折原少年の事件簿3(その3) 投稿者:
校内に仕掛けられた爆弾を発見するため、危険をかえりみず校内に残ったオレと助手の椎名の懸命な捜索により、遂に爆弾は発見された。
しかし、不幸な事故により七瀬が傷つき、残された時間もあと5分しかなかった。

長 森「うわーっ!大変だよ!爆弾だよ!」
浩 平「ま、まて!お、落ち着け!こ、こういう物はだな・・・・・。」
ガン、ガン。
いきなり爆弾を床に叩きつける浩平。
椎 名「みゅ〜〜〜♪(まかせて、手伝うわ。)」
ガン、ガン。
椎名も一緒だ。
長 森「きゃっーーーーーっ!二人とも何をしてるんだよ!」
浩 平「オレの記憶に間違いがなければ『叩けば壊れる』!」
長 森「それは『叩けば直る』の間違いだよっ!」
椎 名「みゅ〜〜〜♪」
ガン、ガン、ガン。
浩 平「なんだ、そうだったのか。」
長 森「もう、浩平ったらそそっかしいんだから。」
浩 平「いやぁ、すまん、すまん。」
椎 名「みゅ〜〜〜♪」
ガン、ガン、ガン、ガン。
七 瀬「なごんでないで止めてぇぇぇっ!!」
七瀬は傷ついた体を這いずらせながら楽しそうに爆弾を床に叩きつける椎名を何とか押さえ込んだ。
椎 名「う〜っ・・・。」
 茜 「あと3分です。」
残された時間を冷静に読み上げる茜。
浩平は放り出された爆弾を手に取り、少し考えた後、じっと七瀬を見つめた。
七 瀬「な、なに見てるのよ・・・。」
とかいいながら、なぜか赤くなる七瀬。
浩 平「・・・七瀬。絶対にお前を見捨てたりはしないからな。」
浩平はガシッと七瀬の両手を掴む。
長 森(浩平・・・かっこいい。)
 茜 (・・・最高です。)
そして、浩平はそっと七瀬の手に爆弾を手渡した。
浩 平「じゃあ!」
片手を上げ爽やかに笑って走り去ろうとする浩平。
七 瀬「『じゃあ!』じゃなあああぁぁぁいっっっ!!」
七瀬は爆弾を放り出し、走り去ろうとした浩平足にしがみついた。
浩 平「ええーーーいっ!離さんか、七瀬っ!オレにはこれからやらなければならない重大な使命があるんだぁ!」
七 瀬「それは住井よっ!逃がすかぁっ!」
長 森(浩平・・・かっこわるい。)
 茜 (・・・最低です。)
浩平と七瀬が互いの身を庇いあっている間に爆弾の爆発予告時間まではあと1分となってしまった。
だが、その時。
椎 名「・・・みゅっ?」
ブチブチッ!
椎名は放り出されていた爆弾を拾い上げると、中を開けて無造作に配線を引き抜いた。
椎 名「・・・とまった。」
浩 平「へっ?」
長 森「あっ、本当だよ。偉いね、繭。」
椎名の頭を撫でる長森。
椎 名「♪」
しかし、椎名が爆弾を止める所を見ていたら、永遠の世界に行けたかもしれない。
浩 平「さあ、七瀬。オレの肩に捕まれ。いっしょに逃げるんだ。」
七 瀬「・・・・・。」
長 森「・・・・・。」
 茜 「・・・・・。」

こうして、浩平の活躍により爆破予告は阻止された。
しかし、犯人はいまだに判明していない。
長 森「でも里村さん、相変わらず冷静だったね。わたしなんかすっごく動揺しちゃって・・・。」
 茜 「はい。爆弾には少量の火薬しか入っていませんから。」
浩 平「なんだ、そうだったのか。よく知ってるな、茜。」
 茜 「私が作った爆弾ですから当然です。」
浩 平「な、なにぃっ!・・・そ、そうか!犯人は・・・この中にいるうぅーーーっ!」
椎 名「みゅーっ!(里村さんでしょうがっ!)」
何の手掛かりも無いと思われた状況だったが、浩平の鋭い推理により犯人が明らかになった。
長 森「里村さん、なぜこんな事をしたんだよ?」
浩 平「ああぁっ!オレのセリフぅっ!!」
 茜 「体育の次の授業でテストがあるからです。」
長 森「なんだぁ、じゃあしょうがないよね!」
浩 平「そうだな。」
七 瀬「『そうだな』じゃなあああぁぁぁいっっっ!!少量の火薬って言ったって、あんな所に仕掛けられたらアフロになるわっ!」
 茜 「七瀬さんのおさげに仕掛けたのは私じゃありません。」
七 瀬「ええっ?」
浩 平「じゃあ、いったい誰が七瀬のおさげの中に・・・?」
 茜 「私が仕掛けたのは浩平の机の中です。」
全員の視線が浩平に集中する。
浩 平「えっ?・・・そういえば・・・授業中に眠気防止対策として机の中にあった『爆弾』と書かれた箱を七瀬のおさげに縫い込んだような覚えはあるが・・・。」
七 瀬「・・・・・。」
長 森「・・・・・。」
 茜 「・・・・・。」
じりじりと浩平に無言で詰め寄るみんな。
浩 平「お、オレか?またしても、オレが悪いのかっ?」
廊下に張りつめた空気が流れる。
浩 平(まずい!逃げなくては!)
浩平は背を向けて廊下を走りだした。
浩 平「っ!」
しかし、廊下の反対側には別の人影が立ちはだかっており、逃げ出せなかった。
みさきと澪だった。
みさき「私は最初からあやしいと思ってたよ!」
 澪 『ひどいの!』
七 瀬「乙女の髪を何だと思ってるのよーーーっ!」
長 森「なんでそんなことするんだよ!」
 茜 「信じられません。」
椎 名「みゅーーーっ!」

真実はいつも過酷である。

−−−−− あとがき −−−−−
またしても浩平の活躍により、事件は見事解決!今回は犯人も決めずに思いつきで(その1)を書き込んでしまったため、話しが進まず、間がずいぶんと空いてしまい、全国の事件簿ファン(い、いるのか?)にご迷惑をおかけしました。反省!

−−−−− 感想 −−−−
>ここにあるよ様
海・・・みさき先輩の水着・・・妄想開始・・・妄想完了・・・ぜひ続きを!

>だよだよ星人様
本編ではなかった詩子の・・・・はっ、いかん!また妄想モードに入ってしまうところだった・・・。ぜひ詩子の愛を成就させてやって下さい!(無理だろうな・・・。)

>静村幸様
夏と言えば肝試し!まさに旬!・・・個人的には「夏の日」の続きで瑞佳の水着が・・・って今回の感想こればっかりや。