくて困っているとか…」

(「…………」)

「里村さん?」

(「…実は…最近悩んでいることがあります。…男の子に付きまとわれて…」)

「ストーカーですね?分かりました、MAICOのメモリーに収録されているデータの中からストーカー撃退用の方法を幾つか伝授いたしましょう!」

(「…無駄だと思います。…あの手この手を験してみましたが…」)

「例えば?」

(「…無視してみたり…はっきりと迷惑だと言ってるのに…」)

「そんなんじゃダメですよ。もっと有効な対策がありますから」

(「…………」)

「まず鞄の中に………里村さん?」

(「…………」)

「…里村さん、ホントはその男の子の事迷惑と思ってないのでは?」

(「迷惑です!…昼休みのたびに言い寄って来てはいろいろ尋ねるし…中庭に出ても追いかけて来ます…」)

「…………」

(「…最近は授業中でも彼の視線を感じる事が多いですし…」)

「でも、別にその男の子が嫌いなわけではないのですよね?」

(「え?」)

「さっき『悩んでいる』と仰いましたね。…本気でその男の子が鬱陶しいと思っているなら悩んだりしないはずです」

(「…………」)

「むしろ里村さんが悩んでいる原因は別にあるような気がします。…その男の子と仲良くなれない何か別の理由が」

(「…………」)

「その男の子はそんなあなたの様子が心配で声をかけているのかもしれませんよ」

(「……迷惑です……」)

「今度その男の子とお話をなされたらどうですか?そしたら彼がどんな人間なのかわかると思います」

(「…………」)

「もし、その男の子が興味本位だけであなたに付きまとっているのなら、その時は私のとっておきの必殺技を伝授いたしますから」

(「……分かりました…今度少し彼と話をしてみることにします。…では…」)

がちゃ  

「……里村さん…お話していただいてありがとうございます。これがきっかけでその男の子と友達になれたら素晴らしいのですね」

「でも、リスナーのみなさんの中にストーカーされて困っている方はいらっしゃいますか?もしいらっしゃったらご連絡ください。MAICOのとっておきの必殺技を伝授しちゃいます♪…それではここでCMです」

           6.

「『MAICOのお便り100万人』のコーナー!!」

「え〜と、まず最初はペンネーム『C子ちゃん』さん…『マイコさんはロボットだよね、だったらロケットパンチとか、おしりからマシンガンとか出来るのかな?』…いいえ、MAICOはロボットじゃなくてアンドロイドですから出来ません」

「次はペンネーム『沢口じゃねぇ』さん…『僕はよく名前を間違えられます。マイコさんは名前を間違えて呼ばれた事ってあります?』…そっちゅうですよ。この番組のディレクターはいつも私のことを“ロボ子”って呼んでます。何度私はMAICOです、と言っても改めてくれません」

「ペンネーム『ポニ子じゃないもん』さん…『みんなどうしてあたしの事を“ポニ子”って呼ぶのよ!いくらあたしがポニーテールでも安直過ぎるわよ』…私も“ロボ子”はちょっと…」

「ペンネーム『雪ちゃん』さん…『友人が借金返してくれません。卒業するまでに取り戻せるのでしょうか?』…いざとなったら労働で返してもらってはどうです?」

「ペンネーム『●ヲル君』…『君は永遠を信じるかい?』…信じません」

「ペンネーム『よっきゅん』さん…『マイコさんはさらうどん好きですか?』…食べた事が無いのでわかりません」

「ペンネーム『打倒七瀬』さん…『最近転校してきた娘、人気投票で一番になって調子に乗ってるみたいなので今度天罰を食らわしてやろうと思います。マイコさん、応援しててね♪』…イ、イジメは良くないですよ〜」

「…このコーナーでは皆様のおたよりを募集しています。郵便番号183-***、東京都*区ニッポン放送『MAICOのおたより100万人』のコーナーまで」

              7.

「それでは今日最後のおたより、ペンネームは『OVER MOON.』さんです。」

『あのね、こんばんは』…ハイ、こんばんは。『あのね…好きな人…いるの。…がっこうの先輩なの。とっても、かっこいいの。すごく、やさしいの。…食堂で、はじめて出会って…服、汚したのに…怒らないの。おせんたくするっていったら、「いいよ」って許してくれたの。だから、いっしょうけんめい おせんたく したの。とっても、とっても、きれいにしたの。『ありがとう』って、笑ってくれたの。』」

「『あのね。 喋らなくても、怒らないの。喋れなくても、怒らないの。』」

「『楽しいの!いっぱいおしゃべり、楽しいの!喋れなくても、楽しいの。いっぱいあるの…話したいこと。いろんなこと。部活のこと、友達のこと、いっぱいあるの。伝えたい事、いっぱいあるの。家族のこと、昔のこと、自分の気持ち。』」

