夏の日@ 投稿者: 静村 幸
 それは8月に入って少しばかりした夏の日。夏休みも中盤にさしかかったその日は、気温が35度を超える真夏日だった。
「暑い、暑いぞ〜!」
 Tシャツにトランクスのみというだらしない格好で寝転がっていた浩平は、あまりの暑さに大声を上げた。
「ちくしょ〜、なんでこんな日に限ってエアコンが故障するんだ! これは誰かの陰謀に違いない・・・」
 とりあえず大声を出して暑さを忘れようとしてみたが、効果はほとんどなかった。
 しばらくそのまま転がっていた浩平だったが、何か思いついたのか、いきなりがばりと起きあがり、「よし、決めたぞ」と受話器を取った。
 何も見ずにダイアルをプッシュする。すると数回の呼び出し音の後、相手が出たようだ。
「はい、長森ですが」
「長森、今からプール行くぞ」
「浩平!? ちょ、何急に言い出すんだよ」
「何か用事があるのか?」
「え、別にないけど・・・」
「よし、じゃあ決まりだ。では10分後に迎えに行くからな」
「あっ、こうへ・・・・」
 ガチャン。
 浩平は長森が何か言う前に電話を切ってしまった。問答無用というわけだ。
 浩平はズボンをはき、水着を用意し、家中の戸締まりを確認をすごい勢いですますと、歩いて長森の家へと向かった。

                                   続く

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 どうも、3回目の投稿にして、はじめて挨拶をします。
 こんにちは、はじめまして。静村 幸(コウ)といいます。 
といっても前作を知っている人がいったい何人いることやら・・・。(だいぶ前のことだからなぁ・・・)
 実はその前作のことで訂正があります。
 前作「シャープペン」において、主人公が持つ悪魔のシャープペンの表記に、以下のようなものがありました。

”悪魔らしき方には黒い羽がついて目つきが悪かった。”

 ・・・お気づきの方もいらっしゃると思いますが、主人公が使うシャープペンに羽はついておりません。私の勘違いです。どうもご迷惑をおかけしました。