校内ミスコンテスト(その6) 投稿者:
その日、学校は戦場と化した。
校長が掲示板に「校内で最強の女性に『ミスONE』の称号と賞金50万を与える」との掲示をしたためである。
ある者は名誉のため、またある者は金のため、次々と熾烈な戦いへと身を投じるのであった。

「よお・・・何やってんだ、こんな所で。」
「・・・・・。」
浩平は屋上にいた茜に呼びかけた。
「・・・誰?」
横をむいたまま、震える声で呟く茜は・・・・・肩が震えていた。
「クラスメートの名前くらい覚えとけ。」
浩平はできるだけ優しい声で、ただ穏やかにささやいた。
「同じクラスの・・・。」
「知らないっ!」
自分の元に歩み寄る浩平の存在を押し返すように声をあげる茜。
震える声で・・・何かをこらえるような悲しい声で・・・。
あくまでも他人を装って・・・浩平を拒絶して・・・。
「・・・変態に知り合いはいません。」
あふれる笑いを必死にこらえて。
「う゛ぐっ!」
浩平は女装したままだった。

第六戦「浩平VS茜」

「・・・では、こちらから行きます。」
茜の声に身構える浩平。
ごずっ!
「がっ!・・・な、なにいっ!!」
しかし、浩平は背後から攻撃を受けた。
あわてて振り返る浩平。
そこには・・・もう一人の茜が立っていた。
背後の茜は、至る所にリベットが打ち込まれており、関節はジャバラ関節だった。
面倒なのでニセ茜としておこう。
「あ・・・茜がもう一人だとおぉっ!」
驚愕し、二人の茜を交互に見やる浩平。
「私が本物です。」
「ワタシガ・ホンモノ・デス。」
それぞれが本物だと主張する。
「ふっ・・・バレバレだな。」
びしっ!!
「貴様が偽物だぁっ!!」
本物の茜を指さして叫ぶ浩平。
「違います。」
「・・・き、貴様が偽物だぁっ!!」
「チガイ・マス。」
「くっ・・・全然わからん。こうなったら・・・二人とも倒すまでだあぁっ!!」
浩平は本物の茜に向かって走った。
「外道パンチッ!」
がしっ!
「なにっ!?」
浩平の出したパンチがニセ茜に捕まれる。
「・・・そうか・・・そういうことか・・・。」
「貴様っ!沢口だなっ!!」
浩平がニセ茜の正体を叫ぶ。
「フッ。バレテハ・シカタガ・ナイ。」
ばさっ!
一瞬、ニセ茜が黒いマントのような物に包まれたかと思うと、そこには一人の男が立っていた。
「お前には見破れると思っていたよ。・・・なにせ、この学校で唯一、俺の正体を見抜いた男だからな。」
彼の名は沢口。
普段は南と名乗り、影の薄い生徒を演じているが、その正体は里村家御庭番衆であり、影ながら茜を守っているのであった。
簡単に言うと忍者である。
あなどれないぜっ!!
「折原・・・茜様との愛のために死ねええええぇぇぇっ!!」
懐から、黒いまん丸の古風な爆弾を出して、浩平に襲いかかる沢口。
「そんなものありません。」
「え゛。」
ぽろり。
沢口は茜の一言で思わず爆弾を落とした。
ドッカーーーンッ!!
・・・沢口は自爆した。
「・・・・・さ、沢口は放っておいて・・・行くぞっ、茜っ!!」
「降参です。」
ずしゃっ!
思いっきりこける浩平。
「な・・・なせ?」
「攻撃ユニットが死にました。」
ぼろぼろになった沢口を指さして言う茜。
・・・まだ生きてるぞ。
「・・・そ、そうか。」

WINNER 浩平!!

「成仏しろよ、沢口っ!!」


−−−−− あとがき −−−−−

大福男「なあ・・・リベットとジャバラ関節は何だったんだ?」
 雫 「趣味だ。」
大福男「・・・セリフがカタカナなのも?」
 雫 「マシン・ボイスと言ってくれ。」
大福男「・・・・・。」
 雫 「では感想です♪」


−−−−− 感想 −−−−−

>藤井勇気さん
リレーSS始まりましたね♪参加のタイミングが難しいそうです。
「わんとむ〜ん」そうか・・・郁美は野心家だったのか。(笑)
由依負けるなっ!「MOON.雫ランキング」では郁美より順位が上だぞっ!晴香には負けるけど。(笑)

>偽善者Zさん
ホト連賛同者おめでとうございます♪
しかし・・・強いっ!浩平なんて強いんだ!!話はでかくなるし。(笑)
あっ、澪のスケッチブックの表紙は2枚のマグネシウム合金の間に鉄板が挟んであるサンドイッチ工法で出来てます。(笑)

>いちごうさん
ま・・・繭ーーーーーっ!!(心の叫び)
カチューシャ見てみたいです♪

>ここにあるよ?さん
ここにあるよ?さんのレギュラー化おめでとうございます!(笑)
ポップンミュージックは茜にやらせてみたいですね。(笑)

>静村幸さん
おおっ!!「夏の日」の続きだあぁっ!!・・・って、まだ水着にじゃない。(涙)
茜は泳ぐ前にあんなに食べて平気なんでしょうか?(笑)

では、では〜♪