「『聞いてくれるの。話してくれるの。いろんなこと、いっぱいいっぱい。だから、すごくうれしいの。だから、大好き。』」

「『スケッチブックにいっぱい書いたの…いろんないろんな想いをこめて。だけど、…文字だけじゃ伝わらないの』」

「『だから、だから、抱きつくの…いろんないろんな想いをこめて。あったかいから、大好きだから』」

「『OVER MOON.』さんのおたよりでした。とってもかわいいおたよりですね。青い便箋もかわいらしくて、皆さんに見せたいぐらいです。その想い…届くといいですね」

「MAICOの思いも、言葉でしか皆さんに伝える事が出来ないけれど、それでも信じています、きっと伝わる事を」

「だから、『OVER MOON.』さんも、そして『ななぴー』さんも『だよもん星人』さんも『食堂の主』さんも『てりやきばーがー』さんも他のみんな、そしてリスナーの皆さんも…がんばって!がんばって!がんばってください!!応援しています」


「それでは今夜はこの辺で…『とびだせ!MAICO2010』、この番組は『明日の未来を考える』KoDoMoグループの提供でお送りしました。」

               <おわり>

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あるてみす7   『羽化』

(前回まで…復讐の鬼と化した長森により壊滅したラグナロク。それを迎え撃つポニ子!…そして雀バルはFARGOの本拠地へ…いよいよ物語も佳境に!)

<FARGO本部>
どがぁあああん!!!

「くっ…つ、強い…」
「ふん!ロスト体さえいなければ、てめえなんぞ唯のガキだからな…おら、お前らの頭は何処にいるんだ?」
「…そ…それは核心だ…言えな…うがぁ!」

ぐりぐり

「いつもそれ言ってればいいと思ってるんだろ?たいして役にもたたねぇクセに偉そうなんだよ、てめぇわ!」
「…うう…まさか『トール』の力を使いこなせるようになるなんて…計算外だったよ…」
「まあいいや…てめぇを殺してからゆっくり探索させてもらおう」

ドカ バキ ドゴ グキ

「うぎゃあああ!!…ジ、雀バルぅぅ…」
「はは!郁未は俺様が可愛がってやるからな。安心して死ね♪」
「ううう…」
「死ーね、死ーね、死ーね、死ーね…がははは」
「こ、こいつ…最低だ…」

ばごおおおおおん

「ん?…お、お前は!?」

「わたしは…雀バル雀を…許さない…」

「『フレイア』!?…よく戻ってくれたね」
「な、長森瑞佳…それにポニ子まで、貴様!!!」

「死んではいない…気絶させただけよ」

「『フレイア』!…“幼体”の蓋を外すんだ!」
「了解」

「な、…ポニ子の髪留を外した!?」

ぱらり

ひゅうううううううううう!!!!

「な、なんだこれ!?」
「ふふ…これが『青髪のポニーテール』の正体だよ…我らが主の本当の姿だ」

「我…アルテ…」

「ポニ子ー!!目を覚ませ!!!」

「『ポニ子』ではない。…我が名はアルテミ…うっ…くう…」

「ちっ、まだ完全に変体を終えたわけではないからね…『羽化』には数日かかるだろうな。…けど、『フレイア』が戻ってきた以上君に勝ち目はない。殺れ!」
「了解…死ねぇ、雀バル!!」
「ふん…ならこちらも切り札を使わせてもらうぞ…長森、これを見ろ!」
「え?…こ、これは?」
「ふふふ…こいつが欲しいか?」
「ううう…」
「Susieで吸い出した画像を合成して無理やり作った浩平と氷上シュンの妖しいツーショットだぞ!」
「ううう…」
「フ、フレイア!そんなへぼい画像につられるんじゃない」
「(今だ!)俺のこの手が光ってうなる、SS書けよと轟き叫ぶ…食らえ、SSフィンガー!!!」

(解説しよう…『SSフィンガー』とは、日頃の修練(よーするにタイピング)によって鍛え上げられた指が生み出す奇跡の大技なのである。SS作家以外の良い子はマネしちゃだめよ)

>変身動物ポン太さん

・白昼夢

ちびみずかSSですか…意外に少ないんですよねぇ
彼女が浩平の生み出した存在なら時間をも超越できるのかいな?(笑)
しかしいい子だな…ちびみずか
浩平と瑞佳には幸せになってもらいたいなぁ…ちびみずかのためにも

