茜草記異聞 〜雪夜の宿〜  投稿者: 雀バル雀


恨めしい…

『許せないの』

ひもじい…

『おなか空いたの』

どうして?

『ひどいの』

死んでまで…なのにどうしてこんなに

『憎いの』

あいつらが…だから

『復讐するの』
  
 壱.

びゅううううう

「・・・・浩平・・・ここはー!・・・」
「・・そうだー!。・・・『赤根ヶ原』・・・・折原と里村が最後に殺り合った場・・・」

びゅううううう

あの日・・この美しい野原は阿鼻叫喚の地獄へと化した。
白き花々は朱に染まり、・・・さ、寒み〜〜!・・洒落にならんぞ、これ。

「・・・・・・・・」

びゅうううううう

「だけど、み、見ろよー!茜ぇ……」

びゅうううううう

「…真っ白で…き、綺麗です……くしゅん」

びゅうううううう

「そうだ…茜…俺達もー!……」

びゅうううううううううう!!!!

「はいー?…」 

びゅうううううううううう!!!!

じ、時間というものはあの惨状さえ…さ、寒いー!だが!

「…………っよなー?」

びゅうううううううううう!!!!

……う〜……寒さで意識が……・

「なんですかー?」

びゅうううううううううう!!!!

……だ、だめだだめだ。ど、どんな困難な状態でも俺はやらなきゃいけないんだ!

びゅうううううううううう!!!!

「…さ、寒いです浩平…もう帰りましょうー!」

びゅうううううううううう!!!!

「嫌だ!俺はやるぞ」

そうだ!大好きな茜にちゃんと伝えるんだ!あの時伝えられなかった言葉を

「……のー……妻にー!」

びゅうううううううううう!!!!

「ふ、吹雪が凄くて聞こえません…」

あ、茜は30年も俺のことを想ってくれたんだ…それに比べるたらこの程度の吹雪など…

びゅうううううううううう!!!!

「ひいいいい!!!」
「…もういいです!気持ちだけで十分ですから…」

うう…ま、負けるかぁ・…で、でもなんか意識が……

「……あ、茜ぇ…こん…な俺でも…俺で……も……」

……意識がぁ…だんだん……と…

「浩平ー!!」

びゅうううううううううう!!!!

  ニ.

ばたん<戸を閉める音>

(びゅうううううううううう……)

「ふう、死ぬかと思った」
「……無茶です、浩平。この小屋がなければ二人とも凍死するところでした」
「確かに…」


ぱちぱち<焚き火の音>

「……ごめんな茜、償いのつもりが…酷い目に遭わせちまって」
「……」
「いつもそうだな。俺はお前を苦しめてばかりだ。」
「……」
「誰よりも大切にしたい…幸せにしてやりたいって思ってるのに。空回りしてばかりで…」
「……」
「それどころか、俺はお前の大切な『時間』まで奪っちまった…」
「……」

そろ…

「……あ、茜。お前何を?」」
「……」
「……お、おい」

ぱちぱち

「……」
「……」
「…寒くないのか?」
「寒いです…」
「じゃあ、服着ろよ…」
「嫌です…」
「……」
「……」

「…ですか?」
「…え?…」
「…こんな…こんな年老いた女の裸なんか見たくないですか?」
「……」
「そうですよね…」

「……いや…そうではなくて…」
「……何?」

「…目に毒だ……こんな綺麗なもん見せられたら……」

がばあ

「こ、浩平?」
「誘ったのはお前のほうなんだからな!…茜、お前が悪いんだぞ!」
「え!?……あ、あの…」

「……茜、愛してるぞ……」
「浩平……いえ、『あなた』……私もです……」
「茜ぇ!」
「あなたぁ!」

どんどんどん!

「……」
「……」

どんどんどんどんどん!

「……」
「……」

どんどんどんどんどんどん!

「……あなた……誰かが戸を叩いているみたいですけど」
「気のせいだ」

どんどんどんどんどんどん!

「…誰か来たんじゃないですか?」
「目の錯覚だ」
「…目は関係ないと思います」

どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん!

「あ〜もぅ!!うるせええ!!!…ったく、いいところなのにぃ」
「外は吹雪です、早く中に入れてあげないと…」
「…ちぇ!…分かったよ!……はいは〜い、今開けるからな〜」

がら

びゅうううううううううう!!!

