折原少年の事件簿3(その2) 投稿者:
校内に仕掛けられた爆弾を発見するため、危険をかえりみず校内に残ったオレと助手の椎名だが、その前に人気急上昇中美少女探偵『みさき&みお』が立ちはだかった。

浩 平「・・・だから試して見なきゃ分からんだろう?」
みさき「・・・でもね、それでもそう言ってもらえると嬉しいよ。」
しかし、爆弾の事は忘れて、話しに夢中になっている。
 茜 「ところで、爆弾はいいんですか?」
茜は覚えていたが黙って話しに参加していたらしい。
浩 平「っ!じ、時間はっ?」
 茜 「あと20分です。」
一瞬、教室が静まりかえる。
みさき「ごめん、浩平君。用事を思い出したよ。今回は引き分けにして上げるよ。」
 澪 『さようならなの』
みさきと澪はそう言って教室を後にした。
浩 平「ああ、またな・・・・・って、逃げたぁぁぁ!」
長 森「うわぁーっ!浩平!私たちはどうするんだよ!」
椎 名「はえっ?(どうするの?早く爆弾を探さないと。)」
浩 平「よしっ!こうなったら・・・・・逃げるぞっ!」
椎 名「みゅっ。(わかったわ、戦略的撤退ね。)」
 茜 「走りましょう。」
長 森「あーんっ、やっぱりさっき逃げておけば良かったんだよ!」
懸命な捜索にも関わらず爆弾は発見できなかったため、涙をのんでの撤退であった。
浩平達が階段を駆け下り、学食の前を通ったその時、一人の女生徒が学食から飛び出してきた。
長 森「浩平、あぶないよっ!重心を低くしてぶつかる際に鳩尾に肘鉄を入れて相手が倒れたらダウン攻撃だよっ!」
浩 平「はっ!・・・おりゃあぁぁぁっ!!」
浩平は女生徒とぶつかると同時に肘鉄を決め、ムーンサルトの様に空中に舞い上がり、回転して足から倒れた女生徒の腹へと着地した。
女生徒「ぐぇぇぇーーーっ!!」
辺りに蛙を踏みつぶしたような声が響きわたる。
浩 平「よし、逃げるぞ!」
浩平は再び走り出そうとした。
女生徒「こらあぁぁぁっっっ!!」
浩 平「あれ、七瀬。」
七 瀬「『あれ、七瀬』じゃないぃっっっ!!あんたは人にぶつかってきておいて、さらに肘鉄入れて、おまけにダウン攻撃までして動けなくした上に、爆弾が爆発する所に置き去りにして颯爽と走り去って行くのかあぁぁぁっっ!」
元気に立ち上がり、そう言い放つったのは七瀬留美だった。
浩 平「いやあ、最近めっきり寒くなったんで、爆発で燃えさかる校舎にいれば少しは暖まるかなあと思って。」
七 瀬「死ぬわっ!」
 茜 「でも、すぐに立ち上がるとは丈夫ですね。」
長 森「さすが、乙女だよね。」
七 瀬「乙女なら当然よ。」
いや、それは違うと思う。
浩 平「しかし、七瀬はまだ避難してなかったのか?」
七 瀬「甘いわね。爆発から逃げ遅れた傷ついた人々を燃えさかる校舎から助け出す。乙女にしかなしえない技よっ!」
それは、消防士にしかなしえない技である。
 茜 「あと10分です。」
長 森「もう時間がないよ!逃げるんだもん。七瀬さんも早く!」
七 瀬「ええ・・・痛っ!」
七瀬は走りだそうとしたが、お腹を押さえてその場にうずくまってしまった。
浩 平「なにがそんなにおかしいんだ、七瀬?」
七 瀬「あんたにやられた傷が痛むのよっっっ!」
やはりいくら乙女でも負傷してしまったらしい。
浩 平「くそ・・・。傷ついた七瀬が足手まといで間に合わない。」
七 瀬「誰よっ、傷つけたのはっ!・・・って、ギャーーーッ!」
椎 名「みゅーーーっ♪」
静かにしていたと思われていた椎名だが、七瀬のおさげに飛びかかる機会を狙っていたらしかった。
七 瀬「離しなさいっ!このぉっ!」
椎 名「みゅ〜っ♪・・・・・はえっ?」
浩 平「ん?何を手に持っているんだ、椎名。」
椎名は七瀬のおさげから離した手に、黒い小さな箱のような物を持っていた。
長 森「時計みたいな音がするけど・・・七瀬さん、髪の中に時計つけてるの?」
浩 平「マニアックな奴らに大うけだ。」
七 瀬「んな訳ないでしょうっ!」
浩平は椎名からその箱を受け取った。
浩 平「こ、これはっ!箱に『爆弾と』書かれてある!」

必死の捜索の末、遂に爆弾を発見した浩平。
しかし、残された時間はあとわずかであった。

 茜 「あと5分です。」

つづく。

−−−−− 感想 −−−−−

の前にお礼。
前作で感想下さった方々、ありがとうございますぅーーー!
やっぱり、「読んでくれる人がいる」といのは嬉しいものですね。(駄作でも)

>せきせ いっせ様
澪視点で書くことによって、澪の『想い』が強く出ていますね。(<-偉そう)

>YOU様
なんかこの茜が凄く好きです。それと、やっぱり前作で由依は死んでたんですか・・・ツッコミ入れられない訳ですね。(笑)

>藤井勇気様
くうーーーっ、良すぎですぅーーー!「みゅ〜♪・母子組合」にも遊びに来て下さい。(笑)

>風林火山様
なぜ、調理実習でうどんをっ!(笑)やっぱり、血は争えないってやつですかね。