校内ミスコンテスト(その7) 投稿者:
その日、学校は戦場と化した。
校長が掲示板に「校内で最強の女性に『ミスONE』の称号と賞金50万を与える」との掲示をしたためである。
ある者は名誉のため、またある者は金のため、次々と熾烈な争いへと身を投じるのであった。

「あんた・・・そこまでしてお金が欲しいわけ?」
「オレは美しさに目覚めただけだ。」
七瀬と浩平は学食で対峙していた。
七瀬は腕に鳥肌が立っている。
「・・・乙女として、あんたを優勝させる訳にはいかないわっ!!」
ビシッと木刀を浩平に向けて言う七瀬。
その木刀、折れたんじゃあ・・・?
「ふっ・・・美しい者が勝つのだっ!おーほっほっほっ!!」
浩平は口元に手の甲をあて、高笑いする。
七瀬は全身に鳥肌が立った。
「殺すわ・・・・・。」

第七戦「七瀬VS浩平」

「・・・・・。」
七瀬は木刀を構えたまま動かない。
「・・・・・。」
浩平も動かない。
「・・・気がついたか。七瀬。」
「・・・もちろんよ。」
七瀬は木刀を降ろし、キッと横を向く。
「そこっ!出てきなさいよっ!!」
がたっ!
七瀬が横を向いた反対側から人影が現れる。
「・・・七瀬。反対だぞ。」
「わ、わざとよっ!」
七瀬は改めて人影の方を向く。
「やっぱり、漁夫の利って訳にはいかないようね。」
「だから最初からやっちゃえばいいっていったのに。」
「うわ〜っ!見つかっちゃいましたよ〜っ!!」
人影は一人ではなく三人だった。
「お、お前らはっ!食堂娘三人衆っ!!」
その姿を見て驚く浩平。
「知ってるの、折原?」
「ああ・・・あいつらはちょっとやっかいだぞ。なんでも、不可視の力とかが使えるとか・・・。」
浩平は懐から原画集のようなものを出して、七瀬に説明をした。
「・・・・・なるほどね。」
「・・・だが、七瀬っ!ここはオレに任せておけっ!!」
浩平は原画集のようなものを大事に懐に戻しながら七瀬に話す。
「向こうが不可視の力なら・・・オレには黒魔術があるっ!!」
そのセリフに、七瀬の目が点になる。
「・・・あんた、そんなもの使えたの?」
「ああ。ここには必要なアイテムが揃っているからなっ!」
「・・・そ、そう。」
頬を伝う汗を拭きながら、うなずく七瀬。
そんな話をしているうちに、食堂娘三人衆の前に不可視の力が集中していく。
だが、それよりも早く、浩平の黒魔術が発動した。
がしっ!!
「へっ?」
「我は放つじゃじゃ馬の舞ぃぃぃーーーーっ!!」
浩平は七瀬をがっしりと掴むと、三人に向かって放り投げた。
「どしぇええええぇぇぇーーーーーっ!!」
三人に向かって飛んでいく七瀬。
「危ないっ」
「な、なにっ!」
「ひえええぇぇっ!」
慌ててよける三人。
ごすっ!!
食堂のテーブルに思いっきり頭をぶつける七瀬。
・・・・・・・・・・むく。
「うがああああぁぁぁーーーーーっ!!」
七瀬が起きあがった。・・・理性が無いようだ。
「きゃあああっ!」
「うわっ!目つぶしっ!目つぶしっ!!」
「赤子の目ですらつぶす、晴香さんの目つぶしが効かないですぅっ!」
「どいてっ!不可視の力で吹っ飛ばすわよっ!!」
「ああっ!郁美の不可視の力を片腕で弾き飛ばしたわっ!!」
「弾き飛ばした不可視の力が由依の方にっ!」
「もしかして、私の出番これだけですかぁーーーっ!」
・・・・・・・・・・。
暴れまくる七瀬の前に、三人は為すすべなく倒れた。
「・・・ふっ。我が黒魔術は、動く者全てを破壊しない限り止まらんのだっ!!」「
勝利の笑みを浮かべる浩平。
「ぐるるるる・・・。」
くるっ。
振り向いた七瀬と浩平の目が合う。
「・・・・・はいっ?」
すでに食堂には動く者はいない。・・・浩平を除いては。
「し、しまったあああぁぁっ!!」
どがっ!げしっ!ぼきっ!ぐしゃっ!・・・・・。

WINNER 七瀬!!

「うらああああぁぁぁーーーーーっ!!」


−−−−− あとがき −−−−−

大福音「前回からずいぶん間があいたな?」
 雫 「うむ。風邪をひいて体調最悪だったんだ。さらに、そのまま出張してな。ようやく、これたらなにやらあったみたいだし・・・。」
大福男「まあ、その話はもういいでしょう。・・・・しかし、いつもと同じ終わり方だけど?」
 雫 「ああ。もう1話あるからな。」
大福男「・・・・へっ?」
 雫 「このお話は全キャラ制覇を目指しているんだ。」
大福男「ってことは・・・バレバレじゃん。」
 雫 「さあ、どうでしょう♪・・・では感想です〜♪」


−−−−− 感想 −−−−−

>スライムさん
シリアスかと思えばギャグ。ギャグかと思えばシリアス。巧みですね。

>まてつやさん
面白いですーーーっ!!脇役の使い方が特に。(笑)
しかし、茜・・・そこまで、南が嫌いか!?

>だよだよ星人さん
だよも〜ん♪だよも〜ん♪やった!この話の続きが読めるなんてっ!
しかし、舞台が中崎町とは・・・。(笑)

>enilさん
はじめまして♪
きれいな文章ですね〜。続きが気になります。

>偽善者Zさん
ううっ・・・みさおのシーンが胸をうちます。
もしかして、第二部は「心に届くSS」なのか?

>11番目の猫さん
ぐはっ!!目頭が・・・熱くなって・・・じーんと・・・うまくいえない・・・感動ですっ!!

>神野龍牙さん
はじめまして♪
最後のセリフがいいですね♪

>よもすえさん
ひゅん。すかっ!からからから。(面白すぎですうーーーっ!!)
ひゅん。すかっ!からからから。(どこをとっても面白すぎっ!最高ですっ!!)
ひゅん。すかっ!からからから。(次回、<お色気>澪ちゃんに期待大。(笑))

>いけだものさん
そーいや、茜の家ってどんなんでしょう?
妖しい展開になると嬉しいな。くっくっくっ。(笑)

>ここにあるよ?さん
茜スペシャル2!!(爆)ブレンドの割合がポイントですねっ!!(笑)

>火消しの風さん
「痛いのは除きたい」はナイスな言い訳です!(笑)

では、また〜♪