どたどたどた

「あう〜…寒かったよ〜」
『危うく凍死するところなの』
「なにやってるのよ!さっさと開けてよ」
「うるさい!寒いんだから早く中に入れ!」

ぴしゃ!

(びゅううううううううう!!)

「あ〜〜!!寒かったぁ」
「大丈夫ですか?」
「え!?…あ…うん、大丈夫だよ!」
「…やっぱりこの季節に旅なんて無茶だったね、澪ちゃん」
『そうなの』
「とにかく囲炉裏で暖をとって下さい…話はその後です」


  三.

パチパチパチ

「う〜…暖かくて気持ちがいいよ〜」
『あったかいの』
「やっぱり冬は焚き火だね」
「焚き火じゃないと思うよ」
『囲炉裏なの』

パチパチパチ

(「ちっ!せっかく茜といい雰囲気だったのに〜」)
(「あなた…」)
(「分かってるよ。…外の吹雪じゃあ出て行けなんて言えないからな」)
(「…いえ、そうではなくて」)

パチパチパチ

「でもまだ寒いよ〜…ね?澪ちゃん」
『火力をあげるの』
「いいね、やろ!」

パチパチパチ

(「…なんだ?」)
(「それが…」)

パチパチパチ

『薪を追加するの』
「景気良くね」
「じゃんじゃん入れちゃえ」

どさどさどさ

ぼおおおおおおおお

「わあ、スゴイ炎だね」
『すごいの』
「キャンプファイヤーだね♪」

(「どうした?」)
(「はい…実は燃料が…もって今夜一杯です」)
(「そうか…吹雪が明日までに止むコトを願おう。とにかく燃料は命綱だ、なるべく節約……って、おい!!あいつらなにやってるんだ!?」)

『最後の1束なの』
「遠慮なくやっちゃえ!」

どさどさどさ

ぼおおおおおおおおおおお

「わあああ!!お前らまさかそれは!!!」
「…ね、燃料の薪を…全部?」

ぼおおおおおおおおおお

「…そうだよ。おかしなコト訊くね」
「バカヤロウ!!凍死したいのかよ!?」
「まあ、なんとかなるよ。ねー?」
『そうなの』

ぼおおおおおおおお

「うわあああ、なんとかなるわけないだろうが!」
「…済んでしまったことはしかたありません。それよりも今後の対策を考えましょう」
「そうそう。さすがは茜さま……あわわ!じゃなくて、そこの女の人の言うとうりよ」
「?」
「無茶言うなよ…対策ったって…」
「…朝まで布団に包まって…ひたすら耐えるしかないです」
「おいおい…」
「まあ、なんとかなるわよ!」
『そうなの』
「大丈夫だと思うよ…それに、ほら?」

ぼおおおお

「あったかいよ」

  四.

「う〜寒いよ〜!」
「無計画に火を使うからだね」
『そうなの』
「…お前らなぁ…」

ちょん ちょん

(「あなた…ちょっと」)
(「どうした?まさか何か問題でも」)
(「そのまさかです。…お布団の数が足りません」)
(「なにぃ?…一、ニ、三、四…ホントだ、これじゃあ1人分足りないぞ」)
(「はい。どうしましょう?…この寒さでお布団無しでは凍死してしまいます」)
(「さりとて、二人で使うにはこの布団は小さすぎるし…」)
(「はい…」)

「う〜寒いよ〜!」
「はやく布団敷いて寝ようよ」
『そうなの』

(「どうしましょう?」)
(「……茜」)
(「はい」)
(「お前が選んでくれ…あの三人の中から誰を見捨てるのか…」)
(「嫌です。…今度はあなたが選んでください」)
(「うう〜」)
(「選んでください。…盲目の少女に唖の少女、そしてあの陽気な少女…」)
(「うう〜」)

茜のやつ…昔俺が押しつけた選択の事、まだ根に持ってやがる。
しかし、どうしよう?

