Magician's Blade (Episode:1) 投稿者: スライム
Magician's Blade ・・・・・・

魔力を秘めた刃のことを、人々はそう呼んだ。
三国志の闘将呂布奉先自慢の槍、方天画戟(ほうてんがげき)。
徳川家先手侍大将本多忠勝が愛用した、蜻蛉切(とんぼぎり)。
歴史と共に主を転々とする妖刀、妙法村正。
須佐之男命(すさのおのみこと)が八俣大蛇(やまたのおろち)を倒した刀、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)。別名草薙の剣。

・・・・・・そして、聖剣ゼラスフィード。

魔力により研ぎ澄まされた刃。魔力の根源。
Magician's Blade を持つものは、御神の力を得られたと伝えられている。
所持者が神の楽園『永遠の世界』への鍵を手に入れることで・・・・・・。



カシャアッ!
いつものようにカーテンの引かれる音と、そして目の奥を貫く陽光。
長森「ほらぁ! 起きなさいよーっ!」
う〜ん、朝かぁ。
しかし起きようにも布団から身体が離れようとしない。
きっと起きるな! ていう神の思し召しだろう。
長森「早く起きないと大変なことになるよ、浩平」
なにやらぶつぶつ言ってるが知ったことかっ!
心地よい睡魔がオレの頭を駆け巡る。
ぐー・・・。
長森「・・・我ここに契約を望む。全地全霊の主よ、御心の光を我に授けたまえ!・・・」
・・・う〜ん、!?
魔法の詠唱? この呪文は・・・・・
長森「・・・聖なる御神の使い、中級三隊能天使パワーズよ! 我が声に応え、その力を示したまえっ!!・・・」
ガバァッ!
浩平「うわっ! やめろ、長森ぃ!」
長森「・・・あ! やっと起きた」
浩平「今の攻撃魔法じゃないかっ! しかも中級の!」
中級の攻撃魔法だったら、家一軒吹っ飛ぶぞ。
全く何考えてんだ、長森は。
長森「ほらっ、早くしないと遅刻だよ」
時計に目を向ける。
なるほど、確かにやばい時間だな。
長森「はい、制服と鞄っ」
浩平「おう」
素早く支度をし、速攻で家を出る。

いつものように学校に向かって走るオレと長森。
浩平「高速移動魔法が使えると楽なのにな〜」
走りながら話しかける。
長森「上級魔法だよ。高速移動は」
浩平「早く使えるようになればいいのになぁ・・・」
長森「あ、浩平っ。前、前!」
え・・・!?
声「きゃ!」
ズド−−−−−−−−ンッ!!
衝突。
オレは寸前のところで防御魔法が間に合ったが、相手の方は魔法の反動も重なり、ごろごろごろっと派手に転んでいた。
浩平「・・・・・・」
   「これじゃあ、まるでオレが悪いみたいじゃないか・・・」
女の子「って、当然でしょ!!」
がばぁ! と、うつ伏せだった頭を上げる相手。
同い年ぐらいの女の子で、あからさまに血相を変えている。
女の子「・・・ねぇ、そこの人。見てたでしょ!?」
オレの後ろにいる長森に目を向ける。
長森「え・・・。あ、浩平が悪いかな・・・」
浩平「まあ、オレが悪いかも知れない確率は0%とは言えないな・・・」
女の子「あんたが悪いのよっ!」
浩平「ま、そういうことで。オレ急いでるから」
そう言って、一路学校へ向けて駆け出す。
長森「ま、待ってよ浩平っ」
女の子「あっ! 待ちなさいよーっ!!」

校門を一気に駆け抜け、下駄箱へ直行する。
長森「はあ・・・・・なんとか間に合ったね」
浩平「しかし見た目と言動の落差が激しいやつだったな」
長森「うん、そだね」
チャイムが鳴り終わる頃に、ちょうど教室の前に辿り着いた。
こうして今日も一日が始まったのだった・・・。


 ... To Continue


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あいかわらず無計画、無鉄砲、無一文・・・
また、続き物始めちゃったよ。
澪『大丈夫なの?』
・・・ぜんぜん。
澪『・・・・・・』(怒)
まあ週一ぐらいで、ゆっくり進めるつもりです。
ミスター企画倒れの異名を持つ私としては、かなり不安ですね(^^;
澪『なの』
では、今回はこれで・・・
澪『さよならなの』