Moonな日々−4−(前編) 投稿者: スライム
えっと、夕食の後は・・・
今日はそう、あの地下通路で晴香と待ち合わせしてるんだった。
オレ的には、約束は破るためにあるとしているが・・・・・まあ、主義に反するが行くことにするか。

浩美「晴香ぁ!」
地下通路でたたずむ晴香を見つけて、オレは声を上げた。
晴香「・・・・・」
浩美「晴香・・・」
   「あの・・・お待ちになりましたぁ?」
晴香「別に」
浩美「それがねっ! 部屋に戻って新しい下着に着替えてたら・・・・・」
   「あらやだぁ、もうこんなお・じ・か・んっ」
   「・・・ていうことで、遅れたのぉ。ごめんなさいねぇ〜」
晴香「・・・・・」
浩美「やっぱり怒ってる? おニューの下着見せるから許してねっ!」
   「は〜い、・・・・・どう? 似合うかしらぁ?」
スカートをまくって、ぷりてぃ〜なぱんつを露(あらわ)にする。
当然予想される反応は・・・
   「見せるなぁーっ! ぼけぇーっ!!!」
・・・と来て、数発殴られるパターン。
しかし実際は・・・
晴香「何してるの、さっさと行くわよ」
・・・と、ものの見事に無視されたわけで。
ちょっと悪ノリし過ぎたかも知れないけど、やっぱりつっこんで欲しい・・・。
オレは、七瀬の存在の大きさを改めて知ったのだった。

オレと晴香は、長森に会うためにB棟に来ていた。
窓のない薄暗い通路が続き、左右対称に扉が並んでいる。
この造りは、C棟よりA棟に近いようだ。
晴香「いい? 手の甲は自然に隠して歩くのよ」
浩美「うん」
晴香「別棟の人間がこんな所に居るのがばれたら、どんな酷い目に遭わされるか分からないからね」
浩美「ええっ! 酷い目・・・・・えへへ、ちょっと楽しみ♪」
晴香「・・・真面目に聞いてくれる?」
目が座っていた。
いいかげんにしろよ・・・ってことらしい。
オレは黙って頷いた。

それからオレらは、細心の注意をしながらB棟を進む。
・・・・・。
晴香「待って!」
浩美「・・・え?」
晴香「この部屋で何か音がする・・・」
浩美「・・・音・・・・・?」
・・・。
・・・。
・・・・・・・あっ。
微かな電子音。
浩美「携帯の着信音・・・」
   「この『必○仕事人のテーマ』は、澪から長森への着メロだ」
こんな場所に携帯電話を持ってきて、尚且つあれを着メロにしている者など、そうそう居まい。
晴香「・・・・・」
晴香は呼び出し音が漏れ聞こえる扉を、忌々しげに睨みつけていた。
浩美「なんなの、この部屋?」
鉛色をした無機質な扉。
他の扉とは何かが違った。
晴香「この扉を初めて見るの、あなた・・・」
浩美「え? ええ・・・」
晴香「ここは、FARGOの連中が『精錬の間』と呼んでいる部屋よ」
浩美「・・・せいれん・・・・?」
   「どういう意味なんだ?」
晴香「・・・さぁ。意味なんて知らないわ」
   「ただ、あなたの彼女が絶体絶命のピンチということよ」
浩美「お前は、ここに入ったことがあるのか?」
晴香「・・・ええ・・・」
晴香の素振りから、おおよそはわかっていた。
認めたくない。
今、中で行われていることを・・・・・。
浩美「おいっ! この部屋で何をしているっ!! 答えろ、答えてくれ!」
晴香はオレの問いに、黙ったまま首を横に振る。
晴香「・・・・・」
   「無駄よ、これは鍵がないと開かないわ」
浩美「長森・・・」
奥義を使って強引にこじ開けてやる。
許さない!
皆殺しにしてやる!!
晴香「・・・驚いたわ。いつも飄々(ひょうひょう)としているあなたが、こんなに熱くなるとはね」

 Moonな日々−4−(中編)へつづく

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3日ぶりに覗いてみたら・・・・・凄いことになってる。
文化の日はラッシュだったようですね〜。
澪『なのなの』
これから拝見させて頂きます。
では、またということで。
澪『また会うの♪』