浩平「おっ!・・茜〜っ!!」
それはいつもと変わらない放課後の一場面。
一人黙って帰ろうとしている茜を強引に呼び止める浩平・・・。
茜「・・・何か用ですか?」
浩平「一緒に帰ろうぜっ」
茜は少し悩んだ後に、笑顔で応える。
茜「・・・ただ帰るだけですか?」
浩平「そうだな〜。・・・また、たいやき屋でも探すか!」
茜「嫌です」
茜にしては素早い回答に、浩平も言葉に詰まる。
茜「・・・・・」
浩平「うっ!・・その何かを訴えるような視線」
じ〜っと浩平を見つめる・・・。
はたから見ると・・・
「おいおいっ。いい加減にしてくれよ」
・・・っと言いたくなる光景。
つまりキス寸前に見える。
茜「・・・・・」
浩平「・・・山葉堂に行こうか」
茜「・・・・・」
じぃ〜。
真摯な瞳でなおも見つめ続ける。
浩平「わかった。オレのおごりだ」
茜「行きます」
・・・こうして二人は学校を後にした。
しかし・・・
幸せは長くは続かなかった。
声「物事が永遠である確率なんて、そうでない確率と比べれば微々たるものなんだよ」
えいえんはない・・・そう云いたいのかい?
声「そうじゃない。ただ限りなくそれに近い・・・ということだよ」
要するに幸せはない、続かない・・・に限りなく等しいということだろっ!
声「そういうことになるね」
違う・・・なにを言ってるんだ・・
人間は幸せを望むから・・・幸せを永遠にしたいと思うから生きてゆける・・・
声「幸せを望むことで生み出されるものはなんだい?」
生きる希望、世界の平和、人類の繁栄・・・。
声「幸せに上限はない。幸せと感じる水準も人それぞれ・・・だから貧富に差が生じ、争いが起こる。・・・そう思わないかい?」
違うっ!・・・そんなこと・・・
声「もう一度訊こう。幸せを望むことで生み出されるものはなんだい?」
なにかがあるはず・・・。
声「・・・なに?」
なにかがあるはずだ・・・。
声「・・・なに?」
なにかだっ!
声「・・・それはないって言ってるのと同じだね」
・・・幸せを望むことはなにも生まない。
声「・・・生まないんだよ」
幸せを望むことはなにも生まない・・・。
幸せを望んでも無駄・・・。
声「・・・そう無駄だね」
声「・・・ならその行為は他のものに対して迷惑でしかないんだよ」
声「・・・だから復讐されるんだ」
誰に・・・
声「・・・自然に」
・・・
・・
・
茜「・・・やっぱりやめます」
そう言って茜は歩みを止めた。
浩平「おいっ。オレのおごりだぜ?」
茜「・・・わかってます」
先ほどまでの笑みが茜の顔から消えていた。
幸せは続かない・・・。
えいえんはない・・・。
つまりそういうことだ。
浩平「何か用があるのか?」
茜「・・・いえ、別に」
この世界に浩平をとどめている繋ぎ目・・・茜の存在。
茜の突然な態度の変化。
浩平は足元から徐々に消えかかっていた・・・。
浩平「わかったよ。じゃあ、そのうち行こうな」
茜「・・・行けません」
今日は気分が悪い。
気が乗らない。
・・・という理由ではないということだ。
浩平「どうしてだよ?・・・ワッフル嫌いになったのか?」
茜「・・・大好きです」
浩平「じゃあなぜ?」
茜「・・・・・」
浩平の危機迫った雰囲気に茜が気付く。
茜「・・・どうしても言わなければなりませんか?」
真面目な顔で頷く浩平。
茜「・・・・・ダイエット中です」
浩平「・・・へ!?」
全日本間抜けな顔フェスティバル優勝者に匹敵する顔だった。
・・・同時に消えかかっていた足が元に戻っていた。
茜「・・普通こういうときは変わってないよと言うものです」
浩平「言われてみれば、少し・・・」
ドガッ!!
浩平「・・ふ、太ってなんかいないよ」
茜「・・そういうわけで、行けません」
浩平「ところで茜っ。何キロあるんだ?」
茜「・・・・・ぼそぼそ」
浩平「・・・そ、それは・・・。オレと?キロしか変わらない・・・」
ドガッ! ザクッ!!
茜「・・・無神経です」
声「少しは反省したかい?」
・・・わかったよ。
地震、台風、稲妻・・・人が幸せを望むから起こる。
声「そういうことになるね」
・・・でも違う。
声「なにが?」
確かに幸せはえいえんじゃない。
でもやり直せる。
幸せが終わったら、また作ればいい・・・。
声「でも幸せが争いを・・・」
えいえんを作ればいいんだ・・・
えいえんの幸せを・・・
人が成長することで。
声「やっとわかったようだね」
声「これで君はもう消えることはないよ・・・」
・・・
・・
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ど〜も、スライムです。
澪『なの』
我ながら訳わからんの書いてしまった・・・。
本来は感想を書くつもりで、簡単なSSにしようと思ってたのに。
澪『なのなの』
すいません。結局感想書けなくなってしまいました。
澪『本末転倒なの』
Trrrrrrrrっ!
おっと、電話がなってるので今回はこれで・・・
澪『待てぇ〜、なの』