………

唖の少女はあんまり体が丈夫とは思えんし…そこいくと他の二人は…

………

盲目の少女は鈍感そうだから寒さに耐えられるかもしれん
陽気な女は殺しても死にそうもないくらい図太いし…

………

(「決めましたか?」)
(「ああ…。茜、二人で寝ようぜ。」)
(「え!?」)
(「誰かを見捨てるわけにはいかない。…大丈夫だ、二人で抱き合えば寒くもなかろう」)
(「あなた…」)
(「嫌か?」)
(「いいえ!…それでこそ私の選んだ人です!」)

<数十分後…>

(びゅうううう)

「茜…やっぱり寒いなぁ…」
「……大丈夫です」
「今、返事に間があったぞ」
「大丈夫です…」

(びゅううううう)

「ううう…寒くて寝つけないよ〜」
『お話するの』
「そうだね、じゃあ昔話でもしようか」
「うん!じゃあ私から…今から30年以上も昔、まだこの国が戦乱の絶えなかった頃のお話。…戦火で焼け落ちた町に飢えた二人の乞食がいたんだ…一人は盲目の少女で、一人は唖の少女」

(びゅううううう)

「そこへ侍と女が通りかかったんだ…女は乞食に施そうとしたんだけど、あいにく一人分の食料しか持ち合わせていなくて…一人を見捨てねばならなかったの。」
「それでどうなったの?」

(びゅうううう)

「女は唖の少女を見捨て…盲目の少女を選んだの…」
「ひどーい!」
『その子が可哀相なの』
「そうだよねぇ」

「あなた…」
「どうしたんだ、茜?」
「何故か…心が痛いです…」

(びゅううう)

「しかし、その選択は間違いだったの。…盲目の女は異常な程の大食いで、結局二人とも飢え死にしてしまったのよ…」
「そ、そんな!」
えぐえぐ
『二人とも可哀相なの』

「茜…顔色が悪いぞ」
「……」

(びゅうううう)

「それでね…無念の死を遂げた二人の霊は復讐を誓ったの。愚かな選択をしたその女と、あっさりと二人を見捨てた薄情な侍に…」

「…なんか俺まで…」
「…あなた…」

(びゅうううううう)

「じゃあ、今度はあたしの番!…これも30年ほど前に本当にあったお話よ。さる大名が戦に負けて一族郎党皆殺しの目にあったの。…そんな中、城主の娘と世話係の少女だけはどうにか逃げ延びることが出来たの」
「その二人は助かったんだね?」
『よかったの』

(びゅうううううう)

「ううん…、災難はまだ続いたのよ。…隣国まで逃げ延びる途中、野盗に襲われて…」
「それで…どうなったの?」

(びゅうううう)

「二人は必死に逃げた…だけどしょせん、か弱い女の足では…。結局野盗に捕り囲まれてしまい…下卑た盗賊達の餌食になってしまうの。最初は世話役の女が陵辱されて…」
「そんな!」
『かわいそうなの』

(びゅううううう)

「…でね、もう一人のお姫様はその隙をついて、友達でもあるその女を見捨てて逃げ出してしまったの」
「なんて酷い!」
『あんまりなの』

「……ううう…」
「茜…しっかりしろ!」

(びゅうううう)

「それからの女の人生は転落を極めたそうよ。…野盗達になぶりモノにされた後、女郎宿に二束三文で売り払われて…。過労の果てに労咳で…」
「酷いよ〜」
えぐえぐ
『かわいそうなの』

「…私が…私が…」
「茜ぇ!!しっかりしろ!!」

(びゅううう)

「今度は澪ちゃんの番だね」
『ある吹雪の夜。小屋に三人の女が宿をとるため尋ねてくるの』
「それで、それで」
『そこには二人の先客がいたの。』
「ふ〜ん」
『二人は来訪者を受け入れたの。…でも、それは悲劇の始まりだったの』
「えっ…」
「どうして?」
『三人の女は実は幽霊だったの。その二人に恨みを抱いていたの。』

(びゅうううううう)

『三人の巧妙な作戦により、夫婦はどんどん窮地に追い込まれて行くの。…燃料も無くなり、暖を取る術も失った二人は寒さに震えながら布団に包まって夜が明けるのを待つの』

(びゅううううううう)

『だけど…二人は二度と朝日を拝む事が出来なかったの。何故なら…』

がらっ

びゅうううううううううううう!!!!

