校内ミスコンテスト(その5) 投稿者:
その日、学校は戦場と化した。
校長が掲示板に「校内で最強の女性に『ミスONE』の称号と賞金50万を与える」との掲示をしたためである。
ある者は名誉のため、またある者は金のため、次々と熾烈な戦いに身を投じるのであった。

「私は七瀬留美よ。・・・あんたは?」
『初めましてなの。上月澪なの。』
七瀬と澪は体育館で対峙していた。
「・・・・・ごめん。私、漢字はちょっと苦手なんだ。」
・・・ちょっと?
『はじめましてなの』
「それぐらい読めるわっ!!」
『こうづきみおなの』
「なるほどね・・・じゃあ、いくわよっ!みおなのさんっ!!」
『み・お』

第五戦「七瀬VS澪」

「どりゃああああぁぁぁっ!!」
七瀬は乙女の叫びとともに、上段から木刀を振り下ろした。
(っ!!)
澪はスケッチブックでガードする。
「甘いわっ!そんなもので防げると思ってるのっ!!」
ばきんっ!!
「なっ!!」
七瀬が振り下ろした木刀は、根本からポッキリ折れていた。
「そんな・・・飛騨の匠の一刀彫り『剛乙女』が折れるなんてっ!!」
信じられないといった顔をして、折れた木刀を見つめる七瀬。
(にこっ)
『甘いのはそっちなの』
『このスケッチブックは表紙と裏表紙がマグネシウム合金でできてるの』
澪は自信満々の笑顔で説明する。
「くっ・・・最近の流行って訳ね・・・。」
七瀬は納得したようだ。
『今度はこっちからいくの』
澪はスケッチブックをぶんぶん振り回して、七瀬に迫る。
「うわっ!ちょ、ちょっと!危ないわよっ!!」
木刀を振り回しておいて言うセリフではない。
「うわっと・・・くっ、これだけは使いたくなかったんだけど・・・。」
「はああああぁぁぁっ!七瀬ウエーーーイブゥ!!」
七瀬が体育館の床に拳を叩きつける。
どどどどどどどどっ・・・・・。
それと同時に、怪しげな地鳴りが鳴り響き、七瀬のクラスの男子がどこからともなく現れ、ウエイブを作りながら澪に迫った。
南森に高崎もいる。
(ふるふるっ・・・)
あまりに異様な光景に、澪は首を振るだけで、動けない。
人波が通り過ぎた後には・・・・・ぼろぼろになった澪の姿があった。
『・・・ひ、ひきょうなの』
がくっ。
澪は最後の力を振り絞って、スケッチブックにそう書き込むと、力尽きた。

WINNER 七瀬!!

「乙女の人徳の為せる技よっ!!」


−−−−− あとがき −−−−−

 雫 「喜べ、大福男。名前を変更してやる。」
大福男「ほ、ほんとかっ!?」
 雫 「うむ。『案子群僧(あんこもれそう)』だっ!」
大福男「それは藤井勇気さんのネタじゃああああぁぁぁっ!!」
 雫 「いや、さすがにこれは思いつかなかったなぁ。・・・良かったな♪」
大福男「・・・・・前の名前でいいです。(涙)」
 雫 「そうか?」
大福男「ところで・・・その藤井勇気さんが(その4)で『茜ロボ』か?って予想がありましたけど?」
 雫 「残念ながらはずれだ。この『校内ミスコンテスト』は現実的だからな。」
大福男「・・・・・・・・・・現実的?」
 雫 「そうっ!そのおかげで(その3)は風使いのみさき先輩と符術師の澪の対決で出来上がっていたのを書き直したんだ。」
大福男「・・・そうか・・・それで「(その3)まで出来てる」とか言ってた割に書き込みが遅かったんだな。」
 雫 「そのとおり。・・・まあ、制作ネタはこの辺にして、感想、行ってみよう♪」


−−−−− 感想 −−−−−

>もうちゃん@さん
相変わらずのすばらしいパワーっ!(笑)南くん大活躍ですね。(大笑)

>偽善者Zさん
「永遠の世界から3」お茶漬けが先なら可。牛乳が先なら不可。同時なら・・・いやだあああぁぁっ!!(笑)
「浩平犯科帳第二部第一話」おわっ!!たっ・・・高杉晋作ですかっ!?すごすぎっ!!

>しーどりーふさん
すごく自然でいいですね。もう少し長くて良かったのでは?続編なんかどうでしょう?

では、この辺で〜♪