・壷

C子ちゃんレズ説はすっかり定着してますね(笑)
呼ばれて飛び出てジャじゃジャーんな(意味不明)七瀬もとい壷の魔神(4980円)…お手ごろな価格だけ
あって使えないなぁ(笑)
真面目になった浩平って…どんなだろ?
それでは!次回こそ雪ちゃんSS(「一緒に歩こう」凄く良かったです♪)期待してま〜す

>PELSONAさん 『替え歌かも』

ごめんなさい…感想書こうにも元歌よく知らないんで(泣)
いや、別に知らないわけじゃあないんだけど、この手の曲は『ああ、バイトで頭がイっちゃってる時にかかってた曲だ』とか『パチンコで大負けした時かかってたなぁ』という苦い思い出も同時に思い出すので。
すまん…(汗)

>天王寺澪さん 『みゅ〜ろ♪わん』

「NEURO-ONE」自体読んでない(ごめんなさい)ので元ネタは分かりません。
…みゅうばっか(大笑)みゅーな視点のみゅーな物語。きっと後編もみゅーばっか(笑)
しかしさりげなく毒舌みゅ〜(笑)

>うとんたさん 『替え歌…です』

・となりのみずか
ちょっと苦しい(ごめん)
でも、最後の「子供のとき〜」はぴったりだね

・もののけ
ジブリ路線2.さっそく米良ってみる(笑)
結果は…GOOD!!

>Pileworld 〜時の狭間で〜 特別篇

いや…これはなかなか楽しめました。(なんて生意気なコメント)
短いけど綺麗にまとまってるし…

しかし同人かぁ…やってみたいなぁ
でも私のじゃあ鼻紙にされるのがオチだろうな(笑)

>北一色さん『ONE英雄伝説 5』
早くも5話、すごい!
しかしぺーさん(違ってたらごめん)はものすごい博識。あとがきも読んでて勉強になりますわい。
……帝国強すぎ。がんばれ反乱軍(笑)
・銀英伝…ライ嫌いシスコンめ、ヤンうるせぇヘリクツがぁ、美形は正義なんだよなぁあの小説(大笑)
…って言ったら友人に殴られた(笑)

>火消しの風さん 『剣術修行 4』
「ZERO」も終って本編再スタートですね。
全体的に重めの話の中での浩平と七瀬のやりとりや、幼き日の浩平と長森の出会いの明るさに救いがあるかな。
さあ、続き続き♪

>うとんたさん 『性懲りもなく替え歌です』

すまん、こちらも元歌しらないよ(汗)
「パーフェクトブルー」って確か岩男潤子さんが出てたアニメだったっけ?
「ホントにブルーになった」って見た人が言ってたけど(笑)
ちなみに茜ちゃんですよね。コレ

>天王寺澪さん 「みゅ〜ろ♪わん」その2
なんかだんだん好きになってきたぞ、この話(笑)
実はコレ、とんでもないテクニックを使ってる(繭一人称、歯切れのいい文体、みゅ〜<笑>)んですねぇ
本編も読まねば

「完・結!!(ヒート・エンド)」

どがああああん

「きゃああああ!!!」
「フ、フレイアーー!!…不意打ちなんて卑怯だぞ」

ばきい!

「うがぁ」
「『不意打ち』とは失礼な。これは『●クシーコマンドー』と呼ばれる立派な技なんだぞ!…さあて、この連載もそろそろ終了させねばな…」
「まだだよ…こっちには切り札があるのだからね…」
「我が名はアルテミ…」
「うるせぇ!ポニ子の分際で吠えるな!」
「『ポニ子』ではない!…食らえ、我が力を」

ごごごご…

「な、なにぃ!JOJOばりの擬音と共にポニ子の頭上に紅い満月がぁ!!」
「狂え!!!」

ひん

「…………」
「ふふ…この精神攻撃を食らえば人間の脆弱な魂など…って、えええ!?ち、ちょっと」

ばこん!!

「うがぁあ」
「ポニ子…気が済んだか?しばらくそこで気絶してろ」
「な…なぜじゃ…ガク……」
「そ、そうか…雀バル雀は元々狂ってるから、いまさらそんな攻撃が通用するわけない…」
「さあて、頭も潰したし…後は手前らの「S計画」とやらでも聞かせてもらおうか…」
「う…うぅ…」
「サッサと白状せんかい!もう予定の行数を大幅に越えているんだぞ!」
「うう…じ、実は…」
        (いいところで続く…次回、<たぶん>完結)
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告知1「あるてみす」は次回で完結。もし出演したい人がいたら連絡してね。
(出番は台詞1行だけどね<笑>)
告知2 ポニ子ファンクラブ会員大募集!受付は↓まで

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Dice/8321