「わあ!!!何すんるんだお前ら!?戸を開けるんじゃない!!」
「あ、あなた達はいったい…?」

『何故なら…二人は幽霊によって凍死させられてしまうの』

びゅううううううううううううう!!!

「ひいいい!!…ま、まさかお前ら!?」
「たぶん考えているとうりだよ」
「じゃあ、あなた達はあの時の二人!?」

びゅううううううううううううう!!!

「さあ、茜さま、みんなの所へ参りましょう」
「し、詩子!…い、嫌です!!」
「あんなに御両親の元に行きたがってたじゃない?さあ、遠慮しないで」
「嫌です、遠慮なんかしてません。…私は愛する人と…この人と一緒にこの世界で暮らします!」
「あ、茜…」
「あなた…」
「…その男も一緒ならいいんだね?」

びゅううううううううううううう!!!

「ち、違います!」
「どうして?…生きてたっていいことなんて無いよ。辛い事ばかりだよ」
「おなかも空くしね」
『死んだほうが楽なの』

びゅううううううううううううう!!!

「くっ、なんか余計吹雪が強く…まさか!この吹雪も貴様らの仕業なのか!?」
「ふふ…」
『今更気付いても遅いの』
「そう、遅いんだよ、茜。…どんなに抵抗しても無駄なの。…人間なんて遅かれ早かれ死ぬんだからいいじゃない」
「詩子…」
「これは幼馴染のあたしの思い遣り。…さあ、行こうよ!苦しみの無い世界へ」
「くっ!…騙されるな茜!!」
「あなた…」
「苦しみの無い世界なんてまやかしだ!生きているからこそ喜びを感じることが出来るんだよ!…その代償として人は魂が消滅するその日まで苦しみつづけるんだ!…てめえらもさっさと成仏しやがれ!」
「邪魔をしないでよ!」

びゅううううううううううううう!!!

どかっ!

「ぐああああ!!」
「あ、あなたー!!」
「あ…茜……」

「ふん、そこで大人しくしててよ!」

「詩子!…どうして…どうしてこんなことを?」
「………」

「恨みを晴らすためだよ」
『復讐なの』

びゅううううううううううううう!!!

「…確かに私の選択の結果、あなた達は命を落とす事になったのかもしれない。…だけど、そうしなければ私は生きて行けなかった!」

「開き直ったね」
『反省してないみたいなの』
「………」

「生きて生きて苦しみ続けます!それが私に出来る罪の償い!・・・私がここで死んだからといってあなた方が生きかえるわけでも…ましてや成仏できるわけでもありませんから!…観自在菩薩 行深般若波羅蜜多事…」

「きゃああああ」
『お、お経なの』
「くっ…そうか、今の茜は比丘…」

「空不異色 色即是空 空即是色 受想行識…」

「くううううう」
『か、体が…消えるの』
「……茜…」

「究境涅槃 三世諸仏 依般若波羅蜜多故…」

「…茜…本当にそれでいいの?…どんなにこの男を愛していたとしても…確実に茜のほうが先に老いさらばえてしまうのよ?」

「故知般若羅蜜多 是大神呪 是大明呪 是無上呪… 」

「現実はいつも残酷よ…茜が老いて醜くなってしまっても、その男が茜を愛してくれるなんて保証はないよ。…それでもいいの?」

「……かまいません。それでも私はこの人を愛しつづけるつもりです」

………

「…そっか。…じゃあ苦しんでちょうだい、あたし達の代わりにね」

「詩子…ごめんなさい。 真実不虚 故説般若波蜜多呪 即説呪曰 掲帝 掲帝…」

「…茜…さよなら…」

「波羅掲帝 波羅僧掲帝 菩提沙詞!」

びゅううううう……

……

「……さようなら…詩子」

  五.

