ひな祭りですから 投稿者: 幸せのおとしご
「今日はひな祭りですね」
すべてその一言からはじまった。

放課後浩平は茜の席の前に行き茜に話し掛けた。
「茜、今日はどうする、どっかよってくか?」
「はい、浩平今日はひな祭りですね。」
「そうだな、ひな祭りか〜毎年あるけどあんまり関係無いような気がするなー
 休みにもなんないし・・・」
「・・・それは浩平が男だからです。ひな祭りやっぱり女の子の日ですから」
「そういうもんか、そんじゃあどこに行く?」
「山葉堂のワッフルを食べに行きましょう」
「ま、そうだな」
「行こ・・・」

茜のその一言で2人は教室を出たのだった。

山葉堂についた二人は店の前にできた列の一番後ろに並んだ。
「茜、何食べる?」
「私はいつものです」
「またあれか、俺は何にしようかなぁ」
「はい、美味しいですから、浩平も一緒です。」
「ぐわっ、なんでそうなるんだ」
「美味しいですから。それに今日はひな祭り、女の子の日ですから」
「いや、それがなんか関係あるのか?」
「ひな祭りですから」
「いや、だからそれは・・・」
「お・ん・な・の・こ・の・ひ・ですから・・・」

浩平に最後まで言わせずおんなのこの部分を強調する茜だった。

「・・・・・・わかった同じものを食べさせていただきます」
「はい」
と茜はうれしそうに言うのだった。

「それじゃあ、浩平ごちそうになります」
「いや、ご馳走って・・・もしかしておごり?」
「ひな祭りですから」
その一言を聞いて浩平はもう何を言っても無駄だと悟ったのだ。

例のワッフルを買い終わった二人はいつもの公園に向かって歩いていた。
「・・・浩平、飲み物もかいましょう」
「そうだな、ちょうどそこに自販機があるし」
「私が買ってきます」
「そうか悪いな、そんじゃあ俺はオレンジジュースのれなちゃんで」
「嫌です」
「いや、嫌ですって」
「今日はひな祭りですから」
「もういい、わかったから買ってきてくれ」
「はい、わかりました。少し待っててください」

飲み物もそろえて二人は公園でにいきベンチに座り
ワッフルを食べ始めた。
「浩平、食べないんですか」
浩平はワッフルを片手に握って固まっていた。
「おっ、おう今食べる」

もしかしたらこのワッフルを美味しく食べられるようになってるかも
と淡い期待を抱いて浩平はワッフルを口に運んだ。

「・・・」

がいつものように強烈な甘味が口中に広がるのだけで
まだ浩平は、このワッフルを克服してはいなかったようだ。

「・・・」
「浩平?」
「茜?飲み物っ」
浩平は飲み物で胃の中にワッフルを流すことにした。
「・・・はい、どうぞ」

とわたされた飲み物を見て浩平はの動きは止まった。

「これは?・・・」
「おしるこですけど」
「いやなぜにワッフルとおしるこ、いつも茜は紅茶だろっ」
「今日はひな祭りですから特別です、それにお揃いですから」
茜は俺に差し出したのと同じ缶を見せるのだった。
「いや、お揃いって言っても・・・それにこのおしるこってあの激甘の
 おしるこじゃないかっ」
「おいしいですから。それに私も飲みますから浩平も飲んでください」
そして、茜はおしるこをさもおいしそうに飲むのだった。
「おいしいですよ」
そう言って茜は浩平におしるこを手渡したのだった。

あきらめておしるこを飲み始めた浩平は口の中ではワッフルの味とおしるこの味が
ものすごい二重奏を奏でたという。

(おしまい)
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「幸せのおとしごです。今日はひな祭りということでひな祭りSS書いてみました」
「で、内容はこれでいいの?」
「いやっ、でもひな祭りって何書いたら言いかわかんなくて・・・」
「だからひな祭りって言葉を入れて適当に書いたんだね」
「適当って・・・書くのに全然時間は掛かってないのは事実だけど」
「いいかげんだね一時間も掛かってないもんね〜」
「あ、いやそれは・・・」
「そういえば感想は?」
「うっ、実は卒論に引越しが重なって書く時間がなかったんだよぉぉ」
「こんなSS書くなら感想の一つも書けばいいのに」
「ぐはっ」
「それに、引越ししてから何日か経つのにあまり片付いて無いね」
「誰か片付けてください(T_T)」
「そんなわけで、読んでくれた皆さんありがとうございます、それではこのへんで」
「ばいばーい」