やさしい雨の降る夜に 投稿者: しーどりーふ
ざぁぁ………




雨が地面を打つ音がする

冷たい雨、冬の雨

私に嫌いな、雨


冷たいアスファルトに無数の点を打つ

そんな雨の中、また娘が家を出ていった

おそらく、またあの学校の人たちと一緒にいるのだろう

きっとあの人たちには私にはない何かがあるのだろう


自分の居場所を見つけたあの子

その居場所に私はなってあげられなかった

私には無理だった…?


厚い雨雲

窓を叩く雨音

一人…

一人きりの私

こんな暗い部屋で一人きり

崩れ落ちそうな心

冬の風に凍りつきそうな心

白い雪に埋もれた私の心

春の風が溶かしてくれればいいのに


洗面所のちらつく蛍光燈

人間、だめなときは自分の顔がひどい顔に見える

鏡に映る自分の顔

目から一筋の涙

傷ついた心から一筋の涙

ひどい顔…


一体、自分は何をしてるんだろう

何をしなければいけないんだろう


玄関から冬の風

繭…?

雨にびしょぬれの繭


「どうしたの、繭…?」

悲しみの感情の溢れた表情の

「何か悲しいことあった…?」

私にとっての大事な

「そう…可哀相にね」



「繭…ほら、おいで」

私がこの子の居場所に

「ほら、繭」

なってあげたくて

「ほんとうに悲しいときはね、泣いたって構わないのよ」

ほんとうのおかあさんになりたいから

「おかあさん、怒らないよ」

「ほら、繭、おいで」


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」


私の娘が私の膝で始めて泣いた日

私が娘の日溜まりになった日

私達の心の雨がやんだ日




今はまだ止みそうに無いけど

いつか止むことを願って

このガラス窓から温かい日差しが差し込むことを願って


「…おかあさん」

寝言?

「…大好き」

雨が降り止むことを願って


さぁぁ………


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ちっわっす!しーどりーふです。
皆さん、この前は感想ありがとうございました。ほんとうに嬉しかったです。
今回は『『華穂さん』正式名称になっておめでとう!藤井さん、あんたすごいよ!留美ぱんまんもチョコパマンもキムチマンもびっくりなの。そんなあなたに留美パンチ』SS(長)を書かせていただきました。どうだったでしょうか?
え?話の内容に何にもひねりがない?うっうっ…(泣)。
もう、いいんだもんっ!(長森風に)
感想行くんだもんもんっ!!

感想
@ばやん様
『かせぐの』仮名−1−
うーん、澪は何でお金が必要なんでしょうか?
うーん、うーん、うーん…。だめだ、僕の頭じゃ考え付きません(笑)。
このままだと眠れなくなりそうなので(爆)続き、早くお願いしますぅ(笑)。

@藤井勇気様
お気楽劇場わんとむ〜ん 第1話その4
この話を書くのは久しぶりですね。
うーん、七瀬が今までの人生を振り返っているところには心を打たれました(何故?)
これから始まる郁美対晴香。次回は学校が吹っ飛ぶんでしょうね(笑)。続き楽しみにしてます。
藤井さん頑張ってね!また、今回以上に話がぶっ飛ぶことを期待しております!!

@偽善者Z様
浩平犯科帳 第三部 第十話
沖田?実在する人物なのかな?俺、歴史弱いから…。
それはさて置き、話もクライマックス!氷上の動きが気になる今日この頃!
頑張れ偽善者!もうちょっとで最終回だ!!

@YOSHI様
はぐれ3匹【恋愛編】
戦闘のシーンなど動きがあるところはまるで自分が実際にそこにいるような感覚をおぼえました。
えーと、あと感想ではありませんが受験勉強頑張って下さいね。

@雫様
女の戦い
うーん、浩平がうらやましい…(爆)。
キャラが死んでく(?)ところが省略されているところがありますが、そこは書いて欲しかったです。
特に今上さんと深山先輩のところとか…。

@天王寺澪様
NEURO−ONE 10
ここまでの話、全部読ませてもらってますが、まだ自分の中で消化仕切れていない部分がいっぱいあります。話の流れだとか、その他…。もうちょっとじっくり読んでみたいと思います。
と、いうかじっくり読んでみたくなる作品ですね。話の雰囲気とかがとても好きです。
続き、頑張って書いて下さい。