「…う…ん?…」
「気付きましたか?もう朝ですよ」
「茜……あれ?」
「吹雪ならもう止みました。…昨日の天気が嘘みたいな快晴です」
「あいつらは?」
「…どうやら、成仏してくれたみたいです。」
「そうか…また茜に助けられたみたいだな」

「……」
「……」

「なぁ、茜」
「なんですか?」
「俺の…」
「私はあなたの妻ですよ」
「……」

「…ずっと一緒にいてくださいね?」

「……ああ!ずっと一緒にいような」

「はい」

  <おわり>

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  あるてみす 4話 『ポニーテールは振り向かない 前編』(笑)

*前回までのあらすじ!
<FARGOとラグナログの激闘のさなか、一人孤独な抵抗を続ける少女がいた!闘え、ポニ子!>

たったったった…

「『ポニ子』じゃないもん!…あ〜ん、冷静なつっこみいれてる場合じゃないよ〜!…きゃ〜!追ってきた〜」

だだだだだだだ

「いたぞー!こっちだー!!」
「優秀な素体だ、殺すなよ!」
「へへ…後でたっぷり可愛がってやるぜ〜」

「あぅ!い、行き止まり〜!!!」

「もう逃げられんぞ!」
「へへへ…大人しくしなぁ…殺しゃしねぇよ」

「くっ!こうなったら最後の手段!……『ポニーフラーッシュ!!』」

ピカ!

「キューティポニー、参上!!…食らえゲスども!!たああああ!!!」

ぶち ぶち ぶち 

「ぎゃあああ!!」
「目、目がぁ〜〜!!」

「ふっ…これぞ究極奥義『真・紐切り』!!……さあ、新手が来る前に逃げなきゃ。…待っててね、雀バル。必ず助けるから!」
     
        *
「ここは…奴らの司令室みたいね。…ん?…これは奴らの資料かしら?…え、え〜!!!こ、これってSSの感想じゃないの!?…なんでこんなものがここに…。とにかく読んでみよう…なになに」
〜最重要機密『SS-Files』〜 (敬称略)
>神凪了『アルテミス21.』
相変わらずの息をもつかせぬ展開。それでいて読みやすい。
甘えを許さない圧倒的なシナリオが読者の胸を突く。
毎回コレだけのクオリティを保ちながらこのペースで書き上げる筆者の力量には感服する。
膨大な設定があると予想されるが完結までに全て公開されるかどうかは不明…
個人的には今回の21話でのヴァルキリーの反則的な強さには唖然とさせられた
次回も期待大!
>ももも『ブレイカーズ』
○レイヤーズを上手くパロっている。
『赤い月』が「赤眼の魔王」で鹿沼葉子が○●様という設定には感心させられた。
これで完結とあるが続編を書くことも可能と判断される(読みたいです)
余談だが…由依が哀れだ
>バル『おんぶおばけ』
アイデアの勝利!
正直オチは読めたが、それはそれで楽しめた。
個人的にはものすごく気に入っている作品である。
>ブラック火消しの風『剣技修行ZERO』
世界観がやはりまだ掴めないのだが…
前回のSSの前日談と思われる。
ラストのくだりが今後の悲劇を予想させる。
続編を待とう
>いけだもの『彼女のいない朝』
いけだもの氏は本当に里村茜が好きなようだ。
まあ、それと本作はあまり関係がないのだが…
「詩子が上手に書ける作家さんてすごい」(J氏談)そうだから、やはりただものではないのだろう。
続きがスゴイ気になる。早く読みたい。

今回調査出来たSSは以上である。
どれも極めて高い水準を保っている。
今後我々の『S計画』発動のさいには有用であるはずだ

…………

・・………

「……よ、よく分からないけど、恐るべき内容だわ!!…これはラグナログ本部の由依さんに渡したほうがよさそうね」

がちゃり

「そうはいかないよ、ポニ子さん」
「はっ!?…あ、あんたはFARGOの…」
「秘密を知ってしまった以上、君はもう日常へは戻れないのだからね」
「くっ!…日常なんて…日常なんてあんた達のせいでとっくに無くなってるわよ!」
「そうだったね。…降伏してくれないかな?殺しはしないから」
「うるさい!…いい機会だわ、ここでアンタ達を倒して雀バル雀を奪い返してやる!」
「君には無理だよ。だって…」

がちゃり コツコツ…

「君に彼は倒せないだろう?」
「……う、嘘…どうして?」
「……」
「ジャ…雀バル雀!!…なんで…あなたがここに?」
「……」
「さあ、『トール』、君の力をポニ子さんに見せてあげてね。…『解放』!!」
「…了解」

どがあああん

「きゃあああ!!!」

  <続く!!> (←嘘です。神凪さん、ごめんなさいです!)

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Dice/8321